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今週のものづくりニュース Vol.20【AIポッドキャスト回】
2026-09-12 16:45

今週のものづくりニュース Vol.20【AIポッドキャスト回】

🎙️内容
今回のエピソードは、今週のニュースから「え、そこがやるの?」という視点で3本を紹介しました。ミズノからの出向起業が生んだ、買ってから足を測って一足ずつ3Dプリントする靴・製紙会社の王子ホールディングスが木から作った、PFASを使わない次世代半導体用フォトレジストで幅10nmの線を引いた話・1個170円、RAM520KBのマイコンRP2350に拡散モデルを載せて人の顔を1枚10〜20秒で生成した個人の話。靴屋、製紙会社、170円のマイコン——意外に見えるのは外から見る側の思い込みで、やっている本人にとってはどれも持っている技術の素直な延長、という話です。

▼ 紹介したニュース
・靴屋が測る前に売る、ミズノ発の一足ずつ3Dプリントする靴
・製紙会社の王子が半導体の材料を作った、木由来レジスト
・170円のマイコンが顔を描いた、RP2350で画像生成AI

⏱️チャプター
オープニング
靴屋が測る前に売る、ミズノ発の一足ずつ3Dプリントする靴
製紙会社の王子が半導体の材料を作った、木由来レジスト
170円のマイコンが顔を描いた、RP2350で画像生成AI
エンディング

参考👇
https://fabscene.com/new/news/diff-3d-personal-shoes-3d-printed-mizuno-spinout/
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2609/10/news024.html
https://fabscene.com/new/make/pico-faces-genai-image-model-rp2350-microcontroller/
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サマリー

今回のエピソードでは、「まさかそこが?」と思わせる3つのものづくりニュースを紹介しました。ミズノから独立した企業が、購入後に足を測定し3Dプリントで個別生産する靴を開発。製紙会社の王子ホールディングスは、木材由来のPFASフリーフォトレジストで10nm幅の半導体回路パターン形成に成功しました。さらに、わずか170円のマイコンRP2350で拡散モデルを動かし、人の顔画像を生成した個人の取り組みも取り上げました。これらは一見意外に見えますが、それぞれの企業や個人が持つ技術の素直な延長線上にあることを示しています。

オープニングと本日のテーマ紹介
どうもしぶちょーです。ものづくりnoシテンは、産業機械の現役エンジニアである私、しぶちょーが、ものづくりに関するトピックを独自の視点で解説する番組です。
最初に一つだけお伝えしておきたいんですけど、この番組は、AIが原稿を生成して、それを音声化してお届けしているAIポッドキャストなんですね。
普段のものづくりのラジオとは別のラインで、最新のニュースをAIに整理してもらって、そこにしぶちょーシテンを乗っけた台本を読み上げてもらっている、いわば実験的な番組です。
なので、内容にたまに事実と微妙に違うところとか、ニュアンスが本来とちょっとずれてる箇所が混じる可能性があるってのは、ぜひ頭の片隅に置いておいて欲しいんだよね。
気になった情報は概要欄のリンクから一時ソースを確認してもらえると、より楽しめると思います。
さて今日は、今週分のニュースから、そこがやるの?っていう視点で繋がる3本を揃えました。
1本目は、買ってから足を測る靴の話。
水野から出港起業した大阪の会社が、注文を受けてから足を3次元で測って、1足ずつ3Dプリンタで作って、10日で届ける。
靴屋が測る前に売っちゃうのよ。
2本目は、製紙会社が半導体の最先端の材料を作った話。
ノートや段ボールのオージホールディングスが木から作ったフォトレジストで、幅10nmの線を引いてみせた。
そして3本目は、1個170円、メモリが520kbしかないマイコンに人の顔を描かせた人の話。
画像生成AIが20秒で1枚出てくる靴屋、製紙屋、170円のマイコン、どれもそこがやるの?って思うでしょ?
でも今日の3本、やってる本人からすると、全部自分の持ってる技術の素直な延長なんですよ。
買ってから測る3Dプリント靴「DIFD」
それでは早速いきましょう。
じゃあ1本目いきましょう。
買ってから足を測る靴の話です。
普通靴ってさ、お店で試着して合うサイズを選んで買って帰るじゃない。
ところがこの靴は逆なのよ。
先にオンラインで買う、30秒くらいで済む。
それから足を測りに行って、測ったデータから1足ずつ設計して、3Dプリンターで作って、10日くらいで届く。
順番が丸ごとひっくり返ってるんですね。
聞いてるあなたも靴を買って帰って、家で履いたら微妙に痛いってやったことあるでしょ?
あれ、あなたの足が悪いんじゃなくて、サイズの刻みに足の方を合わせてるからなのよ。
作ってるのは大阪のDIFDっていう会社。
2022年に水野からの出向企業で生まれたスタートアップで、代表の清水裕一さんは水戸で靴の開発をやってた人。
製品名はDIFD。9月1日に販売が始まって、値段は総件25,000円。税込みだと2万7500円です。
で、何がすごいかっていうと、金型を使ってないのよ。
靴って普通サイズごとに金型があって、それで大量に作るから安くなる。
だからサイズは25.0、25.5、26.0って刻みになるし、
左右は同じ型で作る。でもね、人間の足って左右で違うのよ。
この会社が医療従事者100人に聞いた調査だと、靴のサイズが合わないのが原因で病院に来た患者を見たことがある人が54%。
左右の足のサイズ差を健康面で心配している人が74%。
本当に。みんなうすうすしてたけど、量産の都合で目をつぶってきた問題なんですね。
DIFは足を左右それぞれ3次元で測って、DIFのエンジェンっていう自社開発の自動設計システムに通す。
すると同じデザインの靴でも中の形が一人一人違うデータが出てくる。
片方だけ幅が広いみたいな違いにも左右別々の設計で対応できる。
これまで職人が手作業でやるしかなかった個別設計を丸ごとデジタル化したってわけ。
それをゴムみたいにぐにゃっと曲がる柔らかいポリデタン系の樹脂で靴丸ごと一足ずつ3Dプリントする。
TTPっていう素材ね。3Dプリンターやってる人ならわかると思うけど、あれ印刷が地味に難しいフィラメントなのよ。
それで靴を一足丸ごと、しかも売り物の品質で出してるっていうのは相当な調整をしてるはず。
正式販売までに30人で検証して試作は200回以上やったそうです。
私3Dプリンターは家にあるけど靴を出したことはないのよ。それでも、いやー、ものづくり視点でグッとくるのはここでね。
測ってから作るって実は昔の靴屋の当たり前だったの。
職人が足を見て木型を削って一足ずつ縫う。
それが高すぎるから量産になってサイズの刻みに人間の肩が合わせるようになった。
DIFDがやったのはその職人の工程をスキャナと自動設計と3Dプリンターで置き換えて値段を25,000円まで下げたってこと。
金型を捨てたから在庫を持たなくていい。注文が来てから作るから売れ残りが出ない。
工程を変えたら商売の順番まで変わっちゃったのよ。
もちろん正直に言うと今の生産体制は月80足大量には作れない。
軽足も大阪の拠点に行くか出張してもらうか自宅で撮影するかでまだ手間はかかる。
でもね靴屋が測る前に売るって順番に踏み切れたのは作り方が変わったからこそなんですよ。
ものづくりって工程の話で終わらなくてそういうところまで聞いてくるのよね。
製紙会社王子ホールディングスの半導体材料
さっきは靴屋が先に売って売って後で測るって順番を変えた話だったじゃない。
今度はやってる会社そのものが意外な話です。半導体の最先端の材料を製紙会社が作ったのよ。
オージホールディングス。ノートとかコピー用紙とか段ボールのあのオージです。
この会社が9月4日に木から作ったフォトレジストで幅10nmの直線パターンが作れたって発表した。
半導体の回路を作る時ってねシリコンの上に乾燥性の薬剤を塗るのよ。
光を当てたところだけ性質が変わるからそこに回路の形を焼き付けていらないところを溶かして削る。
この薬剤がフォトレジスト。 つまり回路の型を作る材料でこれの性能でどれだけ細い線が引けるかが決まるってことです。
6号機がいくら細く光を絞っても受ける側の材料がぼやけたら意味がないのよ。
半導体の微細化って6号機の話ばっかり注目されるけど実はレジストが追いつかないと線は細くならないのよ。
10nmっていうのはA14世代って呼ばれてる2028年以降の最先端ロジック半導体が必要とする細さ。
6号に使ったのはHi-NAUVっていう開口数0.55の次世代の6号技術。
ASMLが作っている1台何百億円もするアレです。
その評価をベルギーのEMACEっていう世界最高峰の半導体研究拠点との共同研究でやって幅10nmの直線と直径16nmの穴の両方が形になった。
10nmって髪の毛の太さの1万分の1ウイルスより小さい。 その幅の線を光で焼いて薬品で溶かして綺麗な直線にしてるのよ。
しかもエッチングつまり実際に削る工程までちゃんと通ってるんですね。 ここでなんで製紙会社があって思うでしょ。答えは材料なのよ。
今のレジストはPFIS有機物素化合物を使ってる。 PFISは永遠の化学物質なんて呼ばれてて分解されにくくて体に蓄積する。
だから王子を中心に規制が進んでて半導体の現場は性能は出るのに使えなくなるっていう板挟みになってる。
業界は本当に代わりの材料を探してるのよ。 王子が持ってるのは木質バイアーマスつまり木の成分を科学的に加工する技術。
紙を作るために100年以上木を分子レベルでいじってきた会社なのよ。 そのノウハウでフッ素を使わずに保存の安定性とプロセスの安定性と
微細パターンの性能を両立させたレジストを作った。 2024年に先にEUV対応版を作って2025年からEMFと組んで今回がハイリNAでの実証ってわけ。
いやーこれは製造業の人間としてめちゃくちゃ痺れるのよ。 王子ってパルプからエタノールを作るとかセルロースで燃料電池の電解膜を作るとか
ここ数年ずっと木を紙以外の何かにするってことをやってる。 紙の需要が減るのはわかりきってる。
だから自分たちの本当の強みを紙を作ることじゃなくて木の成分を扱えることだって定義し直したのね。 その延長線上に
半導体があった。 私は半導体の材料なんて完全に専門外なんだけどこの話の構造は聞いてるあなたの会社にもそのまま当てはまると思うのよ。
自分たちの強みを製品名で言ってるうちはその製品が古びたら終わり。 工程とか技術で言い直せた会社だけが全く別の市場に出ていける。
製紙会社が半導体の材料を作れるならあなたの現場の技術もまだ行ったことのない場所で使えるかもしれないってことなんですよね。
170円マイコンRP2350での画像生成AI
さあ最後の3本目。靴屋製紙会社ときて最後は170円のマイコンです。 マイコンに絵を描かせた人がいます。
RP-2350っていうラズベリーパイピーコツーに乗ってるマイコンがあってね。 1個1ドル日本円で170円くらい。
メモリはラムが520キロバイト。メガでもギガでもないキロです。 聞いているあなたがマイコンを触っている人ならこの数字で無理でしょうって思ったはず。
CPLDCUって名前で活動しているTimさんがこれで拡散モデルを動かして Timさんが128ピクセルのカラー画像が1枚10秒から20秒で出てくるのよ。
ノイズだらけの画像から少しずつノイズを取り除いて絵にしていく方式があってね。 ステールディレクサーエッションとかフラックスとか今画像生成AIの主流はこれで拡散モデルと呼ばれている。
普通はGPUと何ギガものメモリがいる。 Timさんのモデルは290万と170万の2種類で、フラックスの4000分の1。 それでもちゃんと顔が出る。
この番組前にロックゴー02で言語モデルを動かした話とか ESP32で言語モデルを動かした話をやったじゃない。 今回はその系譜なんだけど文字じゃなくて絵っていうのが新しいところ。
でどうやって520キロバイトに押し込んだかがもう本当に工夫の塊なのよ。
128×128のカラー画像ってそれだけで48キロバイトある。 直接いじったらメモリの1割が絵だけで消える。 だからTimさんはVAEっていう圧縮機で画像を16×16×8×24分の1の潜在空間に縮めて、その小さい世界の中で拡散モデルを回すことにした。
ところが絵を縮めても今度はモデルの重みが乗らない。
290万パラメータを普通の32ビットで持つと11メガを超えるからね。 そこで重みを8ビットの整数に落とす。 落とすと品質が崩れる。
崩れた分は量子化した後にもう1回自分自身を教師にして学習し直す自己上流で取り戻した。
それでも重みを全部RAMに置くのは無理だからフラッシュメモリからDMAで少しずつ流し込みながら計算する。
RAMには今使う分しか載せないのよ。ここまでやって後は削れるところを全部削る。
男性か女性か笑ってるかどうかみたいな条件付けは学習するネットワークをやめて5クラスパス8ステップの参照表に拡散のステップはたった8回。
学習はRTS5編級90で2週間夜ごと回した。
でここが今日一番言いたいところなんだけど、Timさん本人がブログに書いてるのよ。
コードの下働きの多くはクードコードとファブラフィーブに任せたって。
この番組の原稿を書いてるのと同じ会社のAIです。マイコンに絵を描かせるAIを作るのにAIに手伝わせてる。
いやー時代よねー。
私もE資格を取ってAIの実装をやってる側の人間なんだけど、この話で唸るのはモデルを小さくする技術そのものよりどこを捨てるかの判断なのよね。
解像度は128で十分。条件は5通りで十分。ステップは8回で十分。
全部用途に対して十分を見極めて削ってる。だから170円で足りる。
マイコンに顔を描かせるのは推敬に見えるかもしれないけど、その十分を見極める目はそのまま製品設計の目なんですよ。
まとめとものづくり視点
靴屋が図る前に売って製紙会社が半導体の材料を作って170円のマイコンが顔を描く。
今日の3本全部そこがやるのって話だったでしょ。でもどれもやってる本人からすると自分の持ってる技術の素直な延長なのよ。
意外に見えるのは外から見てる側の思い込みなんだよね。
今日は買ってから足を測る靴の話。製紙会社が半導体の材料を作った話。そして170円のマイコンが顔を描いた話。
この3本をお届けしました。並べてみると全部そこがやるのって話だったのよ。
でも中身を見ると靴屋は昔の職人の工程を新しい道具で取り戻しただけ。製紙会社は木の成分を扱う技術をそのまま別の市場に持っていっただけ。
マイコンの人は用途に対して十分な線を見極めて削っただけ。
意外に見えるのは外から見てる側が靴屋はこう製紙会社はこうって決めつけてるからなんだよね。
ものづくりの強みって製品の名前じゃなくてその裏にある工程とか技術の方にあるのよ。
だからあなたも自分の仕事を製品名じゃなくて何ができる技術かで一回言い直してみてください。
そうするとまだ行ったことのない場所でその技術が使えることに気づくからね。
エンディング
というわけで今回はここまでとさせていただきます。
私は技術ブログしぶちょー技術研究所も運営していますのでそちらの方もぜひチェックしてください。
Xの方も毎日ものづくりに関する投稿してますのでよろしくお願いします。
ポッドキョストものづくりのラジオの方も毎週土曜日週1で配信中です。
お時間あればぜひ聞いてください。
というわけで今回はここまで。
以上しぶちょーでした。ではでは。
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