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2024-10-17 05:02

誤解を招きにくい意見を書くコツ | パターンで学ぶ議論の仕方 8

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レクチャーシリーズ「議論の仕方を学ぶ」(全8回)は,議論の仕方を少しずつ学び,充実した議論を行うためのスキルを高めることを目的としています。その第8回となるこのエピソード「誤解を招きにくい意見を書くコツ」では,誤解を招きにくい意見を書く3つのコツを紹介しています。具体的な言い回しも紹介していますので,参考にしてください。

なお,このエピソードは,私(たな)が大学の授業で使っている講義ビデオ「誤解を招きにくい意見を書くコツ」を元に作成しました。したがって,「このビデオ」といった言い方が出てきます。ビデオでは,スライドを示しながら説明していますので,そのスライドを下に掲載します。文字起こし欄に,そこで参照してほしいスライドの番号を【スライド1】などと記載していますので,必要に応じて参照してください。

また,講義ビデオ自体も下に掲載していますので,必要に応じて参照してください。

スライド1

スライド2

スライド3

スライド4

スライド5

講義ビデオ

サマリー

このエピソードでは、誤解を招きにくい意見を書くための3つのポイントが説明されています。特に、最初と最後の表現、言い換えの技術、また誤解を予想し解消する方法が強調されています。

誤解を招きにくい意見を書くコツ
【スライド1】それでは、これから、「誤解を招きにくい意見を書くコツ」を説明します。
【スライド2】これから話すのは、次の3つのことです。
1番目、最初と最後が大事。
2番目、いろいろな形で言い換える。
3番目、先回りして誤解を解消する。
以上です。
【スライド3】まず、「最初と最後が大事」という話です。
文章の最初と最後に、自分が一番言いたいことを簡潔に書くということが大事です。
ここで「簡潔」と言いましたが、一番言いたいことは複雑に書かないということです。
複雑に書くと、それだけ誤解が増えます。
それから、特に末尾の文は印象に残りますので、自分が言いたいことではないことには言及しないほうがいいです。
それが読者の印象に残って誤解のもとになります。
最初と最後に自分が一番言いたいことを簡潔に書く。
これをまず心がけてもらいたいと思います。
【スライド4】2番目に、誤解を招きにくい文章の書き方のコツは、「いろいろな形で言い換える」ということです。
一つのことを一度言ったらば、それで終わりではなくて、そのことをいろいろな形で言い換えてみると、より誤解が少なくなると思います。
単純には、次のような言葉で言い換えます。
「別の言葉で言えば、⋯⋯」とか、「ここで私が言いたいのは、⋯⋯」などというふうに一度言ったことを別の言葉で言い換えると良いと思います。
また、例を挙げるというのも良い方法です。
「例えば、⋯⋯」というふうに言いますと、より具体的に読者にイメージが湧くと思います。
また、いろいろ説明した後で、何が言いたいのかわからなくなるということがありますので、その後にはまとめの言葉を置くと良いです。
「まとめると、⋯⋯」とか、「要するに(つまり)、⋯⋯」とか、「したがって、私の結論は、⋯⋯」などというふうにまとめますと、読者が、何を言いたいのかということをよく理解できると思います。
このように、できるだけいろいろな表現で言いたいことを言うというのが良い方法です。
【スライド5】3番目の方法は、「先回りして誤解を解消する」というものです。
これはあらかじめ誤解されそうだというところを予想して、その誤解を先回りして解消しておくという方法です。
具体的にはこのような言い回しでそれを行います。
「私が言いたいのは、⋯⋯ということではなく、⋯⋯ということだ」ということで、この黄色で書いた「⋯⋯ということではなく」というところで誤解をあらかじめ打ち消しているわけです。
別の言い方でもいろいろと言えますが、例えば、「こう言うと、私は⋯⋯と考えていると思われるかもしれないが、そうではない。私の考えは、⋯⋯」だと。
こういう言い方もできます。
「私が⋯⋯と考えていると思われるかもしれないが」というのが、このありそうな誤解を先回りして言っているわけですね。
また、こんな言い方もできます。「⋯⋯と言ったが、だからといって、これは⋯⋯を意味するわけではない」。
あることを言いますと、読者はいろんなことを連想します。
ですので、こういうふうに言うと、こういうことも言っているんじゃないかというふうに想像することがあります。
それがしばしば筆者が考えていることとは違うことであったりするわけですが、そういうのをなくすためにあることを言って、
それはありそうな誤解、こういうこと、これを意味するわけではないというふうに否定するわけですね。
なかなかどういう誤解が生じるか、あらかじめ予想するというのは難しいことですが、可能な限り、それを予想してあらかじめ打ち消しておくと誤解は少なくなるだろうと思います。
以上、誤解を招きにくい意見の書き方のコツについて説明しました。
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