このスパイについてなんですけどもね、
じゃあ、まずその海外から日本に来ているスパイって、
一体どれくらいって言われてるんですか?
例えば一番おそらく規模が多い、
少なくともベスト3に入るだろうって言われてる、
ロシアのいわゆるスパイ、ロシア政府が派遣している工作員ですね。
これが諸説ありますですけども、
数十人は割いているって言われてますから、
ロシアだけで数十人だったら、
中国もいるし、アメリカもいるし、その他もいる国もいますから、
こういう人だけで数百人になりますね。
そうですよね。
スパイ活動って基本的には2種類の人でやってるんですよ。
2種類。
ケースオフィサー、工作官なんて言われますけども、
例えばアメリカだったらCIA、イギリスだったらMISX、
ロシアだったらSVRとかGRUっていう政府機関の職員、
この人たちがケースオフィサー、工作官といって、
日本に来て、この人たちは例えば日本について言うと、
直接自分で情報を取るっていうのは基本的にはないんですね。
そうじゃなくて、この人たちはエージェント、
日本語で言うと代理人になりますよね。
つまり日本の情報を取るときに、
日本の情報を持ってるのは基本的には日本人ですよね。
政府関係者とか技術関係だったら民間企業の人たち。
だから原則は外国の情報機関に所属するケースオフィサー、
オフィサーと言われる人が日本人の協力者、エージェント、
情報提供者を獲得してお金払ったり、
あるいは一番いいのはお金払わずに協力してると思わせずに協力させて、
あるいは場合によっては弱みにつけ込んでその人を脅かして情報を取る。
つまりエージェントとオフィサーの組み合わせで情報収集活動するわけですね。
だからスパイって2種類いるわけですよ。
情報機関に所属するオフィサーとその人たちが使ってるエージェント。
だからオフィサーだけで多分日本に数百人はいっておかしくないんで、
大抵の場合このオフィサーは複数のエージェントを運用って言うんですけども、
そう考えるとエージェントはこの何倍かいるわけだから、
オフィサーとエージェントを合わせたら日本に1000人いても不思議はないですよね。
はー、そんなにいる可能性があるんですね。
でも彼らはどういったような情報を取りたいと思ってるんですか、日本にいて。
安全保障、外交、経済、政治、
それから日本だったら例えば米軍がいますから在日米軍関連の情報とか、
例えばですけども高市総理大臣、支持率高くて安定政権ですけども、
隠してるような病気があったりしたら長く持たないですよね。
そしたら日本の政策変わるわけで、これは外国にとって大きな関心事ですよね。
高市さんが辞めたら次誰がなるのかとか。
だから政治、経済、軍事、技術、いろんな情報を求めてるということになりますね。
そういった積極に関わることまでなんですね。
私のイメージではスパイというと、もっと知性学リスク的な何か戦争が起きるかどうかというところかと思ったんですけども、
そういった細かい情報、いろいろ裏側の情報を積み重ねていって、
それでちょっとその国の将来みたいなのを予測する。
そういったような活動もスパイ。
はい。
でも日本はそんな海外のスパイ、もしかしたら1000人くらいいるかもしれないというお話でしたけども、
それをもう許しちゃっていいんですか、入国を。
彼らが活動することを、もう野放しにしちゃっていいんですかね。
よく日本がスパイ天国と言われるんですけども、
スパイ天国、なんか不名誉ですね、それは。
ただこれちょっと注意が必要で、今これから日本政府やろうとしてますけども、
普通の国が持っている、いわゆるスパイ防止法がないという意味では、
スパイ天国と言われても仕方がないかなという気もするんですけども、
一方で、もちろん日本政府は国会議員の質問に対して、
日本は決してスパイ天国ではありませんと、きちんと対策してますと答えてますし、
じゃあ例えば日本で全て摘発できるわけじゃないですけども、
年に何件いわゆるスパイ事案が起きているか。
せいぜい1件とか2件ですね。
アメリカはFBIの長官が1日に2つ、12時間に1つ中国のスパイ事案が発生していて、
今FBIは何千件も抱えてるって言ってるんですよ。
もちろんその大げさに言ってるところあるかもしれませんけども、
日本が年に1、2件なのにアメリカは毎日2件発生してるんだったら、
スパイ天国どっちですかって話ですよね。
だからあんまり安易に日本をスパイ天国なんて言って、
だからこういう法律が必要だとか、こういう機関が必要だって、
そんな単純に決めつけないほうがいいですね。諸説あります。
なるほど。一方で裏を返したらアメリカほど、
スパイに対して取り締まり、監視っていうのが緩いからとも言えるのかな。どうなんでしょう。
もちろん全部摘発できてないんですけれども、警察が一定の活動はしてるし、
さっきも言いましたけども、政府はもちろん決してスパイ天国ではありませんと、
きちんと対策してますって言ってますからということですね。
でも日本はスパイの取り締まりに対して、あんまり範囲が狭かったり、
ちゃんと罰せられる権限っていうのが少なかったりするんですか。
私もおっしゃる通りで、特定秘密保護法ってできましたけれども、
対象になる範囲が狭かったり、あるいは罰則が緩いんで、
例えばですね、アメリカなんかでは死刑はないんですけれども、
終身刑もあるのに、日本の場合は罰則が緩いんで、
ただこれから日本政府がやろうとしている、いわゆるスパイ防止法ができると、
もう少し厳しくなるはずです。
どうなんでしょう。厳しくした方がいいと、おちあいさんも思いますか。
今はちょっとあまりに緩すぎて、何の抑止力にもなってないし、
こういう法律作るっていうのは、外国との協力するときに、
現状では、日本は法律が緩いから、
例えば外国が日本に情報提供するときに、
ちょっと日本は仲間外れだよなって、なりがちだと言われてるんで、
こういう法整備をきちんとすると、もっと一人前に扱ってもらって、
少し対等に近づける可能性があるってことは言えるんじゃないですか。
なるほど。国と国同士での対等性みたいな考えでも、
むしろ日本にもっとしっかりした情報機関があった方が、
それこそアメリカとお互いに情報交換、
そういった機密情報とか交換しあえるとか、
そういった関係になっていくんですかね。
インテリジェンスの情報を加味した上で、
作戦を実行する、相当な角度がないと、
なかなか他国に対して攻撃をするとか、
暗殺するとか、そういったことってできないと思うんですけど、
インテリジェンスと時の政権、
どんなような関係であることが多いんですか?
もちろんいろいろあるんですけれども、
例えばまずいのは、今のアメリカのトランプ政権ですね。
トランプさんがアメリカのCIAをはじめとする情報機関を嫌っているところがあって、
なかなかないことですけども、
露骨に大統領がCIAやFBIを批判したっていう、
多分初めての大統領だと思うんですけども、
そんなことがあって、あるいは例えばこういうことがあったんですね。
2017年頃だって言われてるんですけども、
それまでアメリカは、ロシアのクレムリン、
プーチン大統領がいるクレムリンに有力なエージェントを持ってた。
ロシア人の官僚ですね。
その人はプーチン大統領と直接話せるほど偉くないんだけど、
プーチン大統領の側近である外交の専門家のスタッフで、
つまりその人が会議に出て持ち帰ってきた資料みたいのを見ることができたり、
あるいはそのスタッフとは直接話ができる、
それぐらい結構お宝の有力なエージェントだった。
ところがその有力なエージェントを泣く泣くアメリカCIAは、
2017年にロシアから出国させてアメリカに連れてきたと言われてます。
それは諸説ありますが、
一つはどうやらトランプ大統領がプーチン大統領と親しかったり、
簡単にいわゆる機密を漏らす人なんで、
プーチン大統領は元KGBですよね。スパイですね。
もしかしたらトランプ大統領が、
お前プーチン、元KGBのスパイとか威張ってるけど、
お前のすぐそばに裏切り者いるの知らないのって。
うちCIAで使ってるんだよなんて言ったら、
その瞬間に彼は多分死刑でしょうね。
だから家族だって命が危なくなるから、
そこでアメリカは泣く泣く2017年に、
彼と家族を第三国経由でアメリカに逃がしたと言われてます。
それってもうトランプ大統領は邪魔をしてくる可能性があるって、
CIAが思ったら。
邪魔っていうか、ありえない大統領ですけども、
他にもあるんですよ。
見せちゃいけない衛星写真を外国の首脳に見せたとか、
言っちゃいけないことを言ったりたくさんあったんで、
人の命にかかることですから、
これは悪い例ですね。
政府とインテリジェンスの。
一方で政治家側に必要な、
そういったインテリジェンスのリテラシーって、
今トランプ大統領の例も挙げてもらいましたけども、
なんだと思いますかね。
これ非常に大事な問題で、
これから日本は本格的なインテリジェンス活動をやるって言われてますけども、
これまでの議論であまり出てこないのは、
政治家のインテリジェンスリテラシーの話なんですよね。
要するに、こういうことなんです。
アメリカで言われてるのは、一番まずいパターンとして、
政権にいる政策を決める、
つまりインテリジェンスを使う側のユーザーが、
政治家だったり官僚だったりするわけですね。
その人たちがインテリジェンスについて何も知らないと、
例えば、すごい課題評価して、
映画やドラマの世界しか知らないと、
衛星写真で何でも見れるんだろう、
何でも盗聴できるんだろう、
プーチンが何考えてるとか、
習近平国家主席が何考えてるかとか、
CIAは全部知ってて、
そんな幻想、課題な期待を抱いて、
はい、政権に入ってきました。
ところが、CIAのブリーフィング聞いたら、
全然つまんない。
なんだ、こいつらの話聞いてもしょうがない。
がっかりして、せっかくインテリジェンスの方が
分析したり、予測を持ってきても、
耳を傾けなくなっちゃったりする、
なんてことがあり得るので、
これから日本に求められるのは、
もちろん日本の政治家も、
ほとんどの人がインテリジェンスなんて知らないわけですから、
アメリカだったらまだ、
400何人の会員議員と100人の上院議員の中に、
元軍人もいるし、
中には元CIAなんているわけですよ。
日本はそもそも情報機関が基本的にないわけだから、
元なんとかっていないわけですから、
ほとんどの人がみんな知らないわけですよね。
その人たちが、
インテリジェンスっていうのは、
できることとできないことが、
ちゃんと分かっていて、
こういう言葉があります。
100%確実だったら、
インテリジェンスっていらないって。
つまりインテリジェンス機関は、
100%じゃないことを、
分析したり予測するわけですよ。
だから、絶対じゃないんだけれども、
このぐらいの確信で、
こういうことが言えますっていうことを、
持ってくるんで、
それをちゃんと理解した上で、
どうやって使うか。
去年ですかね、
NHKのドラマでまた話題になりましたけども、
元々猪瀬直樹さんの有名な、
昭和16年夏の敗戦って、
本当は昭和20年夏に、
日本負けてますけれども、
昭和16年の冬に戦争するわけですが、
1941年の夏の段階で、
日本政府が、
総力戦研究所っていうところに、
官民のエリートを集めて、
全部の情報を渡して、
タブーないから、
本当の分析してこいと。
アメリカと戦争したらどうなるかって、
分析させたんですね。
そしたらドラマにも出てきましたけれども、
最初だけ勝つと。
だけど経済力が違うから、
途中から負けて、
最後はソ連が入ってきて負けるから、
戦争するなって。
もう恐ろしいほど、
100%当たってるんですよ。
すごい。
ところが、
その報告書が発表された時に、
陸軍大臣で、
開戦した時の首相である、
東条大将は、
ご苦労と。
だけど戦争は、
机上の計算、
こういうシミュレーションで
日露戦争も勝てないって言われたけど、
勝ったと。
言って、
結局戦争になっちゃうわけですよ。
だからそこはインテリジェンスを、
しっかり使えなかった。
信じなかった結果。
都合が悪いからですね。
都合が悪いから。
もう一つ言うと、
東条秀樹の、
日露戦争も勝てると思ってなかったし、
みんな負けると思ったけど勝った。
これもある意味インテリジェンスの失敗で、
典型的な歴史の誤用なんですよ。
日露戦争っていうのは、
これ皆さん学校で習ったと思いますけども、
一応勝ったけど、
賠償金も取れないぐらい、
本当にギリギリの勝利で、
しかも幸運なことに、
ロシアで革命運動が激しくなって、
政治が不安定になって、
それからロシアに勝たせたくない、
イギリスやアメリカが協力して、
アメリカが選票を調達してくれたり、
イギリスが情報をくれたり、
色々して、
こういう良い条件がいくつも重なって、
しかも51対49で、
ギリギリ勝ちました。
だから賠償金も取れなかった。
勝ったとは言えない幸運だったのに、
日露戦争を根拠にして、
シミュレーションが安定にならない。
これも非常に問題ですよね。
でも、こんなにたくさんあるんですよ。
良い情報を、
政治のサイドが、
自分のやりたいことと合わないから、
握り潰したなんて話は、
日本に限らず、国の東西にたくさんあるんで、
本当に、仮にインテリジェンスが、
正しい情報、
正しい分析を持ってきても、
政治がぶち壊せる可能性がある。
いくらでもあるってことですね。
そういった意味ではなので、
政治家が、しっかりインテリジェンスを
活用できる状況に
ないといけない。
意外と政治家もなので、我々と同じように、
スパイ映画とか、
スパイ小説を見て、
なんでもできるんじゃないかとか、
すごいことをやってくれるんじゃないか、
みたいな幻想を抱いているけども、
実際はもちろん、地道な活動が中心で、
でも一方で、
持ってきた情報を、
うまく活用できていないっていう、
過去の事例もたくさんあるっていうことなんですよね。