本の紹介
みなさん、こんにちは、葵です。
このポッドキャストでは、今まで大量の本を読んできた葵が、おすすめの本を紹介していきます。
ぜひ、みなさんにぴったりな本を見つけてください。
今回紹介する本は、【サンタクロースを殺した、そしてキスをした】という本です。
この本は、第14回の小学館ライトノベル大賞で優秀賞を受賞した作品になります。
この本のタイトル、めっちゃインパクト強くないですか?
タイトルだけ聞くと、どういうこと?ってなると思うんですけど、
ちょっと軽くあらすじを紹介すると、主人公の男の子、僕がいるんですね。
で、その僕がクリスマスの夜に好きな先輩に振られて、クリスマスを消したいと嘆くところから始まります。
そんな、僕の前に一人の少女が現れて言います。
クリスマス、消すことできますよって。
で、その少女が持つ不思議なノート。
そのノートの力っていうのが、望まない願いのみ叶えるノートなんですね。
で、そのクリスマスを消すっていう僕の願いを叶えるために、クリスマスを好きになるっていう、
ちょっと変わったっていうか、変なお話っていう感じのお話になります。
まあ、このあらすじ聞いてもらったらわかると思うんですけど、
ちょっと変、プラスミステリアスなんですね。
で、そのミステリアスさを醸し出している原因の一つっていうのが、
この本、実は名前が一切出てこないんですよ。
魅力的なストーリー
例えば、僕とか、少女とか、先輩みたいな感じで出てくるんですね。
で、名前が出てこないとどうなるかっていうと、
例えばその本を読んで、その本の内容を頭の中で思い描いたときに、
人物像っていうか、その人物の性格みたいな顔とかがちょっとぼやけるんですね。
それが、この本のミステリアスさをちょっと助長させているというか、
まあ、増幅させているのかなと思います。
で、ちょっと少し話変わるんですけど、
実はこの本、バッドエンドで終わるんですね。
で、まあ、ここで聞いてくださっている方の中にも、
バッドエンド好きな方もいれば、ハッピーエンド好きな人もいれば、
まあ、イヤミスって言われる、いわゆるちょっと嫌な感じに終わるミステリーが好きな人もいると思うんですね。
で、この本を読んで結構強く感じたのが、
まあ、小説っていうのは現実からかけ離れた世界で、
読者自身が何を思って、何を感じて、何を考えて、この本を読むのか、
それによって小説の色っていうのは、もうありとあらゆる色に変わると思うんですね。
多分、同じ色になる人はいないと思います。
この本を最初から何も知らずに読むのと、
結末を知ってから読むのと、でもまた色は違ってきます。
この本、切なくて結構重いストーリーなんですけど、
まあ、人によっては幸せな物語の色になることもあるし、
まあ、人によってはバッドエンドの色になることもあります。
その、自分が感じた色を大事にしながら、
他の人が感じた色も見ることの大事さっていうのを、
この本から結構学んだというか感じて、
自分はこの本読んだ時、
ああ、バッドエンドなんだなって思ったんですけど、
ちょっと他の人の感想を見てみたりとか、
この本、おすすめだから読んでみてって勧めた友達に感想を聞いてみると、
結構、ああ、ハッピーエンドだったよみたいな感じで言われて、
え?どこが?みたいな。
どこがハッピーエンドだったの?っていう他の人の色を聞くことによって、
またその本に対する色も変わってくると思います。
で、その感じた色を大事にしながら、
自分の色も相手に伝えていくっていうのが、
この小説の楽しみの醍醐味だと思うので、
思った小説でした。
はい、というわけで、
今日はサンタクロースを殺したそしてキスをしたという本を紹介してきました。
ぜひ自分だけの結末を、
そして自分だけの小説の色を見つけてみてください。
そして自分が感じた色を、
ぜひ他人に伝えてみてください。
はい、というわけで以上、青井の本棚でした。
今日もありがとうございました。