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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読者と編集の千葉直樹です。このチャンネルでは、読者とIT時代のリテラシーを中心に、好きなものの話をしています。
今回お話しするのは、先輩はおとこのこ/我がまま/生きづらさと向きあうこと、というものです。
日曜日は、大好きなアニメの話をしています。アニメが好きっていうとき、ちょっと自虐的に、オタクだからね、なんて言ってしまうことがあります。
自虐的にってところがポイントです。
オタクはキモいと言われ続けながらも、実は同じように好きなものを好きと言い続けた人たちが、その世界を広げて、あえて自虐的に表現すること自体が一つのテンプレートみたいになって、今やキモいは褒め言葉と言えるところまで進歩したという歴史があるわけですね。
僕の世代は、褒め言葉ではないキモいに晒される時代で、日酔った僕はオタクをひた隠しにして暮らしてきたような気がします。
ありがたいことに世の中は誰もがオタクという時代になって、とても暮らしやすくなった反面で、文字通り日陰者としてひっそりと息をしているオタク時代をちょっと懐かしく思ったりするところもあり、
こんなにオタクに優しい現代でも、同じように肩をそぼめてそっと好きなものを追う姿を愛おしいと思ったりするのです。
そんな風に自分が好きなものがなかなか理解されない時代で暮らしてきたオタクたちは、その辛さを創作に結びつけて素敵な作品をたくさん生み出してきました。
だからアニメの中にもそういう作品がたくさんあります。
美しく、可愛らしく、ちょっと子供っぽく描かれる絵柄とは裏腹に、テーマは思いっきり大人向けの難しい作品が多くあるのは、そういう背景があるからなのでしょうね。
2024年夏アニメのシーズンにもそういう作品がいくつかあります。
その中で、話数を重ねるごとに好きになった作品を今日は一つ紹介します。
作品タイトルは、先輩は男の子。略称パイの子です。
最初にクローズアップされるのは、可愛いものが好きで女装している男の子、マコトです。
そしてその幼馴染で親友だけど、実はマコトに恋愛的な気持ちを持っている男の子、リュウジ。
さらに、女装しているマコトに告白する女の子、サキが出てきます。
マコトは可愛いものがとても好きなのに、それを受け入れられない母親がいて、母親にそのことを隠し続けるだけじゃなく、
そういう自分の本当の気持ちを捨てようとして苦しんでいるところをサキに助けられるのです。好きなものを捨てる必要はないって。
一方、リュウジはマコトが好きという共通点からサキと関わるようになります。
好きが共通だから、相談したりアドバイスしたりする仲良しになります。
マコトはリュウジも好きだし、サキのことも好きだし、どちらも頼りにして仲がいいんだけど、この二人が付き合っているみたいにも見えて、それはそれでいいと応援しようとしたりもします。
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サキはマコトが好きだけど、幼馴染の二人の気持ちをそれぞれ分かっていて、その二人を応援しようとしたりします。
幼馴染の二人はサキの事情や気持ちを知って、それぞれ彼女のことを大切にしたいと思っているんです。
あまり上手く表現できないけれど、そういう複雑な全員両思い三角関係なんですね。
好きっていろいろなものに対して抱く感情ですよね。
その中に恋愛感情もあるんだけど、世間一般では男女の恋愛関係が普通で、それを他の好きよりも一段上に捉える人も多いから、それから外れた好きを持ってしまうと結構辛かったりする。
外れた好きはわがままだと言われてしまうこともある。
でもそれって関係ない人に否定されることじゃないはずで、他人が言うわがままという言葉を理由に自分の好きを否定する必要はないはず。
これは強い主張じゃないんだけど、不要意にキモいという人がいて、言われるたびに傷ついてしまう。
そういう生きづらさを三人のキャラクターが表現している作品だと思うのです。
このアニメのオープニングに使われている曲は、クジラさんのわがままという曲です。
すごくかっこいい曲なんだけど、聴けば聴くほど胸が詰まる感じの曲です。
オープニングムービーの後半には3人が泣いている描写があって、いつもそこを見るとウルウルしてしまいます。
そしてミュージックビデオがまたいいのです。
最初、あれ、これ全部同じ人だったの?って思いました。
ミュージックビデオでは是非歌詞をじっくり味わってみてください。
ぐっとくるメッセージが込められているのが感じられると思います。
いつか丸ごと報われるような幸せの形を見つけたい。
争いたいわけじゃないのに、リアをなく巻き込まれる気苦しさ、生きづらさと向き合う鍵は、わがままの中にあるのかも。
という切ない願いが込められている感じがします。
僕はそういう生きづらさと向き合うアニメの3人の姿が大好きです。
きっと同じように感じる方も結構いるんじゃないかと思います。
先輩は男の子のオープニングムービーと、わがままのミュージックビデオの動画URLを概要欄に貼っておきますね。
そして、アニメ先輩は男の子もぜひ見てください。
なんだかいいなと思った方は、ぜひいいねとか好きとかしていただけると嬉しいです。
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今回は先輩は男の子、わがまま、生きづらさと向き合うことという話をしました。
今日はここまで。読書と編集ではITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。