9月後半の季節と記念日
こんにちは、石井ケンイチです。 今週もたまゆらタイムの時間がやってまいりました。
今日は9月21日。 9月も後半に入りました。夕方になると日が暮れるのが早くなり、夜には秋の虫の声が聞こえてくる。
季節というのはある日突然変わるのではなく、こうして少しずつ夏から秋へ移っていくんですね。
そして今週は終分の日を迎えます。 今年2026年の終分の日は9月23日です。
昼と夜の長さがほぼ同じになる頃。 ここから当時に向かって、昼の時間はさらに短くなっていきます。
暑さ寒さも悲願までという言葉があります。 昔からこの時期は季節の大きな節目として感じられていたのでしょう。
さてここからは、今日9月21日から1週間の過去の出来事や記念日などを見ていきましょう。
まず、今日9月21日は国民の祝日、慶労の日です。 こちらは後半で詳しくお話ししたいと思います。
そして9月21日は国際平和デーでもあります。 国連が定めた国際デーで、世界の定戦と非暴力を願う日です。
世界中の人が同じ1日だけでも平和について考える、そんな日なんですね。
9月23日は先ほどもお話しした祝文の日です。 国民の祝日に関する法律では、先祖を敬い亡くなった人々を忍ぶ日とされています。
お彼岸の時期でもありますので、お墓参りをしたり、家族でご先祖のことを話したりする方もいらっしゃるでしょう。
9月24日は清掃の日。 1971年9月24日に現在の廃棄処理法が施行されたことにちなみます。
毎日出しているゴミ、出してしまえばその後のことはあまり考えないかもしれません。
でも、集めている人がいて、運ぶ人がいて、処理する施設がある。
街が毎日きれいに保たれているのも、見えないところで働く多くの人たちのおかげなんですね。
9月26日は1959年、伊勢湾台風が紀伊半島に上陸した日です。
台風による死者、行方不明者は5000人を超え、日本の台風災害時に起こる甚大な被害となりました。
そして9月27日は世界観光の日。
旅をすることによって、違う街を知る、違う文化を知る、違う食べ物を知る、そしてそこに暮らしている人を知る。
観光は単に名所を見るだけではなく、人と地域をつなぐものでもあります。
敬老の日の始まりと全国化
ここからは今日9月21日の敬老の日についてお話ししましょう。
敬老の日というと、おじいちゃんおばあちゃんへいつまでも元気でいてくださいと伝える日、そんな印象を持っている方が多いかもしれません。
ところがこの祝日の歴史をたどってみると、単に長寿をお祝いするだけではない、もう少し深い意味が見えてきます。
実は第二次世界大戦が終わってまだ2年しか経っていなかった1947年、昭和22年まで遡ります。
場所は兵庫県高群の野間谷村、現在の兵庫県高町八千億です。
この村で1947年9月15日、村が主催する第一回の敬老会が開かれました。
当時の日本はまだ不幸の途上です。食べ物も物資も十分ではありません。
そんな時代に長い間社会を支えてきたお年寄りを敬い、そしてその知識や人生経験を若い世代へ伝えてもらおう、そんな考えから始まったのがこの敬老会だったとされています。
ここがとても興味深いところです。単にお年寄りを大切にしましょうだけではなかったんですね。
長い人生で養ってきた知識、経験、技術、それをこれから社会を作っていく若い世代へ受け渡してもらう、つまり世代と世代をつなぐ場でもあったわけです。
そして9月15日を年寄りの日と定めようという運動へ発展していきます。
1950年には兵庫県で年寄りの日を広める運動が始まりました。
そして1951年、中央社会福祉協議会、現在の全国社会福祉協議会がこれを全国的な運動として提唱します。
9月15日から21日までの1週間をお年寄りを敬い、老人福祉について考える時期としました。
兵庫県の一つの村から始まった取り組みがわずか数年で全国へ広がっていったんですね。
ところが年寄りの日という名前についてはあまり適切ではないんじゃないかということで、やがて別の呼び方が使われるようになります。
老人の日です。
そして1963年、昭和38年、老人福祉法が制定され、9月15日は法律上老人の日となりました。
さらに3年後、1966年、昭和41年、国民の祝日に関する法律が改正され、9月15日は敬老の日として正式に国民の祝日となりました。
祝日法には敬老の日について、多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し長寿を祝うと定められています。
ここにもただ年齢を重ねたことをお祝いするだけではなく、長年にわたって社会をつくり支えてきた人たちへの敬意という意味が込められているんですね。
敬老の日・老人の日・老人週間
ところで長く9月15日だった敬老の日がなぜ9月21日なんでしょうか。
その理由はいわゆるハッピーマンデー制度です。
祝日の一部を月曜日へ移して土曜日・日曜日と合わせて連休にしやすくする制度です。
法律が改正され2003年から敬老の日は9月15日ではなく9月の第3月曜日となりました。
ですから敬老の日の日付は毎年変わります。
今年2026年は今日9月21日。
ところがここで少し面白いことがあります。
それでは昔敬老の日だった9月15日は何でもない日になってしまったのでしょうか。
実はそうではありません。
現在も9月15日は老人の日。
そして9月15日から21日までは老人週間と法律で定められています。
つまり今年は9月15日の老人の日から始まった老人週間の最後の日がちょうど今日の敬老の日ということになります。
似た名前なのでややこしいですが老人の日は9月15日。
敬老の日は9月の第3月曜日。
現在はこの2つが存在しているんですね。
高齢者の経験を受け継ぐ意味
そして敬老の日について考えるときもう一つ興味深いことがあります。
1947年に最初の敬老館が開かれた頃と現在では
高齢者という言葉から受ける印象もかなり変わってきたのではないでしょうか。
昔なら60歳を迎える歓励は人生の大きな節目でした。
赤いちゃんちゃんコを着て長寿を祝うそんな風景もありました。
しかし現在では60歳と聞いてもまだまだ現役という印象の方が多いんではないでしょうか。
仕事を続ける人、新しいことを勉強する人、趣味を始める人、地域活動に参加する人、
年齢だけでその人の暮らし方や活動を一括りにすることは難しくなっています。
現在老人の日老人週間の取り組みにも高齢者をただ支える日として考えるのではなく
長年培ってきた知識や経験、能力を活かして
仕事や社会参加、ボランティア活動などに参加していくことが掲げられています。
これは1947年に野間谷村で開かれた最初の経老会の考え方とも
どこか繋がっているように思います。
長く生きてきた人にはその人にしか持っていない経験があります。
仕事の経験、子育ての経験、地域の歴史、昔の暮らし、災害の記憶、
戦争を知る世代であればその時代の記憶もあります。
本を読んだだけではわからないことを実際に経験した人から直接聞くことができる。
それもまた社会にとって大切な財産なのではないでしょうか。
1947年、戦後間もない兵庫県の小さな村で始まった経老会。
始まりから数えると今年で79年です。
今日9月21日、身近に人生の先輩がいらっしゃったら
いつまでも元気でという言葉だけでなく
昔の話を一つ聞いてみるのもいいかもしれません。
今では当たり前になったものがまだなかった時代のこと。
そこにはインターネットを検索しても出てこない
その人だけが持っている小さな歴史があるかもしれません。
さてお別れの時間が近づいてまいりました。
今週も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
お相手は石井健一でした。
それではまた来週この時間にお会いしましょう。
玉揺らのような優しい時間をどうぞお過ごしください。