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こんにちは。こんにちは。えっと、今回も深掘りしていきたいと思うんですが、あの資料を送ってくださった方からいただいたテーマですね。はい、ウルトラマンテオですね。そうなんです。第7話までの徹底解説ということで、まあエンザニアプロ60周年記念作品っていうすごい看板があるのに、今のところなんか惜しいっていう評価なんですよね。
ええ、そうなんですよね。すごく魅力もあるんですが、あの構造的なジレンマみたいなものが見え隠れしていて。まさにそこを今日はいろいろ紐解いていければと思うんですけれども。はい、まず構成がかなり斬新ですよね。昔のウルトラマンみたいな完全1話完結とは違って。ああ、緩やかな2話完結みたいなやつですよね。そうなんです。連続ドラマ的な面白さがあって、前回のプッチーが巨大化して次回へ続くみたいな引きは見事でした。
確かに。でもあの連続ドラマっぽくなったからこそ生じる矛盾みたいなのもありませんか?
矛盾と言いますと?
劇中だと第1話からまだ数日しか経ってないように大学の周りに連日怪獣が出てるじゃないですか。
ええ?
これって毎日大学に隕石が落ちてくるような異常事態ですよね。普通なら急降ですよ。
おっしゃる通りですね。パニック映画なら間違いなく世界が終わるペースです。
ただ、そこがこの作品のすごく意地悪で面白い仕掛けでして。
仕掛け?
はい。獣医学部3年生の主人公にとっては、この異常なエンカウント率ってもはや災害というより厄介な日常業務なんですよ。
ああ、なるほど。
だからこそ彼の裏のラスボスは怪獣討伐じゃなくて、最終回までに無事に大学を卒業できるのかっていう現実的な問題にすり替わっているんです。
毎日隕石が降ってくる中でテスト勉強しなきゃいけないなんて私だったら絶対嫌ですよ。
そうですよね。主人公の戦いたくないけどみんなを守りたいっていう理念って何か高尚に見えますけど。
私に置き換えると、働きたくないけどお金は欲しいみたいな心境と一緒ですよね。
まあ、人間臭くて本質をついた例えですね。そしてその叩きたくないっていう動機こそが怪獣の扱いに直結しているんです。
というと?
ここまで登場した5体の怪獣のうち、なんと3体が倒されずに逃亡しているんですよ。
あ、怪獣島みたいなところで共同生活してるとかですか?
ええ、怪獣との共存っていうテーマを継承しているわけなんですけど。
でも怪獣が毎回逃げて終わるってアクション作品として致命的じゃないですか。
そこなんですよね。
倒す決定的な場面がないと、結局テオってどれくらい強いのっていう印象が全然残らない気がして、なんでこんな構成にしたんでしょう?
まさにそこが構造上のトレードオフなんです。
共存を描くために怪獣を倒さない選択をすれば、当然ヒーローの圧倒的な強さによるカタリシスは犠牲になっちゃうんです。
ああ、なるほど。
さらに作品のテンポを重くしている要因がもう一つあって、それが物語を牽引するはずの謎の提示メカニズムです。
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謎っていうとH2の星とかUTTFとかですよね。
そうです。
7話になっても全く明かされないから正直なんかモヤモヤしちゃって。
ええ、わかります。
あとオープニング曲を歌うアストロドナーツの正体がエマとカンナだったってやつも予想通りすぎてふーんって終わっちゃいました。
謎を引っ張りすぎるとかえって興味が薄れるんじゃないですか。
その通りです。
現代の連続ドラマだと視聴者の集中力を持続させるには小さな事実の解除を定期的に行う必要があるんです。
少しずつ謎を解いていく感じですね。
はい。謎をつむだけ積んでガスに気をしないとどうせまた明かされないって学習されちゃって作品への信頼を失うんです。
主人公のキャラクターがブレてきているのも信頼を損ねる要因ですよね。
第1話ではあんなに癖が強かったのにいつの間にか普通の後世人になっちゃって。
そうですね。もちろん考察を楽しむ余白は残されていますよ。
例えば巨大化したプッチーはドラゴンボールのカカロットみたいにもともと地球破壊目的だったけど人間に感化されたんじゃないかとか。
ああそういう予想もできますね。
でもやっぱりそうした心理的変化の裏付けとなる小さなヒントを落としていかないと物語の推進読にはならないんです。
次回のプッチー巨大化の件もどうせテオをサポートする味方怪獣になるんだろうなーって予想通りの未来が見えちゃってますし。
後半戦ではこのだろうなーを良い意味で完全に裏切って一気に名作へと化けてほしいですね。
期待と予想の裏切りですね。そのシーソーゲームのバランスをどう立て直すかがここからの最大の勝負だと思います。
そうですね。そこで今回資料を送ってくださった方に最後に一つ問いかけたいと思います。
はい。
連続ドラマにおいて謎解きのペースとキャラクターの成長ってどうバランスを取るのが正解なんでしょうか。
謎を明かすタイミング一つで物語への没入感は全く別物になりますよね。
ええ。本当に難しいテーマです。
ぜひこの構造的なジレンマについて送ってくださった方なりの探求を探求してみていただければと思います。
次回の配信もお楽しみに。さようならー。