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2021-07-04 08:44

【詩吟ch】初級:早く晴れて欲しいですね<夏の夜>

夏の夜 / 江馬細香
雨晴れて 庭上竹風多し
新月 眉の如く繊影斜なり
深夜 涼を貪って窓掩わざれば
暗香 枕に和す合歡の花

#詩吟 #漢詩
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詩吟の魅力を発信する、【詩吟ch】
おはようございます。こんばんは。詩吟chのheyheyです。
このチャンネルは、詩吟歴の長い長い私、heyheyによる、詩吟というとてもマイナーな日本の伝統芸能の魅力を分かりやすくお伝えしていくチャンネルです。
いつも通り、漢詩や俳句和歌などの詩を一つご紹介して、吟じていくという形で、どんな風に吟じたらいいのか、どういう内容なのか、といったところをできれば分かりやすくお伝えしていこうと思っております。
ということで、今日はですね、なかなか晴れない夏の日が続くわけなんですけれども、早くこんな、こんな風な夏の夜が来て欲しいなということを思いまして、
まさしくタイトルはその通り、夏の夜という漢詩を一つご紹介させていただきます。作者は絵馬細工という方で、江戸時代に生きた女性になります。
この方はですね、市銀で最も有名だと言われる弁政粛々よる川を渡る、川中島という漢詩、もしくは不思議案起山を打つの図に題すという、別名のタイトルもあるんですけれども、こちらを作られた有名な漢詩の方がいらっしゃって、雷山陽ですね。
多分何度か聞いたことあるかもしれません。雷山陽の方に支持して、さらに愛人であったというふうに言われておられる女性の方。この方が作られた詩になっております。
夏の夜の情景をですね、繊細に表現されているので、まず詩文を読ませていただきます。
夏の夜、絵馬細工
雨晴れて、堤城、逐風往し
深月、眉のごとく、千鋭斜めなり
深夜、寮を貪って、窓大あざれば
暗黒、枕にわす、眠の花
今、ものすごく雨音するんですけれども、晴れた夜を想像しながら聞いてみてください。
雨晴れて、堤城、逐風往し
夕立ちの雨も上がってですね、庭先には、竹の葉をそよそよと、そよがせる風がしきりに吹いていると
深月、眉のごとく、千鋭斜めなり
空にはですね、深月がまるで眉のように細く、斜めにかかっている
深月、本当の深月なら完全に見えないんですけど、多分うっすらと見えてるんですね。
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それが眉のように細く、しかも斜めにかかっている。この表現がすごく繊細ですね。
深夜、寮を貪って、窓大あざれば
夏の夜はちょっと蒸し暑いですからね、寮を求めて涼しさを求めて窓を閉じずに放っておくとですね
あんこを枕にわすねむの花
あんこというのは暗い香り、暗い中で香ってくるということです。
あんこを枕にわすねむの花
そういうふうに窓を閉じずにいるとですね、どこからともなくねむの花の香りが漂ってきて
私の枕に溶け込むようである、という内容です。
ねむの花、これは夏の季節の季語と言われておりまして
調べてみるとですね、なかなか面白い
花というよりはねむの木ですね、木から咲く花のことを指しております。
そしてこれがですね、ねむというふうに眠りにつくようにという表現からも言われるようにですね
夜になると小さい葉が閉じるんですね
日中になると葉っぱが開くということで、なかなか面白い花、木だそうです。
僕もちょっと見てみたいですね、この閉じるところ
動画で見るとなかなか面白かったので
ねむの木、もしくはねむの花で調べてみると面白いかもしれません。
ということで、夏の夜の風景描写になります。
とても多分、女性だからこそのとても繊細な美しい描写じゃないかなと思います。
早く晴れてですね、そんな夏の日が来てほしいなと思いつつ
吟じていこうかなと思います。
吟じていく際にはですね、正直難しいところはあまりありません。
ですのでこれは初心者向けの漢詩かなと詩吟かなと思います。
言葉がですね、美しく丁寧に書かれていますので
もう文字通り美しく丁寧に繊細に表現していくのがいいのかなと
だからいつも通りですね、詩吟みたい、いつも通りの僕の詩吟みたいに
ガンガンと力強くドリャーと声を出すのは大間違いですね、大間違い。
力強さというよりは言葉の丁寧さ、それで声が引いてしまわないように
声を前に前に出しながらだけれどもうるさくないように出すと
腹式呼吸が物を言う世界になってくるかなと思います。
ということでこの繊細さ美しさ伝われば幸いです。
それでは雨音を bgm になってしまいますけれどもお聞きください。
絵馬最高作 夏の夜
06:03
雨晴れて
定城
蓄風
押し
新月
眉ごとく
千里
斜め鳴り
深夜
寮むさぼって
窓を
あざれば
暗黒
暗黒に
眠る
いかがでしたでしょうか 難しいですね難しい
いやー女性の繊細な詩言これは完全な苦手分野ですね
こういうのはやはり女性の美しい声で 吟じていただきたいなと個人ながら思いました
ということで今日は早くこんな風になってほしいなということで夏の夜 絵馬最高による詩文をご紹介させて吟じて見てみました
ということでこんな感じで終わりたいと思います詩言の魅力を発信する詩言チャンネル 以上ですありがとうございましたバイバイ
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