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いまさら聞けない半導体の世界:半導体産業の市場とは?
2025-09-30 10:09

いまさら聞けない半導体の世界:半導体産業の市場とは?

九州大学名誉教授 安浦寛人
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日々お伝えしているニュースや話題の中から一つのテーマに絞って、専門家や当事者に話を聞く週替わりの特集コーナー
Weekly Close Up。スマートフォンやパソコン、家電、自動車など私たちの暮らしを支える製品に欠かせないのが半導体。
世界最大とも言われる半導体自宅製造企業TSMCが熊本に工場を作ったことでも話題になりましたが、今や半導体という言葉は聞き馴染みのある言葉になりましたよね。
しかし半導体ってどんなものなのかよくわからないという方も多いかもしれません。
そこで今週は、いまさら聞けない半導体の世界というテーマでお送りしております。今日はその半導体産業の市場についてです。
九州大学名誉教授安浦寛人さんです。
安浦先生おはようございます。おはようございます。
今日は半導体産業の市場って今どのくらい拡大しているのかというところから教えてもらえますか。
半導体が今の形になったのが1960年代ですけれども、1970年だいたい1センチ角の上に1000個ぐらいのトランジスターしか載せられなかったんですね。
それがムーアーの法則というのをよく聞くと思いますけれども、これが3年で4倍のペースで伸びるというふうに、これは勝手にムーアーさんが言ったことなんですが、
それは1970年から今までほぼ守られてきているということです。
それは技術革新で進められてきて、現在は1センチ角の上に500億トランジスターぐらいが載るようになっていると。
すごいですね。
ベラ棒の話です。
この技術革新で半導体集積回路の市場が急速に伸びまして、例えば2000年では世界市場で2000億ドルぐらい、28兆円、
100円、10円換算で28兆円ぐらいでしたけど、その後平均したら毎年10%前後の成長で、今年は多分7000億ドル、100兆円を規模になるということが予想されています。
日本の国家予算と同じですね。
その半導体産業でいろいろな企業の名前も聞きますけど、主要な企業というのはどんなところなんですか?
半導体の前工程で製造している会社は世界で数百社ぐらいあると思いますが、その中で最先端の半導体集積回路を製造できる、そして売り上げも上位を占めているのは台湾のTSMC、韓国のサムソン、アメリカのインテルになります。
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TSMCは設計はしません。自宅生産に特化した製造会社で、AIで急成長していますNVIDIAとか、米国のスマートフォンメーカー、AppleみたいなところもTSMCに製造を発注しているということです。
サムソンはメモリやプロセッサーを含むスマートフォンやパソコン向けの各種の中核的な集積回路を設計から生産まで一貫して行っています。
インテルはプロセッサーの専業メーカーで、主にパソコンとかスーパーコンピューター用のチップを設計から製造まで行っていると。
この他、日本では電源を切っても記憶が残るフラッシュメモリーでありますけれども、これは記憶シェアという会社、それからカメラの目に当たるCMOSイメージセンサー、これはソニーが世界の半分のシェアを起こっていますけれど、これは世界の半分がこの九州で作られているというところです。
今出てきた企業はどれも聞いたことはあるんですけど、ただ一緒くたに半導体産業に関わっているとはいえ、担っている分野は微妙に違ったりするわけですね。
全然違いますね。
その中で、今も勢いがある企業としてまず上がるのがTSMCですけど、TSMCって何がすごいんですか。
半導体産業が1970年代から90年代まで発展した時には、設計から前工程の製造を行う垂直統合型の産業として発展しました。
例えば1990年頃の世界の製造メーカーのランキングを見ますと、日本のNEC、東芝、日立、富士通、三菱、松下が10位以内に6社日本の企業が入っていたわけです。
これらはすべてインテルとかサムソンと同じ垂直統合型の企業でした。
しかし、今はこれらの日本企業はほぼ製造をやめています。あるいは、旧基地は東芝から分社したものです。
一方、TSMCは1990年代から設計と前工程を分離する水平分業モデルというものを提唱して、
多くの既存の企業や新興の設計企業の受託を受けるようになって伸びていきました。
垂直統合型の企業では、企画して設計した製品がヒットしない場合、工場の稼働率は大きく下がります。
売れないので。ひょっとしたら能力の30%ぐらいしか動いていないこともある。
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一方でヒットした場合は、自社工場の生産能力以上には作れませんので、それが限界になります。
それに対して、TSMCが提唱した水平分業型では半導体資料全体は世界で成長し続けているので、
ある会社の製品が売れなくても、他の会社の製品が売れているわけです。
だから全体としては作るものはある。そういう発想で、TSMCは絶対設計はしません。
皆さんの競争相手にはなりませんと言って製造に徹しますと言って、
工場の稼働率を80%から90%でずっと維持してきたわけですね。
そうすると何が起こるかというと、今工場は1個作るのに2、3年かかって、
1000億円から今度の熊本みたいなものでも1兆円、首都圏で作っているラピュラスの3兆円と言われていますが、
そんな数千億から数兆円かかる産業で、その設備投資をどれだけで回収できるかに響いてくるわけです。
稼働率が高ければ5年とか6年で回収できますけど、稼働率が下がったらそれが10年かかるかもしれない。
そうすると次の投資ができないわけ。
TSMCはそれを常に80%、90%の稼働率で動かすことによって、
次の世代、3年に1回新しい世代に変わっていきますので、そこでまた1兆円投資できるという、それをずっと続けてきた。
日本では2010年代に40nmの製造技術で設備投資が止まってしまいました。
それ以上できなかったわけ。
そこから先、5世代分ぐらいはTSMC、日本の企業も頼まざるを得なくなった。
そういう現状です。
なるほど、よくわかりました。
では、明日はそのTSMCが熊本に進出したことによって、九州にどういう影響を与えているのかというところを伺いたいと思います。
今日はここまでありがとうございました。
ということで、今回は半導体産業市場の拡大ぶり。
そしてその中でもいろんなメーカーがありますが、TSMCの凄さについて解説してもらいました。
九州大学名誉教授、安浦ひろとさんでした。
10:09

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