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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、たくさんのワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、
日本の犬と飼い主さんのQOLをあげるおテーマに、犬のあれこれについて、私個人の見解からお話ししています。
時には子育てネタや、留学時代や旅行の思い出などのお話もお届けいたします。
今回は、犬の老化の際についてお話ししようと思います。
一般的に犬の死に飽きと呼ばれるのは、7歳前後と言われますが、
これは私の肌感覚では、小型犬ではえや早いなぁと思います。
実際、大型犬と小型犬では1、2歳の差があるということは周知の事実で、
大型犬は成熟するのが遅く、寿命は小型犬より短い傾向が強いです。
小型犬は成熟が早く、寿命が大型犬より長い傾向になります。
なので、犬の種類によって、また個体差によっても、死に飽きがどこからスタートなのかは曖昧な場合があるんですよね。
犬の老化現象というのは、目で見て、あ、老化だなと確認できるものは、比較的人間と似ていて、
毛色が退色、白髪になってくる、目が白濁してくる、これは白内障もありますね。
実際に視界が見えにくくなる。呼びかけに応じるのが遅くなる。耳が遠くなる。
歩く速度が遅くなる。ジャンプをしたり走ったりすることが少なくなる。
寝ている時間が増える。足が上がりづらくなり、つまづいたり引きずったりする。
飲料、水を飲む量が増える。特に尿の回数が増える。などがあります。
目で見てすぐに確認できる老化が訪れるのは、だいたい10歳くらいから飼い主さんも気づかれると思いますが、
実はそれより前に、老化のサインは出ていることが多いんです。
それは何か、人にも共通するものかなと思います。
それは、好奇心、適応力、問題解決能力の低下です。
特に新しいものへの興味関心、需要を受け入れるということですね。
それらに関することは、5歳を前後に急激に低下していくような印象があります。
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それは、小さい頃にはどんな犬とも仲良くできていたのに、最近は決まった犬としか遊ばなくなりました。
昔から知っている犬とは挨拶したり遊んだりするのに、新しく出会った子にはそっぽを向いたり、
遊びに誘われると怒るようになってきました。というお声からも伺います。
さらには、決まったお散歩コース以外は歩こうとしません。
お散歩では、拝節を済ませると、さっさと帰ろうとするようになりました。
若い頃は何時間でも歩いたのになといったお声、これもまた老化のサインだと思います。
人間でも、小学生の頃には公園で名前も知らないそこにいた子どもたちと出会って知らないうちに仲良くなっていたり、
高校生、学生時代などには寝る間も惜しんでいろいろなところに行って楽しんだりしても、
40代、50代になるにつれて、自分の知らない世界へ飛び込むということに臆病になるということがあると思います。
私はそれを精神的な老化の始まりだと思っています。
もちろん、仕事や家庭の事情、物理的な時間配分、体力の低下などもありますが、
何よりも新しいチャレンジをしたり、考えたり、取り入れたり、受け入れたりすること、
自分の精神的、肉体的、行動的ルーティーンを壊す、崩すことが、その老化に拍車をかけているのではないでしょうか。
犬たちも一緒で、実は3歳を過ぎてくると、自分の生活のルーティーンというものを犬はほぼほぼ定着していきます。
その定着した生活パターンが乱されるとき、犬たちはストレスを感じ、特に要求や問題、体調不良を起こす原因となります。
そしてそのストレス度合いは、犬の年齢が上がるほど、ストレスへの耐性というのは低くなっていくんですね。
私の犬の保育園では、下は生後半年前後の子犬ちゃんから、最年長のワンちゃんは10年以上通っています。
12歳の大ベテランまでが動員していますよ。
昔は名前を犬の保育園としていましたが、3年前に個人事業主になってからは、名称を犬の保育園に変更しました。
幼稚園という言葉は、幼稚な犬のためのもののイメージですが、保育園であれば育むことを保つという漢字を書きますよね。
育むことを保つということは、犬たちの一生において必要であると思ったため、名前を変えたのです。
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まあ、あまり意識はされていないですけどね。
そんなパピーからシニアまでのワンちゃんたちを見ていると、その年齢別のステージや思考の傾向、考え方の癖などがわかってきます。
一般的に、しつけ教室や犬のトレーニングというものは、子犬や若い犬、行動に問題のある犬が行くところだと思われがちですが、私の保育園ではちょっと事情が違います。
私の犬の保育園では非日常を体験すること、そのことにより若い犬は社会勉強と経験、エネルギーの発散を、生犬やシニア犬では脳トレとアンチエイジングを目指しています。
特にシニア犬へのエクササイズで一番大切にしていることは、思考のリフレッシュです。
もう10年以上通っているような子たちは、特に何か困っているとか、悩んでいるから来ているということはありません。
そして、私とのエクササイズもたくさん行ってきているので、例えばベルを見たら、あ、これ鳴らすんだなとか、リードを見たら、こうやって引っ張るんだなとかが瞬時にわかってしまうんですね。
けれど、その決まった思考法を覆すようなエクササイズを時に入れてみると、途端に混乱し、吠え始めたり飛びついてきたり、既存の方法しか行動できなかったりするんです。
例えば、この前私はベテランの子とテニスボールより2回りぐらい大きなサッカーボールの絵が描いてあるボールを使ったエクササイズを行いました。
この時、この子に望んだ正解というのは、ボールを鼻でつっついて、向かい合って座っていた私の方に転がすということでした。
こういうことを教えるとき、私は基本的に声をかけません。
その子が向かい合って私が座って、その子の前にボールを差し出したとき、何を考えてどんな行動をとるのかを先に見てから指導法を考えます。
この子が取った方法は、ボールを前足でタッチする。
その次は、前足でボールをタッチして、後方、私と反対方向に転がすというものでした。
ここで私が、「これは違うよ。もうちょっと考えてごらん。」と言うと、彼女は、「え?何なの?わかんないわよ。」とイライラして吠え始めてしまいました。
私の求める正解に彼女を導くため、まずは足の間にボールを挟んで固定し、鼻をボールに近づけたら正解ということからクリッカーを使って教えることにしました。
同じことを次は10ヶ月の若い犬に試してみました。
この子はボールを初めて見ましたし、このエクササイズは初めてでした。
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最初は初めて目にするおもちゃにテンションが上がってしまって遊び始めてしまったものの、私が意図をしていることを察知することができました。
前足で弾くということをしないまま、このボールは鼻で触るのが正解だということがインプットできたんですね。
さらに4歳の青年期の犬で試しました。
この子は同じように前足で触ったものの、それが正解でないとわかるとすぐに軌道修正をして、鼻でつつくという正解を導き出すことができました。
この3頭を見ても、おもちゃの出現という一つの事柄に対しての思考法とそれぞれの問題解決法が実に違うということがわかる事例だと思います。
ここでさらに面白い事例を挙げるとすれば、入園して月日の浅い怖がりの青犬のワンちゃんに関しては、このボールに対してのモチベーションがまずないので、このエクササイズそのものに身向きもしてくれませんでした。
老化は興味関心の低下と凝り固まった思考法によってまずは引き起こされるものではないかなと思います。
それは決まった環境、決まった家族構成、決まった日常のルーティーン、決まったお友達や決まった人とののみの出会い、決まった学習経験から始まるものです。
犬の保育園に通い続けている犬たちや、私のみことさんに関してはおそらく一般家庭のワンちゃんたちよりも、少し物事を考え自分で解決をする能力、新しいもの、犬、人に出会う機会が多いのではないかなと思います。
私はそのことが犬のアンチエイジング、つまり老化防止につながっていると思っていますし、ひいては彼らのQOLを上げる一つの方法だと思っています。
自然界の動物は毎日毎日自分で自分の食料を確保するために、頭と体を使って精一杯生きています。
ですから、自ら考えてとった行動で食料を得られるということは、犬にとっては最高の充足感、満足感、そして学びになるのだと信じて、私はトレーニングにご褒美であるおやつやトリーツを積極的に使います。
現代の家庭に暮らす犬たちは、長くなった寿命と引き換えに、そして安全・安心と引き換えに、この頭と体を使って自分の食料を得るという機会を失ってきました。
犬の老化を防ぎ、彼らのQOLを上げるためには、若い頃から日常の中に少しずつ違うというエッセンスを取り入れていくことが有効ではないかなと思います。
大きすぎる急激な変化はストレスを招きます。これは年を取れば取るほどストレス度合いが高くなるので、小さな変化を積み重ねていくことが良いと思いますよ。
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あなたのワンちゃんは、ボールを目の前にしたとき、自分で考えていつもと違う行動ができますか?
よかったらぜひ試してみてくださいね。
最後までお聞きいただきありがとうございました。雑音が少し入っておりますが、どうぞ。
お気になさらずにいてくださったら嬉しいです。また次回もよろしくお願いいたします。