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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日を届けしております宇宙話。今回は5ヶ月間も一つのブラックホールを
ずーっと ストーカーした、そんな研究紹介していきたいと思います。
ストーカーも5ヶ月来るとちょっと怖いですよね。ただ、天文の研究においてはこうやって長期的にある天体を
モニタリングすることでわかる新事実っていうのもあります。 それができる装置とできない装置がある。そういう装置のメリット、デメリットを生かして研究を
していくことが重要になっていく。 今回はそんな話をブラックホールを軸にお話ししていきたいと思います。
それではどうぞ。 2024年4月20日始まりました。佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分、宇宙時間をテーマに天文学で白紙号を取得した専門家の亮が 毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが1289話目を迎えております。 基本的には1話完結でお話ししてますので気になるトピックからぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
本日は4月20日ということで4月の24日満月になります。 満月に向かってもう結構月満ちてきているので、
満ちながら大きくなっていく月をですね 見上げた時にちらっと宇宙話を思い出してくれたら嬉しいです。
ということで、前回はX線で見るブラックホールで文部科学大臣賞を受賞した そんな研究者の方紹介させていただいたんですが、
一体どんな研究をやっていたのか、もういくつも研究がある方だからこそ こういう文部科学大臣賞を受賞されているわけなんですけど、
その中で2022年に公開された論文を一つ紹介させていただきたいと思います。
今回紹介する論文はアストロフィジカルジャーナルっていう、 天文の中では結構権威のある雑誌ですね。ここに掲載されたものになっていて、
簡単に言うと、5ヶ月間ずっと同じブラックホール見たよっていう そんなお話です。5ヶ月すごいですよね。
一体どんなことがわかるのかお話ししていきたいと思います。 今回紹介するのはブラックホールをX線で観測した、そんな内容ですね。
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今回使用された観測装置っていうのが大きく2つあって、 1つが僕も運用チームに7年ぐらいいた
国際宇宙ステーションに搭載されている X線で宇宙全体をずっと見続ける
前提X線監視装置、マキシと呼ばれるものですね。 このマキシ
国際宇宙ステーションに乗っていて、 宇宙ステーションって地球の周りを90分で一周するんですね。
だから1日に10…忘れちゃった。16周? 合ってるよな。はい、まあするわけですよ。
で、そんな中で 180度視野ある、なんか iphone とか使ってたら広角とかね、まあandroidでもあるか
で、広角で撮ってるような状態とか、パノラマ写真みたいな撮ってるようなイメージで、 広角でパノラマで撮ってる感じかな。
で、バーって宇宙空間を撮り続けると。 そうすると
こう、地球を一周するごとに1枚の宇宙の写真ができて、 もう一周するとまたできるみたいな。
そんな感じで2009年から 稼働していて、そろそろ15年を迎えるんじゃないかなっていう、
そんな衛星になるわけ。衛星というか観測装置になるわけですね。 で、それを使うと。で、なんなら
この観測装置が見つけたブラックホール候補天体ですね。 今回の対象のブラックホールの名前
マキシJ1803298という名前ですね。 なんでこんな名前がついているかというと、
マキシが見つけた天体ですよと。 で、このJ1803298っていうのが、簡単に言うと、その
ブラックホール、見つかったブラックホールの場所ですね。 場所を表しているぐらいの感じで考えてくれればいいかなと思います。
そんなブラックホールを見つけたよっていう話になっていて、 で、見つかった、このブラックホールが見つかったのが2021年。
2021年ですね。で、このタイミングで発見されてから、 もうちょっとちゃんと話そうか。2021年5月1日に発見されました。
で、その発見されたタイミングで、いきなりある 宇宙のある一箇所がブワッと明るくなったと。
ブワッと明るくなって、なんだなんだってなってマキシで観測していたら どうもこれブラックホールなんじゃないかと。
で、それをマキシってずっと 宇宙を取り続けているので、その後5ヶ月間ずっとそのデータ見てみると、
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状態が変わりながら引き続き明るい状態を続けていたと。 で、これってそもそもマキシずっと見ている中で、夜空の何もないところがまずあったわけで、
そこからいきなり何か天体が明るくなったから、 まあ結構すぐまた暗くて何もない状態に戻っちゃうのかなっていうふうに思うかもしれないんですけど、
今回の場合は5ヶ月間にわたって徐々に徐々に明るさを落としていったというようなところが見つかっているわけなんですね。
で、まあこの5ヶ月間の姿を追っていく中で、どうしてもマキシだとちょっと役不足な部分があるんですよ。
で、なんでかっていうと、 まあ簡単に言うと宇宙全体を広く浅く撮るのがマキシの特徴なんですね。
広く浅くってことは、ある一点体の超細かい情報とか、もうちょっと精度良い情報欲しいんだけどなぁみたいな時に、
ちょっと能力が足りないと。っていうのでこういう時に使われるのが連携観測と呼ばれる能力ですね。
連携観測。まあ簡単に言うと、 他の観測装置使ってもっと詳細に見たいぞと。
そしてできればマキシが見えない範囲の、例えば人間の目って赤から紫しか見えないじゃないですか。
それが見えてるから虹って7色の赤から紫になってて、 人間の目ってそこまでしか見えないですよね。
けど例えば、暗闇で人の体温を見つけたいんですみたいに言ったらサーモグラフィーカメラっていうのを使うじゃないですか。
あれってなんか人間が見えてる目とはちょっと違うけど、同じものを見てるって感じですよね。
で、まあそんな感じで情報をより深く持っていきたいということで、 アメリカが持っているスイフトと呼ばれる衛星ですね。
スイフト衛星でこちらも一緒に観測するっていうキャンペーンをスタートさせました。 で、このマキシとスイフトっていうのは実はめっちゃ仲良しなんですよ。
なんでかっていうとお互いこういう突発的なブラックホールとかに対して興味を持っている 観測装置でもあったりするんですね。
だから僕この中の運用チームにいたって言ったじゃないですか。 運用チームでこういう突発的なブラックホールとか新しい天体見つけたよってなったら
世界中に対してこういうの見つかったよっていうのをバーって流すのもあるし、 スイフトのチームに個別で連携するっていうパスも実はあるんですよね。
そんな感じで日米の連携がめっちゃ密に行われた結果、 ある一つのブラックホールに対して詳細な観測ができたっていう研究結果です。
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5ヶ月観測してあげる意味っていうのが、 この5ヶ月っていう長期的なモニタリングを行った結果ですね。
なんとブラックホールの状態が変化していった様子っていうのが捉えられたっていうのが 大きな研究の特徴としてありました。
具体的にはすごく硬い状態から柔らかい状態になったっていう、 そういう状態の繊維なんですけど、
スペクトルがX線のエネルギーの高い光が比較的強い状態っていうのが、 まず発見された時のブラックホールの状態ですね。
でここからわかるのは、 ブラックホールどうやって輝いてたか、でいうと先日話したジェット構造ですね。
昨日のエピソードもぜひ聞いて欲しいんですけど、 X線を放射するブラックホールがあって、
そのブラックホールどうやって放射してるかっていうと、一つ大きな要素はブラックホールから 吸い込んだものを吹き出すような、そんな構造が見えていて、これをジェットって呼ぶんですね。
本当になんか穴からいきなり排気ガスみたいにブワーって出てる。 ジェット構造があって、そのジェット構造を
そのジェット構造から光っている。だからそのジェットがいきなり強まったっていうので、 まずマキシとスイフトっていうのはこのブラックホールを発見することに成功したんですね。
でその状態からどんどんどんどん、 5ヶ月かけてゆっくりと状態が変わっていくと。
でどう変わっていったかっていうと、ブラックホールのそのジェットで光っていた、 そこがドミナントだった状態から
だんだんだんだんブラックホールの円盤が輝くような、そういうエネルギーの移り変わりがあったと。
低ハード状態からハイソフト状態っていうのに、 ローハードからハイソフトに遷移していったことで、
ブラックホールがジェットでいきなり輝いてから、 そのエネルギーが周りに移り変わっていく状態を今回観測することができた。
そしてそれが5ヶ月間っていう長い時間のタイムスケールで見ることができて、 モニターすることができたことによってですね、
ブラックホールの重さを推定するモデルとの整合性だったりとか、 そもそもブラックホールってどうやって状態変えていってるんだろうみたいな新しい研究の知見がここで得られた。
そんな研究でしたね。 まあこれはやっぱマキシとかスイフトって呼ばれる
装置をうまく使ったことで、普通の人工衛星って 1個の電帯5ヶ月見るって不可能なので、そういう意味でかなりマキシの特徴をうまく活かせた研究結果だったんじゃないかなと思って今回紹介させていただきました。
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で、昨日その文部科学大臣賞を受賞したしだつさんの論文になっていて、 紹介したしだつさんの論文になっていて、
なので しだつさんはこういった研究をいろいろこうマキシをベースに他の装置も使ったりとかしながら
進められている方で、こういう研究が文部科学大臣賞っていうところに 価値があると感じられたっていうところをちょっと宇宙話のみんなにも押さえといていただきたいなと思って
今回こんな話させていただきました。 ということで今回は5ヶ月間ブラックホールを見ていたら
状態が変わっていく姿が見えた。そんなお話しさせていただきました。 ということで本題が以上ですね。変なイントネーションになっちゃった。
今日ちょっと喋りすぎたんでアフタートークはいいかな。 あの読みたいの方で、僕が連載でやってる方の記事でですね
あのお笑い芸人のティモンディの前田さんと3体について語った記事。 今週刊ランキング1位になってますのでぜひチェックしてみてください。
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