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2024-12-14 16:48

ITで何ができるのか - 『 ITと障害者 』を考える 〜 障害と向き合うITの力と工夫 〜 Advent Calendar 2024

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今回のアドベントカレンダー記事は 『 ITと障害者 』を考えるということでITで障害がある方に向けて何ができるのかということについて話をしました #アクセシビリティ #アドベントカレンダー

 

この話のマインドマップ

サマリー

ITの力と工夫を通じて、障害者の自立を支援するためのアドベントカレンダーが紹介されています。様々なITツールやアプリが障害者の生活を向上させる可能性を持つことが述べられています。IT技術は障害者に新たな可能性を提供し、アクセシビリティの向上が求められています。障害者自身がツールを活用し、健常者もその支援に努力することが重要です。

障害に向き合うITの力
12月14日のアドベントカレンダーは、いつもとはちょっと違う内容ということで、『 ITと障害者 』を考える 〜 障害と向き合うITの力と工夫 〜 というアドベントカレンダーに記事を書いていきたいと思います。
今回は、ITで何ができるのかというタイトルで、こちらもITと障害者というテーマのお話をしていきます。
このアドベントカレンダーは、UnleashMeetというもくもく会を中心とした活動を行うコミュニティのアドベントカレンダーです。
精神とか、あとは身体とか、何らかの形の障害があるという方が集まっているコミュニティで、そのような方々が、実際に自立して何かを行うため、仕事を行うためのノウハウと交換をしているコミュニティです。
自分自身のここの定義上で言うのであれば、いわゆる健常者、特に障害があるわけではない人間です。
まあ、目は決して良いほどではないものの、眼鏡もとりあえず必要ないレベルではありますし、身体的にも特に何らかの障害というのがあるわけではない。精神も言うほど問題はないと思います。
ただ、以前SBC.オープンマイクでもご紹介しましたので、ひょっとしたらご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、障害がある方もない方も自由に一緒に居やすい地域を作ろうということで活動されている山手オープンタウンという団体や、
さまざまなFacebook上でのつながりにも障害がある方とお話をする機会が多いですし、自分たちの団体まちづくりエージェントSIDE BEACH CITY.にも障害があるという方がいらっしゃいますので、非常にやっぱり障害がある方とお話をする機会は非常に多いんです。
そういうような人たちと出会って話をしていて、ITができるはずなのに現状達成できていないものは結構あるなというふうに感じています。
例えば、私は骨伝導ヘッドセットというものを愛用しているんですね。Shokzというメーカーがあるんですけれども、このShokzの骨伝導ヘッドセットを中心に利用しています。
このヘッドセットは耳の周辺の骨を振動させるということで、鼓膜を使わず音を聞くことができるというヘッドセットです。
骨伝導ヘッドセットといっても本当にピンからキリまでありまして、自分は今のところ先ほどのShokzというところのヘッドセットしか使っていないです。
以前、他のヘッドセットも使ったことはあるんですが、振動が弱かったり使いづらかったりと、結局Shokz以外では十分な性能を発揮できないなと思って戻ってきましたという感じです。
ただ、骨伝導ヘッドセットってどういうものなのっていうのを体感できるためのツールとしては役に立つんじゃないかということで、この中古のヘッドセット2つについては山手縁乃庭に現在寄贈しています。
なので、ご興味おありの方は使い方がわからないとちょっとつらいかもというところもあるかもしれないんですが、自分がいるときに山手縁乃庭にお越しいただけると嬉しいかなというふうに思います。
このヘッドセットについては、このアドベントカレンダーの最初の日に矢野さんが紹介されているように、人によっては耳に何らかの障害があるという場合であっても、普通に音声を聞くことができる場合があるという話はよく聞いています。
まあ鼓膜を使わないですから、確かに鼓膜に何らかの障害があるという方は、これによってちゃんと音を聞くこともできると思います。
実際海外だったか、この骨伝導ヘッドセットで初めてちゃんとした音を聞くことができて感動したという方のお話がどこかにあったような記憶もあります。
その他にも、自分が持っているものは非常に古い、もうベータ版中のベータ版みたいなアプリではありますけども、Seeing AIというね、カメラを向けたところにあるもの、どんなものが映ってますかとか、誰がどんな服を着ていますかとか、そういうようなものを音声で答えてくれるっていうようなアプリもあります。
例えば、自分がデモ映像で見たのは、目が見えないおばあちゃんが孫娘をカメラで映すと赤い服を着た女の子っていう風にガイダンス音声で言ってくれるという感じですね。
そういう風に目が見えない人のためのアシストのアプリっていうのも実は存在すると思います。
このアプリの内容自体、相当昔の実験のアプリだったと思うので、今はもっともっと性能の良いものが出回っているのではないかなと思います。
その他、自分は単純に目で文字を追うのがめんどくさいからという理由で、ブラウザの音声読み上げを愛用してはいるんですが、これだって識字障害や視覚障害を持っているという方にとってはかなり便利なツールなのではないかなと思います。
実際、自分の山手オープンタウンの知人に識字障害の方はいらっしゃいますが、スマートフォンを音声の読み上げ機能を使って非常に便利に使いこなしているという方はいらっしゃいました。
指先の入力が難しいという人にとっては、その他にも音声による文字入力だって便利なツールだと思います。
OS標準に音声の文字入力機能というのは大抵ありますので、WindowsでもMacでもAndroidでもiOSでも普通に文字入力に音声を使うことができますし、もちろんLISTENのような音声文字起こしサービスを使うという方法だってあるでしょう。
特に日本語はどうやっても語変換や語字脱字が生じやすい言語であるので、やはり定型句置き換え機能などもついているLISTENってかなり実は強力なサービスではないかなと思っています。
ブログの方でこの記事を読んでいるという人はひょっとしたら気づかないかもしれませんが、この文章だって実はほぼほぼ音声文字起こしの力を使っていますし、
これからの可能性と課題
その他にも自分がブログ等でコメントをしているときの文章ってほとんど文字入力は音声でやっています。
音声で入力したものを若干自分で手直しをしてそのまま公開するとか、そういうようなことはよくやっています。
その点、問題としてたまに漢字を使ってるか使ってないか、例えば子どものどもをどういう字で書くかとか、そういうようなところがバラバラで不統一だったりすることはあるのですが。
その辺実は気づいているときは気づいて直したりするんですけれども、結構見落としてたりするんですよね。
その他にも、精神的な障害にも例えば注意が散漫になりやすいのであればそれをスマートフォンでアシストするとか、
忘れっぽいのであればスマートフォンに補助ツールを入れるとか、そのような対処方法はいくらでもあるように思います。
自分が以前考えていて、まだ実現はできていないものではあるのですが、考えたのはスマートスピーカーにこれから出かけますって言うと何々を持ちましたかっていう質問を順次していって、
全部はいと答えなければ出られないみたいなね、そういうようなものを作るっていう方法もあると思います。
特にここ最近はAIを使ってある程度であれば、そこまで詳しくない分野のアプリケーションを書いたりなんてこともできるようになりました。
なので、例えば自分の障害に合わせたアプリを作るとか、そういうようなものも可能になってきているのではないかなと思います。
自閉症の人も、メタバースだったら話せるよ、みたいな話も聞きましたね。
先日その話を地域のコミュニティカフェの人に話をしたら、認知症にも使えるのかな、みたいな話も聞きました。
まあ、認知症に使えるかどうかと言われると非常に疑問ではあるものの、正直ここについては分かりませんとしか答えようがないかなと思っています。
自分はあまりにも認知症というものが何なのかというのはあまり詳しくは知りません。
なので、実はこういう分野にだったらITツールが使えるかもしれませんよっていうようなのもあるかもしれません。
ただ、それについては本当に当事者またはその身の回りの人がちゃんと見て調べないとわからないんですよね。
そうやってしっかり調べてみたら、あ、意外とこれ使えますよってことになるかもしれないし、でもやっぱり使えないってことになるかもしれないし。
それについては詳しい人が覗いてみないとわかりませんっていうのが実情だと思います。
これについては他の障害も一緒です。
精神的な障害、いろいろな障害についても、詳しい人が見てみたら実はこういう部分、ITツールが使えるかもしれませんっていうのはたくさんあると思いますし、
逆に意外とこれ使えませんよっていうような既存ツールもあるかもしれません。
現状それらが使われていないのはなぜでしょうか。
というと、個人的には二つの問題があるのかなと思っています。
まずは対応しているアプリが存在しない。
したとしてもその他の周辺サービスがしっかりこなれていないので、結果的に使いづらいっていう問題。
音声読み上げなどが特にその真ん中にあるんじゃないかなと思っています。
ITとアクセシビリティの現状
実際自分は特にバス移動が多かった頃、
そちらは目で追うのがめんどくさいというより、
そもそも下を向いているとバスを乗り過ごしてしまう場合があるので、
移動中はスマートフォンの画面を読み上げるTalkBackやVoiceoverなどを使って記事を読み上げていました。
それであれば常に前を見て記事を読むことができるので、
自分が降りるべきバス停っていうのを見失うことがないですからね。
ただこういうようなことで読み上げを使っていると、
特にウェブサイト上の広告というものが3倍以上鬱陶しく感じるんです。
なぜなら全く読めないし、使えないし、何のことを言っているのかわからないのにスペースだけ存在していて、
しかも誤タップすると帰ってこれなくなるという非常に厄介な性質があります。
その他にもウェブサイトのマークアップの不備でサイトの読み上げがうまくいかなかったり、
変に読み上げられたりするということもあります。
読み上げツールの不備もあります。
例えば障害。
よく害という文字をひらがなで書いていらっしゃる方いらっしゃいますが、
これ障害をひらがなで書くと「さわりがい」って読んでしまう音声の読み上げソフトがあります。
なので本当に日本の文化や慣習に最適なツールがまだまだ存在しないという問題もありますし、
そもそもウェブサイト自体がほとんどの場合、アクセシビリティだのなんだのと言われつつも、
まだまだ晴眼者、いわゆる目が全く問題なく見えるという人たちのためのものになっているのではないのかなと感じるところはとてもよくあります。
もう一つは何より障害者本人が私には無理だわと思ってしまうということ。
それによって障害に対応するツールもユーザーが増えず、
結果それを使わないユーザーに関するフィードバックがたまらない。
それによってさまざまなアクセシビリティ機能やそのためのサービス・ツールが伸びないという問題。
スマートフォンのアクセシビリティ機能が発達しておらず、
障害があるとうまく使えなかったという時代の記憶が影響している問題もあるという場合はあると思いますが、
何より本人がデバイスの利用を諦めているという問題は大きいのかなと思います。
実際先ほどの通り、識字障害があってもVoiceover機能を使って普通にスマートフォンを使えるという方はいらっしゃいますし、
全盲の方がBluetoothのキーボードを使ってiPhoneを普通に使っていたという事例も聞いたことがあります。
それぐらいのこと多分今はできると思うんですよね。
でもやっていない。なぜならできないと思い込んでいるから。というところは多いように思います。
このあたりのバリアといいますか障壁となるものについては、結構全くの健常者の方も同じようなものがあって、
自分にはやっぱり無理だわって思い込んでしまう。
それによって使えないというようなことはかなり多いんじゃないかなと思います。
そしてそのあたりでいうのであれば、障害のあるなしって意外と関係ないのかなというふうに思っています。
そうは言っても自分自身障害があるという人がそばにいるというわけではありません。
ただそういう面から言ってしまうことにはなりますが、障害者がITを使ってできるようになるという範囲はまだまだ多分かなり大きい範囲だと思います。
相互の努力が必要
未開拓な分野も相当にあると思います。
それについては健常者側の努力も障害者側の努力も必要になると思います。
例えば障害がある人がアクセシビリティツールを積極的に使っていく、
またはそういうような事例を紹介していく、発信していくということであったり、
健常な方も既存のアクセシビリティツールを使ってみるっていうのもいいかもしれません。
例えば先ほどお話をした通り、目を離さずに記事を読むためにアクセシビリティツールを使ってみるだとか、
文章を入力するためにアクセシビリティツールを使ってみるだとか、
そのように身近なところでアクセシビリティツールを使ってみて、
その感想をあちこちに発信をしていく、メーカーにフィードバックをしていく。
例えばそのような声がウェブサイトのアクセシビリティ指針に影響を与えていったり、
読み上げに不向きなページ構成を変えていくということにつながったりするかもしれません。
特にウェブサイトの広告ですとか、そのようなものは非常に
晴眼者のことだけを考えて作られているところがあるように思います。
もっと障害がある人も嫌な思いをしない広告の出し方というものが存在するはずです。
そのようなものが今軽んじられているのではないかと感じることはあります。
そのような思いを伝えていくこと、変えていくこと、
それは健常者だけではできませんし、障害がある方だけでも難しいというところはあるのかなと思います。
だからこそお互いにできることをやっていく。
それによってもっとITが障害がある人に向けてできることという範囲は広がっていくのではないかな。
そしてその結果、障害がない人にも結果的に便利なツールが出来上がってくるのではないかなと自分は思います。
今回のお話がそのようなツール開発のための一助になれば個人的には幸いです。
というところで今回のアドベントカレンダー 『 ITと障害者 』を考えるというアドベントカレンダーの記事をこちらで締めとさせていただければと思います。
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