1. 立川生志のニュース落語
  2. 古典落語「猫の皿..
2022-05-06 15:55

古典落語「猫の皿」

立川生志

Learn more about your ad choices. Visit megaphone.fm/adchoices

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

00:07
イリカミネ イリカミネ 抱きしめて 息だけ切られて 切られて イリカミネ
三菱電機
イリカミネ イリカミネ 抱きしめて 息だけ切られて 切られて イリカミネ
三菱電機
少子さんが落語をお送りする ラジオ園芸錦斎邸
本日の演目は、猫の皿です。
それでは、ラジオ園芸錦斎邸開演です。
道具屋さんと言っても、道端に滑り張って商売をしたり、あるいは一軒店を構えてというんじゃなくて、
江戸近郊、その村の名家、あるいは商屋さんというところで、
この蔵の中に入って掘り出し物を見つけてくる、
その骨董みたいなものを江戸へ持って帰って、
秋代をしたなんて道具屋さんなんですけれども、
ああ、今度の旅はろくなことはなかったな。
ああ、いよいよ明日江戸へ戻るんだけども、
ほんとに、この茶店でもって一服するかな、おい。
おい、オヤジ。
おい、誰かいないのか。
何だよ。
え、お休みどこってこれ、汚ねえ。
上りだけどよ、上り出てる。
おい、いないんだったら消えるよ。
おい、誰かいないのか。
あい、あいあいあいあいあい、どうも、どうもどうも、
どちらさまで、いや、どちらさませってお前、客だよ、お前。
お客様、いやあ、もう久しぶりなもんで、
うちにお客様がいらっしゃることをすっかり忘れておりまして、
久しぶりってどのくらいぶりなんだ、半年ぶりでございますかね、半年ぶり。
あの、休ませてもらうぜ。
お休みどこですからね。
03:00
いや、お前が半年休んでたんだろうよ。
まあいいや、ここに座らせてもらう。
うーん、何があんだい。
いや、何差し上げましょう。
じゃあ、とりあえずケーキ漬けに厚いの一本もらおうか。
厚いの一本。
はあ、ケーキ漬けに厚缶ですか。
うん、そうだよ。
なんかいいことありました?
いや、そうじゃねえんだ。
俺はな、江戸から来てんだけどよ、今度の旅はろくな旅じゃなかったんだ。
で、まあ、明日江戸に行けるんだけどよ。
まあ、とりあえず昼間から酒飲むってのはいいことじゃねえよ。
いいことじゃねえけど、あんまりね、いいことはなかったんで。
ああ、役払いみたいなもんだ。
だから厚いの一本頼む。
ああ、そりゃあいい心がけでございます、お客さんはね。
いいことがなかったからといって、うつむいてばかりじゃいけませんよ。
うん、むしろ酒でも飲んで、ああ、役払い。
いや、実にいい心がけですよ。
じゃあ、厚いの一本頼むぜ。
ございません。
何でございませんって、お前。
え、いきなりポンと出てきそうな感じじゃねえか。
いや、お酒ないんですよ。
何があんだよ。
うちは茶店でございますから、
お茶とお団子ぐらいでしたら。
ああ、そうか、そりゃそうだ。
ああ、待てよ、お前。
半年ぶりの客だろ。
お団子なんかお前、ひょっとしてカビの生えた団子なんか出すんじゃねえだろうな。
とんでもないことでございますよ。
うちのお団子は草団子でございますから、
カビが生えてもわからないんでございます。
そんなもの出されちゃ困るよ。
じゃあ、いいや。
ああ、お茶でいいや、お茶で。
で、タバコ吸いてえから、タバコもこっちによごしてくれ。
じゃあ、頼んだぜ。
だけど本当にな、ろくな旅じゃなかったよな。
昔はよ、田舎の人ってな、
ああ、こう素直に、
これはいいもんですよなんて譲ってくれたけど、
近頃はこっちの足元見るようになっちゃったな。
ああ、あの村の生野ってな、
ひどいやつだったね。
これはね、大変室持時代のもんですよって言うから、
なんだったら、
一級禅師という、
あのお坊さんご存知ですかって、
ああ、知ってる知ってる、
あのトンチのな、
その一級禅師の毛差でもあんのかって、
いや、そうじゃないんです。
一級禅師の幼馴染の、
鞘ちゃんの使ってた手回りと言いやがったからな。
なんだそれは。
いや、こっちは、
そのお友達の、
貴強屋の弥生さんの腰巻きとか、
いろんなこと言ってたよな。
本当にいたのかよ、そんな奴らって感じだ。
なんだ、猫が寄ってきやった。
汚え猫だな、この野郎。
こっちに寄るんじゃねえよ。
灰色してやるんだ、この野郎。
汚れちまって。
本当は白いんだろ、お目。
なんだよ、顔のとこ、
目のとこだけ黒くて、
ブチになってやるな、この野郎。
寄るなよ。
あっち行けってんだ、ちくしょう。
行きやがれって。
どうお待ちどうさまでございます。
お待ちどうさまでございます。
お茶持ってきてくれた。
ありがとう、ありがとう。
はい、どうぞ。
あっちいな、これおい。
なんだこの暑さ。
いやいや、
お客様が暑いの?とおっしゃったんで、
お酒はございませんが、
せめてお茶だけでもと思いましてね、
暑くしております。
こんな暑いお茶飲めねえよ。
06:00
ひょっとしてお客様、猫舌ですか?
猫舌じゃねえよ。
猫舌じゃなくたって飲めねえけど。
そういや、この汚え猫。
お目のとこの猫か。
カビの生えた団子出してんだかなんだか知らねえ。
食い物商売やってるとき、
こんな猫なんか、
店先に買っとくんじゃねえよ、この野郎。
これはどうも失礼をいたしました。
生の飲みでも移ったらどうすんだよ。
すいません、ここらから。
バチ、こっちにおいで。
バチ、こっちにおいでって。
ブチ立てるんだ、この野郎。
見たまんまじゃねえがな。
あのお客様は今度の旅、
あんまりいいことがなかったとおっしゃるんだ。
そばに寄ったら、
運が落ちるかもしれないからこっち。
おいおい、そういう言い方するんじゃねえよ、おいな。
そうかい。
だけど、
おお、なに?
餌やんのか?
いや、あの、ちょっと今お腹すいてるんで、
あの、お客様のとこ行ったとおりにすぐ餌やりますんで。
もうすしたら大丈夫。
ちょっとお待ちください。
へえ。
なんだ、この猫は。
犬みてえだ、しっぽ振りやがって。
食ってやるな。
ガッついてやるよ。
ん?
待てよ、おい。
なんだ、おい。
お客様、どうなさいました?
いやいやいや、なんでもねえ。
いや、あんまりガッついてるからよ。
一体これ、なに食ってんのかなあと思ってよ。
おお、これでございますか。
これ、あたしのおまんまの残りに、
かつぶしをまぶしただけ、
いわゆる猫まんまというやつでございますが、
ああ、お客様。
これでよかったらございますんで、
お出ししましょうが。
誰が猫の餌くんだよ、この野郎。
いいよ。
ああ、それより、親父よ。
これは、お茶熱すぎるよ。
飲めねえ、こんなもの。
もうちょっと、いい案外の出し直し作れよ。
冷めるまで待つと、時がたつから。
頼んだね。
ああ、かしこまりました。
おい、冗談じゃないぜ。
こんどの食べ合い、いいことはなかったと思って、
まさか、こんなところにお宝が。
え?
眠ってるとは思わなかった、この猫が食ってるお皿。
これ、なんだよ、おい。
え?
甲雷の梅鉢じゃねえかなあ。
こんなもの、
クミになったら、いくらになるかわからねえ。
これ、一名だって、えだい持ってかよ。
え?
二百里は下らねえって、知るもんだよ、おい。
ありがてえなあ。
ああ、こんなものに、
使って猫に餌食わしてるってこと、
あの親父、何にも知らねえなあ、おい。
なんとか、これ、俺のものにしてやろうじゃないかなあ。
どうしたらいいかなあ。
え?
よしよし、そうだな。
おい、おい、猫、こっちこいよ。
ブチ、こっちこいってんだ。
いいから、こっちこいよ。
今、俺、金儲けしてやるからよ。
あ、儲かったら、お前にもな、うまいもの食わしてやる。
膝の上に乗っけてやるよ。
よしよし、おとなしくしてろ。
お待たせをいたしま、
あ、これはどうもお客様失礼。
膝の上に乗って、
あ、いいんだいいんだ、親父、いいんだよ。
いや、この野郎、俺に妙に懐くんだよなあ。
09:00
いや、懐かれる俺も別に猫が嫌いじゃねえしなあ。
あとなあ、思い出したことがあってよ。
江戸から来たと、そう言ったろ。
実は俺、かかがいるんだけどよ、
うん、ガキがいねえんだ。
で、旅を月のうち半分はするがな、
で、猫飼ってたんだよ、寂しいからって。
ところがこれが、ああ、いなくなっちまって、
うちのかかに言われて、今度の旅でいい猫がいたら、
連れて帰ってくれって、そう言われたんだよ。
それを思い出したの、この猫のおかげだよ。
ありがてえじゃねえかなあ。
だからどうだろうなあ、
この猫よ、これだけ懐いてんだから、
江戸へ連れて帰ってもいいかなあ。
ああ、いいよいいよ、そう言われましても、
いや、その猫は、いや、今おりませんが、
うちのばあさんが拾ってきましてね、
それは私が手塩にかけて育てた、かわいいねえ、
それぞれ分かってるよ、分かってる、
おめえも、そりゃあ、かわいい猫だ、なあ、
その、なくなったばあさんっていうのが、
拾ってきた思い出もあるかもしれねえけどよ、
俺もかかを待たしてんだ、寂しがってんだ、
いいだろ、ただでとは言わねえ、なあ。
よし、どうだい、え、三両、
これにもってこの猫を譲ってもらえないか、
え、三両でございますか、ああ、
これならいいだろ、いやまあ、
そう言われますと確かにねえ、懐いておりますし、
江戸の狼さんも寂しがってらっしゃる、
いや、実のことを言いますと、
あのうちへ帰ればあと二匹おりますんで、
そういうことでございましたら、
それ三両でお譲りいたしましょう、
お、そうか、うれしい、ありがて、
よかったら明日から江戸の猫になれるんだぜ、
今日はとりあえず一泊しなきゃいけない、
泊まらなきゃいけない宿屋にな、
宿屋行って終わったらお前、
刺身食わしてやろう、ほら、
まあそんな贅沢なものありがとうございます、
それだ、親父、刺身食わすのはいいんだけどよ、
せっかく食わせるときによ、
土間に置いた刺身食わせるのはかわいそうじゃねえかな、
かといってよ、宿屋のそういう器を借りるって言うと、
宿屋がいやがるんだよ、
あの、こいつがさっき食ってた猫ママ、
あのお皿な、あれちょっと包んでもらえねえかな、
いやいや、あれ焼き物でございますんで、
割れるといけません、
奥に木でできた器がございます、
いやいや、その木でできた器いらねえんだよ、
あのお皿がいいんだよ、
あれ、あの汚い皿、いいだろあれで、
いやいやいや、あれは焼き物、
いやだから焼き物だってわかってるけどいいだろうよ、
なあ、よく昔から言うだろ、
猫は器が変わると餌を食わねえ、
聞いたことございませんがな、
いやいや言うんだよ、江戸では、
だからあれを、なあ、
いやあれは、だからあんな汚い皿、
こんなこと言っちゃなんだけどよ、
俺お前に三両渡してやんだぜ、
いいだろあんな汚い皿の一面、
いや、あたその汚いお皿とおっしゃいますがなあ、
なら、お話をいたしますが、
12:00
あのお皿は甲来の梅鉢と申しまして、
あの一枚だけでも二百両は下りません、
汲みになってらどれだけになるかわからないという品を、
三両でお渡しするだけにはいかないんでございますよ、
え、甲来の梅鉢?
あ、そうなの?
あらら、俺知らなかったよ、
あ、そうか、
どうもおじいさんお待たせいたしました、
おばあさんおかえり、
なんだおい、なんでこのばあさんは、
え、いや、うちの家内でございます、
おい、さっきお前、
え、うちの家内、今はおりませんがってそう言ったろ、
いやいや、あの時はおりませんが、
隣の村に買い出しに行っておりましたんで、
今はおります、
なんでこっちは死んだと思うじゃねえかよ、
まぎらしい言い方すんじゃねえや、
あ、どうもおじいさんお待たせしました、
何買い出しに行ってたんだよ、
いやいや、おじいさんの酒のあてを隣の村に買いに、
酒のあて?
おい、おじいさん酒はないって、
いやいや、売る酒はございませんが、
私の飲む酒は、たんとございます、
それ出したらいいだろ、この野郎、
気の利かねえ、じじいだな、おい、
いやいや、聞いてくれよ、
この江戸のお方が、
え、うちのばちを、
え、三両でお買い上げいただいて、
え、江戸の猫になるんだよ、ばちは、
あ、そうですか、うれしいじゃ、
あ、どうもお客様ありがとうございます、
あたくし、このじいさんの妻でございます、
うめと申します、
ばばの名前なんかどうだっていいよ、
え、あらま、よかったねえ、ばち、
え、江戸の猫になるんだ、
え、よかったねえ、ばち、
おい、ばあさん待てよ、
この猫の名前はぶちじゃねえのか、
いいえ、ばちでございます、
ばちっつうな、ここの猫は、
え、ばあさん、お前の名前は、
うめでございます、
ばあさんがうめ、猫がばち、
うめとばちかよ、
あのお客様、
ちなみにあのうちに残っております猫二匹、
こうとらいで、うるせえこの野郎、
バカにしてんのかおめえら、
冗談じゃねえや、おい、
え、ふざけんじゃねえ、
膝にのってんじゃこの猫も、
ふざけやがってよ、
おい、じじさん、
え、言っちゃなんだけど、
あのこうらいのうめばちだかなんだか知らねえや、
あんな高価なもの、
え、どうして猫に飯なんか食わしてんだよ、
いやまあ、どうしてと言われますとねえ、
いや、あのお皿でもって、
餌を食べさせておりますと、
どういうわけですか、半年に一回ぐらい、
猫が三両で売れるんでございます、
という猫の皿という、
古典落語でございました、
え、なんて言うんでしょう、
田舎ののどかな茶店の主人と奥さんが、
15:02
実は悪いやつだったという、
え、落語にしては珍しく、
悪いやつなんです、
まあでももともと道具屋のほうが、
なんとか騙してこれに儲けようとした、
悪いやつが、
悪い人が出てくる珍しい落語なんですけどもね、
猫の皿、今日は古典落語でお楽しみいただきました。
15:55

コメント

スクロール