どうも、しぶちょーです。
ものづくりのラジオは、産業機械の現役エンジニアである私、しぶちょーが、
ものづくりに関するトピックをザックバラに語るポッドキャストです。
この番組は、株式会社フレアオリジナル、グラフテスターデザイン株式会社の提供でお送りします。
今回は、科学系ポッドキャストの日という企画に参加しております。
この企画は、科学系ポッドキャストが集まって、毎月10日あたりに共通のテーマについて、
それぞれの専門分野の視点で語るという取り組みです。
毎月ですね、テーマを決めるホスト番組があるんですけども、
今月は佐々木亮の宇宙話の佐々木亮さんがホストでございます。
個人ポッドキャスターの星佐々木亮ですよ。
私もね、ポッドキャストを始めたきっかけがあってさ、
まぁ、亮さんの宇宙話を聞いたからっていうこともあって、
まぁ、すごくね、個人的に思い入れのあるね、この番組ですね。
そしてこの宇宙話がですね、もうすぐ2000回を迎えるということで、
とんでもない数字でね、2000回。
毎日配信して、2000回、あと数日でね、迎えるということでございます。
もはやね、お祝いを通り越して狂気の沙汰でございますよ。
まぁ、私もね、言うて毎日配信してまして、
実はこう、いろんな番組でね、配信しているエピソードの数を合計すると、
今、989本出してるんですよね。
実はもうすぐで1000本目に到達するんですよ。
かつ、今は毎日配信っていうのをやってるんですけど、
やっているからこそ、毎日配信で2000本と。
いや、これがいかに偉業なのかっていうのは、もう言葉ではなく心でね、
私は理解することができるんですね。
だからこそね、皆さん、宇宙話の2000話記念、ぜひともね、祝いましょうと。
そんな佐々木亮さんが出した今月の共通テーマがこちら。
社会でございます。
社会を変えた科学をテーマにいろんな話題を話してください。
AI、GPS、ネット、スマホ、エトセトラ、エトセトラ。
自分の好きに解釈して語りましょう、というテーマですね。
なんで今日は、社会を変えたものづくりの技術、いな!
これから社会を変えていくであろう注目のものづくりの技術について語りたい。
This is 最高にちょうどいいテクノロジーがあります。
それはですね、積層造形と。
3Dプリンティング技術でございますよ。
はい、出ました。
支部長さん、また3Dプリンターのお話ですかと思ったでしょう。
全く思って、その通りでございます。
ただ、今日はね、ちょっと切り口を変えて、
3Dプリント技術の話ではなくて、
3Dプリントをするための部品、これを設計するための技術のお話をしたいと思います。
Design for Additive Manufacturing、DEFAMと呼ばれる技術分野のお話です。
非常にマニアックに聞こえるかもしれないんですけど、
実はこのDEFAMがめちゃくちゃ重要で、
3Dプリンティングが社会を変えていくのか否かは、
このDEFAMにかかっていると言っても過言ではないんですよ。
逆に言えば、まだ社会っていうのは、
3Dプリントのポテンシャルを完全に引き出しきれていないということです。
今日はそんなものづくり社会が抱える課題と、
DEFAMの可能性、そして3Dプリントが作る新しい社会について考えていきましょうよと、
いうお話でございます。
というわけで、今日のテーマはこちら。
3Dプリントのポテンシャル解剖。
DEFAMが変えるものづくり社会。
科学系ポッドキャストの日。
まず初めにですね、3Dプリント技術の歴史っていうものを学んでいきましょう。
この3Dプリント技術の始まりって、
実はですね、日本人が作ったと言われているんですよ。
まあまあ諸説はあるんですけども、
一説では1980年代にですね、
児玉秀夫さんという発明家の方が、
光造形方式の3Dプリンターの基礎技術っていうのを開発してるんですよ。
光造形っていうのは、紫外線を使って光で硬化する樹脂っていうのを固めてね、
一層一層固めて重ねて立体をプリントするという、
まあそういう技術ですよ。
まあうちにも光造形のプリンター1台ありますけど、
この技術の基礎となる基盤を1980年代にですね、
児玉さんという方が開発して、
これが世界初の3Dプリントだと言われているんですよ。
ただですね、これが商業化されるのはもう少し先で、
その6年後ですね、1986年にアメリカのチャールズ・ハルという人がですね、
光造形の特許っていうのを取得して、
3Dシステムズっていう会社を立ち上げるんですよ。
日本人の児玉さんは技術を作ったんだけど、
これ特許申請ってしなかったんですよね。
まあいろいろあって、
世界に先駆けて日本で井の一番に3Dプリント技術の基礎が開発されたんだけど、
これ誰も関心を示さずにみんな見向きもしなかったんですよね。
結局それでビジネスとしてのチャンスを逃して、
アメリカに取られちゃったんだよっていう形なんですけど、
このあたりは技術で勝ってビジネスで負けるっていうね、
これがおなじみの日本っぽい話でありますよね。
ちょっと残念な話なんですけど、
そんな感じで3Dプリントシステムズっていうところが特許を取って、
そこから3Dプリンターの歴史っていうのが本格的に始まっていくわけですよ。
当時はですね、3Dプリンターっていう呼び名ではなくて、
ラピットプロトタイパーという呼び方をされていました。
ラピットプロトタイパーなんで、
早く高速で試作品を作る機械という意味ですね。
だからあくまでも試作用、
何かそれを使って製品を作ろうみたいなものではなかったんですよ。
素早く試作を作って試そうみたいな、
そこで使う機械という位置づけだったんですね。
その後1989年に3Dプリンターの技術が進化して、
FDM方式、FFF方式とも呼ばれてますけど、熱溶解積層法ですね。
樹脂を溶かして積層していくタイプの、
よく見かけるタイプの3Dプリンターの技術が開発されて、
これ特許が取得されるわけなんですけども、
このFDMタイプの3Dプリンターの特許っていうのが、
この後の3Dプリンターの大普及の鍵になるんですね。
なぜかというと、この3Dプリンターの特許が切れたタイミングで、
とんでもないプロジェクトっていうのが動き出したからなんです。
それが2004年ですね。今から22年前かな。
イギリスのバース大学のエイドリアン・ボイヤー博士という方がいるんですけど、
彼がですね、レップラッププロジェクトというものを発足させたんですよ。
これはアメリカの3Dシステムズが持っているFDMの特許が切れるタイミングを狙ってですね、
発足されたプロジェクトではあるんですけども、
これ何かって言ったら、とても面白いコンセプトで、
自分自身のパーツを自分自身で印刷できる3Dプリンターをオープンソースで開発しようぜっていうプロジェクトなんですよ。
だから3Dプリンターで作れる3Dプリンターを設計して作って、
それを全世界に公開しようぜっていう話です。
そういう特性を自己複製と言うんですけど、
その自己複製の特性を持った機械を世の中に広げようぜということが始まったんですね。
設計データはインターネットを通して全世界に公開されると、
それが誰でもコピーできるようになってるんですね。
じゃあこんなプロジェクトが始まった世の中どうなっちゃったのかと、
まあこれ想像に難くないですよね。
世界中で3Dプリンターが作られるようになったんです。
だって誰でも3Dプリンターを作ることができるわけですよ。
そしてその3Dプリンターでまた3Dプリンターを作ることができるわけですよ。
もう広がらざるを得ないですよね。
言うてはそんなに簡単に作れるものではないとは思うんですけども、
ちょっとした知識と情熱、あと根性があれば作れたものなんですよ。
だって情報は公開されてるからね。
このレップラッププロジェクトにより世の中のギークたちの間で、
すごく3Dプリンターっていうのが広がってですね、
さらにその自己複製の過程で、
ここの形ってこういう方がいいよねっていう感じで、
まるで生物がちょっとずつ進化していくかのように、
いろんな派生が生まれていくんですよ。
そのレップラップの3Dプリンターの中でもね。
特にチェコのですね、セーフプルシャっていう設計者が作ったプルサっていうのは、
3Dプリンター界のT型ホードと呼ばれるほどですね、
量産性に富んだ素晴らしい設計になっていて、
3Dプリンターの価格というものを激的に下げる要因の一つとなったんですね。
個人的にはこのレップラッププロジェクトこそ、
社会を変えた技術の一つだと思っているんですよ。
いやー、3Dプリンターを作れる3Dプリンターを開発して、
世の中に広げたのかという話を聞いた時に感動したよね。
機械設計の工夫、メカ的な工夫で、
ここまで世界を変えた事例ってそうないと思うんですよ。
もうね、本当に感銘を受けたというか感動してですね、
その衝撃で3Dプリンター買いましたからね。
そこが私の3Dプリンター人生のスタートになったわけなんですけど、
その時にプルサを買ったんですよ。
それが今から何年前だ?
4年前か5年前ぐらいの話ではあるんですけど、
そんな感じで私も非常に強い影響を受けているレップラッププロジェクト、
自己複製ができる3Dプリンターを作ろうというものが、
ものづくりの民主化に大きく貢献したんですね。
これやっぱりね、ノーベル賞ものの発明だと思いますよ。
っていう話を今回初めてしたわけじゃなくて、
ことあるごとにね、私のこのポッドキャストの中でしてるんですけど、
それがね、誰でもものを作れるという時代を切り開いたね、
私の一押しのものづくりのお話でございます。
と、いつもしている話を今したんですけど、
ここまではあくまでも、
樹脂の3Dプリントの話です。
3Dプリントといったら樹脂部品作るよねっていうイメージあると思うんですけど、
今日のお話のメインはどちらかって言ったら、
金属の積層造形の話がしたいんですよ。
金属部品を作れる3Dプリンターと。
やっぱりね、このガチの製造業の世界。
私がいるですね、本当に産業機械の分野では、
このメタルですよ。金属積層っていうのはやっぱ本丸なのよね。
ここでちょっと一旦、用語の整理をさせて欲しいんですけど、
3Dプリントの用語として、
AM、アディティブマニファクチャリングという言葉がよく出てきます。
積層造形とね、3Dプリンティングの違う言い方ではあるんですけど、
同じ意味ね。積層造形、AM、アディティブマニファクチャリング、3Dプリント。
基本的には全部同じような意味なんですけど、
ただ製造業の文脈においては、このアディティブマニファクチャリング、AMって言ったら、
金属の3Dプリンティングの文脈というか、イメージが強いかなっていう感じです。
必ずしもそういう意味合いではないんですけど、そのニュアンスが強いなというのを一つ、
雰囲気として覚えておくといいんじゃないかなと思いますね。
このアディティブマニファクチャリングというのは、直訳すると不可的な製造という意味です。
何かをくっつけて物を作りますよっていう意味ですね。
何か物を作る時って必ず加工というものをするんですけど、
加工の種類ってすごく大きくざっくり分けると3つに分けることができるんですよ。
それが除去加工、蘇生加工、不可加工というこの3つなんですね。
除去加工っていうのはそうなの通り、不要な部分を除去して形を作ると。
最初ゴリッと大きい金属の塊みたいなやつがあって、
それをいろんな工具とか使って、工作機械っていうのを使って削り取っていくと。
所要の形を得るっていう、一般的な穴を開けるとか削るとか、その金属加工、これを除去加工と言います。
もう一つ蘇生加工というものがあって、これは蘇生変形をさせて形を作ると。
プレスでグッて力を加えて変形させたりとか、曲げたりしてね。
所要の形を作っていくという、そういう加工が蘇生加工と言います。
最後不可加工、これは材料を盛り付けて形を作るという加工なのね。
削るんじゃなくて、ないところに足していくと。
これがアディティブマニファクチャリングなんですよ。
余計な部分を削って減らすっていう除去加工とは全く真逆の概念なんですよね。
今まで基本的にものづくりって除去加工とか蘇生加工がメインで行われてたから、
この不可加工っていうのは結構珍しいタイプで、比較的新しい概念なんですよ。
もうちょっとこの金属の不可加工、アディティブマニファクチャリングというものを深掘りしていくと、
この方式って2つあります。超ざっくり分けると。
それがパウダーベッド方式とメタルデポジション方式と。
難しいんで覚えなくていいんですけど、雰囲気だけなんか知っておいてください。
パウダーベッドというものは、粉のベッドだからそのままなんだけど、
金属の粉末、金属の粉を薄く敷き詰めて、そこにレーザーを照射して、
必要な部分だけ溶かして薄く固めるのね。
そうしたらその薄く固まったところにまた薄く粉を敷いて、またレーザーで固めるのね。
っていうのをひたすら繰り返していくと、だんだん金属が積み上がっていって、
金属の積層造形、だから3Dプリントができるよねと。
これがパウダーベッド方式というものです。
粉のベッドの上に部品を浮かび上がらせていくようなイメージね。
これがすごく精度が高くて、何もないところから金属部品をポンとプリントするのに非常に向いてます。
金属3Dプリンターの主流っていうのは結構このパウダーベッド方式なんですよ。
一方もう一つのメタルデポジション方式っていうのは、
ノズルから金属粉末を噴射して、そこにレーザーを当ててその瞬間固めるみたいなね。
イメージとしては普通の樹脂の3Dプリンターに近いかな。
熱で溶かしてノズルからそれを出して絵を描くようにして一層一層積み上げていくという感じの方法です。
一般的な家庭用の3Dプリンターの場合は樹脂を溶かして積層していくんだけど、
メタルデポジション方式の場合は金属と粉末をレーザーで溶かしながら積み上げていくみたいな。
そんな感じなんですよね。
これは幕厚っていって一層一層の厚みのコントロールが結構難しくて、
そのせいで精度は良くないんだけど、その代わりいろんな利点があって、
まずまるまる新しい機械を作らなくても既存の工作機械、
本来は部品を削るような機械に金属を噴射するようなトーチっていうのをくっつけたりすれば、
金属積層の機械が作れるというメリットがあります。
そんな簡単にすぐパッと作れるわけじゃないんだけど、
ちょっと応用して改造していけばAM機、Additive Manufacturing機になったりとか、
そういう改造ができるわけね。
削る機械とのハイブリッドみたいなやつが作れて、
金属を積層してその後に機械で削るみたいなことが一台の機械の中でできたりするわけですよ。
だからゴリッと材料の塊から削るんじゃなくて、
製品の形に近い形で金属を積層していって、最後に仕上げでサラッと削るみたいな。
こういうものづくりのアプローチもできるわけです。
こういうなるべく削らずに、製品の完成形に近い形の材料を作って仕上げて加工するみたいな。
こういうのをニアネットシェイプと言ったりしますけども、
すごくぶどまりが良くて効率の良い加工なんですね。
さらにこのメタルデポジションの面白いところは、
既存の金属部品の上にも積層できるということですよ。
つまり金属の部品があった時に、
その金属からまた違う金属の種類を生やせたりとか、
壊れて折れちゃった部分をもう一回修復できたりとかね。
そういうことができるわけ。
航空機産業に、ジェットエンジンの中のブリスクとかインペラっていう、
複雑形状の螺旋型で一体成形されためっちゃ高価な部品みたいなやつがあるんだけど、
これって結構特殊な材料でできてたりして、耐熱性を考慮したね。
だから材料自体で何十万何百万みたいなね。
それをすごいお金をかけて時間をかけて削るみたいな。
1個の部品を作るのに膨大なコストがかかったりするんだけど、
ちょっと壊れるたびに一から作り出したらすごい損なわけ。
めっちゃお金かかると。
だから破損した部分だけを生やすような形で、
アディティブマニュファクチャーに補修してリペアするみたいなことができるわけなんですね。
航空機産業って、飛行機って本体を売った瞬間ってあれってめちゃくちゃ赤字なんですよ。
ずっと運用していく上で定期的なメンテナンスとか保守が必要になってくるわけね。
その保守費で儲けるっていうのが基本的な飛行機のビジネスモデルなんですよね。
だから効率のいいリペアみたいなものができれば、
航空機業界ってすごく利益が上がるわけね。
だからそういうところへの活用が期待されているっていうのが、
このメタルデポジションの特徴の一つですね。
当然リペアだけじゃなくて、
アディティブマニュファクチャリング自体、パウダー別途メタルデポジションも含めて、
いろいろと製造業の中でも使われ始めてはいるんですけど、
その中でも結構代表的な例、有名な例を話すと、
ゼネラルエレクトリック社、エジソンが創業した会社ですね。
ここがエンジンの燃料ノズルっていうのを作ってるんだけども、
従来この燃料ノズルって、
20個以上の部品の溶接とかロー付けで組み立てられたものだったんですけど、
それを金属のアディティブマニュファクチャリングで、
丸々1個の部品に統合しちゃいましたよ、みたいな。
そういう部品があるんですよ。
今までいろんな複雑な工程を得て作ってたものを、
一発で金属3Dプリニクルでポンと作っちゃったと。
その結果、25%軽量化と、かつ耐久力が5倍。
軽くて強い部品ができたわけね。
すでに18万個以上出荷されているということで、
試作とかお試しじゃなくて、量産に金属の積層って使われ始めているんですね。
医療分野とかでも結構使われているらしくて、
これ日本の事例なんですけど、
大阪大学と定陣中島メディカルという会社が共同開発した、
世界初のアディティブマニュファクチャリング製の石椎のスペーサーみたいなものがあるんですよ。
これが6000人以上にすでに使われているらしいんですよ。
だから3Dプリントで作った金属部品が人の体の中に入っているんですよ。
これすごい時代になったなと思いますよね。
私も怪我したときは、ぜひとも3Dプリントで作った部品とか、
あと工作機械で削った部品を体の中に入れたいなと思ったりはするんですけど、
変なこと言っているな、支部長さんって思ったでしょ。
工作機械会話で人は本気でそう思っているからね。
うちの機械で作った削った部品を自分の体に埋め込みたいなって言っている人結構いるんですよ。
別に何も健康なところに急に埋め込みたいわけじゃなくて、
怪我して金属を埋め込まなきゃいけなくなったときは、工作機械で削った部品とか入れたら嬉しいなという気持ちですね。
余談にあったのでそれは置いておいて、
今話した石杖のスペーサーの話は資料がありますので、それを概要欄に貼っておきますね。
実は世の中ですでに金属の3Dプリントって使われているわけですよ。
これ聞くと、お、なになにと、すごいね金属の3Dプリントと思うんですけど、
ただ正直なところ思ったほどは普及してないんですよ。
技術はめちゃくちゃすごいんだけど、その凄さを正直だいぶ持て余してしまっているという現状があります。
もちろんコストとか納期の問題もあるんだけど、私はそれ以上に根本的な問題があると思っていて、
それ何かというと、物の作り方は変わったんですけど、物を設計する考え方が変わっていないということです。
アディティブマニファクチャルにおいては、ここが最大のボトルネックだと思うんですよ。
株式会社フレアオリジナルでは、メカ設計、電気設計、組み立て配線など、物作りの全工程を担う仲間を大募集中です。
中小企業向けのロボットシステム開発、箱詰めプロジェクトを中心に、ますます引き合いが増えております。
今年は関東都開催に営業所をオープン。新しいことに挑戦するのが好きな方、将来は独立を考えている方も大歓迎。
一緒に物作りの未来を作りましょう。詳しくは概要欄、公式ホームページをチェック。
ロボティクスは未来を切り開く。株式会社フレアオリジナル。物を設計する考え方が変わっていない。
これどういうことかもう少し深掘りしていきたいんですけど、製造業の世界にはDFMという考え方があります。
デザイン・フォー・マニファクチャビリティという言葉で、日本語で直訳すると製造性考慮設計とか製造用意性設計とかって言いますけども、
要するに、物が作りやすいように設計しましょうねという考え方です。
そんな当たり前だよねと思うかもしれないんですけど、削るんだったら、じゃあ削るための工具が入りやすい形にしましょうねと。
鋳造だったら型が抜けるような形にしましょうねと。プレスだったら抜き勾配つけましょうねみたいな。
設計者っていうのはこういう物を作る上での製造上の制約を前提として物の形っていうのを考えていくんですよ。
この部品は削って作るものだから削れる形を前提にしてこういう形にしましたよみたいな。
こういうことがノウハウとして染み付いているわけというか叩き込まれているわけです。
これが物作りの基本ですよ。作れるものを作ると。形を想像するってこういう形がいいなって頭の中でイメージしたりとかスケッチしたりすると。
これって別に誰でもできるんです。素人でもできるんですよ。ただそれを作る方法を考慮して形に落とし込むと。
これは素人には無理で、ここが物作りの設計におけるプロと素人の違いです。
作れる形に落とし込めるかと。だから物作りの設計者っていうのはどうやって物を作るのかということを知らないといけないんですね。
じゃないと設計自体ができないわけ。ただ時代は徐々にですが変わりつつあるんです。
それが今日取り上げている3Dプリントアディティブマニファクチャリングの登場なんですね。
これ何がすごいかというと、3Dプリントって制作上の制約みたいなものがほとんどないんですよ。
多少あるんですけど、かなり他の加工法に比べて少ないんですよ。
一層一層積層して造形していくわけだから、材料を積み上げて足していくわけで、
例えば複雑な工具の入り方とか型の抜き方みたいなのって全然気にする必要がないわけですよ。
だから内部に、物の内部にめっちゃ複雑な流量みたいのを作ることもできるし、
中がすっぽり空いた中空の形状みたいのも作れるわけですよ。
これ工具で削ろうと思っても無理よね。サイコロみたいな四角いブロックがあって中だけ中空で抜けてるんですよ。
じゃあこの中だけ削ってくださいねみたいに言われたら無理でしょ。
一休さんと一緒ですよね。虎を絵から出せみたいな感じで。
じゃあ中削るんで中をここに出してくださいみたいな。
そういうトンチみたいな話になってしまうんですけど。
3Dプリントであれば、そんなこと考えずにもそういう複雑な形状が作れてしまうわけですよ。
制作の自由度っていうのはめちゃくちゃ高くて、今までの加工方法に比べて考慮することが圧倒的に少ないわけ。
だから設計者が考えた理想的な形、こういう形でできればいいなっていうものがそのまま作れてしまうと。
そんな世界が来つつあるわけですよ。
どんな形でもいいんだよという圧倒的な自由、加工の制約というものからものづくりは解き放たれつつあるんです。
だがしかしBADですよ。
不自由あって初めて自由が成り立つように、自由すぎるっていうのは逆に不自由なんですね。
自由って一体何なんでしょうね。
まあちょっと哲学的な話になってしまうんですけどね。
なんでもできるっていうのは逆に難しいんですよ。
無限の可能性だからこそ、設計者の頭がこの自由さに全然ついていってないんですよ。
既存の設計手法に縛られたまんまなんです。
3Dプリンタで作ってみたが、設計してみたが、別にこれ削り出しでも作れるよねみたいな形に結局行きついてしまうんですよね。
縛られなくてもいいのに縛られてしまっていると。
ものづくりっていうのが今までの延長線上でしかできないわけですよ。
本当は3Dプリンティング技術でものを作るのであれば、今までの単なる置き換えじゃなくて全く新しい考え方で作らないと、
せっかくの良さみたいなものが全然引き出せないわけですね。
超もったいなすぎるんですよ。
そして現状はそのもったいないまま来てしまっているという感じです。
ただこれ別に今の設計者がレベル低いかダメかというわけじゃなくて、
手法の問題で、そもそも設計手法自体が確立されていないんですよね。
3Dプリント部品を設計するための設計手法です。
そしてここでようやく今日の主役が登場するんですけども、
今注目を集めているのがDFAMとDFAMでDFAM何の略かと言ったら
Design for Additive Manufacturingの略です。これがDFAMね。
積層造形のための設計方法論でございます。
確信はシンプルで、従来の制約に縛られた設計から
アディティブマニファクチャリングの自由度を最大限に活用した設計へ
パラダイムシフトしようよと考え方を根本から変えましょうよというのが
このDFAMの確信なんですね。
そういう考え方があって今注目されているわけですよ。
あくまでもそういう考え方をしていこうぜという方針で
これがDFAMですというベストプラクティスみたいなものはないんですけど
近いものというかよく言われている事例みたいなものはあります。
設計の自由度を最大に生かすDFAMに沿うと
具体的にどういう設計ができるようになるのかというお話ですね。
代表的な手法の一つがトポロジー最適化というものです。
チラッとなんか聞いたことあるなっていう人も製造業の中にはいると思うんですけど
これどういうことかというと設計領域ね。
つまりこの空間の中に部品作りたいぜっていう領域を指定して
そこにですね過重条件こういう条件で力かかりますよとか
ここがこういう風に拘束されてますよっていう条件を設定するんですね。
そうすると必要なところに材料だけ残した計算上最適な形っていうのを
コンピューターが導き出してくれますよみたいなそういう最適化手法があるんですよ。
それがトポロジー最適化です。
このトポロジー最適化によって出てくる形状っていうのは結構生物チックな形というか
生物の骨格に近いみたいな有機的な形になるんですね。
力がかかるところには材料が残ってかからないところにはスカスカになるみたいな
ある種生物的なグロテスクな形ができるんですよ。
魔人ブーの中みたいな感じね。
わかんない人はドラゴンボール読んできてほしいんですけど
ちょうど今日のアートワークにも
支部長アイコンがトポロジー最適化っぽいことで最適化されたアイコンになってるんで
こんな感じなんだなっていうのをアートワークから見てもらえばなと思うんですけど
このトポロジー最適化自体は結構昔からある考え方なんですよ。
これはあくまでも計算上、理論的にはこれが最適な形だよねっていう形を出すというものです。
だから作れるか作れないとか全然考慮してないわけ。
計算上最適な形と。
だから今までってトポロジー最適化で出したとって複雑すぎて
全然現実で作れる形ではなかったわけですね。
でもここでアディティブマニファクチャリングみたいな
加工の制約がない積層造形ができるのであれば
今まで加工の制約で作れなかった
計算上理論上最も合理的な形みたいなものが
現実で作れるようになるわけ。
だからこの机上の空論みたいなものが機上の空論ではないわけ。
絵に描いた餅が絵から取り出せちゃうと。
だから現実のものづくりにトポロジー最適化っていう手法が
そのまま使えるようになりますよと。
これがDFAMの可能性というか事例の一つですね。
実例もすでにあって
ルアグ社っていう会社がですね
アンテナブラケット、人工衛星に使われるアンテナブラケットで
トポロジー最適化をして
金属3D積層で部品作って宇宙に飛ばしたよみたいな話があります。
それちょっと概要欄にリンク貼っておきますけども資料のね。
人工衛星で使われる部品なんだけど
トポロジー最適化とアディティブマニファクチャリングを
組み合わせることで
剛性を30%向上させつつ
重量は軽量化すると。
1.6kgから940gぐらいに削減したと。
人工衛星系の部品ってのも1g軽くするだけで打ち上げコスト変わるぐらいの
とにかく重さにシビアなそういうものですから
こんだけ1kg以上あるものが半分近い重量になるっていうのは
相当インパクトが大きいわけですよ。
普通に人間が考えつかないような
自分で設計できないような形を
トポロジー最適化で導き出して
それを人工衛星に実際使いましたよっていう事例ですね。
もう一つこのDEFAMの事例でいくと
トポロジー最適化と似た概念で
ジェネレティブデザインというものがあります。
これも明確に定義があるわけじゃなくて
すごくブレがある概念ではあるんだけど
トポロジー最適化が
一つの最適化を出すということに対して
このジェネレティブデザインっていうのは
大量の候補の形状を一気に生成して
その中からいいなと思うものを選びましょうみたいな
そういうアプローチなんですよ。
設計者がですね、制約条件とか目的とか
使う製造方法みたいなものを入力すると
何十何百みたいな候補形状を生成して探索して
これいいよねって評価してくれるみたいな
そういう手法ですよ。
トポロジー最適化っていうのは
基本的には物理的な形にかかる力とかに対して
最適な形状を合理的に導き出すんだけど
ジェネレティブデザインでは
設計者が求める要素を優先して
選ぶことができるんですね。
例えばコストを優先したいようとか
重量を優先したいようとかね
いろんなファクターがある中で
優先したい要素っていうのを
同時に満たしたタモック的な最適化ができるよというのが
このジェネレティブデザインの強みらしいです。
ジェネレティブデザインという概念に関しては
言ったもん勝ちみたいなことがあって
キャドメーカーそれぞれ定義しててさ
これが俺の考えた最強のジェネレティブデザインみたいな
本当に明確な定義があるわけじゃないんだけど
ざっくりとめっちゃたくさんランダムに生成して
その中から自分が求めた条件に近いやつを
選ぶみたいなアプローチ
これがジェネレティブデザインですね。
一応社会でも使われてるらしくて
ゼネラルモータースのシートブラケットに
採用された事例があるっぽくて
従来はシートブラケットっていうものが
8つの部品を溶接して作ったものだったんだけど
それをジェネレティブデザインで形状を統合して
その候補を大量に生成して
そん中からこれいいよねって最適なものを設計者が選んだと
今それで作られてますよっていう事例が紹介されてたんですけど
設計者は形を考えるじゃなくて
条件を決めて出力されたものを選ぶみたいなやり方なんだね
これもトポロジー最適化と一緒で
製造の制約という最も大きい制約がないからこそ
取り得る設計のアプローチなんですよね
アジティブマニュファクチャリングで作ることを前提としてるから
この形めっちゃいいじゃん
でも作れないみたいなことがないわけ
だからいろんな条件でいっぱい出した上で
選びましょうみたいなことができるわけですね
やっぱ物の作り方がだいぶガラッと変わっているなと思います
あとはこのDFAMというものがインパクトを発揮する領域
まあまだいろいろあるんだけども
一番代表的なポイントで言うと
部品の統合の領域って結構強いんですよ
今までは複雑な部品をいっぱい組み合わせて作ったものを
もう全部一個で作っちゃうぜみたいな
そういう設計の仕方ですね
今までいろんなとこから部品を調達して
作業者が組み立てて評価してたものに関して
作るというプロセスですべてをだいたいできてしまうと
そういう物作りそういう設計にも非常に強いわけ
複雑さの極みで言ったら
ロケットエンジンの内部部品とかね
あれすごくいろんな燃料とかが流れて
その中の流量が複雑なんですよ
今までいろんなパイプが入って出て
複雑な流量を作っていたんですよね
アディティブマニュハクチャリングって
ああいうものと非常に相性が良くて
従来だったら何百点の部品が必要だったものが
1点みたいな1個の部品ですみたいなことの中で
実現ができてしまったりするわけですよ
JAXAが開発したH3ロケットのエンジンにも
このアディティブマニュハクチャリングの部品って
使われているんですよ
H3ロケットのLE9エンジンの部品の一部に
確か使われていたはずです
1年以上前からJAXAのH3ロケットの開発者の
岡田さんという方がいるんですけど
その方が私が住んでいる市の近くで
講演をやるということだったので
ちょうど聞きに行ったんですよね
その時にH3ロケットの話をしていて
プレゼンの中でこれは3Dプリントで作りました
みたいな金属の話をしていて
こんな部品ができるんだと思ってましたけど
今まで複雑に部品を組み合わせたものを
1個の部品にしてしまうという設計書を
これもDFAMですよね
何百点が1個の部品になるって
すごいパラダイムシフトだよね
こういう形でものづくりの
考え方が変えることができるわけですよ
今いろいろ話しましたけど
これがDFAMの全てではないんですけど
やっぱ物の作り方というものが変われば
物の形を考える設計のアプローチも
ガラッと変えなきゃいけない
変わりますよということです