AIと天文学の融合
観測技術の発達によって、人間の手には追えないぐらいのデータ量が増えてきた。 その中で、今、最新の技術でそれに追いつこうとすると、やっぱりAIを活用するしかないんですね。
僕たちが住んでいる天の川銀河という、星がたくさん集まっている銀河。 この中にある、ちょっと不思議なバブルと呼ばれる構造。
これをAIで発見しまくる、そんな研究が出てまいりました。 バブルって何?とか、AIで天文学って何?っていう人は、ぜひ最後まで聞いてください。
改めまして始まりました、佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
今日のエピソードが1633話目ということで、基本的には1話完結でお話ししています。 気になるトピックからぜひ聞いてみてください。よろしくお願いします。
で、昨日のエピソードはですね、ちなみに1632話なんですけど、地球の二酸化炭素が2023年から2024年にかけて、すごい増えている。これ大丈夫なのかな?みたいな、そんな話をしたんですね。
で、地球温暖化とかっていうのは結構シビアな問題なので、何かこう、提言を投げかけられたらと思ったんですが、実はこんな素敵なお便りを頂きました。
リスナーネームむっちゃんさんからです。 亮さんこんにちは。今日のエピソードで学校の地理の先生が言っていたことを思い出したんですが、
その地理の先生は、地球では周期的に温暖化が起こって、今そのタイミングだから地球温暖化気にする必要ないし、寒い時の方が人は争うと言っていました。
亮さんが言っていたように、二酸化炭素量が増えるっていうだけを聞いて物事の良し悪しを判断するのは良くないけども、
事実、二酸化炭素の採出量は昔より増えているし、何が原因でそれは良いことではないので、やっぱり温暖化は気にしなくても良いものではないなと思いました。
地理の先生は気温が上がっているという一点で考えていたけど、やっぱり物事は全体を俯瞰してみるのが大切だと今回のエピソードを通して改めて感じることができました。
勉強になります。ということで、ありがとうございます。
なんか、すげー気持ちの良いコメントいただきましたね。
昨日のエピソードでは二酸化炭素めっちゃ増えてるっていう事実だけを伝えたけど、実際にそれがじゃあ地球が温まっている結果になってるとか、
そういう因果関係をバチッとそれだけで言うのはリスキーだよねっていう考え方気をつけようねって話をしてたんですけど、
まさにそれをなんかこう実感してもらえた。こんな嬉しいことはないですね。
だからこう、ポッドキャストでもうちょっとなんかこう考えるべきだよねみたいな話とかは積極的にしてた方がいいのかもしれないですね。
いつもなんかちょっとこう研究の紹介だけで無機質になりがちなタイミングとかってあるじゃないですか。そういうのはちょっとずつ意識していこうかなと思いましたね。
バブルの構造と意義
今回のコメントいただいてありがとうございます。ということで、じゃあ早速今日の本題に行ってみましょう。
今回お話しするのは、人間の手が回らないところにAIを使っていく、そんな天文学の研究を紹介していきたいと思います。
今回は、まあ最近天文学の中でも観測装置の技術っていうのが、その技術レベルというのがグーッと上がってきたおかげで、
データ量がものすごく増えてきているっていうのが世界の流れなんですよね。
まあこれは別に天文学に限ったことではなくて、企業とかで何かサービスを出しているとか、お客さんがいる人たちはそのお客さんがどういう人たちなのかっていうデータとか。
まあとにかく世の中はもうデータであふれまくってるわけですよ。 じゃあそのあふれまくるデータに対して人ってめっちゃ増えているのかで言うとそんなことないですよね。
なのでデータ量が増えている中で人間はその中からある種センスみたいな形で、
物事を取捨選択して情報を取ってきて、でそこから何か示唆みたいなのを得ていくと。
まあ僕は普段の仕事からそういうことをやっているし、天文学の研究をメインでがっつりやってる時も同じようなことをしていたし、みたいなのがあるんですよね。
でまあそんな中で今回大阪公立大学から出てきたリリースによるとですね、
画像認識のAIを使って従来数年間かかっていた作業っていうのを数時間で完了できるようになったというような、そんな報告が出てまいりました。
で今回観測の対象になっているのは僕たちが住んでいるこの天の川銀河っていう銀河の構造です。
そもそも僕たちって銀河って呼ばれる宇宙空間には星がバーってあるんだけど、均等に宇宙空間に星がばらまかれているわけではなくて、
ある一箇所に何億っていう数の星が集中して存在しているみたいな、でそういうのがいろんなところにあるみたいな状態の方が実は作られやすいんですね。
でそんな中であの僕たちも天の川銀河と呼ばれる銀河の中にいて、この銀河の中には何億それ以上っていう星がぶわーって集まっていると。
ちなみにそれを何か横から見るみたいな形で見えているのが天の川、天の川ですね。夏の夜空をこう、夜空をぶわーっと帯のように描けている。
あの天の川っていうのは僕たち自分たちが住んでいるこの街というか、宇宙空間の中での街みたいな銀河を横から何かこう、いっぱい星がある方を見ているからまるで帯のように見えるみたいな、そういうのが天の川銀河なんですよ。
でそんな星が大量にある天の川銀河ですが、天の川銀河全体を見たときにそれの中でも均等に星が何億って散りばめられているわけではなくて、ある一箇所にはめちゃめちゃガスとか塵とか星とかがぶわーって集まっているし、逆に他のところには何もないみたいな、そんな偏りがある。
でその偏りをよく見ていくと、バブルと呼ばれる構造が見えてくるんですね。バブル。中が空洞のリング状の構造、泡状の構造とも言われています。だからバブルですね。
でこのバブルって一体何なのか、簡単に言うとすごく光っているようなリング状の部分ですよね。それ何かっていうと、生まれたばっかりの星が誕生している場面だったりとか、その活動によって形成された空間みたいなものなんですよ。
つまりバブルの構造っていうのを研究することで何がわかるか、これは星が作られるその過程だったりとか、いろんな星が生まれていって銀河全体が進化していくんですけど、その銀河の進化の過程っていうのを研究することにおいては、このバブルの構造を研究するのは非常に重要であると。
AIによる発見の成果
ただ天の川銀河ものすごく大きい、そしてバブルの構造っていうのは、これまで見つかっているだけでもかなりの量あると。でそれがこれまでの研究数年間で見つけられてきた、そんな形の中でうぞうむぞうみたいなところとか、人間が目で見切れないものに対して自動で物事を検出していくっていうことにはAIは非常に長けているわけですね。
人間がどうやって物事を判断しているかっていうのを機械に覚えさせてそれをやらせるから、でそれを高速で回すし、まあ機械は疲れないですし、ならもう一晩中ぐるーって回してても全然大丈夫みたいな。
そんなAIを開発して、で天の川銀河で観測されたデータに対してそのAIをドーンとぶち当ててあげたと。
そうすると天の川銀河の中でこのバブル構造っていうのが今回扱ったデータで3,006個発見されたと。AIすごいですね。
3,000個、なんかこう砂ばーって巻かれて、なんか白い砂巻かれた中に黒いのがいくつかあるから、はい探して3,000個隠れてますって言われて飛んのめっちゃ大変そうじゃないですか。
まあそんなイメージですよね。だから疲れとかも含めて考えるとやっぱり機械的にこうやって取れてるっていうのは非常に重要なポイント。
でまあそんな中で3,006個見つかっただけじゃなくてそのうちの約半分、45%ぐらいですね。
1,400個っていうのは新しく検出することに成功した、そんなバブル構造だったんですね。
つまりバブルの構造をAIで検出させたら今まで見つけられなかったバブルっていうのを1,400個見つけることができたというのが今回の研究結果になっていて、
銀河全体っていうのはものすごくでかいわけですよ。何億も星があってそれで全体が輝いている構造だから。
なのでたくさんバブル構造があったらそれをなるべくたくさん集めてそれらを合わせた結果、僕たちが住んでいるこの天の川銀河って何なんだろうみたいな、
そんな考え方をしていくのが大事なので今回1,400個見つかったっていうのはものすごく重要な成果ですね。
でこうやってバーって集まってきた先にはじゃあこの例えば何千個って見つかった構造、3,000個見つかっている構造から
大きいとこうだよね、ちっちゃいとこうだよねみたいな話とかそういうのがどんどん広げていくというところでサンプル群を確保する手法がこれだけ整ってきた今の時代、天文学の進展が
ここからもう一段グッと上がりそうなそんな予感がしているので皆さんも楽しみにしておいていただきたいなっていうのと、世の中AIの流れですね。
こうなんかより賛否両論出てきたじゃないですか最近、そういったところもまあどういうところが良くてどういうところが良くないのか
宇宙探査の未来
みたいなのを見極められるといいですね。 今回の研究で言うと
天の川銀河全体を理解したい。で理解するためにはこのバブルっていうのがめちゃめちゃ重要な要素になっている。
で宇宙空間にはぱっと見たくさんありそうなんだけど、もうデータもたくさんあるしそもそも構造もでかいし
人間の手じゃもうさすがに全部集めきれないなっていう課題があった。 そこでコンピューターを使って、で最近はAIっていうのが伸びてきているんだから
AIを使って その人間ができないことをさせて
自分たちが達成したい科学を達成していくための材料を集めるというような、なんか目的意識から逆算するとものすごくシンプルなアプローチをとってるんだけど
こういうなんかとりあえずAI使いましたみたいな話ではなくて目的から逆算するみたいな考え方ですね。
それのためにどうしてもAI使わないといけないんだ、だから使うみたいなのが一個一個なんかいろんなところへ提案されていったり
みんながそのAIの活用を実感していくっていうことを行うとだいぶ世の中の理解とか見え方っていうのは変わってくるんじゃないかなと思いますね。
そういったところ注目しながらこれからも宇宙話聞いてくれたら嬉しいなと思っております。 そんな感じで今回は以上にしていきましょう。
はいということでまぁちょっと前半喋りすぎたんでねアフタートークはそんなにしないでいこうかなと思います。
あの引き続きねすごいんですよ今Xの方で持っている宇宙話のコミュニティあるじゃないですか
あれがえっと410何人とかになってる。 でこの410何人とかになっているのは
このぐらいの人数になってでこれからみんなで本作っていこうねみたいな 宇宙かけるまるまるっていうテーマみんなが集めてくれたらこれだけ変わりそうだよ
みたいな話とかねそういったところに協力してくれているメンバーなので ぜひあのXのコミュニティにも入ってもらいながら
無料のコメントのコミュニティなんでねでそこでなんかこう仲間を見つけてくれたら嬉しいな と思います
ということであの本これまで1月そして今週先週ですかね 出させていただきましたけど次回作に向けてみんなで一緒にガーッと攻めていけたら
いいかなと思います引き続き宇宙かけるまるまるのアイディアお待ちしております それではまた明日お会いしましょうハッシュタグ宇宙話つけて
アイディア色々つぶやいてください感想もお待ちしてます バイバーイ
