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226芥川龍之介「トロッコ」(朗読)
2026-04-28 17:12

226芥川龍之介「トロッコ」(朗読)

【作品】トロッコ

【作者】芥川龍之介(1892-1927)

【あらすじ】8歳の少年・良平が工事現場のトロッコに憧れ、乗車を果たしたものの、夕闇の中で帰路に恐怖を感じて泣きながら逃げ帰るという、子供の心理と成長(現実への目覚め)を描いた短編小説です。

【こんな方に】寝る前に聴きたい / 名作文学 / 睡眠用BGM / 朗読 / 青空文庫 / 聴き流し


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サマリー

芥川龍之介の短編小説「トロッコ」の朗読。工事現場のトロッコに憧れる少年・良平が、弟や友人とトロッコに乗ったことから始まる冒険と、夕闇の中での恐怖体験、そして成長を描いています。子供の純粋な好奇心と、現実の厳しさに触れることで子供心が揺れ動く様子が繊細に表現されています。朗読後には、子供時代の似たような経験や、芥川作品の新たな一面についての感想が語られています。

番組紹介と作品紹介
寝落ちの本ポッドキャスト。こんばんは、Naotaroです。
このポッドキャストは、あなたの寝落ちのお手伝いをする番組です。
タイトルを聞いたことがあったり、実際に読んだこともあるような本、
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どうぞよろしくお願いいたします。
近所のマンションが今工事中なんですよね。
その音を何とか除外しながら読み上げたいと思いますが。
何してるんだろう。ゴンゴンゴンゴン。
大規模回収工事中だそうですよ。
隣の隣のマンションが。
さて、今日は
うちのマンションも工事してるもんな。
芥川龍之介さんのトロッコです。
自動文学版に属してるのかな?これは。
カテゴリーで言うと。
文字数は4400文字弱。
15分ぐらいでしょうか。
短いと思います。
どういう話かね。読んだことないんですが。
工事の音を避けながら収録していきたいと思います。
どうかお付き合いください。
それでは参ります。
物語「トロッコ」
トロッコ
小田原熱海間に京弁鉄道不設の工事が始まったのは
両兵の八つの年だった。
両兵は毎日村外れその工事を見物に行った。
工事を。
と言ったところが、ただトロッコで土を運搬する。
それが面白さに見入ったのである。
トロッコの上には土工が二人、土を積んだ後ろに佇んでいる。
トロッコは山を下るのだから人手を借りずに走ってくる。
煽るように車体が動いたり、土工の反転の裾がひらついたり、細い線路がしなったり。
両兵はそんな景色を眺めながら土工になりたいと思うことがある。
せめては一度でも土工と一緒にトロッコへ乗りたいと思うこともある。
トロッコは村外れの平地へ来ると自然とそこに止まってしまう。
と同時に土工たちは身軽にトロッコを飛び降りるが早いか。
その線路の終点へ車の土をぶちまける。
それから今度はトロッコを押し押し元北山の方へ登り始める。
両兵はその時乗れないまでも押すことさえできたらと思うのである。
ある夕方、それは二月の初旬だった。
両兵は二つ下の弟や弟と同じ年の隣の子供とトロッコの置いてある村外れへ行った。
トロッコは泥だらけになったまま薄明るい中に並んでいる。
が、その他はどこを見ても土工たちの姿は見えなかった。
三人の子供は恐る恐る一番端にあるトロッコを押した。
トロッコは三人の力が揃うと突然ゴロリと車輪を回した。
両兵はこの音にヒヤリとした。
しかし二度目の車輪の音はもう彼を驚かせなかった。
ゴロリゴロリ。
トロッコはそういう音とともに三人の手に押されながらそろそろ線路を登って行った。
そのうちにカレコレ十軒ほど来ると線路の勾配が急になりだした。
トロッコも三人の力ではいくら押しても動かなくなった。
どうかすれば車と一緒に押し戻されそうにもなることがある。
両兵はもう良いと思ったから年下の二人に合図をした。
さあ乗ろう。
彼らは一度に手を離すとトロッコの上へ飛び乗った。
トロッコは最初おもむろに、それからみるみる勢いよく一駅に線路を下り出した。
その途端に月あたりの風景はたちまち両側へ分かれるようにずんずん目の前へ展開してくる。
顔に当たる薄暮の風、風の下に踊るトロッコの動揺。
両兵はほとんど右頂点になった。
しかしトロッコは二三分の後もう元の終点に止まっていた。
さあもう一度押すじゃ。
両兵は年下の二人と一緒にまたトロッコを押し上げにかかった。
が、まだ車輪も動かないうちに突然彼らの後ろには誰かの足音が聞こえた。
のみならずそれは聞こえ出したと思うと急にこういうどなり声に変わった。
この野郎、誰に断ってトロに触った。
そこには古い印番点に季節はずれの麦わら帽をかぶった背の高い渡航が佇んでいる。
そういう姿が目に入った時、両兵は年下の二人と一緒にもう五六軒逃げ出していた。
それぎり両兵は使いの帰りに人気のない工事場のトロッコを見ても二度と乗ってみようと思ったことはない。
ただその時のどこうの姿は今でも両兵の頭のどこかにはっきりした記憶を残している。
薄明かりの中にほのめいた小さい黄色の麦わら帽。
しかしその記憶さえも年ごとに色彩は薄れるらしい。
その後、十日余りたってから両兵はまたたった一人、昼過ぎの工事場に佇みながらトロッコの来るのを眺めていた。
すると土を積んだトロッコのほかに枕木を積んだトロッコが一両、これは本線になるはずの太い線路を上ってきた。
このトロッコを押しているのは二人とも若い男だった。
両兵は彼らを見た時から何だか親しみやすいような気がした。
この人たちならば叱られない。
彼はそう思いながらトロッコのそばへかけて行った。
おじさん、押してやろうか。
その中の一人、島のシャツを着ている男はうつむきにトロッコを押したまま、思った通り心よい返事をした。
おお、押してくよ。
両兵は二人の間に入ると力いっぱい押し始めた。
我はなかなか力があるな。
他の一人、耳に巻き煙草を挟んだ男もこう両兵を褒めてくれた。
そのうちに線路の勾配はだんだん楽になり始めた。
もう押さなくてもよい。
両兵は今にも言われるかと内心気がかりでならなかった。
が、若い二人の怒吼は前よりも腰を起こしたぎり黙々と車を押し続けていた。
両兵はとうとうこらえきれずにおずおずこんなことを尋ねてみた。
いつまでも押していていい?
いいとも。
二人は同時に返事をした。
両兵は優しい人たちだと思った。
五六丁あんまり押し続けたら線路はもう一度急勾配になった。
そこには両側のみかん畑に黄色い実がいくつも火を受けている。
上り道のほうがいい。いつまでも押させてくれるから。
両兵はそんなことを考えながら全身でトロッコを押すようにした。
みかん畑の間を上り詰めると急に線路は下りになった。
島のシャツを着ている男は両兵に、
「いえい、乗れ!」と言った。
両兵はすぐに飛び乗った。
トロッコは三人が乗り移ると同時にみかん畑の匂いを煽りながらひたすべりに線路を走り出した。
おそりも乗るほうがずっといい。
両兵は煽りに風をはらませながら当たり前のことを考えた。
行きに押すところが多ければ帰りにまた乗るところが多い。
そうもまた考えたりした。
竹矢部のあるところへ来るとトロッコは静かに走るのをやめた。
三人はまた前のように重いトロッコを押し始めた。
竹矢部はいつか雑木林になった。
つま先上がりのところどころには赤サビの線路も見えないほど落ち葉の保っている場所もあった。
その道をやっと登り切ったら今度は高い崖の向こうにひろびろとうすら寒い海が開けた。
と同時に両兵の頭にはあまり遠く来すぎたことが急にはっきりと感じられた。
三人はまたトロッコへ乗った。
車は海を右にしながら雑木の枝の下を走って行った。
しかし両兵はさっきのように面白い気持にはなれなかった。
もう帰ってくれればいい。
彼はそうも念じてみた。
が、行くところまで行きつかなければトロッコも彼らも帰れないことはもちろん彼にもわかりきっていた。
その次に車が止まったのは切り崩した山を背負っている藁屋根の茶店の前だった。
二人のどこうはその店へ入ると、忍び子をおぶった神さんを相手に悠々と茶などを飲み始めた。
両兵は一人イライラしながらトロッコの周りを回ってみた。
トロッコには頑丈な車台の板に跳ね返った泥が乾いていた。
しばらくの後、茶店を出てきしなに巻煙草を耳に挟んだ男は、
その時はもう挟んでいなかったが、
トロッコの傍にある両兵に新聞紙に包んだ駄菓子をくれた。
両兵は冷淡に
ありがとうと言った。
がすぐに冷淡にしては相手に済まないと思い直した。
彼はその冷淡さを取り繕うように包み菓子の一つを口へ入れた。
菓子には新聞紙にあったらしい石油の匂いがしみついていた。
三人はトロッコを押しながらゆるい傾斜を登っていった。
両兵は車に手をかけていても心は他のことを考えていた。
その坂を向こうへ降り切るとまた同じような茶店があった。
土工たちがその中へ入った後、
両兵はトロッコに腰をかけながら帰ることばかり気にしていた。
茶店の前には花の咲いた梅に西日の光が消えかかっている。
もう日が暮れる。
彼はそう考えるとぼんやり腰かけてもいられなかった。
トロッコの車輪を蹴ってみたり、
一人では動かないのを承知しながらうんうんそれを押してみたり、
そんなことに気持ちを紛らせていた。
ところが土工たちは出てくると車の上の枕木に手をかけながら無造作に彼にこう言った。
我はもう帰んな。
おいたちは今日は向こうどまりだから。
あんまり帰りが遅くなると我のうちでも心配するずら。
両兵は一瞬間悪気にとられた。
もうかれこれ暗くなること。
去年の暮れ母と岩村まで来たが今日の道はその三四倍あること。
それを今からたった一人歩いて帰らなければならないこと。
そういうことが一時にわかったのである。
両兵はほとんど泣きそうになった。
が泣いても仕方がないと思った。
泣いている場合ではないとも思った。
彼は若い二人の床に取ってつけたようなお辞儀をするとどんどん線路沿いに走り出した。
両兵はしばらく無我夢中に線路のそばを走り続けた。
そのうちに懐の貸し包みが邪魔になることに気がついたから
それを道端へ掘り出すついでに板通りもそこへ脱ぎ捨ててしまった。
すると薄いたびの裏へ直に小石が食い込んだが足だけは遥かに軽くなった。
彼は左に海を感じながら急な坂道を駆け上った。
時々涙がこみ上げてくると自然に顔が歪んでくる。
それは無理に我慢しても鼻だけは絶えずクークーなった。
竹矢部のそばを駆け抜けると夕焼けの下東山の空ももうホテリが消えかかっていた。
両兵はいよいよ気が切れなかった。
雪と帰りと変わるせいか景色の違うのも不安だった。
すると今度は着物までも汗の濡れ通ったのが気になったからやはり必死に駆け続けたなり羽織を道端へ脱いで捨てた。
みかん畑へ来る頃には辺りは暗くなる一方だった。
命さえ助かれば。
両兵はそう思いながら滑ってもつまずいても走って行った。
やっと遠い夕闇の中に村外れの麹葉が見えた時両兵は一思いに泣きたくなった。
しかしその時もべそはかいたがとうとう泣かずに駆け続けた。
彼の村へ入ってみるともう両側の家々には伝統の光が差し合っていた。
両兵はその伝統の光に頭から汗の湯気の立つのが彼自身にもはっきりわかった。
井戸端に水を汲んでいる女衆や畑から帰ってくる男衆は両兵があいぎあいぎ走るのを見ては
「おい、どうしたね。」などと声をかけた。
が彼は無言のまま雑貨屋だの床屋だの明るい家の前を走りすぎた。
彼の家の門口へ駆け込んだ時両兵はとうとう大声にわっと泣き出さずにはいられなかった。
その泣き声は彼の周りへ一時に父や母を集まらせた。
ことに母は何とか言いながら両兵の体を抱えるようにした。
が両兵は手足をもがきながらすすり上げすすり上げ泣き続けた。
その声があまり激しかったせいか近所の女衆も三四人薄暗い門口へ集まってきた。
父母はもちろんその人たちはくちぐちに彼の泣くわけを尋ねた。
しかし彼は何と言われても泣き立てるより他に仕方がなかった。
あの遠い道を駆け通してきた今までの心細さを振り返るといくら大声に泣き続けても足りない気持ちに迫られながら。
両兵は二十六の年。
妻子と一緒に東京へ出てきた。
今ではある雑誌社の二階に後世の手筆を握っている。
が彼はどうかすると全然何の理由もないのにその時の彼を思い出すことがある。
全然何の理由もないのに。
人狼に疲れた彼の前には今でもやはりその時のように薄暗い矢部や坂のある道が細々と一筋断続している。
朗読後の感想とエンディング
1968年発行。
新庁舎。
新庁文庫。
蜘蛛の糸。
都市春。
より独りを読み終わりです。
何これめっちゃいいね。
えー。
めちゃくちゃいい。
こういうことあった子供の時。
多分初めて自転車が乗れるようになって自転車が買い与えられて。
体力の続く限りどこまでも行ってみようみたいな感じで。
意気揚々と出かけてくんだけど。
全然知らない街並みになるにつれて不安になってきて。
それでもなんか友達と一緒だったから引き返すに引き返せずみたいな感じで。
全く同じですねこのトロッコとね。
あーめっちゃあったこんなこと。
あと工事の音がうるさいな。
あーめちゃくちゃいいですねこれ。
えーそうか。
んー。
何を思ってこれ描いたんだね芥川くん。
あーそうですか。
めちゃくちゃいいわ。
トロッコなんか見たことないけど現物は。
目の前で見たら絶対ワクワクするだろうしね。
男の子はね。
あーめっちゃいいこれ。
そうですかー。
んー。
あとなんかよくベソ描いてたんで。
子供の頃。
なんかね何だったっけなあれは。
問題が。
クモンじゃなかったと思うけど。
学校じゃない。
習い事入れられて。
そこで勉強の問題出されたんだけど解けなくて。
それが悔しくて胸にグッと込み上げてきて。
もう泣いちゃうみたいな。
なんでわかんないんだろう。
なんで僕はこれができないんだろう。
つって泣いちゃうっていうのがよくあったもんな。
なんかそれにちょっと通ずる感じがする。
気がする。
あー。
ねー。
なんか幼少期の少年の心をよく表している気がする。
いいねこれ。
そうかー。
あー発見です。
いつも暗い文章が多かったから赤鷹君は。
いいですねこれは。
うーん。
この作品に出会えたことに感謝です。
さて終わりにしていくか。
無事に寝落ちできた方も最後までお付き合いいただけた方も大変にお疲れ様でした。
といったところで今日のところはこの辺で。
また次回お会いしましょう。
おやすみなさい。
17:12

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