00:02
みなさん、おはようございます。 雷鳴龍馬です。
今日も穏やかな朝を迎えさせていただいております。 ありがとうございます。
それでは、神様の昔話、記憶の中に残る話、続き。
猿がその後、どういうところまで伝えに行ったのか。
伝えられるところだけ伝えるからの、古い言い伝えのある場所がその時浮かび上がったのじゃ。
陽炎となって、砂漠の向こうにその都が浮かび上がった。
皆が憧れておったその都は、たどり着くことが難しかった。
死を恐れる者たちは、途中で引き返してしまうのじゃ。
水のない砂漠を何日も何日も歩いて、幻の中から見つけ出さねばならん。
見つけ出したとしても、門の中に入れていただけるかどうかはわからない話だったのじゃ。
門番たちが大勢おって、心の迷いのある者は通してもらえなかったのじゃ。
来た道を帰るには時間がかかりすぎる。
そのうち命が途絶えて、何のためにそこまで行ったのかが、わからなくなりはじめるのじゃ。
その時、猿は笑ったのじゃ。
わしならばそこへ行って、門を飛び越えて中に入る。
王様に交渉して宝のありかを教えてもらう、如意という坊は、
その時猿の言うことを聞かなかったのじゃ。
一足飛びでそこまで行けば、何の答えも見つからなくなる。
これが宝だったのかと、大事なものをなくしてしまう。
如意の坊は、その時だけは猿の言うことを聞かなかったのじゃ。
猿はそれでも行こうとした。
わしに不可能はないと自力で行こうと頑張ったのじゃ。
猿が見た幻、なんだかわかるかの、
そこまで歩んだ道のりは、たくさんのものの助けがあっての今だったのじゃ。
03:00
助けてくれた者たちが、現れては消え、現れては消え、
何を信じていいのかが、わからなくなりはじめた。
宝のことなども、どうでもよくなって、
今ある命が少しでも長くなればよいと、そればかりを考えはじめたのじゃ。
命が落ちる一歩手前で、たくさんの皇僧たちがこういうことを猿に伝えたのじゃ。
お前は何のためにここまで来たのか、猿はその時こう答えたのじゃ。
運命を変えたかった、ただそれだけです。
たくさんのものに助けてもらってここまで来た。
一人の力では何もできない。
命が落ちるところまで来て、今までのことがどんなにありがたかったかを知りました。
都へ行くことなどもうどうでもよいのです。
一滴の水が恵んでいただけるのならば、それ以上の幸せはありません。
猿はその時口を大きく開けて、と言ったのじゃ。
それで幻は消えはじめた。
目の前に都の門が現れたのじゃ。
歩いて来ておったようじゃが、それは夢の中の話だったのじゃ。
皇僧たちは猿にこう伝えたのじゃ。
長い道のりも一歩から歩かねばならん。
夢の中で命が途絶えたこと、それは夢でよかったのじゃ。
本当に行くのかどうなのか、今決めねばならん。
そこに行けば役目を渡されるじゃろう。
その役目をやり続けるだけの覚悟があるのかどうなのか、それを試されたのじゃ。
心を改めねばならん。
たくさんの者たちに助けていただいたこと、その恩返しを始めねばならん時期が来ておるのじゃ。
それがお前にできるのか、猿はその時静かに目をつぶってこう答えたのじゃ。
06:10
命があってよかった、猿にとっては。
命があったことが一番ありがたい話だったのじゃ。
またここから始められる。
それに気づいたことがありがたい話だった。
皇僧たちはそれを見て笑った。
旅はここからじゃ。
何も起こっておらんうちは、ただの話で終わりになる。
歩いていくこと、それが大事だということになる。
今日はここまでのお伝えじゃからの、ということです。
では、十六文字を唱えさせていただきます。
皆様今日も健やかにお過ごしください。ありがとうございました。