日経電子版「マネーのまなび」のPodcastです。アメリカ出身タレントのREINAさんがリスナーとお金のイロハを学んでいきます。解説は日本経済新聞マネー報道グループ長の手塚愛実です。
今回のテーマは「年金繰り下げ受給のポイント」です。4月から年金制度が大きく変わりますが、今回はその中でも「これから年金を受給する世代」にとって特に関心の高い、公的年金の繰り下げ受給について学んでいきましょう。
年金の受取開始年齢は原則65歳です。65歳より前に受け取り始めるのは「繰り上げ」といって月0.4%(今年4月以降の数字)ずつ減額になり、66歳以降に受け取り始める「繰り下げ」なら月0.7%ずつ増額になる、というのが基本です。
4月以降、繰り下げできる年齢の上限は今の70歳から75歳まで延長になります。65歳からもらう年金額を仮に100とすると、75歳まで繰り下げればなんと184まで増えます。ただしこれは「額面」の数字で、この額が丸々手元に残るわけではなく、重要なのは「手取り」です。年金からは税金だけでなく、各種の社会保険料が天引きされます。年金額が増えると天引きされる金額も増えがちで、結果として手取りの「損益分岐」の年齢は、額面で考えた時よりも上がってしまいます。もし75歳まで年金をもらわずに我慢したとすると、額面では184まで増えるものの、手取りベースで「元を取る」には91歳以上に長生きしなければならないのです。
では、私は何歳から受け取り始めればいいの? そもそも私たちは何歳くらいまで生きそうなの?という疑問に答えるべく、番組ではデータや専門家の意見も交えながら詳しく解説しました。
後半の「American Money Life」のコーナーでは「私の青春ソング」を取り上げました。世代も、育った国も違うREINAさんと日経の手塚。果たして話はかみ合うのでしょうか……。お母さんの影響もあり、実は日本に来るたびに邦楽のCDを買っていたというREINAさんと、1980年代に青春?を過ごした手塚が、当時のミュージックライフを振り返りながら楽しく語り合いました。