リンキングやリダクションといわれる音声変化で実際に何が起きているのか、説明しています。
【プロフィール】
そっちゃそ(@trans_souta)。フリーランス産業翻訳者。東京工業大学(現:東京科学大学)大学院修了。2019年よりフリーランス産業翻訳者として開業し、現在に至る。専門は技術、IT全般。副業として語学指導や発音指導も手掛ける。ご意見・ご感想は公式HPのお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。ライオン君との共同ホストPodcast番組、『円卓上のイエティ』にもレギュラー出演中。
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サマリー
本エピソードでは、英語発音におけるリンキングやリダクションが単に音が消える現象ではないことを解説しています。実際には、音が「無開放閉鎖音」として存在し、リズムを保ち、単語の「香り」として残ることで、似た音の単語を区別する重要な手がかりとなることを具体例を交えて説明しています。これにより、音声変化のより深い理解を促します。
はじめに:リンキング・リダクションの誤解
こんにちは、そっちゃそです。この番組、そっちゃその語学ラジオでは、語学学習というテーマを軸に、その本質やあり方について哲学的に考えていきます。
ここで扱うエピソードは、もともとYouTubeに公開した内容をもとに、音声コンテンツとして再編成したものです。
映像がなくても理解できるように設計していますので、通勤中や作業中など、長ら時間にぜひお楽しみください。
それでは今回のテーマに入っていきましょう。
こんにちは。今日はリンキングやリダクションの話をしたいと思います。
リンキングやリダクションというのは、英語系のコンテンツや英語学習系のサービスでもよく説明されていまして、
よくある説明としては、リンキングというのは、前の音とその次に来る単語の先頭の音が連結すること。
そしてリダクションというのは、死因の一部が完全に脱落してしまう現象であるというふうに説明されていますが、
これは間違ってはいないのですが、ちょっと説明不足であることはになりません。
今回はリンキングやリダクションというものが実際何が起きているのかというのを説明したいと思います。
繰り返しになりますが、リンキングやリダクションというのは、音が聞ける、これは間違っていないのですが、
これはかなり誤解を招きやすいというかミスリーディングな説明です。
というのもリンキングやリダクションで音が消えるというのは、
まるでその音になって文字そのものが消えてしまうというふうに解釈されかねないからです。
では実際にリンキングやリダクションと言われているこの現象は一体何かというのを説明したいと思います。
無開放閉鎖音の役割:TikTokの例
まずですが、例えばある単語の末尾が破裂音で、次の単語の先頭が破裂音になった結果、
これが片方消滅して一つの破裂音に吸収されるこのパターンを見てみましょう。
これに該当するパターンは単語自体に破裂音が2つ連続しているパターンと、
2単語を割って単語の末尾と次の単語の先頭が破裂音になっているパターンがあります。
本質的にはどっちも同じなんですが、今回は一つの単語の中で破裂音が連続しているパターンを取り上げてみます。
例えばTikTokという単語、これもTikTokのKとTikTokの2番目のTがどっちも破裂音ですので、
これを全く音声変化なしで言おうとするとTikTokになりますが、
このKとTの破裂音を2つ連続して言うというのはかなり面倒な作業ですので、
この面倒さを取り除くためにいわゆるリダクションというのが発生します。
ですからTikTokの自然な発音としてはTikTokになります。
この場合TikTokのKの音はいわゆるリダクションと言って聞こえません。
ただこのKの音は聞けない、ただこのKの音は聞けてしまうこれは間違いないんですが、
これは別に死音が聞けてしまうというわけではありません。
例えばTikTokのKを完全に消してしまってこのように表記すると、
これはTikTokではなくてTetokになってしまいます。
これだとリズムが完全に崩れるので元の元気が整えていませんので、
Tetokと言ってもこれは理解してもらうのは難しいでしょう。
さっきほどの自然なリダクションTetokと行き過ぎたリダクションTetokの違いは何でしょうか。
音はどっちもKが消えているということは間違いありませんが、
何かTetokではない方のTikTokの方には余計な何かがあるように感じます。
結論から先に言ってもらうとTikTokのKの脱落はこれは死音が消えるのではなく、
音が消えるから死音は消えないという現象が起きています。
そのため死音が消えないということは元々あった死音がそこに存在するということは間違いないので、
リズムは変わりません。
TikTokがTetokにならない理由はここで、ここに音が出ない死音が一つまだ残っているということです。
この死音というのは専門用語で説明すると無開放閉鎖音のKと言います。
これはKの形だけ作るけど音は出さずに次に行ってしまう、
そういう死音でもちろんこれは立派な死音として数えられます。
この無開放閉鎖音のKが挟まっているからリズムが崩れないでTetokになって、
この無開放閉鎖音のKを挟まない、つまり何もかも消してしまった場合にはTetokになります。
今はこれは破裂音と破裂音が連続するパターンを説明しましたが、
「香り」による単語の区別
例えばこの破裂音の死音が末尾に来るいわゆるリダクションのパターン、
例えば本のBookがこのBookのKが消えてしまってBookになるパターン、
これはいわゆるリダクションというふうに解釈されますが、
これも別にKが完全に消えているわけではなくて、
これはちゃんと無開放閉鎖音のKがちゃんと残っています。
この無開放閉鎖音のKがちゃんと存在するというのはいわゆる俗に香りと呼ばれるもので、
これはKの香りが残っているということを意味します。
この香りというものの正体は、
ここにKの無開放閉鎖音が存在するためにその直前にあるこの母音、
これがこの部分のエンディングが変わるということを意味します。
この香りの存在というのは結構重要で、
一見似通った単語同士を音的に区別する一つの手がかりになります。
例えば温泉はスパでスポット、場所のことをスポットと言いますが、
これはかなり、米音ではかなり似ています。
というのも温泉の方も場所の方もT以外は同じですし、
温泉の方は超母音で長くするんですけど、
特に英語の場合は母音の尺の長さで意味を区別しないという特徴がありますので、
この母音の尺を足掛かりにしてこの2つの意味を識別することが困難です。
なおかつこの温泉のスパとスポット、場所のスポットというのは
かなりコンテクストからも分別するのがかなり困難です。
例えばI found a good spotとI found a good spaだと、
どっちもスポットでもスパでもなんだかありそうなコンテクストになってしまいます。
で、このスポットのTもリラクションしますから、
リラクションしてしまった場合にスパとスパで全然区別つけないという現象がありますが、
さっきの香りが手がかりになります。
このTの、もちろんKと同じでこのTも向かい方弊さんは存在しますから存在しますし、
このTの向かい方弊さん音自体は消えることはありませんから、
この香りを足掛かりに香りがある方がスポット、ない方が温泉という風に区別します。
まとめと告知
最後までお聞きいただきありがとうございました。
noteやkindleでもこのラジオで扱っている内容をより体系的に整理したコンテンツを発信しています。
さらに深く学びたい方は概要欄からぜひチェックしてみてください。
また英語発音講座の無料体験を常時受け付けていますので、こちらもお見逃しなく。
詳細はエピソード説明欄、まつりのリンクからご確認ください。
オンライン完結ですのでご自身のペースで取り組むことができます。
それではまた次回お会いしましょう。
07:44
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