1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #358 カタカナ語ってむずかし..
2021-09-10 10:16

#358 カタカナ語ってむずかしい? from Radiotalk

関連トーク
ヒンディー語の話者数は世界で4番目!
https://radiotalk.jp/talk/634640

参考文献・URL
外来語(カタカナ)表記ガイドライン
https://www.jtca.org/standardization/katakana_guide_3_20171222.pdf
『大学生のための語彙論入門』 (早津恵美子ほか、東京外国語大学)

Twitter
https://mobile.twitter.com/sigajugo
LINEオープンチャット
https://line.me/ti/g2/1-H1J1-BG2v9VTOvbipREA?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default
オリジナルグッズ
https://suzuri.jp/sigajugo
おたより
https://radiotalk.jp/profile/165482/questions/create
BGM: MusMus
http://musmus.main.jp/

#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:01
志賀十五です。お便り頂いているので、読み上げていこうと思います。
1通目、ゆっこんこんさんから頂きました。ギフトと一緒に頂きました。
壺の絵文字と骨壺の絵文字頂きました。ありがとうございます。
2通目、ふうばいさんから頂きました。こちらもギフトと一緒に頂きました。
シャープ354、ハイレベルトークとあったので理解できるだろうかとドキドキしながら聞いたのですが、すごく面白かったです。
他同士の目的語だったものがハイライトを受ける結果に着目するという点で、官僚系と受動態は相性がいいなど明快な表現になるほどと目から鱗でした。
こちら354回目のトークは、ヒンディ語の分裂のお覚醒という、それこそハイレベルなトークなんですけど、面白いと言って頂けて光栄でございます。
まだ聞いてない方がいらっしゃったら是非こちらのトークも聞いて頂けたらと思います。
普段自分が意識せずに使っている言葉に対して、なんとなく持っている、あるいは持っているという意識すらない感覚や法則性が、
論理的な言葉で表現されると、ああ本当だ、なんで今まで気がつかなかったんだろう、曖昧だと思っていた言葉に、そんな論理性、合理性があったなんて、と不思議で痛快な気持ちになります。
しがさんのラジオトークはいつもそうした体験ができて楽しいですということで、ふうばいさんどうもありがとうございます。
いやまさにね、僕がこの音声配信を通じて目指しているのはそういうとこで、言葉というか特に母語ですよね。
自分が使っている言葉に意識なんて普通は向けないので、意識していない言葉がいかに面白いかとか、こういった理屈があるんだっていうのをお伝えできたら本当に嬉しいです。
というわけでふうばいさんどうもお便りありがとうございます。
最後3通目ですね。こちら質問ですね。
ざんすざんすさいざんすさんからです。
珍しく質問させていただくざんす。
外国人が日本語を勉強する際にカタカナ語が大きな壁になるという話をよく聞くざんす。
おそらく外国人はカタカナ語を片っ端から丸暗記するしかないという状況なのだろうと推測されるざんす。
そこで、日本人が外来語をカタカナ語にするときの法則性はどの程度明らかにされているのざんしょうか。
その法則性が明らかであれば、外国人、特に英語を知っている外国人はその法則を勉強すればいいということになると思うのざんすが、
03:09
ざんすざんすとすみませんざんすということで、ざんすざんすさいざんすさんどうもありがとうございます。
自分で決めた自分ルールにガチガチに縛られているという感じですけど、そのことは置いておいてですね。
おっしゃる通り、外来語の学習って日本語学習者にとって結構な壁らしいんですよね。
外来語、もっと一般的には釈用と言われるものですけど、日本語の外来語は英語以外にもたくさんありますけど、
例えば、医学分野だったらドイツ語が多いし、芸術音楽分野だったらフランス語とかイタリア語が多いんですけど、
やっぱり英語が多いんでね、英語を中心にこれからお話ししていきます。
そういう外来語をどういうふうに表記するかっていうようなガイドラインっていうのがあるんですね、結論を申し上げますとね。
外来語、カタカナ表記ガイドラインっていうのがテクニカルコミュニケーター協会っていうとこから発行されてて、
そちらPDFファイルがあるので、詳細欄URL貼っておくので、そちらぜひ見ていただけたらと思います。
ちょっとここでは全部紹介することはできないんですけど、非常によくまとまっていると思うので、気になる方はぜひ読んでいただけたらと思います。
外来語が学習者にとって難しいっていうのは、一つは発音のズレみたいなものですよね。
音説っていうものが言語学で考えられるんですけど、日本語の音説は真一つ梵一つっていうのが基本なんですよね。
それに対して英語っていうのは真が続いたりとか、あるいは音説が真で終わるっていうことができるわけですよね。
例えばストライクっていうね、この英単語が日本語に入ってくるときに、まず最初のstrっていう真が三つも続いているわけですけど、
こういう真連続は日本語で許されないので、ストっていう風に間に母音を入れることで対応していると。
最後のくっていうのは、これ真で終わってますけど、日本語はそういうことできないので、うだんの音を当ててですね。
ストライクっていう風に日本語は取り入れているということになってますよね。
こういった例は探せばいっぱいあると思いますね。
06:00
ただこういう風に真だけだったものに母音をつけるときに、別個の母音をつけてしまうっていうこともあって、
例えば同じストライクっていう言語から来てても、ストライクっていうのとストライキっていう風にね、
日本語では別個の単語になっているっていうこともあるんですよね。
あるいは外来語のライトっていうのは右っていう意味もあれば光っていう意味もあるわけですけど、
同音異義語ってことですよね。
これは当然、もともとの英語ではRとLの区別があるところを日本語はそういった区別がないので、
同音異義語になっちゃってるっていうね、こういったややこしさもあると思います。
こういう風に外来語の発音は日本語の制約上いろいろあって面倒ではあるんですけど、
その一方でね、わかりやすい面もあるんですね。
それはアクセントで、外来語は基本的に後ろから3文字目って言っても大体いいんですけど、
後ろから3文字目が高くなる発音になります。
サラダとかミルクとかゴルフみたいに高引く引くっていうアクセントのパターンになるんですね。
これは4文字になってもオレンジとかでも一緒で、後ろから3文字目が高いっていうような一般的な規則がございます。
2文字の場合は高引くっていうのになりやすいんですね。
ドアとかバスとかガスとか。
なので外来語はアクセントの面では割と一般的な法則があると言っていいと思いますね。
外来語のめんどくさいところは発音の面だけではないですね。
例えば日本語の外来語は言語を勝手に切り取っちゃってるようなものもたくさんあって、
例えばマイクっていうのはもともとマイクロフォンですけど、頭だけ取ってるし、
駅のホームっていうのはもともとプラットフォームですけど、あれは後ろ側だけ使ってるって感じですよね。
他にも意味の面でも外来語はややめんどうなとこはあって、
もともとの言語の意味と日本語の外来語の意味っていうのがずれてるっていう例は大量にありますよね。
例えばクールって言ったときに、日本語では冷静だぐらいの意味しかありませんけど、
言語では涼しいとかね、あるいは素敵なみたいなかなり多義的なんですけど、
09:02
日本語では限定的な意味でしか使われてないし、
スマートっていうのも日本語ではほっそりしてるみたいな意味ですけど、
言語では頭がいいみたいな意味なので、
こういう意味のずれみたいなものも混乱を生じさせている一因ではないかと思います。
釈用っていうのはどんな言語でもあることなんですけど、
日本語の場合は外来語はカタカナで書くっていう、
別個の表記の仕方を使うっていうことで、
分かりやすいっていうかな、目につくっていうか、
母語話者にしろ学習者にしろ意識に昇りやすい問題なんですよね。
これもね結構日本語の大きな特徴ではないかと思います。
もし日本語が文字を一種類しか使わないような言語だったら、
外来語っていうことはここまで意識されていなかったと思いますね。
というわけで今回のトークはここまでということで、
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
よろしかったら番組フォローお願いいたします。
お便りも募集しております。
お相手はシガー15でした。
10:16

コメント

スクロール