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2023-12-16 54:04

#097 東京国立近代美術館のスコープと情報発信について(東京国立近代美術館主任学芸員 成相 肇)

学芸員でもあり美術批評家でもある成相 肇さんをゲストに、東京国立近代美術館のコレクションのスコープや情報発信についてお聞きしました。 ⁠⁠⁠https://sorosoro-art.vercel.app/ep/097⁠⁠ 番組の感想は、⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠#そろそろ美術の話を⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ でお願いいたします。

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Guest Profile 成相 肇(なりあい はじめ)

  • 東京国立近代美術館主任研究員。美術批評家。1979年島根県生まれ。一橋大学商学部在学中に現代美術作家に出会い、19歳で初めて美術館を訪ねる。一橋大学大学院言語社会研究科修了。美術と雑種的な複製文化を混交させる企画を手がけながら、府中市美術館、東京ステーションギャラリー学芸員を経て2021年より現職。
  • 主な企画展に「石子順造的世界――美術発・マンガ経由・キッチュ行」(第24回倫雅美術奨励賞)、「ディスカバー、ディスカバー・ジャパン――「遠く」へ行きたい」、「パロディ、二重の声――日本の一九七〇年代前後左右」、「大竹伸朗展」など。

Show Notes

東京国立近代美術館について

近美周辺のカフェ事情

近代を取った美術館の話題

島根県の話題

あえて名前をだした漫画の話題

成相さんの書籍について

サマリー

東京国立近代美術館では、スコープと情報発信に力を入れています。成相肇氏は、美術館の主任学芸員であり、アートテラーというポッドキャスト番組を主催しています。番組では、アートに関わる方々をゲストに迎え、投稿を通じて美術について話を展開しています。美術館はオンラインコンテンツの制作や展示物の解説動画を活用し、訪れる人々に興味を持ってもらうことを目指しています。さらに、美術館周辺の施設や休憩スペースの不足も課題となっており、将来的な改善を望んでいます。成相肇氏は一橋大学に入学し、卒業後に美術関連の仕事を探していたところ、学芸員という職業を知り、その道に進むことを決めました。大学院では岡本太郎の研究を専攻し、戦後の美術について研究しています。成相肇氏は美術館の主任学芸員であり、趣味としてバレーボールを楽しんでいます。彼は漫画やアートに特定の愛情や嫌悪感を持っていないと述べており、常に美術館を訪れて展示会やコレクションを楽しんでいます。また、彼は自身の展示会を企画することや情報発信にも積極的に取り組んでいます。

東京国立近代美術館のスコープと情報発信
はい、アートテラーとに~のそろそろ美術の話を、この番組は私、アートテラーとに~がアートに関わる方をゲストにお迎えして、投稿を繰り広げるポッドキャスト番組です。
今回は前回に引き続き、東京国立近代美術館主任学芸員、美術批評家の成相 肇さんをゲストにご経歴を交えつつ、美術についての話を続けていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
はい、ということで前半、引き続きよろしくお願いいたします。
はい、お願いします。
前半で最後の方に、忘れたかのように聞いてたんですけど、東京国立近代美術館に移られてということだったんですけど、近備ってそもそも学芸員さんどれくらいいらっしゃるんですか?
はい、東近備、国立館は学芸員じゃなくて研究員と呼ぶんですけれど、12人ほど今いますね。
結構いるような印象はあるんですけど、どうですか?
国立美術館ですからね、国立美術館で12人は、めちゃめちゃ少ないですね。
大きい県立の美術館だったりすると、もっといるところもあります。
そうか、国立の美術館って考えたら確かに、東京で言うと国立新美術館ぐらいですもんね。
いえいえ、あと国立西洋美術館がございます。
近代美術館の中には、企画展担当する人はまた別、そういう感じなんですか?
はい、12人みんなが企画の担当にはなり得るんですが、
主に企画家と美術館の2人です。
あと美術家という部分が分かれていまして、僕は美術家にいます。
美術家がコレクションを担当していて、企画家がいわゆる特別展、企画展と呼ばれるものを担当するという仕組みになっています。
美術家と企画は66ぐらいですか?
企画家が4人だけ、美術家が8人います。
だから美術家、そのコレクションにどれだけ手がかかっているのか、
どれだけプレミアムなのかというのがお分かりいただけるかと思います。
それに配置でということですね。
そうです。貸し借りとか、そういう担当を修復すべきだろうと判断をするとか、
コレクションと企画
そういうことも含めて手がかかるんですよ、コレクションというのは。
だからそれぐらいの人数が必要なんですね。
いや、改めてですが、国立近代美術館さんはコレクションには何点ぐらいあるんですか?
1万3000点以上というふうに交渉。
交渉していますかね。
また年々増えているわけですもんね。
もちろん増えています。
これ、いつも肝に思っていたことがあるんですけど、それこそちょっと前に国立近代美術館でゲイリュー・ハルト・リヒター展やったりとか、トーマス・ループ展とかもあって、
展覧会に行くと村上隆さんの作品があったりとか、その常設のところに、常設と言っていい?コレクションのところに。
はい、いいですね。MOMAD COLLECTIONと呼んでいますけど。
SAMAさんの作品があったりとか。
はい。
これは現代じゃない、近代美術館って言ってて、現代で。これは東京都現代美術館の、あれは東京都だけどみたいな。いつも混乱してしまうんですけど。
ありがとうございます。それはいいツッコミですよ。近代ってちょっと前って思ってる人が多すぎて、びっくりします。そんな意味はない。近代は直近のぐらいの意味ですよ。
ああ。
モダンって言うでしょ。近代ってモダンの訳語ですけれど、モダンの中に古いっていう意味はないですね。むしろ新しいという意味も持ってたりする。
それこそ国立の美術館って5館あるじゃないですか、日本で言うと。
はいはい。
そうするとその中に国立国際美術館って大阪の美術館があって、ここから現代アート担当みたいな。
まあまあそれはあります。
見合わせはあったけども、コレクションがそっちに行くことはない。それは国立国際美術館のじゃなくて、東京国際近代美術館さんの。
うん。
東京国際近代美術館さんがそれうちが欲しいとか、あれどうやって決めてるんですか。
購入するものはお互いにそういう事前に話し合ったりはしないです、基本的に。
そうなんですね。
自分の美術館で判断して、これが必要だというものを購入したり、あとは寄贈を受けたりということをするんですね。
もちろん国際美術館は海外のものだとか、あとより現代に近いものっていうミッションを持ってるんですけど、
その一応明治以降のすぐ直近の美術までを扱うっていうミッションを持っているので、重複することはあります。
お互いに同じ作家を持っているとか、そういうこともあります。
でも直近のっていうのもまたちょっとややこしくて、直の、今のとは違うってことですか。
いや、今のも入ります。
ってことだ。
だから今展示している作品の中には、2027年。
はい。
2027年に作ったものも出てますよ。
例えば年代とかも、例えば20何歳の若手はちょっと現代っぽすぎて、ちょっと展示しないと、そういうこともないんですか。
ないです、ないです。
その関係ないんですか。
ないですね。
20代の作家も普通に入ってますね。
じゃあこれ名前はもう変わるほどないんですね、金美さん。
それがアイデンティティなので、近代がやっぱり一般的にちょっと古めかしいという印象を持たれるということを、
前提に、撮る美術館が続々と現れていて。
富山県も近代美術館が富山美術館になりました。
富山県美術館に変わったし、率先して消したのは兵庫ですね。兵庫県立近代美術館は兵庫県立美術館になりました。
滋賀もそうです。リニューアルにあたって滋賀県立近代美術館は近代がなくなって、滋賀県立美術館かな。
富山がなくしたし。
他そういう事例があったかな。とにかく近代は減りつつあって、富山はしかも富山県立かな。富山県立美術館アート&デザインっていう風にして、
より新しい濃さを出したんですけど、ちょっとこっちとしては、うーんと思うところがありますね。
近代が減ってここに出しても。
僕も入ったばっかりで、そんなに内面化してるわけじゃないですけど、近代という言葉はかなり重要で、
うん。
みんなちょっと振り返って、その現在も含めた直近ですよ。
なるほど。
を考えるっていうのが近代美術館の使命なので、そうやすやすと捨ててはいけない言葉なんですよ。
うーん。
現代も近代の中に含むと思っていただきたい。
現代っていうと本当にコンテンポラリー。まさしく同時代のというのがコンテンポラリー。現代の意味で。
あーなるほど。
だから東京都現代美術館だって、その都度その都度同時代のものを収集しているので、
時代が経てば古くなって、その東京美との重複も多いわけですよ。
うんうんうん。
だから、別に住み分けて、ここは近代、ここは現代とは言えないです。
常時シフトしていく概念ですね。
確かに。
近代にしても現代にしてもね。
確かにでもそういうと、逆にセゾン現代美術館なんかは、いまだに80年代のものとか出してて、もうそれは現代なのかなみたいな、逆のパターンもありますよね。
そうですね。そうです。そうです。そうです。
ホップアートが現代アートみたいなことになってたりとか。
うんうん。
だから近代って言葉のほうがどっちかっていうと、だから幅広いってことなんだ。
そうですね。
ってことですね、今改めて聞くと。
はい。22世紀になったら金沢21世紀美術館はどうするんだろう。
確かに。確かに。そうですね。池田20世紀美術館もありますからね。
ありましたね。
ありましたってか、ありますね。
ありますね。はい。
はい。
そうか。だから近代、だからやっぱり自分の中でやっぱり東京国立近代美術館、東京都現代美術館があるもんだから、都内に。
うん。
こっちは現代で、こっちは近代。なんかうーんって、なんか悩むときはあったんですけど。
まあ気にしなくていいんじゃないですかね。
ありました。
だから新しくもあると。古くないよっていうことは大事ですね。
確かに。
なんかクラシックな感じはあるんですけれど、東京美術館は。新しいものも十分扱ってます。
でもここ最近はなんか近代の比率も増えてきた気がしますよね、なんか。近代では現代の比率ですか。
そうですね。
そうですね。大竹新郎展をやるとか、ゲルハルト・リヒターをやるとかね。まあまあそれはあるかもしれないですね。
うん。
別に意図的にやってるっていう感じでもないです。いろんな企画案が出る中で選ばれた企画をやっているということです。
それこそ気になったので言うと、数年前にセゾンヌ買われたじゃないですか。
結構前ですね、数年。
そうですね。でも10年経ってないですよね。
経ってないか。経ってないかな。はい。
はい。
でもセゾンヌはOKなの。現代、東京って言って、東京だからってわけじゃないですけど。
はいはい。
なんかどっちかというとそれは西洋美術館のものでみたいな、なんかその、そこのなんかこう。
はいはい、いいですね。すごくな疑問がとても素晴らしいと思います。セゾンヌはもちろん必要です。だから、まあモネも必要だと思いますけど、モネは持ってません。というのも、海外だから、日本だからっていう縛りは特にないんですが。
西洋美術館があるから、もちろん西洋ものは西洋美術館にいっぱい集まるんですけど、コレクションを見せるときに、その日本人だけで成立するかっていうと、唐突にこう、例えば岸田流星とかヨロツで鉄五郎を紹介したいっていうときに、彼らが見たもの、影響を受けたもの、エポックメイキングになったものっていうのがないとわからないものがあるんですね。
はい。
で、いつも言葉でそのセザンヌがどうなのとか。
はい。
はい。
で、ルノワールがいてとか、そういうロダンがいたとか、そういうことを書くだけではやっぱりものがなければ。で、ロダンもセザンヌもコレクションの中にはあります。
そういうことなんですね。
やはり教科書的な、良くも悪くも、そういう美術館で、その分責任が伴うわけですけど、通詞で見せたいっていう意識があるわけですよ。
うん。
で、やっぱり歴史を。
うん。
見せていく上で、ここが抜けてるなとか、そういうのは常にみんなで自覚があって、それで入れていこうという中で、セザンヌはもう税賀比でも入れたいものだったんですよ。
うん。
それで物があって、購入したと。
そういう時に、西洋美術館さんに1点ちょっともらえないですかみたいなことは、要するに館内トレードみたいなことはありえないんですね。
そういうことはできたらいいんですけど、でも今後はそういうものもあります。
うん。
だから全然に移管するんではなくて、お互いに長期的に活かすっていうことは、今模索中ですね。
で、ちなみに前半でもそういう話したけど、やっぱり常設展示のところでもいろいろ展示会してますよっていう、12室あるっていう。
はいはい。
年間どれぐらい、その企画を作んなきゃいけないんですか、コレクション展のところだけで。
企画と同じペースです。だから年3回から4回の企画展が変わるのと、ほぼ同じペースで変わっていくんです。
×12部屋。そこが2部屋使うときもあるけど。
美術館の情報発信とオンラインコンテンツ
12部屋にギャラリー4っていうちょっと企画力の強い部屋があって、13部屋あるんですけれど、だから×13、4×13の企画を常に我々でアイディアを出し続ける。
結構。うわー、それ8人でやんなきゃいけないです。
そうですそうです。
で、そのうちの例えば。
それこそなりあいさんは大竹新楼展も担当したから、そっちだけに専念できるわけでもないってことですね。
そうですそうです。
企画展もあって。
はい。でもまあそれが楽しいというか、やりたくてみんなやってる。
じゃあもう年間スケジュールって大体その企画展って結構3年前4年前から準備するじゃないですか。
はいはい。
このコレクション展の方は、どれぐらい先までの、もう準備してるんですか。
あー、でもそれは割と近い。3ヶ月から4ヶ月ぐらい、4ヶ月ぐらい前が目処ですかね。
うんうんうん。
で、だから今、来年の1月から、
うんうんうん。
始まるコレクション展の中身を今作ってるところですね。
はあ。
しかもなんか最近は、まあもともと力入れてましたけど、
はい。
僕は結構チェックしてるんですけど、
はい。
ホームページで、なんか学芸員さんが、なんかこの一点みたいな感じで、
はいはいはい。
説明したりとか、
はいはいはい。
なんかその、ただただ展示してるだけじゃなくて、
はい。
この広めるところもすごい力入れてますよね。
そうです。オンラインコンテンツを作ってます。
うんうんうん。
あの、僕はコレクション情報発信室って名刺に書いてあるんですけれど、
はいはいはい。
僕しかいない室なんですけど、
なんですか。
コレクション情報発信室長なんですけど、
あ、室長。はいはい。
あの、コレクション展に人がなかなか来てくれないと、
あの、やっぱりどうせ常設だろうとか、
ははは。
美術館周辺の施設と休憩スペースの不足
安いんでしょとかね、
うんうんうん。
やっぱり思われ、まあいつ行っても、
うんうんうん。
まああんまり変わんないし、
うんうんうん。
いつか行けばいいやと。
うんうんうん。
あとは企画展でもうぐったり疲れたという方もいらっしゃるので、
それをもう少しお越しください。
すごくものあるよ、面白いよっていうのが僕のアピールする、
半分広報みたいなポジションなんですよ。
やっぱりあの、その時、僕がいつも思うのは、
やっぱ金美さんのちょっと弱点って言ったらあれなんですけど、
はい。
やっぱり、例えばじゃあ企画展見て疲れた、
どっかでカフェ行こうと思ったときに、
うん。
近くに適当なカフェがあんまりないじゃないですか。
ないです。中にもレストランが高級なレストランしかなくて、
それは本当に大変です。
僕は結構いろんなところで最近伝えてるんですけど、
はい。
マルペニーギャラリーができてる。
できてますね。
あのマルペニーのところに2階にいい感じのカフェができたんですよね。
そうなんですか。
だから、そこを使えばいいですよってことを結構僕はいろんなところで言うようにしてたんですよ。
竹橋駅の逆側ですよね。
でも歩いて行ける圏内ですもんね。
そうですね。毎日新聞ビルの中にパレスサイドビルっていうのが、
あそこしかないんですけど、
フロントとかスタバもありますもんね。
そうです。ドトールもありますが。
だから、そう。
それはでも我々としても問題だと思っています。
くたびれるだけで休憩所がないっていうのはね。
なんか昔は4階でちょっと飲めたじゃないですか。
そうです。コーヒー飲めました。
最近なんかただただ、外を眺めるためだけの部屋になってる。
眺めの良い部屋っていうところがあって、あそこでまあ休憩するしかない。
あれなんでなくなっちゃったんですか。
なんでですかね。やっぱり館内で水物は良くないっていうのが、
かつては良かったんですけど。
そうですよね。
うん。なんでなくなったのか。
そこはそこ、室長復活させてくださいよ。
そうですね。
そしたら。
だから本当にずっとまあそれは議論がありますよ。
だからテラスがあるので、テラスをもう少しテントなり、
なんか作って休憩できるようなスペースを作ろうとか。
で、やっぱり竹橋に常時来場者がなければ、
そこに入るテナントが入らない、
その見込めない、利益を見込めなければ入ってくれないので、
そういうジレンマもありますね。
美術館の将来的な改善
だってそれこそ今度11月に、だからこのもう配信時にはスタートしてますけど、
三の丸松鳳館も11月3日には始まるので、
皇居周りがちょっとこう盛り上がるわけじゃないですかね。
そうですね。
なんか何とかしてほしいですよね。
なんかこう休む場所も作っていけば、1日でいろいろと回れるし。
そうですね。
ですよね。
まあ美術館自体もうちょっと大きくしてもらえたら、もう休憩所どころか、
増え続けるコレクションでやはり手いっぱいになっているっていうのもあって、
なんとか国に頑張っていただきたいとは思ってるんですけどね。
しかもあと意外と皆さん気づいてないかもしれないですけどね、
国立近代美術館の外観のところにある、
勇信之口の門っていう作品の色が変わったんですよね。
変わりました。青くなりました。
あれ色変えるっていうのもちょっと一つのコンセプトなんですよね、あの作品。
変えてもいいというのを野口が設定しているので、
これまでがだから朱色でしたっけ?
朱と黒、朱と黒でした。
朱と黒、朱と黒でした。
青になったんですか?
青になりました。
しれっと変わってましたけど、あれ塗り直せるとどうですよね?
いやいや、しれっとっていうか、ちょっと汚れてきたり、
ある一定期間が経ったら、塗り替えはお金がかかるので、
そんな頻繁にはできないんですけど、塗り替えると。
あれどれくらいかけて塗り替えたんですか?
いや、塗るだけだと、お金?
いや、期間、期間。
塗り替わるまでには10年くらい、今回はありましたかね。
そうですよね。
別に10年って言えば決めてないんですよ。
その塗り替え工事はどれくらいかかったんですか?
本当に短期間です。
そうなんですね。
周りにやぐら組んで塗るだけなので、
やっぱり塗り替わる、色が変わって良い彫刻っていうのは大事。
面白いですよね。
あれ色はどうやって決めたんですか?青にしようみたいな。
それは我々が決めるんじゃないんです。
野口が数パターン決めてるので。
これの次はもうこれってのが決まってるんですか?
そうです。
なるほど。
このパターン一応あって、それを順繰りにしてます。
別に順番も決まってないんですけど、一番効率よく回る塗り方でやってます。
それは検索すると僕がガイドをつい最近書いたので、ウェブサイトに載ってますので、検索してみてください。
ぜひチェックしてみてください。
一応そのURLもこの番組のホームページにも書いてます。
冬金日のウェブサイトの中にあります。
ぜひぜひ。
そういう動画のオンラインコンテンツで。
僕もユーチューバーみたいにして出てきて解説したりしてますけど、そういう動画を作ったり、ガイドを書いたりっていう風にしてアピールしています。
1万3000点もあると大変ですね。
紹介するものは山ほどありますもんね。
そうです。
どれぐらいのペースで作ってるんですか?動画も。
動画作るのは結構予算がかかるので。
ただ、内部で手作りで。
iMovieとかで作ったような。
iMovieとかで作ったようなものもあるので、そういうのもあります。
定期的にとはいえ、年に5、6本。
ただ今、過去にアーティストを呼んで作品の前で自分の作品について話してもらうようなことをイベントとして今までやってたことがあって、その記録映像っていうのがあって、
今までもライブラリー。
その図書館に行けば見ることはできたんですけど、オンラインで見れなかったものをオンライン化しようとしていて、いきなり多分数十本オンラインコンテンツが今後増えるので。
動画コンテンツに関して言えば、当勤日はかなり上位に入るぐらいに頑張ってます。YouTube見ていただければ。チャンネルがあります。
登録していただければ。
是非是非。面白いと思います。頑張って作ってます。
ちょっとチェックしたいと思いますが。
はい。
この番組ではちょっとガラッと話変わるんですけど、いつから美術に興味持ってましたかって皆さんゲストの方に聞いてるんですけど、成合さんはいつからですか?
僕は全然あとですね、二十歳ぐらい。
そんなもんですか。
この本には19歳って書いてあるから。
それまでは全く美術館行く習慣があったのかな?
全然。
何がきっかけだったんですか、それは。
大学行ってたときに、たまたま。
たまたま現代美術をやってる人に会った。それだけですね。
どこですか?キャンパスにいたんですか?
キャンパスじゃなくて、田室している場所があって、それでそこに常連で他にも来ているアーティスト、現代美術館みたいな人がいて、その人と仲良くなって、それで知った。
その方、名前出して大丈夫なんですか?
うん。でも誰も知らないんで、行ってもしょうがないかも。
同じ、歳は近かったの?
ずいぶん上ですよ。
そういうことなんですか。
それは別にペインターとかじゃなくて、結構。
現代美術インスタレーションを作ったり。
その人に惹かれてって感じですか、最初。
そうですね。その人にも惹かれたのもあったと思うんですけど、とにかく初めて見るものばかりだったので、これなんだろうと思って興味を持ったのがきっかけですかね。
でも大学は今手元にあります。小学部に在学中。
ひとつ橋大学っていう。
小学部を選んだきっかけというか、そもそもどこの道に進もうとしてたんですか?
何にも決めてなかったですね。東京に来たかったんですよ。
田舎の生まれなもので。
出身どちらですか?
島根県なんですけど、東京を見るもの、テレビでやってるものとか雑誌を見ても欲しいなと思って。
そう思うと神宮前とかって書いてあるんですよね。ずらーっとショップリストって書いてあって、買えないんですよね。それで通販とかもないし。
とにかく東京に行けば全てあるだろうなと思って、田舎ものの考え方ですよね。
それで東京だったらどこでもいいからっていうんで、先生に教えてもらって。
一橋大学と美術に出会う
なりたいものとかも決めてなかったので、経済系がいいんじゃないっていうことで。
で、この一橋大学っていうところに行きました。
とりあえず東京に行くことがメインだったんですか?
もちろん。
島根のどの辺りだったんですか?
島根の?
松江とか。
興味のある人いますか?
美晩でめっちゃ盛り上がってますよね。
そうなんですか?
美晩のロケ地として島根がいろいろ使われて、今逆に島根観光地になってますよ。
そうなんですか?
全然美晩っていうのはなんとなく聞いてるぐらい、全然知らないんですけど。
終わっちゃいましたよ。
終わっちゃいましたけど。
そうなんだ。
ロケ地、島根なんですかね。
そうですよ。島根でいろんなところで使われてて。
島根の上で松江とかではないんですか?
あっちの方です。だからあっちの方って言ってもわかんないですよね。
一番右側のあたりっていうか、鳥取との境目あたり。
美晩とか。
それが逆の方向で、美晩っていうのは山口に近い左端、西側です。
新宿とかがあるかも。
そうですそうです。あっち側の靖岐市っていう、靖岐節って知ってますか?
知ってます。
土壌すくいの踊りの。
あれ、それこそ足立美術館とかが近いんですか?
よくご存じです。
そうですよね。あの辺行った時に近くに靖岐節のなんかでっかい公園のホールみたいなのがあって。
靖岐節なんとか館みたいなのがあります。
ああ、あのあたりですか。
まさにあのあたりです。
確かに何もないですね。間違いなく。
何もないです。
そうか。
でもそれで大学、とりあえず何になるとかでなく東京来て、それが現代美術の作家に会って面白いなと思って。
うん。
そこからじゃあもう美術の道行こうになるんですか?
そうですね。大学がそもそもやっぱり関心なく入ったので、ドロップアウト気味で。
まあでもこの話興味ありますからね。
いやいやもう興味ありますよ。大丈夫大丈夫。
僕は聞きたいです。
あんまり大学にも行かなくて、でもそれで初めてちょっと興味を持つことができたわけですよね、美術。
うん。
で。
本当に辞めようと思ったんですけど、親としてはやっぱり大学4年ぐらいは出てほしいっていうんで、まあそりゃそうだと思って、仕送りももらっていたし、卒業して。
それで卒業するときに、美術関連の何か仕事あるかなっていうふうに自分で狭い範囲でながら調べたら、その学芸員っていう仕事があると。
うん。
で、中には公務員があると、学芸員で。
はいはい。
で、公務員でもあり得るなら、これは親に申し訳が立つなっていうか、その美術関係でまっとうな仕事っていうのは、そのときの僕には学芸員しか見つからなくて、で学芸員になろうというふうになったんです。
しかも公立の美術館のほうですね。
えっとだから。
みなし公務員になるってことで。
いや、そう。
うんうん。
そう。
公立の美術館に行けばそれは公務員になるんですけど、公務員にならなくともですよ。
うん。
学芸員っていうちゃんとした仕事があるらしいから、これは美術関係で、調べてもやっぱりアーティストのサポートスタッフみたいなものとか、大学の教務課っていうところにどうしようって困っていくわけじゃないですか。
うんうん。
そういう学生が来たことがないし、ないからね、一生懸命調べてくれて、その教務課は何かだったかな、そういう事務の人に聞いたら、いっぱい調べてくれて、倉田真由美っていう漫画家はこの学校の卒業生だから、アシスタントとかあるんじゃないのとか。
思ったほど違いますね。
でも僕。
思ったほど違いますね。
芸術じゃないかなと思って、それは違うんじゃないですかねっていう感じでした。だから相当手探りです。
学芸員としての道
でも、現代美術の作家さんに出会ったから、その人とってなると、もしかしたらギャラリーとか、現代アートの方に行きそうなもんだけど。
はいはい、ギャラリーっていう場所も知らなかったです、その時は。
あ、そうなんですね。
うん。ギャラリストとかね、今だったら言えますけど。だからもう選択肢はもう一択です。学芸員だけ。
いや、でも僕と成井さんそんなに年変わらない気がするんですよね。
そうなんですよ。たぶん4、5歳も変わらないと思う。で、僕も大学で美術に興味を持ったタイプなんですけど、一発目の美術館って覚えてますか?
一発目は、たぶん岡本太郎美術館だと思いますね。
へー、川崎の方の記念館じゃなくて?
川崎の、記念館じゃなくて。
知ったんですか?一発目で。
あんまりできて間もない頃だったと思うんですよ。
へー。
で、その時の彼女が美術のことは結構知っていて、それで岡本太郎美術館行こう。
うん。
ってなって行ったのがたぶん最初だと思います。
その映画はやっぱりすごい面白かった印象ありますか?
あ、びっくりしました。やっぱり岡本太郎は僕も知ってたからテレビに出てた人だと思って。
それで、そしたら岡本太郎がフランス語で喋ってる映像とか流れてたり、あ、なんか絵もそんなにまともに見たことがなかったし、こういう大きい絵描く人なんだとか。
太陽の塔とコマーシャルに出てる人っていうぐらいしか知らなかった。
はいはい。
知らなかったから、あ、なんか違ったなっていう驚きはありました。
うん。で、そっからは結構いろんな美術館回りました?
あんまり。
あ、そうなんですか。意外と。
あの、もうその、まあお金もないし。
うんうん。
そうですね、確かにね。その、大学院に入ってから本当に学院になろうと思ってからはものすごく通ったんですけど、いろんな美術館も年間で。
あの、何軒、200軒とかでね、展覧会見てたりしたんですけど、あの、学生のときはね、どこにどういう美術館があるのかすら知らないし、そんなに今ネットでちょいちょいと調べるみたいなときじゃないから、あんまり行ってなかったですね。
だからそういうこと、冬金日なんて行ってなかったと思います。
あ、本当ですか、学生時代は。
はい、行ってないです。
一発目に行ったのは、じゃあ院のときに行ったかなぐらいですか。
冬金日に?
冬金日に。
冬金日。
そうですね。もう絶対行かなきゃいけないって先生に言われて行きました。
え、その大学院はどういうジャンルで入ったんですか?
岡本太郎と戦後美術
大学院は、その、学芸員になるには学芸員資格っていうのが必要で、まあ、教員資格と同じで、あるコマを取れば取れる簡単な資格なんですけど、とにかく取んなきゃいけなくて、で、そこに行こうと思ってたらちょうど、あの、大学院、同じ一橋大学の大学院で。
はい。
で、僕が入る年から取れることになったんですよ。
へー。
それで先生から聞いて取れるようになったっていうから、じゃあ引っ越ししなくていいし、あの、じゃあそのまま進学っていうことで大学院に入って、それで2年間で資格を取ってやった。
で、言語社会研究科っていう、一橋大学って社会学部ぐらいしか文系寄りの学部がなくって。
うんうん。
あの、まあ文系の大学なんですけど、省、経営、法、社と4学部があって、小学部、経済学部、法学部、社会学部。
で、まあ経済系の、僕が行ってた小学部はミクロ経済ですよね。小学部、あの、株とか会計とかやるとこなんですけど、で、大学院の方にそれに収まらないものがいくつかあって。
うんうん。
それで言語社会研究科っていうところに、なんか名前の通り何でも入るような、あの、いろんな専門の先生たちがいて、その中に美術やってる人とか、あの、言語だからまあ翻訳とかそういう人たちがいて、その中で勉強しました。
でもそれこそ最初に、まあ現代アーティストに出会ってインスタレーションもあって、で、一発目の美術館が岡本太郎。
うん。
で、それからこうじゃあ院に入っていろんな美術館見てく中で。
はい。
で、その、いつその今の成合さんが出来上がったというか、その60年代戦後美術とか、だからその専門がこう、要するにいろんなの見てくと日本美術もあるし西洋美術もいっぱいあるわけじゃないですか。
うんうん。
興味がここにこう集約していったのはどういう感じだったんですか。
えっと、卒業論文を小学部なんだけど岡本太郎で出したんですよ。
へえ。
その、まあなんかいろんな仕組みがあって、社会学部の先生のゼミで提出したんですけど。
うん。
で、その岡本太郎、だからそんぐらい知識がもうまるでなくて、調べようと思っても調べ方すら分からないので、とにかく岡本太郎で書くしかなかったんですよ、僕は。
へえ。
でも美術関係のことしかもうやりたくないと多分その時には思い込んじゃってて、それで岡本太郎について調べた論文を卒論として出して入った。
へえ。
で、小学部に、大学院に進んだと。
うん。
それでまた岡本太郎やったんですよ。
おおおお。
ネタがないから。
大学院の頃にだいぶ知識も増えてくるんですけど、まあ岡本太郎、せっかくだからもう一回やろうっていうことでやったんですね。
うん。
あれ、何の質問でしたっけ?
いやいや、でもそれじゃあもうそこからもう大体もうその戦後美術っていうのはやっぱり専門。
ああ、そうだそうだ。僕の専門は、だから岡本太郎スタートで、まあ太郎は戦前から活動してますけど、戦前、戦中、戦後にわたって、で、かなり長生きしたんで、その後々までの範囲を、まあ思ってます。
うん。
まあ自ずと勉強することになるので、えーと、そこでまあこの辺りっていうのが自然と定まったんだと思います。
で、あのやっぱアカデミックな美術史では、その現代っていうところが一番あの、あのカスなんですよ。
はいはいはい。
最下層なんですよ。
うん。
その、しかも日本のなんで。
うん。
多言語も使わず。
うん。
あのその19世紀フランスとかが一番。
うん。
あのまあいいところですよ。
うん。
そういうところに行かなかったのは、自分のその前提の知識がなさすぎたのと、あと、えっと先生が現代の方が、あの君は合ってるというか、現代の方が後々つぶしがきくみたいなふうに言われた覚えがあるんですよね。
うんうん。
それでいいんだと思って、やったっていうところはありますね。
でもなんか結果それは合ってた感じはありますね。
うん、わかんないですけどね。
うん。
まあなんか気づいたらそうなったっていうようなもんですね。
うん。
まあそんなもんでしょう。
うん。
でもやっぱり、なんかなりあいさんってやっぱ前半もそうだけど、なんかやっぱそれ話出ましたけど、なんかすげえいろんなもの調べて、もうなんかもう調べて調べての人だなって印象があったんですけど、だから俺子供のときからそうなこと思ってました。
ああ、全然。
そんな気質ではなかったんですか?
子供のときは家も山ん中だし、もうGoogleマップで、Google Earthで見るともう画面が緑色になるというか。
ポツンと一軒家みたいな感じで。
そう、一応ね、近所はあるんですけど、みんななりあいさんなんですけどね。
あ、こっちか。
で、そう、だから虫とってました。それぐらいしかないですね。
でもその虫が何センチで、こっちから見たらどう見えてとかそういう研究でもないですよね。
ないですね。
じゃあその研究気質って子供のときからある。だから僕は学芸なんか向いてないなと思うんですよ、いろんな学芸さんとしゃべってるからこそ。
うん。
急にできるものなんですか、その。
いやわかんないです。でも調べるのは楽しくないですか。
うん。
でもちっちゃいときはそうではないと思うし。
うん。
自由研究とかもね、アリ地獄の研究とか出してた。アリ地獄よく撮ってたんで。
そんな感じだったんですね。
あと、リアルにミチクサ食ってましたね。
食べれるやつ。
これは酸っぱい、これは甘い。
でもやっぱり研究してるんじゃないですか、そういうの。
そうか、もうそれが研究と言えるならね。
なんかそんな気はします。
でもそれでじゃあ院で学芸資格取って、そのまんまもう不中止美術館。
いやいや、1年間ぐらい何もやってない時期がありました。耐えれなくて。
でも意外と混沌って言ったらしたかもしれないけど、大きなとこじゃないですか、不中止ステーション、そして近代美術館ってなんですか。
ちょうど就職氷河期って言われた時期で。
うん。
全然どこにも入れない時期でしたよね。普通に学部卒業する人でさえ就職に困ってる時期だったので、学芸員はまず空きがないと、募集がないとそもそも入れなくて。
で、空きがあっても募集せずに、あと募集するふりをして人を入れるとか、そういうのがいっぱいあったんですよ。
確かに。
やっぱり信頼を受ける人を呼ぶから。でも効率だから試験しなきゃみたいな感じで。
うん。
そういうのも結構見たりしたんですけど、だから募集が出たら全部行ってたんです。
行ってた感じ。
もうどの、日本のどこでも、どのジャンルでも。
へー。じゃあ結構受けたってことですか。
そうですね。あんまり具体的に、まあいいか。受けました。10個くらい受けたかな。
そんなに。
はい。それで、まあ1年間はどこにも入れなくって。
うん。
えー、そのうち府中にたまたま合格したっていう感じですね。ありがたい。
だからこの年代、僕の近い代の前後の5歳、10歳の男性学院ってあんまりいない感じなんですよ。
あんまり同期少なくないですか、だから。
そうですね。
やっぱりだから一番入るのが大変だった時期ってことですよね。
ロスじゃねえですね。
うん。
そうっすよね。
上もいなくなんないし。
そう。
うん。
うん。
だから若い人がまた、上がちょっと急にごそっといなくなった。
そう、段階がいなくなるとね、やっぱりガラッと変わりますよね。
うん。
そうか、そういう感じだったんですね。いや、なんとなくやっぱ僕の中で、なりあいさんってこう、何を考えてるかよくわからない人。
そんなことないでしょ。
いやいや、不思議な、不思議な人の印象だったかな。
学芸員はそういう人いっぱいいるけど、僕は別に、うん、割とシンプルですよ。
ほんとですか。
はい。
そういうようなこともいつも聞くんですけど、美術以外の趣味はありますかっていうと、なんて答えるんですかね。
何してるんですかね。
最近ね、バレーボールしてますね。
してる方なんですか?見てるじゃなくて。
はい。あ、ちょうど今やってますね。
やってるじゃないですか。
はい。
え、バレー部だったと。
そうです。中学校と高校で頑張ったので。
え、僕もですよ。
あ、そうなんですか。
僕バレー部です、実は。
へえ。
へえ。
でも、で、バレー部、結構じゃあ、いいとこまでいった感じだったんですかね。
そうですね。
あの、一番いい成績は中…。
あの、高校でその、県2位です。
めちゃくちゃすごいじゃないですか。
準優勝です。
マジですか。
島出で2位って、甲子園みたいになんかあるじゃないですか。
東京代表と鳥取代表どんぐらい試合数違うんだよみたいな、一票の格差問題あるじゃないですか。
だから、島出で2位っていうのはなんかうーんって思うけど。
いやいやいや。
ま、あとね、チームプレーだから、僕以外がすごかったっていうのもあるんですけど。
え、どこがポジション。
セッターです、セッターです。
あ、セッター。
さすがだめだ、頭脳派なんですね、じゃあ。
頭脳ですかね、背が低いからだと思うんですけど。
え、今もじゃあ、エクサバレーチームみたいになってるんですか。
あ、そうですそうですそう。
はぁー。
でも、中高でやって、それっきり全くやってなかったんですけど、四半世紀ですよ、25年経って、急に。
えぇー。
おじさんが、ママしかやってないもんだと僕は思ってたから、おじさんってバレーボールやってんだっていうのが分かって、それでなんか人捨てにチームに入って、愉快にやってます。
えぇー。
いや、バレーボールって、僕向いてなかったんですよ、全然。
えぇー。
なんか、バレーボールって、例えばテスト期間とかで、5回やらないだけでも、なんか動き忘れてたりするじゃないですか。
はぁー。
またもう一回調整しなきゃいけない。
はぁー。
だから、野球の投げるとかサッカーの蹴るって、人間に備わった動きなんだけど、バレーボールのあの動きって全く、なんかその、来たものを指で弾くとか、なんかそのレシーブとかって、人類に備わってない動きだから。
はぁー。
すぐリフトされちゃうんですよ。
あぁ、そうかぁ。
思って、四半世紀明けた今、もうやれる気がしないです、僕の中で。
いや、もうやり始めの時は、もうこんなに動かなくなったのかと思って、ショックでしたけどね。
だいぶ動けるようになりました。
馴染んできました。
半年ぐらい経ったかな。
えぇー、すごい。
うん。
それ戦うんですか、どっか、また別のチームとか。
試合もあったりします。
うん。
楽しいですよ。
いや、なんか野球は少し、草野球だったら、少し休める時期もあるじゃないですか。
いや、休めてる。
オフシーズン?
いや、攻撃の時と、バレーボールってずっと常に動き続けてるから。
まぁまぁまぁ。
もう40超えってできるもんすか?
うーん、まぁ、一応動くことはできます。
へぇー。
でも、体を動かした方がやっぱり健康的だし、ずっとデスクで文章書いたり、調べ物するっていうよりは、いいですね。息抜きになって。
いやぁ、いいなぁ、バレー。僕はもうだから、やめた理由は、サービスエース方式から。
ラリーポイントになって、そこが僕の好意だったんですけど、あれで僕には向いてないことが分かってやめたっていう。
逆じゃないですか。サーブ権っていうのが無くなったでしょ?
うん。
そっからってことですか?
それが僕に向いてなくて、っていうのは、サーブ権の時には15点マッチじゃないですか。
はいはい。
で、相手が例えば14点、こっちがじゃあ負けてます、12点の時にサーブ権が僕に回ってきて、
見せて終わる。
サーブ見せても、サーブ権が移動するだけで、
はいはい。
サーブミスがあれじゃないですか。
はい。
でも、今のラリーポイントで相手が24点で、僕にサービス権が来ちゃって、サーブミスしようもんなら、サーブミスった時点で終わっちゃうじゃないですか。
はいはいはい。
ってなると、自分の中で20点ぐらいから計算し始めて、ここら辺で今自然なミスをしておけば、サーブ権がちょっと僕に来なくなるなっていうのは分かる。
へぇー。
っていうのをやり始めて、それ1ヶ月経った時に、僕はこのチームにいちゃ絶対ダメな人間だなと思って、自主的にやめてるんですけど。
そうですか。
それはそれは。
え、でも、2位はすごいっすね。
春の高校バレーってやつですね。
じゃあ出てるってことですか。
えっと、2位は出られません。
あ、そうかそうか。でも、全国のちょっと手前まで行ったってことですもんね。
成相肇の趣味
そうですね。
あ、なんかそのスポーツマンの印象もあんまなんか。
ないっすよね。なんか学芸員とかやってるやつ、みんな体動かせなさそうじゃないですか。
そういう話はしないんですよ。だから、あ、それこそこの番組で、前に岡田美術館の館長の小林貞さんが出た時に、
はいはい。
昔はバレー、バレーじゃなくて野球チームを作ってたみたいな。
あ、美術館大綱の野球大会とかね、昔は大昔ですけどね、あったんですよ。
だけど、バレーボールはないんですか。
あ、バレーボール、普通だって。最低6人は集めなきゃダメでしょ、1チーム。
確かに確かに。
9人制とかもあったりして、おじさんになると9人制もやるんですけど、
はいはいはい。
9人になるとなおさら集まんないじゃないですか。だから美術業界対、
確かに確かに。
えー、なんだろう、勝てそうなのどこだろう。
図書館の…
あ、そうですね、図書館業界と戦うぐらいだったら、頑張ったらできるかも。
僕が知ってる人で言うと、この番組にも出てくれたんですけど、
はい。
中金作家の高橋健吾。
バレーボールの楽しさ
中金。
中造の高橋健吾くん、芸大出身なんですけど、
はい。
彼バレー部で、さらに後輩の工芸の人たちもバレー部、何人かいるらしいので、
芸大の工芸、バレー部は強いっていうのを聞いた。
そこそこコラボするんやから。
あー、でも面白いかもしんないですね。
へー。
あ、じゃあそれはもう趣味、じゃあ趣味ですね、確かに。
趣味です、はい。
いや、なんかこれプロデューサーから、サブカレーや漫画も抑えてるのですかって。
あー、これもよく言われます。だからさっきの、あのー、パロディー…
はいはいはい。
パロディーの展覧会やったから、パロディーお好きなんでしょうって思われるんだけど、別に好きじゃない。
初戦パロディーだしって思うんで。
成相さんのアート観
うんうん。
漫画もそんなにこう熱心には読んでないです。
それ結構ね、がっかりされるんですけど。
いえいえいえ。
僕が使うのは、その漫画家とその芸術家みたいなのが分かれてなくて、
ぐじゃぐじゃしてた時期に一番興味があるんですよ。
もう、美術でやろうとしてる人も雑誌、漫画描いてたりとか、
漫画家も別にイラストレーションとか、正式に分かれてないというか、
そんなに…
全然と分かれてない時代に関心があるので、その時代の漫画はよく調べる上で見たりしますけど、
最近だとそんなに面白いのありましたかね。
だから、漫画だとハイキューはやっぱりバレーボールなので見ますし、
最近面白かったのだと、ちょっと古いけど、ゴールデンカムイはすごく面白かったし、
今やってるのだと、
やっぱり、
映像研に手を出すのと、
ダーウィン事変っていう漫画、あれが面白いかな。
結構見てはいますね、そしたら。
見るには見る。子供がいるので、子供が借りてきたやつを見たりとか、
子供が借りるのと、ついでに自分も借りたりして。
なるほど。でもそれでちょっと前半の時にも実は聞こうと思ってたんですけど、
パロディ好きじゃないんですよって言ってたじゃないですか。
はい。
そんな芸術なんですかって聞かれたら、なんてことなんですか?
うわー、好きが根っこにない。芸術とか美術が好きなんですよ。
うんうんうん。
あとそれについて調べたり、企画を作るっていうことに愛情があるんですけど、
特定のこれが好きとか、あんまり僕はないっすね。
愛情、この芸術がめちゃ、岡本太郎めちゃめちゃ好きとかっていうわけでもないんですか?
全然ないです。むしろ、もう思い切って言えば嫌いです。
本当ですか?
好きじゃないっていうか、彼の作った作品が面白いとは思わない。
へー。逆にでも、なんかその、純粋にこの作家さんっていうか、この作品面白いなと思う時もあるってことですよね?
もちろんありますよ。それは、だって、美術館とかギャラリーとかたくさん行くので、
仕事上、これはすごいなとか、面白いとか綺麗だとか、すごいとか、そういうのはやっぱりものすごく体験としてはあります。
その都度都度ある。
僕も実は、同じタイプで、実は。だから好きな美術なんですかって言われると、意外とそんなないんですよね。
だからやっぱ美術館のこの界隈を見てるのが好きなだけで。
うん。
なんかそこは確かになりあいさんの言う、そういうことはわかるっちゃわかるんですけど。
うんうん。
でも金美さんで、やっぱコレクションを紹介する時には、ちょっと例えば愛情を持ってこう。
いや、コレクションはどれも好きです。
そこはそうなる。
だから、特権的に、
うん。
コレクションの中で、じゃあどれが一番好きですかって言われたら困りますよね。
すごいのがいっぱいあるし、好きなのがいっぱいあるから、特にコレっていうのが難しい、答えられないですね。
でも、絶対質問されますもんね。好きなテーマが。
されますかね。されるかな。
え、されません?好きなテーマ。
いや、それはむしろ、なんだろう、うーん、愚問に近いかな。
あ、その質問自体。
うーん。その、プロ野球選手にどの球場が一番好きですかとか言って、今やりやすさとかはあるかもしれないけど、関係なくないですか。でもそれとは違うな。
そうですね。
どう例えればいいだろう。それね、結構答えにくいどころか、答えられない質問ではないのかな。
でも、例えば音楽だったら答えられません。好きな音楽何ですかって、例えばサザンオレスターズとかって、
あー。
音楽だったら、たぶん。それもないですね。
あー、あんまないっすね。
あ、なるほど。
音楽はあんまないっすね。なんか、まあ、まあ、言われるっちゃ言われますよ。絵と彫刻だったらどっちが好きですかとか、版画と絵画どっちが好きですか、そんなん愚問じゃないって思うんですよ。
え、なんか、あれもないっすか。僕は全くないんすけど、ファンになったことってあります?人生。アイドルとか、アーティストとか、映画スターとか、めちゃめちゃファンですって人、多いじゃないですか、世の中に。
僕全く一回もないんですよそれが
それはありますか
僕もあんまりないですね
ただこの作家が気になる面白い画集を買おうみたいなのは何人もいますよ
特定のここだけにギュッて言うのがない
マニア気質にはなってない
だと思います
でもじゃあ美術館とかは自分の仕事の興味とは別に
コレクションと美術館の訪問
結構回ったりはするのですか普段
いやそれが仕事です
めちゃめちゃ回ります
それはどういうので選ぶんですか
何でも見ていこうなんですか
何でもです
どっか行ったついでにそこにミュージアムみたいな施設があれば見る
それは義務です
もうそれは学芸やるとしたという
なんとか美術館有名なところじゃなくても
なんとか記念館だとか
なんとか博物館だとかあればできる限り見る
それでなんか例えばその前半でもそういう話になったけど
点票されてたじゃないですか
点票もはい
パッと行ったとこで
クソここは間違ってるぜみたいな
ここには一言言ってやろうみたいなのは
今点票のその芸人の
いやなくなったじゃないですか
そういう時はどうする
当初とかする
しないしないし
今はどうする
思ってるだけ
でもそんなにやっぱり点票書こうと思って見るときの集中力があると
やっぱりすごくこういうふうに書こうとか
ここに注目しようとか
そういうふうにやっぱり見るので
やっぱりなんか集中度が強いですよね
でも普段はどっちかって言うと
今後借用するかもしれない
借りるかもしれないコレクションを持ってるだとか
それを把握することって大事なので
あの美術館に限らずなんか面白いコレクションがあると
ああいうのを見とくっていうことが
そのなんだろう
ボキャブラリーを増やす上ですごく大事なんですよ
はい
だから展覧会見てまあつまんねーのとかやっぱりあったりするけれど
それは別にどっか書くほどじゃないですよね
なんか今その
いや僕はだから毎月その
成屋さんの点票楽しみに読んでて
それがもう多分3年ぐらいもう終わってたじゃないですか
成屋絵さんの点票聞けてないからあれだったんですけど
なんか最新で最近の美術界にこれ言っとこうかなとか
ああ
成相さんの展覧会と情報発信について
なんか思う一家言とかがあれば
せっかくなんで
聞きたいんですけど
いやーあれはねだから傷つけかねないので
それこそねあの編集部が手を入れてくれて
これは言い過ぎですとかね
そっちのパターンもあるんですか
俺なんか言い過ぎなさせられてた
成屋さん止められてた
さすがに言い過ぎなのではみたいなご意見もいただいたり
何回かその構成を重ねるにつれ
あの角が出たり
丸くなったりすると
丸くなったりっていうのを繰り返して自分があの指標するので
あのその場でこうあれ見たけど好きつまんなかったよっていうのは
友達とかにね同僚に行ったりはするんですけど
なかなかこういう場では言いづらいですね
あそっか
なんかありますかここ最近の展覧会で
これなんか世の中ではちょっと評価されてるけど
これはちょっとなかったな
ピー入れますピー入れます
あまりに良かったら丸々カットしますね
そうですね
めっちゃあるなどれ
別にね
本当に悪意を持って見てるわけじゃないので
基本的には美術館好きだし
どれも面白いと思うんですけど
すごくびっくりしたのは
ちょうど夏休み中って
子供を意識したものとかがあるので
砕けすぎるパターンみたいなのがあって
そこに意識が向くんだとか
だからそういう学びは常にありますよ
つまんない展覧会でも
こんなテクニックあるなみたいなのがあるので
どっかしら面白いことは見つかる
年間結構行かれる
そうですね
でも最近はちょっと慌ただしくなっちゃって
あんまり行けてないんですけど
なるべく行くようにはしています
最後に一応皆さんに言うことがあって
将来成し遂げたいこと
実現したいこと
夢的なものでもいい
夢か
こんな質問あったんだ
これ難しいな
前半でも言いましたけど
展覧会いろいろ温めてるよって話はしてましたもんね
それは実現させたいですね
面白い展覧会作りたいなっていうのが
常に思っていることなので
何か一つのゴールがあるわけではなくて
特に
特に今までは国立の美術館は
こんなことやらないだろうっていう展覧会を
やっぱり
その頭筋美コンプレックスを持って
やってきたわけです
それぐらい偉大な場所なので
そしたら自分がそこに入ってしまったので
今度どうしようかなって考えてるところですね
だから頭筋美でかつ開催する意義があり
自分の視点が入れられるような展覧会が
大きくなってきているので
もしできたらなっていう
すごくふんがりしたことですけど
それが成し遂げたいこと
それは常設展じゃなくて企画展示室でやりたい
でも両方あり得ると思いますけどね
ちょっとそれはチェックしていただければってことですね
成合さんの
あとは情報発信室っていう役割をきちんと果たしたい
僕より前に前任者はいない親切のポジションなんですよ
だからちゃんと任命されたからには
所蔵品店に来る人がもう圧倒的に多いぐらいの状況に
プレミアムなものを見ていただきたいというふうに思ってます
成谷さんにお世話になってますんで
何かあれば動画でに行きます
いつでもいつでも行きますので
はいそういうことでそろそろ収録終わろうと思いますが
収録に二次会場がありましたけどどうだったでしょうか
ということで楽しく話しました
最後にぜひ改めて告知をまた
そうですね最近本を出しまして
芸術の悪さという
片ばみ書房というところから出た
芸術の悪さコピーパロディキッチュ悪という
僕の今までの仕事10年分が詰まった面白い本になりましたので
重厚な400ページにわたる赤い目立つ本です
税込みで3500円ぐらい3200円が定価の本です
ぜひともよろしくお願いいたします
番組ホームページにもURL貼っておきますということですので
ありがとうございます
ぜひ皆さんお買い上げください
はい
東京国立近代美術館のスコープと情報発信について
この番組は不定期配信です
各種ポッドキャストサービスでのフォロー
購読をお願いいたします
感想はハッシュタグそろそろ美術の話を
今後聞きたいテーマやゲートは
番組ウェブページまでお願いいたします
54:04

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