木製の人工衛星 宇宙へ
2024-05-30 13:02

木製の人工衛星 宇宙へ

毎日新聞客員委員 元村有希子
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この時間はZoom Up、毎週木曜日は科学です。
毎日新聞の、毎日新聞客員編集委員の元村有希子さんです。
元村さん、おはようございます。
おはようございます。
今日は宇宙のお話ですが、木製の人工衛星っていうのができたんですか?
起きたかって感じですよね。
木製なんて燃え尽きないのかって。
燃え尽きに特色があるので、今日ご説明します。
お願いします。
開発したのは、京都大学と住友林業の研究チームなんです。
住友林業って木造の家が低いっていうメーカーですよね。
ハウスメーカーです。
この2つが手を組みました。
京都大学側の研究責任者は、宇宙飛行士のドイ・タカオさんです。
ドイさんって宇宙飛行士って有名ですけども、もともと研究者からの転身で、2つの博士号を持っている人なんですよ。
宇宙に行かなくなった、現役に引退した後は、京都大学の特定教授として活躍されていて、その2社の共同研究です。
一辺の長さが10センチぐらいの立方体。
正方形というか箱ですね。
ちっちゃいですよね。10センチ角ですから。
重さは1.1キロ。中には電子機器などが入っていますけども、外枠の主要な素材に木が使われているんです。
見た目はね、大きさは違いますけど、戦前の、よく映画とかで戦前でドラマでラジオをみんなが聴いているシーンがある。
あんな感じです。ラジオみたいな感じがしますね。
ちょっと枠のとこに最小限の金具、金属部分があるんですけど、壁面が木っていう感じのね。
組み立てる際に金具も接着剤も使ってないんだそうです。
いわゆる差し物みたいな、日本の伝統産業があるじゃないですか。
実際に木工作家が手がけたそうで、留め型隠し有り組み継ぎっていう技法だそうです。
おお、すごい。よくわからないけど凄さは伝わっています。
これやっぱり釘とかネジを使うとそこから温度変化でひび割れが発生しやすいんで、合理的なんだそうです。
もともと人工衛星って、水木さんおっしゃるように普通金属製ですよね。
アルミニウムの合金なんかで作られるんですけども、人工衛星って役割を終えたらやがて高度を下げて地球の大気圏に突入して燃え尽きるんですよね。
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燃え尽きるようにデザインされているんですね。
ただこの合金だと形状は燃え尽きるんですけども、空気中に微粒子が残るんです。金属の。
その微粒子がやがて大気汚染の一員になるというふうに指摘をされています。
なるほど。だから完璧に燃え尽きなきゃいけないんですね。
それが木造だとってことですか。
そういうことなんです。
もちろん宇宙は酸素がないので燃えませんから、宇宙で活動している間は燃える心配はありません。
なるほど。
ただこれやっぱり木で大丈夫なのかっていう心配があったので、4年がかりでずっと研究をしてきています。
一旦その木、いくつかの種類の木をですね、3種類の木を実際に国際宇宙ステーションに持って行って、宇宙空間に晒すっていう実験をしてるんです。
もう過去にその下地はあったわけですね、実験して。
そうなんです。10ヶ月間晒して持って帰ってきて調べてみたら、例えばその反りとか割れとか剥がれとか、そういうのがほとんどなくて、
宇宙って結構温度変化が最高最低気温が200度ぐらいの変化があるんですけども、
しかも宇宙船が放射線が飛び交ってるのに、本当に材質が安定していて、木材使えるじゃんってなったんですよ。
宇宙空間で湿度とかはどうなってるんですか?
湿度はほとんどないですね。乾いて寒くて暑いっていう感じです。
そんな過酷な環境を耐えたわけですね、木材は。
そうなんです。そのヤマザクラ、ホウノキ、ダケカンバの3種類から一番加工がしやすいホウノキが選ばれました。
今後はですね、この初号機を今年の秋にもプロリダからロケットで打ち上げて、実際に放出します。
働いてもらう。そこから通信環境が安定しているかとか、宇宙環境の測定、簡単な測定なんかをしたデータをですね、京都大学にダウンロードして、
そこでちゃんと実機として使えるかどうかを確かめるそうです。
それができるとなると、またさらに第二段階にということですか?
そうですね。木製使えるねとなれば、人工衛星って今本当に世界中で何千機って多分打ち上げられてるんですけども、
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これを金属製でなくて木製にっていうことになれば、木材の新たな利用の可能性も広がりますし、
宇宙ごみとか大気汚染の改善にも長期的にはつながるかもしれないし、
やがてその例えば本当に月とか火星に足を伸ばすっていうのは時になった時に、宇宙基地で例えばですよ、
巨大な宇宙基地に木を生やして、その木に例えば酸素だからほら、光合成で酸素を作ってくれるし、
切り倒して建材としても使えるってなるとかなり良くないですか?
いいですね。
なかなかこのコロンブスの卵的なことなんですけど、これ実際ね、実は私、この研究が始まる前に、
ドイ・タカオさんから直接聞いてたんですよ。
こんなことをやろうと思ってるって話ですか?
そう、5年前にたまたまイベントでご一緒してお昼ご飯食べてた時に、
僕、人工衛星を木で作ろうと思ってるんですっておっしゃって。
私最初、冗談かと思ってたんです。
その時には、本村さんは、そんなことできるわけないじゃないですかっていう感覚だったんですか?
できるわけないじゃないですかとは言いませんけど、内心ちょっとそれを思ってました。
先生、面白かったとおっしゃるわねみたいな。
でもその時にやっぱりドイさんの頭の中にはちゃんと構想があって、
住友林行さんとのちゃんと共同研究の準備を始めてらしたんでしょうね。
このドイさんっていう人は、本当に不可能を可能にする男として有名で、
宇宙飛行士時代、宇宙に行ってるんですけどね、
日本人で初めて宇宙遊泳、戦災活動をした人なんです。
その時に実は、他の飛行士が人工衛星をスペースシャトルから放出するっていうミッションをやったんですけど、
その放出した人工衛星が制御不能になったんですよ。
それでこれはまずいってなって、ちょっとドイそれ回収してこいって言われて。
戦災活動に、スペースシャトルの外に出て宇宙服で、それで素手でその人工衛星を掴んで回収したんですよ。
何ですか、その超人的な。
すごいですね。本当のウルトラマンなんですよ。
だってそのスピードもあるわけでしょ?
はい、秒速8キロで回ってるんですけど。
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それ素手?本当に?
本当です。
すごいですね、それ。
グローブくらいつけたいですよね。一応グローブで。
皮膚は出してないですよ、さすがに。素手って言ったって。
その人工衛星、重さが1.3トン。乗用車ぐらいの重さがあるんですけども、
その回転しながら漂っている衛星にスペースシャトルごと近づいて、同じスピードで並走しながら、
同意さんともう一人、スコットさんという男の人がいるんですけど、
2人で近づけ、近づけ、今だ掴めって言って、
1.3トンの人工衛星をグアシって掴んで無事回収。
それって映画にもできそうなくない?
多分擬音語を当てるとしたらグアシですよね。
グアシですね。
その後どうでしたって聞いたら、やっぱり相当緊張したけど、意外と軽かったって言ってましたね。
宇宙は無重力ですからね。
重力がないわけですから。
基本重さは感じない。
でも多少、最初掴んだ時は抵抗があったけど、絶対この手は離しちゃダメだと思って頑張りましたって言ってたんですね。
すごいミッションを。
ナポレオンみたいな感じですよね。不可能はないっていうね。
地球に降りてきて総理大臣に褒められて、一番大事なのは気合と熱意って言ったっていうのが聞いてくださいなって。
科学者がそんなこと言うんですね。
気合が大事って。
確かに科学者とは一番違う言葉ですけどね。
その同志さんが思いもかけない木で衛星を作るという不可能を可能にする男は健在だったと。
木は健在ですからね。健在だけにっていう。
京都に行って落ち着けなきゃいけなくなったっていう感じなんですか?
すいません。
お後がよろしいようで。
ありがとうございました。
どうもありがとうございます。
毎日新聞客員編集員の本村幸子さんでした。
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