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こんにちは。こんにちは。今回はですね、送ってきださった方から提供されたテキストを深盛りしていくんですが。はい、どんな内容でしょうか?
アニメの、トウジマタンザブローは仮面ライダーになりたい、という作品の最終話ですね。第24話のレビューテキストになります。
ああ、あの熱い、すごく話題になった作品ですよね。そうなんですよ。これミッションとしては、主人公が改造手術も受けていないし、バイクにも乗らないのに、
なぜか仮面ライダー以上に仮面ライダーしている、って言われていて。なるほど、その圧倒的な熱量の正体を解き明かしていく、というわけですね。
はい、そういうことです。まずこの作品の最大の矛盾というか、ただの生身の人間が、気合だけでショッカーの怪人と戦うじゃないですか。
ええ、普通に考えたら成立しない設定ですよね。そうなんですよ。私なんかも最初は、いやいや生身じゃ無理でしょうって、ちょっと突っ込みたくなったんですが。
まあそう思いますよね。でもそこが、原作者である柴田よくさる先生の気の大きさというか、ゆり子先生なんかのキャラクターも、原作の骨組みをリスペクトしつつ、あえて遠慮せずに大胆に再構築されているんです。
ああ、リスペクトしつつも、一度解体して組みのえているんですね。そうなんです。だからこそ、コウモリ男を倒す完璧な着地が、単なるパロディーを超えて本家を凌駕するほどの熱気を生むわけです。
なんか、まるでトリビュートバンドが魂の演奏をして、本家と同じかそれ以上の盛り上がりを作っちゃう現象みたいですよね。
まさにその通りです。
でも、ここで一つ疑問があるんですよ。ショッカーの資金源が不明だったりとか、税務署の介入がないとか、そういう謎って放置されているじゃないですか。
ああ、はいはい。現代のアニメならすぐネットで叩かれそうなポイントですね。
ですよね。なんでこの作品だと、見ている側はそういう設定の穴が気にならなくなっちゃうんですか?
それはですね、説明よりも熱さを優先する、作り手の重すぎる仮面ライダー愛のせいなんです。
愛ですか?
ええ。その圧倒的な愛のうねりが、視聴者の理屈とか認知フィルターを強制的にオーバーロードさせているんですよ。
なるほど。理屈をねじ伏せちゃうんですね。
そうです。石森プロとか東映もしっかり許可を出しているっていう情熱の暴走が、視聴者の論理的思考をシャットアウトさせている仕組みなんです。
脳にツッコミを入れる隙を与えないってすごいですね。でも、だからといって無駄がない洗練された作品かというと、そうでもないじゃないですか。
そこがまた良いんですよね。昭和の空気感とか、現代ならカットされがちなちょっとした雑味があえて残されているんです。
雑味ですか?
レビューに素晴らしい比喩がありましたけど、これは高級フレンチではなくて屋台ラーメンなんですよ。
ああ、屋台ラーメン。ものすごくしっくりきました。
フレンチみたいに洗練された引き算ではなくて、ラーメン修行で怪人より強くなったオヤジとか太った地下アイドルとか。
はいはい、いましたね。
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普通なら切り捨てる泥臭い要素が全部その熱量の燃料になっているんです。それがスープの深いコクになっているんですよね。
だからあんなに感情が揺さぶられるんですね。なんか笑っていたはずなのにいつの間にか泣きながらスープを飲み干しているような。
まさに感情のジェットコースターですよね。
その極めつけがやっぱりラストバトルですよね。ずっとパンチばかりでキックを使わなかった理由が最後の最後で回収されて。
ええ、そしてあの曲が流れるわけですね。
そうです。レッツゴーライダーキックが流れる価値覚演出ですよ。もう最高でした。
あれは本当にずるいですよね。完全にやられます。
飛び蹴りは踏ん張りが効かないとか、そういう現実的な見方をちょっとしたくなっちゃうんですけど。
はい。
この作品に現実の理屈を持ち込むのはもはや無才の極みですよね。でした。
大人たちが心の奥底に隠していた、子供の頃にヒーローになりたかったという感情。それが根底にあるんですよね。
だからこそ大人になっても全力でやりきる姿に感動して、私たちも明日から頑張ろうって思えるんですね。
ええ、本当にそう思います。大人が本気で夢を信じるエネルギーのすごさですよね。
そこで今回このテキストを送ってくださった方に問いかけたいと思います。
はい、なんでしょうか。
もし、情熱と気合だけで現実の理屈を超えられるとしたら、私たちが今の日常の中で全力でやりきるべき子供の頃の夢って一体何でしょうか。
いやあ、考えさせられますね。自分の中の雑味も含めて、あの頃の情熱をもう一度見つめ直してみたいです。
本当にその通りです。次回の配信もお楽しみに。さようなら。