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聴く!クリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡会読会 第11回
2026-05-24 06:01

聴く!クリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡会読会 第11回

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サマリー

本エピソードでは、20世紀の建築家クリストファー・アレグザンダーが提唱したシステムAと、現代のソフトウェア開発におけるアジャイル開発の類似性を深掘りします。システムAは、現場の状況に合わせて柔軟に建物を進化させるアプローチであり、これは効率を最優先する従来のゼネコン方式(システムB)とは対照的です。この建築界の権力闘争が、IT業界におけるアジャイル開発とウォーターフォール開発の対立構造と酷似していることが明らかにされます。最終的に、アレグザンダーは妥協や失敗から生まれる「生命」が宿った建築の価値を見出し、試行錯誤の重要性を説いています。

クリストファー・アレグザンダーとシステムAの登場
強迫上に2000万円の賄賂、それに暴力の示唆なんて。
いやー、穏やかじゃないですよね。
はい。もしこれが、ある建築家の建物の作り方に対する反発だとしたら、
リスナーのあなた、信じられますか?
今回の深掘りへようこそ。
今日のミッションはですね、20世紀の異端の建築家、
クリストファー・アレグザンダーの壮絶な戦いが、
なぜか、今私たちが使っているスマホアプリとかのソフトウェア開発と
完全にリンクしている謎を解き明かすことです。
えー、建築の泥臭い権力闘争が最先端のITに繋がっていくという
この地の交差点は本当に面白いところですよね。
鍵になるのは、彼が提唱したそのシステムAっていうアプローチなんですよ。
当時の建設業界って、いわゆるシステムB、ゼネコン方式が絶対だったんですよね。
そうです。事前に図面をガチガチに固めて、
効率とか利益を最優先して、その通りに作るわけです。
でもアレグザンダーは、現場でモックアップを作って、
人間の感情とか環境に合わせて修正していく直営方式、
つまりシステムAをぶつけたんですよね。
なんかこれ、農家が畑の作物を調整したりとか、
味見しながらレシピを変える料理みたいだなと。
あー、その料理の例えすごく本質をついてますよ。
味見しながらスパイスを足すように、
環境に合わせて建物を進化させるのがシステムAなんです。
でもそれゼネコンじゃなくても不安になりますよ。
私がクライアントだったら、予算内で最終的に何ができるか決まってないなんて、
予算管理の悪夢にしか見えないというか、どうやって趣旨を説得したんですか。
そこがシステムAの巧みなところでして、予算の上限自体は最初にロックするんですよ。
あ、なるほど。上限は決めるんですね。
え、その上で何を作るかの細部を柔軟に変えていくんです。
ただこのやり方だと現場の裁量がものすごく大きくなるので。
ゼネコンからすると面白くないわけですね。
まさに、元桶からすると下桶への支配力を根底から奪われることになりますから、
だからこそ冒頭で触れたような賄賂とか暴力的な脅しといった異常な反骨を招いたんです。
権力構造を壊すから弾圧されたと。
建築界の対立とIT業界への応用
で、ここからが本当に面白いところなんですが、
今回私たちが読んでいる資料って、建築家じゃなくて、
アジャイル開発を推進するソフトウェアエンジニアたちの読書会の記録なんですよね。
ええ、そうなんですよ。彼らはアレグザンダーの闘争記録を読んで、
これってIT業界におけるアジャイル開発対ITゼネコモク構図と全く同じだぞって気づいたんです。
ここで出てくるのが鉄のトライアングルですよね。スコープ、スケジュール、コストっていう。
はい。システムBはコストとスケジュールを固定して、無理やり全部の機能を詰め込もうとするから破綻しがちなんです。
ありますよね、そういうの。
ええ、でもシステムA、つまりアジャイルは予算と期間は守りつつ、
絶対に外せない機能たら柔軟に作っていく。見事にひっくり返しているわけです。
つまりこれって単なる業界のあるある話じゃなくて。
そうですね。効率を求める硬直した巨大なルールの中に、
有機的で変化を許容する文化を持ち込もうとすると、
社会的な力が働いて必ず激しい摩擦が起きるっていう、そういう普遍的な構造を示しているんです。
アレグザンダーの挑戦と建築の生命
なるほどなぁ。じゃあソフトウィアの世界ではアジャイルが主流になりつつありますけど、
当時のアレグザンダー自身はどうなったんですか?このゼネコンとの戦争には勝ったんでしょうか?
いや、それがですね、結論から言うと彼はどだかつなる対立とか現場のコントロールを失ったことに絶望してしまって、
一度プロジェクトを放り出してアメリカへ逃げちゃうんですよ。
えっと、逃げちゃったんですか?それじゃ完全な敗北じゃないですか?
と思うじゃないですか。ところが数年後に彼が現場に戻ってみると驚くべき光景が広がっていて、
何があったんですか?
妥協だらけで計画通りにいかなかった不完全な建物の中に、彼がずっと求めていたその生命が宿っていたんです。
ちょっと待ってください。生命が宿るってすごく詩的に聞こえますけど、具体的にどういうことですか?
妥協や失敗がどうやって建築の成功につながるんですか?
例えば、現場の寸法ミスで予定通りに壁が作れなかったとしますよね。
はい、よくあるミスですね。
システムAではそこで立ち止まって、じゃあこのズレを利用して人がちょっと腰掛けられる小さなアルコーブ、つまりくぼみを作ろうって即座に適用するんです。
ああ、なるほど。
そういう人間くさい試行錯誤の積み重ねが、無機質で完璧な美術館みたいな空間じゃなくて、
後から空調とか自販機が置かれても風景に馴染むような温かみのある空間を生み出したんですよ。
いやあ、腑に落ちました。最初から完璧な設計図という絶対的な正解を求める発想から、現実の泥臭さとか間違いを受け入れて、その都度適用していくしなやかな発想へとシフトしたんですね。
その通りです。だからエンジニアたちも、間違ったら引き返せる彼の姿勢を人間らしいと高く評価したんでしょうね。
信念を持った試行錯誤があれば、たとえ計画が破綻しても、強靭で生きた構造は作れるっていう、これ見事な証明ですね。
はい。完璧な理論の実行するよりも、信念を持って探求を続ける価値を教えてくれます。
システムBへの問いかけと未来への示唆
リスナーのあなたも、ガチガチの計画とかルールに縛られて、ちょっと息苦しさを感じた経験、きっとありますよね。
ええ、誰にでもあると思いますよ。
今回の資料が教えてくれるのは、その摩擦とか妥協すらも生きた結果を生み出すプロセスになり得るっていうことですね。
最後に一つ、あなたに考えてみて欲しいんです。あなたの周りで有機的な成長を拒絶しているシステムBのような見えないルール、何がありますか。
気づかないうちに蔓延しているかもしれないませんよ。
もしそれに気づいたら、そこにシステムAの生命を吹き込むための最初の小さな白い旗を、あなたはどこに立てますか。
次回の深掘りね、またお会いしましょう。
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