00:00
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
乾燥注意報と山火事
毎朝更新している声の日記です。今日も最後までお付き合いください。 ここ数日、北日本や東日本の太平洋側に乾燥注意報が出ています。
この乾燥注意報とは、具体的にどんな注意喚起なのかと言いますと、 空気が非常に乾燥して、火が燃えやすくなる状態にあるということなんです。
湿度が低いと、ちょっとした火の不始末で、火事につながりやすくなるんですね。 今、岩手県大船渡では、山火事が長引いていて、とっても心配しています。
皆さんの親しい方は安全ですか? 山火事が鎮火しづらい理由の一つは、やっぱり空気の乾燥と風の影響、
そして地形だったり枯れ草があるかどうかなんかもすごく関係していて、複雑な要素がいっぱい絡んでくるんですね。
なので、消火活動が非常に難航しています。
一般的に報じられている情報や、地形的な特徴を踏まえて まとめてみますと、
まず大船渡は、岩手県の沿岸部に位置していて、リアス式海岸が広がっています。
ということは、湾が入り組んでいるんですよね。 その入り組んでいる湾に、すぐに険しい山が接しています。
それで、陸地側にも 海側にも 平坦な道は 少ないんです。
なので、消火のための 式材を運び込んだりとか、人の移動に 非常に時間がかかってしまう。
これが まず 鎮火を遅らせている 要因の一つです。
さっきも、険しい山が接していると 話をしたのですが、もう一つは、この急斜面が多い ということです。
急斜面であることは、火は 上に上に 上ろうとします。
それが 険しい山に沿って 炎が広がることになるので、スピードが速いです。
そうなると 消火活動での 安全確保が 難しくなります。
空からの 消火も 組み合わせて 行うことになるので、それで 陣火が 長引きやすく なっています。
ここ数日の 風の状況を 見てみます。
山陸沿岸は 海からの風が 入りやすくて、場所によっては 山に沿って 風が 抜けてしまう という地形のところも あります。
そのため 火の勢いが 強まりやすい 条件が そろいます。
東北地方には 当てはまりませんが、春一番と 聞いたことが あると 思います。
春一番は 風が強まる日が あります。
風が強いと 火の粉が 飛びやすくなります。
山火事の範囲が 拡大しやすく なってしまいます。
さらに 風向きが 刻々と 変わりますので、
消火活動をする方々の 安全確保が 難しくなります。
私たちの行動
大船渡付近でも 局所的に 強風が吹いたり、急に風向きが 変化したり、そういうことも ありますので、陣火が 難航してしまいます。
もう 15年ぐらい 前の話ですが、アメリカの カリフォルニア州 ロサンゼルスで 大規模な 山火事が あったときに、
実は 慈悲デーですが、山火事の 取材に 行ったことが あります。
そこにある 消防ステーションの人に お話を聞いて 音声を 取ってきたことが あります。
かなりの人が そこから 避難したんだ というお話を 聞いたり、
焼け跡の山を 見てきたり、そこの 匂いを 感じたりとか、そういうことを したことが 実は あります。
そのことについては 当時 朝取ワイド 秋田便という ラジオ番組で レポートとして まとめて そして 放送したことも あります。
今年 年明けに発生した ロスの山火事は、火災の範囲が 200平方キロメートル以上に 及ぶという 本当に 大規模なもので、
東京23区の 面積の およそ3分の1に 相当する 範囲を 焼いて、建物の 被害は 1万8000棟を 超えました。
これは 私が 取材したときとは 全く 違う 規模でした。
原因の 一端として 言われているのは 気候変動だったり 温暖化とも 言われています。
というのも 温暖化によって 夏場に 干ばつが 続く 地域が 増えたりとか、
冬でも 香水量が 不足している 場所が 出てくることで 自然環境として 乾燥する 期間が 長くなる傾向に あるから とも 言われています。
気候変動だと 言われてしまうと 努力できることって 私たちに あるのかなって 思っちゃうんですけど、
私たちが 努力できることとしては 火のもとを 出さない ということですね。
タバコのポイ捨てを しない ということだったり、
焚火とか バーベキューの 後始末を ちゃんとする っていうことだったり、
こういうことが おろそかになりますと、
そういう 不注意が 火事に 直結してしまう ことが あるんですよね。
乾燥している 特に 今のような時期は 火の取り扱いに 注意が 必要ですね。
大規模な火事は 自然環境だけではなくて、
私たちの 生活とか 命に 大きな 影響を 予防しますよね。
火災予防は 決して 人ごとではなくて、
私たち一人一人の 小さな 配慮と 行動が 大事になってくるなって 思います。
この配信は Apple Podcasts を 他各種プラットフォームで お届けしています。
それでは また明日。