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こんにちは。あの地球の裏側の人とは一瞬でつながれるインターネットがあるのに、なぜか同じ県内に住む、まあ車で5時間先の配信者とは全くつながれないっていう、今回はですね、そんなデジタルのパラドックスに挑む深掘りです。
資料を送ってくださった方、本当に素晴らしいテーマをありがとうございます。
こんにちは。福島県のポッドキャスターが書いた手記ですね。テクノロジーがいくら進化しても、私たちの足元にあるその地域っていう物理的な壁が、ネット上のコミュニティにどう影響するのか、今日はそのメカニズムを解き明かしていきましょう。
まずこの筆者の状況がすごくリアルなんですよね。手帳とGoogleカレンダーの二刀流でスケジュール管理しているのに、配信日を間違えちゃうという。
ああ、ありますよね、そういうドタバタすること。
ええ。しかも5年間も顔出しなしのオタク語りっていう、いわゆる安全圏にいたそうなんです。そこから急に外に出ようと思い立ったのはなぜなんでしょうか。
それはですね、都会で開催されたポッドキャストウィークエンドというイベントの熱量を見たことが引き金ですね。四季には、うわー都会ずるいっていう強烈な嫉妬が綴られているんですよ。
都会ずるいですか。でもただ羨ましいだけなら、都会はいいなーで終わりますよね、普通は。
ええ、そうですね。
なぜそれが、その5年間の引きこもり生活を終わらせるほどの言動欲になったんですか。
その嫉妬がですね、地方にいるだけで発信する機会や、偶発的な出会いが減っているっていう危機感の裏返しだったからなんですよ。
なるほど、危機感ですか。
はい。都会の密集した熱量を見たことで、逆になぜ自分の地域である福島には労働業者のつながりがないのかっていう根本的な問いに直面したわけです。
ちょっと待ってください、そこがすごく引っかかるんですけど、ネットってそもそも距離をなくすためのものじゃないですか。
うんうん、そうですよね。
みんなオンラインにいるなら福島県の広さなんて関係ないですよね。
ズームでサクッとつながればいいのに、なぜ物理的なやなや距離がデジタルのつながりまで妨げてしまうんでしょうか。
そこすごく重要なポイントです。実はネット上であっても、見知らぬ人同士が強固なコミュニティを作るには、根底にオフラインでの共通コンテキストが必要になることが多いんですよ。
オフラインのコンテキストですか。
福島県って全国3位の面積で、端から端まで車で5時間もかかるんです。岩岸だけでも神奈川県より大きいくらいで。
え、神奈川県より大きいんですか。それはすごい広さですね。
そうなんです。さらに浜通り、中通り、藍津で気候も文化も全く違いますからね。
あーなるほど。つまり同じ県に住んでいても、あそこのスーパーのレジがさあとか、昨日の雪すごかったねみたいなローカル特有の文脈を共有できないってことですね。
その通りです。物理的な距離が離れすぎていて、文化圏も違うと、日常のちょっとした共通項やたまたまどこかで会うっていうセレンディピティが生まれないんです。
確かにきっかけがないですよね。
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ええ。このオフラインでの共有体験の欠如がネット上での心理的な壁を作り出してしまって、結果的にデジタルのつながりすらも阻害していたんです。
なるほど。オンラインの信頼関係を起動するにはオフラインの貸し場が必要なんですね。だからこそ筆者はただネットで呼びかけるのをやめて、自ら車を走らせて会いに行ったわけですね。
はい。まさに福島ネットワーク計画の始まりです。自らの足で県内各地の独立した配信者たちと結びついていくんですよ。
どんな方々とつながったんですか?
浜通りでは震災関連ネットワークを持つ辰内さんですね。中通りでは狩猟おじさんと番組を作るガラタコーヒーさんとつながりました。
狩猟おじさん?なんか面白そうですね。
そして南館の合図でも夢の中で服の歴史を語るっていう異色の番組を配信するサジさんとの接点を作り出したんです。
夢の中で服の歴史を語るってものすごく気になりますね。でもこれってただ点と点を結んだというより、つながった関係性を強く引けば切れる細い糸みたいにつないでいる感じですよね。
細い糸。なるほど。でも0から1になったことの価値は測り知れないですよ。
そうですね。なんだかローカルなWi-Fiのメッシュネットワークを構築しているみたいだなって思いました。
メッシュネットワークですか?面白い例えですね。
巨大な一つの基地局に頼るんじゃなくて、ルーターの役割を果たす小さなノード、通信拠点を各地に物理的に配置してお互いの電波をバケツリレーのようにつないでいる仕組みです。
うんうん。
浜通り、中通り、合図っていう全く別の文化圏にそれぞれ格となる配信者を見つけてつなぐことで、県全体をカバーする巨大なローカル通信網を作ろうとしているんじゃないかと。
非常に適応しています。最初は個別の小さなルーター同士の接続に過ぎなくても、機能し始めれば情報や熱量が県内を循環し始めますからね。
それが大きな動きになっていくと。
はい。この動きが、筆者が夢見る福島版ポッドキャストウィークエンドというより大きな目標や発展していく基盤になるわけです。
インターネットの本当の役割って、遠くの誰かとつながることだけじゃなくて、目の前にある物理的とか心理的な見えない壁を少しずつ壊していくためのものなんだと気づかされますね。
ええ、本当にそうですね。
資料を送ってくださった方も、ご自身の身の回りにある見えない壁を私たちと一緒にどうやったら壊せるか、ぜひ考えてみませんか。
そうですね。そして最後にもう一つ考えてみてほしい問いがあります。
はい、何でしょう。
もし各地域で独自のデジタルなネットワークが完全に出来上がった時、私たちが使っているローカルや地方という言葉の意味自体が今とは全く違うものに進化するのではないでしょうか。
次回の配信もお楽しみに。さようなら。