ジェームスウェップ宇宙望遠鏡の発見
今回は、NASAのジェームスウェップ宇宙望遠鏡が観測した、謎の小さな赤い点、これを自身で解明した、そんなお話をしていきたいと思います。
まるで心霊写真のように、宇宙を観測していると見えてくる謎の赤い点、これがジェームスウェップ宇宙望遠鏡のデータの中にあったらしいんですが、
これを詳細に観測していくと、なんと宇宙ができて、そのビッグバンの後15億年以内に存在した、急成長中のどでかいブラックホールの可能性が浮上してきたということで、
この結果から、初期の宇宙でのブラックホールの成長、ないしは宇宙全体での多様性とか宇宙論というこの進化のモデルですね。
ここに見直しが入るかもしれない、そんなインパクトのある研究結果出てまいりましたので、お話ししていきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
改めまして始まりました佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
今日のエピソードが1578話目を迎えてますね。
基本的には1話完結でお話ししてますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひぜひ聞いてみてください。よろしくお願いいたします。
ということで本日は2月の6日ですね。
5日か。間違えました。2月の5日になっております。
昨日のエピソードでも話しましたけど、今日がいわゆる半月ってやつですね。
綺麗に月が2つになっている姿見えるかと思います。
ただまぁ日本中大完敗に襲われるこの1週間なので、月の姿が綺麗に見えるのは、もしかしたらこう関東近辺、
なんなら東京あたりだけかなっていう感じもしますね。まあとにかくあの寒い時期、あの寒い1週間ぐらいになるかなと思うので、皆さんこう
体調とか、あとはまあ道歩いている時に例えばね、床が凍ってるとか、床というか道路で凍ってるとかそんなところは気をつけてください。
僕もね、あの実は1年ぐらい北海道に住んでたことがあるので、
中学生の時ですね。中学生の時1年ぐらい北海道住んでたんで、その雪の恐ろしさというかね、そういうのはまあ少なくとも生活の中で実感はしていたというような感じなので、
ぜひぜひ皆さん注意して過ごしてください。 ということで、じゃあ早速本題に行きましょう。
ブラックホールの分析
今回はNASAのジェームスウェップ宇宙望遠鏡が観測することに成功した、成長中の初期のブラックホール、こちらについてお話ししていきたいと思います。
はい、ということで今回紹介するのはジェームスウェップ宇宙望遠鏡、まあこのポッドキャストでは何度も何度も紹介してますし、
宇宙好きの中だったら結構やっぱ話題になっているかなと。 まあこれジェームスウェップ宇宙望遠鏡っていうのは、
宇宙で一番最初にできた星を観測しようっていうことをコンセプトに、ものすごいかっこいい宇宙船みたいなフォルムをして、今まさに宇宙空間で観測を続けている人工衛星ですね。
で、まあこれちょうど組み立て終わったぐらいのタイミングで、その組み立てを実施していたNASAの研究所で僕は過ごしていたので、もう
その当時の組み立ての土台だったりとか、余ったパーツみたいなのは実は見たことあったりするんですよね。
で、ここでこうやってやっててみたいなのを上司に教えてもらって施設内見学したりとかもしてました。
まあそんなジェームスウェップ宇宙望遠鏡ですが、もう観測始めてからは結構経つかな。
2021年とかに打ち上がったんだっけ、22年とか。
っていうので観測を開始して、これまでいろんな研究成果を残してきています。
で、その中でジェームスウェップ宇宙望遠鏡が2022年の12月に観測したデータの中に、小さな謎の赤い点ですね。
これ、LRDと訳されています。
えっとなんだっけ、アロン文の中の言葉忘れちゃった。
えっと、リトルレッドドッツかな。
はい、っていうような感じであの紹介されていますね。
この謎の赤い点、これが意味のあるものなのか、そして意味があるんだとしたら一体どんなデータなのかっていうね。
これ、あの人工衛星が撮った画像の処理って結構悩ましい部分ってやってみると多いんですよ。
どういうことかっていうと、その時その時で観測器がもしかしたら若干こうね調子が悪いとか、
この時はなんか電源のオンオフとかがあったかなとかなんかいろいろあるんですよ。
で、そういうのがあるとたまにデータがごちゃっとなったりするから、
こういった謎の光とかを見つけたとしても、これが本当に意味のあるシグナルなのか、
意味があるんだったらどういう天体なのかっていう、そういう深掘りするのって結構難しいし悩ましいんですよ、アプローチが。
まあそれで今回、ジェームスウェップ宇宙望遠鏡のデータの中にあったその赤い点ですね。
この赤い点を解明しようという研究が行われて、
で、それをね、ちゃんと研究してあげたらめっちゃ面白いことがわかったっていう、そういうところなんですよね。
で、結論に行くとタイトルの通りで、この赤い点をしっかりと分析してあげた結果、
なんとこれ、ブラックホール、しかもブラックホールが周りのものを吸い込んでいく、
硬着ブラックホールからのものなんじゃないかっていうところが明らかになりました。
で、公開されているジェームスウェップのデータだったりとか、他のデータとか、他で観測されたデータ複数の分析した結果、
この成長中のブラックホール、つまりブラックホールができて、周りのものを吸い込んで、どんどんどんどん成長していくっていうね、そんな天体だっていうことがわかりました。
もうちょっと詳しく話すと、このLRD、謎の赤い点の大部分っていうのが、
ビッグバンからだいたい6億年後ぐらいに出現して、で、だいたい15億年後ぐらいに急速に減少すると。
これはどこのどこから光が飛んできていて、どのぐらい離れた天体なのかっていうのを見れば、どのぐらいの範囲にこの赤い点たちが存在しているかっていうのがわかると。
いうので、だいたい6億年ぐらいで始まって、15億年ぐらいでなくなっていくというような感じですね。
で、これ、それのうち、観測された赤い点のうちの70%が大質量ブラックホールを取り囲む、
円盤、物がブラックホールに沈んでいく、銀河みたいな形ですね。 超アクティブなブラックホールがあって、それに吸い込まれていく円盤があるっていうような活動銀河核
で呼ばれるものなんじゃないかっていうことが明らかになりました。 まあだから別に活動的ではない、
今この活動銀河核って言ってるものとは若干違うんだけど、 天の川銀河の形みたいなのをイメージしてくれればいいですね。
そういった感じでぐわーっと周りのものを集めては吸い込んでいくみたいな、そんなものが このビッグワンから6億年後の世界から15億年後の世界まで、この間にあったんじゃないかと
いうようなことが、ジェームスウェップの観測結果、 あとは他のデータを見て明らかになったというようなことですね。
宇宙の新しい理解
で、この光の大部分が星ではなく、この硬着ブラックホールであるっていうことが指摘された ってことになると、宇宙の本当初期ですよね。
宇宙ビッグバンから6億年後から15億年後なので、その頃の 銀河の成長がものすごいスピードで発生していて、これがブラックホールに駆動されるもので
っていうところの観測成果になってくるので、 宇宙の中がどうやって初期の頃成長してきたのかみたいな、そういった目線をちゃんと見直さなきゃいけない。
これまではこの時期にそんなにたくさんこういったAGNっていうのがあるとは 思われていなかったというか、この存在がそこまで注目されるような量あるとは思われていなかったはずなんですよね。
なので宇宙に対する理解っていうのが、ここから観測データを元に見直されていく可能性 っていうのが出てきたので、これはね
いや素晴らしい観測的な成果ですよね。結局はその天文学って 計算でどうにか解き明かそうっていうパターンと、観測で解き明かそうっていうパターンと。
最近はやっぱりコンピューターのリソースとかが豊富になってきたからこそ、 計算で解き明かすみたいなアプローチって結構強まってるんですよ。
強まっているからこそ、観測で得られたってことはもう揺るがない事実みたいなことになってくるんで、それによって理論的に考えられていたものがひっくり返るっていうのは結構素敵な流れ。
まあこれ逆もそうなんですけどね。観測結果ですごいと言われてたけど、理論的に考えたらこうだからみたいなので、ちゃんと追いついてくるっていうのも素敵な流れなので、
なんかどちらもね、これいいタイミングが見れたなっていう感じがしますね。 まあこれから宇宙論が見直されていくのか、こういったブラックホールがどんどん発見されていくのか、
この辺りが注目のポイントになってくるんで、もし霊事研究出てきてたら紹介していこうかなと思っております。
ぜひぜひ楽しみにしておいてください。ということで今回は宇宙の初期における超巨大なブラックホールの成長に関するお話をさせていただきました。
リスナーの声と番組改善
ということで明日ですね、明日ちょっとユニークな研究を紹介していきます。 JAXA のページに公開されてたんですけど、タイトル
AI は月にウサギを見るのか?なぜ人類は月にウサギを見たのか?というような、ありますよね、この
月のウサギがっていうのが。であれ、 AI も果たしてそう判断するのかっていう研究、めちゃめちゃ面白いですよね。
紹介していこうと思ってますんで、明日のエピソードも楽しみにしておいてください。 アフタートークです。
はい、ということで今日の研究も面白かったし、明日のもかなり面白そうですね。 ぜひぜひチェックしてみてください。よろしくお願いします。
こうやって連続で聞いてくれたら嬉しいなと思ってますね。 でですね、そんな連続で聞いてほしいと言いながら、あるリスナーさんからの意見が1個入ってきてます。
こちらリスナーネームトレッキーのカズさんからですね、もう宇宙話のファンコミュニティ作ってくれたりとか、
もうXの方で宇宙話ガンガン盛り上げてくれてる、もうキーパーソンの一人ですね。 彼からこんなコメントがいただいております。
昨日、一昨日のエピソードかな、なっていて、リスナー目線での率直な意見を1つ。 日曜日に1週間の振り返りをしていたのが月曜日に来ると、
笹井さんが日曜日に放送されない感じでリズムが崩れますね。 おそらく毎日聞いているリスナーさんは同じ感覚かと、生活リズムに組み込まれているので違和感が半端ないですと。
クレームをいただきました。 嘘です嘘です。
まさかこんな風に感じてくれると思ってなかったんで、僕がなめてましたね、皆さんを。 きっと毎日聞いてくれているみんなからすると、
こういう気持ちなんじゃないかな、だから日曜日のやつ勝手にずらすなよと。 わかりました。
最近ね、日曜のやつをすっ飛ばしちゃってそのままやってたから、なんか振り返り、ちょっとずれてもあった方がいいかなと思ったんですけど、
ないならないで、すっ飛ばしちゃった方が良さそうですね。 笹井さんみたいにとかっていう、このね、
あのすごい絶妙なタイミングで、富士テレビの絶妙なタイミングで、笹井さんなくなったらどうすんねんみたいな、そういう話題が世の中では出てきてますけど、
僕の日曜特集も笹井さん的に感じてくれるんだったら、 まあ嬉しいかなと思いますね。
貴重なご意見ありがとうございます。こうやってね、どんどんこう、番組の改善アイディアとか、そういうのもいただけたら本当に嬉しいので、ぜひぜひよろしくお願いいたします。
ということで、じゃあ今回は以上にしていきましょう。 ぜひね、あの
番組の感想だったりエピソード面白かったら、Xだったり、 インスタグラムでハッシュタグ宇宙話つけてつぶやいていただけたら嬉しいなと思っております。
で、あとは1月8日発売しました。書籍、やっぱり宇宙はすごい絶賛発売中となっております。 なんかアマゾンでもね、あの順調にまだまだ売れているようで、
あと皆さんありがたいことにレビューもつけていただいて、現在38件。 で、えっと平均の星の数が4.9となっております。もうなんか桜なんじゃないかってぐらい
大好評みたいな本ですね。 ぜひぜひ、これまずはね、レビュー数50、いや100を目指していきたいなと思ってるんで、もうみんなよろしくねと。
きっとまだまだ書いてないでしょって思ってるんで、アマゾンのレビュー、 星だけでもいいのでぜひつけてください。よろしくお願いいたします。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
