考える力の重要性
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 毎朝更新している声の日記です。今日も最後までお付き合いください。
昨日行われるはずだった花火賞は、今日に延期になりました。 雨はそんなに降らないかなと、なんなら降らないかなっていう感じだったんですが、
雷注意報が出されていたので、延期に決まったんですね。 打ち上げ花火というのは、電気のスイッチで火をつけますから、
雷が近づきますと、その電気が、雷の影響で誤作動したりとか、関連のリスクも出てきます。
なので、花火さんの安全はもちろんなんですが、観客席のお客さんを守るためにも、延期の判断がなされたということですね。
これは電気の話ですけれども、雷注意報というのは、雷だけではなくて、竜巻などの突風も含めた注意報なんです。
なので、花火の筒の安全性、もちろん安全には設置しているんですけれども、突風によって思わぬ事故にもつながりかねないので、延期は永断だったと思います。
昨日日中はお日様も出て、これやれたんじゃない?って思った方、すごくたくさんいたんじゃないかなと思うんですけれども、
そういうことで延期っていうのは、非常に良い判断だったんじゃないかなって思います。
さて、今日の本題なんですけれども、陸上選手として活躍されたタメスエ大さんの、とても印象的な言葉を紹介します。
一言一句同じではないんですけれども、こんなことをおっしゃってるんですね。
スポーツの世界ではよく、競合校出身の選手が意外と伸び悩むことがあると言われるそうだと。
どうしてかというと、高校での最後の全国大会って、高校3年生の8月にあるので、入学してからそこまではたったの2年と4ヶ月しかないんですね。
この短い時間で結果を出すためには、多くの指導者がやること、これはいいから言われたことをやれっていう、こういう指導なんですね。
これが一番手っ取り早く強くする方法なんです。
ということで、その方法で勝っていくっていうことになるんですけれども、そうすると選手側はどう思うかというと、頑張れば結果が出るんだなっていう成功体験を持つことになります。
でもこれって非常に危険で、じゃあどうしてその練習が効果的だったのかというところまでは、理解していないことが多いんですね。
で、高校を卒業して18歳を超えてくると、プロになったり、あるいは大学スポーツに入っていったりしますが、今度は自分で考えて行動して練習をするようにと言われるようになっていきます。
そうすると、なぜその練習が効果的だったのかということを理解しないままやっている。
生成AIとの関連性
考えていたつもりでも、実はその考えるプロセスを他人に預けていただけだったので、結局は表面的には真似はできていたんだけれど、深い部分までは何もつかめていなかったという状態だったっていうことなんですね。
これに似ていることとして、生成AIのことを言っています。
自分が質問して、それに対してAIが回答してくれるプロセス。これ非常に似ているんじゃないか。
なるほど、そうすればいいのかと、AIの答えに対して納得はしたものの、どうしてそうなるのかはよく分かっていない。
よく分かっていないで使ってしまうっていう、なんとなく文字で見るといい感じなんですよね。
確かにうまくいきそうな気がするという、そういう気がするだけで、同じようなことを話していても、プロセスを踏んだ人と踏んでいない人では随分この先違いが出てくるだろうということを言っていたんです。
言葉って背景をそれぞれ持っているものですから、その人からは絶対出てこないような言葉を使っていたりすると、やっぱりチグハグなんですよね。
AIに質問するとすごくいい答えを出してくれますし、なるほどそういうことか、これこれそういうことよって受け止めるということも、いやちょっとニュアンス違うんだよなと修正することも人間の判断力なんですよね。
なので判断力が必要。考えるプロセスをちゃんと体験していくことが必要なんです。
答えは手に入ったけれども、薄っぺらな状態のままでは何も成長は起こらなくて、それを分厚い自分の力にしていくためには、どうしてその考えに至ったのか、どうしてそれを選択しているんだろうっていう自分と向き合うことだったりとか、考えるプロセスこそがやっぱり大事だなって思います。
生成AIを使うときに私たちから質問しますけれども、その質問が具体的であればあるほど上手に使えていくなって日々思っているんですね。
で、その具体的な質問ができるためには知恵を絞る。で、知恵を絞るためには知識が必要なので、AIがあるから私たち人間は何もしなくても良くなるということは全くなくて、
むしろ考える力を持った人と持たない人では、この先ずいぶん力の差が出てくるんじゃないかなって思います。
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