【国際欄 #15】国家情報局が発足。なぜ日本でインテリジェンス改革が急がれるのか(ゲスト:落合浩太郎さん)
2026-09-08 30:10

【国際欄 #15】国家情報局が発足。なぜ日本でインテリジェンス改革が急がれるのか(ゲスト:落合浩太郎さん)

News Connect 国際欄、今回のゲストは東京工科大学教養学館教授の落合浩太郎さんです。“スパイ天国”と呼ばれる日本。2026年7月には「国家情報会議」および「国家情報局」が発足し、改革が進められています。いまインテリジェンス改革が行われようとしている背景や、政治家に求められるインテリジェンス・リテラシーとは?


▼ゲストプロフィール

落合浩太郎(東京工科大学教養学環教授)
1995年、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。東京工科大学専任講師、同コンピュータサイエンス学部准教授を経て現職。専門は国際関係論、安全保障、インテリジェンス。著書に『CIA 失敗の研究』(文藝春秋)、編著『インテリジェンスなき国家は滅ぶ 世界の情報コミュニティ』(亜紀書房)などがある。


新刊『面白すぎて時間を忘れる「スパイ」の世界』:https://amzn.asia/d/03DaIrE0


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サマリー

落合浩太郎教授は、2001年の同時多発テロをきっかけにインテリジェンス研究を始めたと語ります。日本にはロシア、中国、アメリカなど多数の外国スパイが外交官や民間人に偽装して活動しており、その数は数百人、エージェントを含めると1000人にも及ぶ可能性があると指摘しました。彼らは安全保障、外交、経済、政治、技術など多岐にわたる情報を収集しているとのことです。 日本は「スパイ防止法」がないため「スパイ天国」と称されることがありますが、落合教授は安易な決めつけに警鐘を鳴らしつつも、特定秘密保護法の対象範囲の狭さや罰則の緩さを問題視し、法整備の必要性を訴えました。インテリジェンスが政策に与える影響として、マドゥロ大統領拘束やイランの最高指導者排除の例を挙げ、情報収集の成功が作戦の成否を分けることを示しました。 また、政治家側のインテリジェンス・リテラシーの重要性を強調し、トランプ大統領による情報漏洩リスクや、戦前の日本が総力戦研究所の分析を無視して開戦に至った歴史的失敗を例に挙げました。7月末に発足した国家情報局と国家情報会議は、情報収集機関ではなく、既存情報の集約・審議が主な役割であり、来年度末に設置予定の「対外情報庁」が本格的な情報収集を担うと説明。その際、国民のプライバシー侵害リスクや、インテリジェンスを理解する議員による監視体制の確立が不可欠であると述べました。

導入と落合教授の研究背景
こんにちは。経済キャスターの佐々木真奈美です。 News Connect 国際欄のお時間です。
今回のゲストは、東京工科大学教養学館教授の落合浩太郎先生です。
インテリジェンス研究を専門とされている落合先生に、
そもそもスパイっているの?TBSドラマビバンやアニメスパイファミリーの世界は本当にあるのかなどお話を伺いました。
一方、7月31日、日本では新たに国家情報局が発足し、首相議長とする国家情報会議が動き出しました。
なぜ今ここまでインテリジェンス改革が急がれているのでしょうか。
それでは本編をどうぞ。
今回のゲストは、東京工科大学教養学館教授の落合浩太郎先生です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
落合先生、スパイを、インテリジェンスを研究されていらっしゃる教授だと伺いましたけども、そもそもそういった分野があるということは知らなかったです。
落合さんは、どうしてスパイやインテリジェンスの研究を始められたんですか。
はい、2001年にアメリカで同時タステロってありましたね。
はい、ありましたね。
あれがきっかけなんですけれども、あの時に気がついたんですね。
日本では当時は怪しげなジャーナリストが、私のCIAの友人がとか言っていたんですけど、
後で考えたら現職、少なくとも退職者もそうだけど、CIAの人が外国人である日本人にそんなペラペラ喋るはずないよなって。
当時の日本って、27年前ですけども、結構いい加減だったんですね。
大学の研究者あるいは専門家でインテリジェンスとかスパイってやってる人ほとんどいなかったんで、
これはまずいと思って調べ始めた。
だから2001年の同時タステロがきっかけですね。
だから25、6年やってる感じになります。
そういったきっかけが終わりだった。
日本における外国スパイの実態
それ以前は全くそういったスパイとかインテリジェンスというのはご興味なくて、
普通に全く違うことをされてらっしゃった。
そこから今、それこそオチアイ先生のようにスパイやインテリジェンスを研究されてる方っていらっしゃるんですか?
当時と比べると全然違って、私よりもっと本格的な研究者が何人も出てきて、日本の水準上がってると思います。
世界で見るともっともっといらっしゃる。
アメリカとかイギリスには普通にずっと昔からいましたから。
ということは、別にここ最近の学問というわけではなくて、世界で見れば前々から存在していることだったんですね。
今日はそんなオチアイ先生にスパイ、インテリジェンス、いろいろと伺っていきたいと思いますが、
まずそもそも根本的な質問として、日本にはズバリスパイっているんですか?
これよく聞かれますけれども、要するに外国からロシアも中国もアメリカもイギリスもフランスもドイツも韓国も外交官に偽装したり、
あるいは民間人に偽装して、いわゆるスパイ活動している。これは事実だと断言できます。
断言していいんですね。
じゃあ、もしかしたら我々が普通に生活していて、海外のスパイとすれ違っていたりとか、
レストランの隣に行ってもおかしくないし、話してしまっている可能性も限りしもあらず。
日本人のスパイと「別班」の存在
じゃあ次の聞き方として、日本のスパイはいるんですか?
これはちょっと答え方が難しいんですけれども、
普通の国がやっている相手の国の法律を破って、場合によっては逮捕されるリスクを犯して、
外国で情報収集活動しているのを、もしスパイと言うなら、
日本はそれをやっていない例外的な国ではないかなというふうに、
ちょっとこういうめんどくさい言い方しなきゃいけないんですけども、
ただし例外としてあり得るのは、今もドラマで話題になっている別般ですね。
政府は存在そのものを否定していますけれども、
言われているように陸上自衛隊がいわゆる別般といわれる組織を持っていて、
海外である意味非合法な活動をしているという話が、
これ諸説ありますので、もしそれが本当だとすれば、
日本も普通の国のスパイ活動をしているということになりますけれども、
これが事実でなければ、日本は例外的に本格的なスパイ活動をしていない珍しい国だということになります。
ただこれから少しやろうとしているようには見えますけれども。
これからやろうとしている、そうなんですか。
まずでも、美版でも出てきましたけれども、
心理的防護課程でしたっけ?
心理戦防護課程ですね。
心理戦防護課程、それはあったということなんですか?
はい、これはファクトとして、
例えば数年前まで、陸上自衛隊の情報学校、
この学校は今でもあるんですけれども、
その情報学校、もともと小平学校という学校から、
その情報の部門が独立してその情報学校になったんですが、
この情報学校ができたときは、
我々一般の人がアクセスできるホームページに、
心理戦防護課程って書いてありましたから、
それも事実ですね。
可能性として、ただ問題はですね、
どうやらその情報学校のホームページ自体が外部からはアクセスできない、
あるいはホームページがなくなっちゃってるんで、
今、心理戦防護課程があるかどうかって、
簡単には確認できないということですね。
なるほど。
スパイの規模と情報収集の目的
このスパイについてなんですけどもね、
じゃあ、まずその海外から日本に来ているスパイって、
一体どれくらいって言われてるんですか?
例えば一番おそらく規模が多い、
少なくともベスト3に入るだろうって言われてる、
ロシアのいわゆるスパイ、ロシア政府が派遣している工作員ですね。
これが諸説ありますですけども、
数十人は割いているって言われてますから、
ロシアだけで数十人だったら、
中国もいるし、アメリカもいるし、その他もいる国もいますから、
こういう人だけで数百人になりますね。
そうですよね。
スパイ活動って基本的には2種類の人でやってるんですよ。
2種類。
ケースオフィサー、工作官なんて言われますけども、
例えばアメリカだったらCIA、イギリスだったらMISX、
ロシアだったらSVRとかGRUっていう政府機関の職員、
この人たちがケースオフィサー、工作官といって、
日本に来て、この人たちは例えば日本について言うと、
直接自分で情報を取るっていうのは基本的にはないんですね。
そうじゃなくて、この人たちはエージェント、
日本語で言うと代理人になりますよね。
つまり日本の情報を取るときに、
日本の情報を持ってるのは基本的には日本人ですよね。
政府関係者とか技術関係だったら民間企業の人たち。
だから原則は外国の情報機関に所属するケースオフィサー、
オフィサーと言われる人が日本人の協力者、エージェント、
情報提供者を獲得してお金払ったり、
あるいは一番いいのはお金払わずに協力してると思わせずに協力させて、
あるいは場合によっては弱みにつけ込んでその人を脅かして情報を取る。
つまりエージェントとオフィサーの組み合わせで情報収集活動するわけですね。
だからスパイって2種類いるわけですよ。
情報機関に所属するオフィサーとその人たちが使ってるエージェント。
だからオフィサーだけで多分日本に数百人はいっておかしくないんで、
大抵の場合このオフィサーは複数のエージェントを運用って言うんですけども、
そう考えるとエージェントはこの何倍かいるわけだから、
オフィサーとエージェントを合わせたら日本に1000人いても不思議はないですよね。
はー、そんなにいる可能性があるんですね。
でも彼らはどういったような情報を取りたいと思ってるんですか、日本にいて。
安全保障、外交、経済、政治、
それから日本だったら例えば米軍がいますから在日米軍関連の情報とか、
例えばですけども高市総理大臣、支持率高くて安定政権ですけども、
隠してるような病気があったりしたら長く持たないですよね。
そしたら日本の政策変わるわけで、これは外国にとって大きな関心事ですよね。
高市さんが辞めたら次誰がなるのかとか。
だから政治、経済、軍事、技術、いろんな情報を求めてるということになりますね。
「スパイ天国」論と日本の法整備
そういった積極に関わることまでなんですね。
私のイメージではスパイというと、もっと知性学リスク的な何か戦争が起きるかどうかというところかと思ったんですけども、
そういった細かい情報、いろいろ裏側の情報を積み重ねていって、
それでちょっとその国の将来みたいなのを予測する。
そういったような活動もスパイ。
はい。
でも日本はそんな海外のスパイ、もしかしたら1000人くらいいるかもしれないというお話でしたけども、
それをもう許しちゃっていいんですか、入国を。
彼らが活動することを、もう野放しにしちゃっていいんですかね。
よく日本がスパイ天国と言われるんですけども、
スパイ天国、なんか不名誉ですね、それは。
ただこれちょっと注意が必要で、今これから日本政府やろうとしてますけども、
普通の国が持っている、いわゆるスパイ防止法がないという意味では、
スパイ天国と言われても仕方がないかなという気もするんですけども、
一方で、もちろん日本政府は国会議員の質問に対して、
日本は決してスパイ天国ではありませんと、きちんと対策してますと答えてますし、
じゃあ例えば日本で全て摘発できるわけじゃないですけども、
年に何件いわゆるスパイ事案が起きているか。
せいぜい1件とか2件ですね。
アメリカはFBIの長官が1日に2つ、12時間に1つ中国のスパイ事案が発生していて、
今FBIは何千件も抱えてるって言ってるんですよ。
もちろんその大げさに言ってるところあるかもしれませんけども、
日本が年に1、2件なのにアメリカは毎日2件発生してるんだったら、
スパイ天国どっちですかって話ですよね。
だからあんまり安易に日本をスパイ天国なんて言って、
だからこういう法律が必要だとか、こういう機関が必要だって、
そんな単純に決めつけないほうがいいですね。諸説あります。
なるほど。一方で裏を返したらアメリカほど、
スパイに対して取り締まり、監視っていうのが緩いからとも言えるのかな。どうなんでしょう。
もちろん全部摘発できてないんですけれども、警察が一定の活動はしてるし、
さっきも言いましたけども、政府はもちろん決してスパイ天国ではありませんと、
きちんと対策してますって言ってますからということですね。
でも日本はスパイの取り締まりに対して、あんまり範囲が狭かったり、
ちゃんと罰せられる権限っていうのが少なかったりするんですか。
私もおっしゃる通りで、特定秘密保護法ってできましたけれども、
対象になる範囲が狭かったり、あるいは罰則が緩いんで、
例えばですね、アメリカなんかでは死刑はないんですけれども、
終身刑もあるのに、日本の場合は罰則が緩いんで、
ただこれから日本政府がやろうとしている、いわゆるスパイ防止法ができると、
もう少し厳しくなるはずです。
どうなんでしょう。厳しくした方がいいと、おちあいさんも思いますか。
今はちょっとあまりに緩すぎて、何の抑止力にもなってないし、
こういう法律作るっていうのは、外国との協力するときに、
現状では、日本は法律が緩いから、
例えば外国が日本に情報提供するときに、
ちょっと日本は仲間外れだよなって、なりがちだと言われてるんで、
こういう法整備をきちんとすると、もっと一人前に扱ってもらって、
少し対等に近づける可能性があるってことは言えるんじゃないですか。
なるほど。国と国同士での対等性みたいな考えでも、
むしろ日本にもっとしっかりした情報機関があった方が、
それこそアメリカとお互いに情報交換、
そういった機密情報とか交換しあえるとか、
そういった関係になっていくんですかね。
インテリジェンスの成功事例と政策への影響
それが理想ですね。
でも、この情報機関なんですけども、
実際にスパイとかインテリジェンス活動していて、
それがすごくその後の政策に影響を与えるとか、
国の同士の力学とか、変わるっていうことって今まであったんですか。
例えば皆さんの記憶に新しいところで言うと、
アメリカがマドル大統領、
突然拘束して。
拘束したり。あれなんかはインテリジェンスの成功ですよね。
どこにいて、どの程度の。
おそらく協力者がいて、マドル大統領の側近に、
ほとんど大した時間も手間もかけずに、
それから被害も出さずに、割と簡単に拘束してますから、
ちゃんと情報収集して。
しかも大統領の側に、いわゆる内通者がいて、
アメリカが多分かなり高いお金を払って、
協力させて、その人の手引きでやったり。
それからイランもそうですよね。
その結果として、イランの最高指導者を業界用語で排除って言うんですけども、
要するに殺したわけですよね。
排除したのが、大きな意味で成功だったって言えるかどうかは別として、
少なくとも排除したわけですけれども、
あれも言われているところでは、
何月何日どこに最高指導者と革命防衛隊のトップと、
軍の誰と政府のこの人が集まってやりますっていうのが分かってて、
そうこう攻撃し、
それからテヘランのイランが設置した監視カメラをハッキングして、
それをコントロールして、
そこまでやって、あの作戦やったって言われてますから、
そこだけ見たら完璧なインテリジェンスの成功ですよね。
ただ繰り返しになりますけども、
最高指導者排除したんだけど、
後で分かったことは、
ハメネイ氏の方がまだ恩恵派で、
アメリカにとってやりやすかったのに、
もっと強硬派が対等してきたから、
作戦としては成功したけど、
対局的に見たら失敗だって話はありますけども、
それは別として、作戦自体について言うと、
これはインテリジェンスの大成功って言ってもいいんじゃないですかね。
政治家のインテリジェンス・リテラシーの重要性
インテリジェンスの情報を加味した上で、
作戦を実行する、相当な角度がないと、
なかなか他国に対して攻撃をするとか、
暗殺するとか、そういったことってできないと思うんですけど、
インテリジェンスと時の政権、
どんなような関係であることが多いんですか?
もちろんいろいろあるんですけれども、
例えばまずいのは、今のアメリカのトランプ政権ですね。
トランプさんがアメリカのCIAをはじめとする情報機関を嫌っているところがあって、
なかなかないことですけども、
露骨に大統領がCIAやFBIを批判したっていう、
多分初めての大統領だと思うんですけども、
そんなことがあって、あるいは例えばこういうことがあったんですね。
2017年頃だって言われてるんですけども、
それまでアメリカは、ロシアのクレムリン、
プーチン大統領がいるクレムリンに有力なエージェントを持ってた。
ロシア人の官僚ですね。
その人はプーチン大統領と直接話せるほど偉くないんだけど、
プーチン大統領の側近である外交の専門家のスタッフで、
つまりその人が会議に出て持ち帰ってきた資料みたいのを見ることができたり、
あるいはそのスタッフとは直接話ができる、
それぐらい結構お宝の有力なエージェントだった。
ところがその有力なエージェントを泣く泣くアメリカCIAは、
2017年にロシアから出国させてアメリカに連れてきたと言われてます。
それは諸説ありますが、
一つはどうやらトランプ大統領がプーチン大統領と親しかったり、
簡単にいわゆる機密を漏らす人なんで、
プーチン大統領は元KGBですよね。スパイですね。
もしかしたらトランプ大統領が、
お前プーチン、元KGBのスパイとか威張ってるけど、
お前のすぐそばに裏切り者いるの知らないのって。
うちCIAで使ってるんだよなんて言ったら、
その瞬間に彼は多分死刑でしょうね。
だから家族だって命が危なくなるから、
そこでアメリカは泣く泣く2017年に、
彼と家族を第三国経由でアメリカに逃がしたと言われてます。
それってもうトランプ大統領は邪魔をしてくる可能性があるって、
CIAが思ったら。
邪魔っていうか、ありえない大統領ですけども、
他にもあるんですよ。
見せちゃいけない衛星写真を外国の首脳に見せたとか、
言っちゃいけないことを言ったりたくさんあったんで、
人の命にかかることですから、
これは悪い例ですね。
政府とインテリジェンスの。
一方で政治家側に必要な、
そういったインテリジェンスのリテラシーって、
今トランプ大統領の例も挙げてもらいましたけども、
なんだと思いますかね。
これ非常に大事な問題で、
これから日本は本格的なインテリジェンス活動をやるって言われてますけども、
これまでの議論であまり出てこないのは、
政治家のインテリジェンスリテラシーの話なんですよね。
要するに、こういうことなんです。
アメリカで言われてるのは、一番まずいパターンとして、
政権にいる政策を決める、
つまりインテリジェンスを使う側のユーザーが、
政治家だったり官僚だったりするわけですね。
その人たちがインテリジェンスについて何も知らないと、
例えば、すごい課題評価して、
映画やドラマの世界しか知らないと、
衛星写真で何でも見れるんだろう、
何でも盗聴できるんだろう、
プーチンが何考えてるとか、
習近平国家主席が何考えてるかとか、
CIAは全部知ってて、
そんな幻想、課題な期待を抱いて、
はい、政権に入ってきました。
ところが、CIAのブリーフィング聞いたら、
全然つまんない。
なんだ、こいつらの話聞いてもしょうがない。
がっかりして、せっかくインテリジェンスの方が
分析したり、予測を持ってきても、
耳を傾けなくなっちゃったりする、
なんてことがあり得るので、
これから日本に求められるのは、
もちろん日本の政治家も、
ほとんどの人がインテリジェンスなんて知らないわけですから、
アメリカだったらまだ、
400何人の会員議員と100人の上院議員の中に、
元軍人もいるし、
中には元CIAなんているわけですよ。
日本はそもそも情報機関が基本的にないわけだから、
元なんとかっていないわけですから、
ほとんどの人がみんな知らないわけですよね。
その人たちが、
インテリジェンスっていうのは、
できることとできないことが、
ちゃんと分かっていて、
こういう言葉があります。
100%確実だったら、
インテリジェンスっていらないって。
つまりインテリジェンス機関は、
100%じゃないことを、
分析したり予測するわけですよ。
だから、絶対じゃないんだけれども、
このぐらいの確信で、
こういうことが言えますっていうことを、
持ってくるんで、
それをちゃんと理解した上で、
どうやって使うか。
去年ですかね、
NHKのドラマでまた話題になりましたけども、
元々猪瀬直樹さんの有名な、
昭和16年夏の敗戦って、
本当は昭和20年夏に、
日本負けてますけれども、
昭和16年の冬に戦争するわけですが、
1941年の夏の段階で、
日本政府が、
総力戦研究所っていうところに、
官民のエリートを集めて、
全部の情報を渡して、
タブーないから、
本当の分析してこいと。
アメリカと戦争したらどうなるかって、
分析させたんですね。
そしたらドラマにも出てきましたけれども、
最初だけ勝つと。
だけど経済力が違うから、
途中から負けて、
最後はソ連が入ってきて負けるから、
戦争するなって。
もう恐ろしいほど、
100%当たってるんですよ。
すごい。
ところが、
その報告書が発表された時に、
陸軍大臣で、
開戦した時の首相である、
東条大将は、
ご苦労と。
だけど戦争は、
机上の計算、
こういうシミュレーションで
日露戦争も勝てないって言われたけど、
勝ったと。
言って、
結局戦争になっちゃうわけですよ。
だからそこはインテリジェンスを、
しっかり使えなかった。
信じなかった結果。
都合が悪いからですね。
都合が悪いから。
もう一つ言うと、
東条秀樹の、
日露戦争も勝てると思ってなかったし、
みんな負けると思ったけど勝った。
これもある意味インテリジェンスの失敗で、
典型的な歴史の誤用なんですよ。
日露戦争っていうのは、
これ皆さん学校で習ったと思いますけども、
一応勝ったけど、
賠償金も取れないぐらい、
本当にギリギリの勝利で、
しかも幸運なことに、
ロシアで革命運動が激しくなって、
政治が不安定になって、
それからロシアに勝たせたくない、
イギリスやアメリカが協力して、
アメリカが選票を調達してくれたり、
イギリスが情報をくれたり、
色々して、
こういう良い条件がいくつも重なって、
しかも51対49で、
ギリギリ勝ちました。
だから賠償金も取れなかった。
勝ったとは言えない幸運だったのに、
日露戦争を根拠にして、
シミュレーションが安定にならない。
これも非常に問題ですよね。
でも、こんなにたくさんあるんですよ。
良い情報を、
政治のサイドが、
自分のやりたいことと合わないから、
握り潰したなんて話は、
日本に限らず、国の東西にたくさんあるんで、
本当に、仮にインテリジェンスが、
正しい情報、
正しい分析を持ってきても、
政治がぶち壊せる可能性がある。
いくらでもあるってことですね。
そういった意味ではなので、
政治家が、しっかりインテリジェンスを
活用できる状況に
ないといけない。
意外と政治家もなので、我々と同じように、
スパイ映画とか、
スパイ小説を見て、
なんでもできるんじゃないかとか、
すごいことをやってくれるんじゃないか、
みたいな幻想を抱いているけども、
実際はもちろん、地道な活動が中心で、
でも一方で、
持ってきた情報を、
うまく活用できていないっていう、
過去の事例もたくさんあるっていうことなんですよね。
日本のインテリジェンス改革:国家情報局と国家情報会議
でも、先ほどおっしゃったように、
今後、でも日本には、
そういったインテリジェンス、
そういうのが増えてくるんじゃないか、
というお話に基づいて、
7月末に指導した、
国家情報局、
国家情報会議。
これって、
まだちょっと我々、
どういったものかって、
全貌つかめてないんですけど、
これ、どういったような存在なんですか?
国家情報局っていうのは、
今、これまであった、
内閣情報調査室というのが、
格上げされて、
ここはCIAみたいな、
情報機関ではありません。
ここは、自分たちで情報収集せずに、
他の機関が集めた情報を、
集約したりして、
政治に伝える、
そういう役目の場所ですね。
ただ、ここが、
内閣情報調査室は今まで、
警察とか防衛省とか外務省に、
情報を出しなさいって、
要求できなかったんですね。
お願いベースだったんだけど、
それじゃいけないって言うんで、
国家情報局になったら、
今度は情報をちゃんと要求できるようになった。
そういう意味で格上げされたんだけど、
繰り返しになりますけども、
自分たちで情報収集する、
いわゆる情報機関じゃなくて、
まとめ役です。
国家情報会議っていうのは、
これちょっとややこしいんですけど、
アメリカにも同じ名前の、
国家情報会議って訳されるところがあるんですが、
日本の国家情報会議っていうのは、
ここもあくまで会議で、
しかも首相がトップなんで、
外交とか安全保障に関するインテリジェンスを、
調査とか審議するって言ってますから、
ここももちろん自分たちで、
何か情報収集するとかじゃなくて、
集まってきた情報、
国家情報局が上げてきた情報、
その他を首相トップに検討する、
っていうような会議ですね。
そんなにしょっちゅう開かれる訳ではない。
という位置づけで、
つまり国家情報局も、
国家情報会議も、
一般の人たちがイメージするような、
情報機関とはちょっと違うってことですね。
将来の対外情報庁と監視の課題
それは、
2027年度ですかね、
来年度末までに作ると言われている、
対外情報庁と言われる、
ここがやることになります。
うーん、
ではちょっと、
先ほど申し上げた、
別般のようなものができる、
という訳でもないですし、
もし、我々の情報が、
勝手に抜き取られてしまうのでは、
そういったようなことでもない、
ということで捉えていいんですかね。
国家情報局ができた時に、
プライバシーの何とかって、
一部で懸念がありましたけども、
国家情報局は、
情報収集する機関ではないですから、
基本的にはその心配はないです。
そのリスクがあるのは、
来年度中にできると言われている、
その対外情報庁が、
本来名前の通り、
対外情報庁ですから、
外国の情報収集するはずなんで、
日本人のプライバシーが何とかってのは、
関係ないはずですけれども、
ただし、戦前の日本の経験とか、
それから一部、
日本でも、
例えば、だいぶ昔になりますけども、
神奈川県警だったかな、
共産党の幹部の自宅を
盗聴しようとしたりとか、
それから最近も、
ちょっと問題になってますけども、
自衛隊が、
明らかに行き過ぎだけど、
平和運動的な活動をしている人たちを、
盗聴とかもちろんしてないんですけども、
監視したりしていて、
その結果、
ファイルができていて、
プライバシーが、大学教授もいましたかね、
思想とか、地蔵の傾向とか、
そういったものが、
集められていて、
これは違うだろって話になったんで、
すでにそういうことが、
一部で起きているわけで、
もしその対外情報庁を作って、
本格的にやったら、
もっとそのリスクが大きくなりますよね、
というのは、理屈としてはその通りですよね。
そうですよね。
そうなると、
先ほど申し上げた懸念、
若干あるのかな、
というふうに正直思いました。
もちろん、
それは民主主義の国では、
必ずあることなので、
これから日本は、
対外情報庁を特に作ったりしたら、
当然ですけれども、
そういう、
インテリジェンス機関を監視する、
そういう仕組みが求められるので、
一番は、
政治ですよね。
国会に、
今、特定秘密応募ができて、
情報監視審査会だったかな、
というのができましたけども、
対外情報庁ができたり、
スパイ保障ができたら、
そこがやるのか、あるいは、
別につくのかわかりませんけども、
当然国会で監視しなきゃいけないんですけども、
問題は、日本で現状でほとんどいない、
インテリジェンスリテラシー、
インテリジェンスがわかっている議員が、
本気で真剣に、
その委員会でちゃんと監視してくれるかどうか、
ここが非常に危ういし、
現状で日本に、
インテリジェンスがわかっているような、
議員はたぶんゼロだし、
秘書にもほとんどいないわけだから、
アメリカですと、
CRS、議会調査局と、
GAO、
会計検査員と訳されますけども、
議会と政府に、
シンクタンク的なものがあって、
そこが年に、
こういう時は10本くらい出すかな、
それぞれインテリジェンス関係の
報告書を出すんですね。
つまり、インテリジェンスの予算の仕組みって、
こうなっています。
議会の監視の仕組みって、こうなっています。
議会のインテリジェンス委員会って、
こういう仕組みになっていますとか、
あるいは偵察衛星って、
こういうことがやってますみたいなことをやって、
議員や秘書、スタッフや、
あるいは国民を啓蒙しているわけですね。
だから日本の場合、
カウンターパートは国会図書館なので、
国会図書館に、
調査部門がありますけれども、
見ていると、軍事とか安全保障が、
わかっている人はいるみたいですけども、
おそらくインテリジェンスにいないでしょうから、
これから国会図書館を中心に、
調査部門を中心に、
そういう人を育てて、
そういう人が外国の例とかを持ってきて、
日本の議員や、
政府関係者を、
国民を啓蒙するような、
報告書を作ったり、
あるいはアメリカだと、
アメリカには日本と違って、
研究所、シンクタンクって桁違いに、
0か2個ぐらい多いぐらい、たくさんありますから、
そういうところにも、
インテリジェンスの専門家っているんで、
日本で問題なのは、
安全保障とか原発もそうなんですけども、
賛成と反対で全然議論が、
かみ合わなくて、
いわゆる進学論争になっちゃうんですけども、
反対でもいいから、
ちゃんとインテリジェンス分かっている人が、
反対だけど監視している。
そういう風になってほしいんですよね。
うんうんうん。
まとめと今後の展望
なのでもう、
インテリジェンスを分かっている人、
が監視する。
でもそれは国民も含めてですよね。
そうですね。なので本当に我々も、
インテリジェンスについて、
ある意味映画とか小説の世界だけじゃなくて、
正しい知識を持って、
もっとインテリジェンスのことについて、
考えるべきですし、
そう思えば、
不要にね、
心配しすぎる必要もないのかもしれないですし、
いやぁ、
今日は本当に、
スパイの世界って奥深いな。
そして今まで私が、
本当にそれどうなんだろう、
みたいなところが、
かなり落合先生の研究によって、
明らかになりまして、
ちょっと次回も引き続き、
海外のスパイのことなど中心に、
お伺いしていけたらと思いますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
ニュースコネクト国際ラン、
お相手は笹木まなみでした。
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それではまた次回お会いしましょう。
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