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今週のものづくりニュース Vol.14【AIポッドキャスト回】
2026-08-01 17:14

今週のものづくりニュース Vol.14【AIポッドキャスト回】

🎙️内容
今回のエピソードは、今週のニュースから「AIが実験室から降りてきて、現場の泥臭い制約とぶつかり始めた」という視点で3本を紹介しました。1300円マイコンで動くLLM・工場ロボットの30分職業訓練・3Dプリンターの個体差を見抜くAI。メモリが足りない、教える時間がない、機械にクセがある——現場が「そういうもんだから」と飲み込んできた制約にこそ、AIの出番が来ています。

▼ 紹介したニュース
・1300円のマイコンで、AIがおとぎ話を語り出した
・ロボットの"職業訓練"が30時間→30分に
・同じ型番の3Dプリンター、AIが「機械のクセ」を見抜いた

⏱️チャプター
オープニング
1300円のマイコンで、AIがおとぎ話を語り出した
ロボットの"職業訓練"が30時間→30分に
同じ型番の3Dプリンター、AIが「機械のクセ」を見抜いた
エンディング

参考👇
https://blog.adafruit.com/2026/07/29/running-a-28-9m-parameter-llm-on-an-8-microcontroller/
https://roboticsandautomationnews.com/2026/07/29/mimic-robotics-introduces-frontier-video-action-models-to-the-factory-floor-at-audi/103705/
https://fabscene.com/new/news/imdea-lbnl-3d-printer-noise-aware-optimization/
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感想

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サマリー

今回のエピソードでは、AIが研究室から現場の泥臭い制約に直面し始めた3つのニュースを紹介しました。まず、1300円のマイコン「ESP32S3」上で大規模言語モデル(LLM)を動かす技術が、限られたメモリを工夫で乗り越える設計の妙を示しました。次に、アウディの工場でロボットの職業訓練時間が30時間から30分に短縮された事例は、画像生成AIの物理理解が現場の自動化を加速させる可能性を提示。最後に、AIが同じ型番の3Dプリンターの個体差を見抜き、個別最適化することで生産精度を向上させる研究が、職人の暗黙知を数値化する道を開きました。これらはいずれも、メモリ不足、訓練時間、機械の癖といった現場の「そういうもの」とされてきた制約にAIが挑む最前線を示しています。

オープニング:AIが現場の制約に挑む
どうも、しぶちょーです。ものづくりの視点は、産業機械の現役 エンジニアである私、しぶちょーが、ものづくりに関するトピックを独自の視点で解説する番組です。
最初に一つだけお伝えしておきたいんですけど、この番組は AI が原稿を生成して、それを音声化してお届けしている AI ポッドキャストなんですね。
普段のものづくりのラジオとは別のラインで、最新のニュースを AI に整理してもらって、そこにしぶちょー視点を乗っけた台本を読み上げてもらっている、いわば実験的な番組です。
なので、内容にたまに事実と微妙に違うところとか、 ニュアンスが本来とちょっとずれている箇所が混じる可能性があるってのは、ぜひ頭の片隅に置いておいてほしいのよね。
気になった情報は概要欄のリンクから一時ソースを確認してもらえると、より楽しめると思います。
今日は今週分のニュースから、AI が実験室から降りてきて、現場の泥臭い製薬とぶつかり始めた、って視点でつながる3本を揃えました。
1本目は、電子工作でおなじみの1300円のマイコンが、自力でおとぎ話を語り出した、という話。
スマホよりずっと非力なチップに、どうやって AI を詰め込んだのか、そのからくりが見事なのよ。
2本目は、工場のロボットの職業訓練が30時間から30分に縮んだ、というアウディの生産現場の話。
画像生成AIの会社が絡んでるってのが、また面白いところでね。
そして3本目は、同じ型番の3Dプリンターを3台並べたら、AIが、こいつらは性格が違うと見抜いた、という研究。
これ、職人さんが昔からやってた機械の癖読みの話なんですよ。
安いチップ、ロボットの訓練、機械の個体差、切り口はバラバラに見えて、全部 AI と現場の距離がぐっと縮まったって話です。
1300円マイコンで動くLLM:制約が設計を研ぎ澄ます
それでは早速いきましょう。じゃあ1本目いきましょう。
電子工作をやってる人ならみんな知ってる、1300円くらいのちっちゃいマイコンが、自力でおとぎ話を語り始めた、っていう話なんですよ。
ESP32S3っていう、Wi-Fi付きで8ドル、日本円で1300円ほどのチップがあってね。
趣味の電子工作から家電の中身まで、そこらじゅうで使われてる定番中の定番なんだけど、
GitHubのSLVDEVさんという開発者が、このチップの上で2890万パラメータの言語モデル、いわゆるLLMを丸ごと動かしちゃった。
クラウドには一切つながず、この小さなチップ単体で、昔々あるところに行って、英語の物語を延々と紡ぎ続けるのよね。
いやー、ちょっと待てと。LLMって、大規模言語モデルって名前の通り、でかいのが売りじゃない。
ChatGPTみたいなやつは、データセンターの化け物みたいな計算機で動いてるわけでしょ。
それがなんで1300円のチップで動くのか。
このカラクリが本当に見事でね。
このマイコン、作業机にあたる高速メモリのSRAMが、たった512KBしかないの。
一方でモデルは、4bitっていう手法でギュッと圧縮しても15MBくらいある。
机の30倍のサイズよ。
どうやっても乗らない。
で、どうしたかというと、Googleが最新のコガチメントAIで使ってる
必要なページだけ本棚から抜くっていう技術を応用したの。
モデルの大半を占める約2500万行の巨大な単語テーブルは、
遅いけど容量に余裕のあるフラッシュに置きっぱなしにする。
そして文章を1トークン、1単語進めるたびに、
実際に必要になるたった6行、450バイト分だけを本棚から抜き出してくる。
毎回全部を読まないから、遅い本棚でも間に合っちゃうというわけです。
机の上で常に計算してるのは、全体のわずか2%、56万パラメータ分だけなのよ。
この設計の割り切りが効いて、最初は毎秒0.57トークンしか出なかった生成速度が、
チューニングの積み重ねで毎秒9.7トークン、17倍まで伸びたんだって。
足りない機材を投げくんじゃなくて、読ませ方の工夫で速度をもぎ取っていく。
この泥臭さがいいんですよね。
ただ正直に言っておくとね、このモデルにできるのは用事向けの短い物語を紡ぐことだけ。
質問に答えたり、指示に従ったりはできません。
学習データが童話集みたいなコーパスだからね。
1300円で何でもできるAIが動いた、みたいな煽りにしちゃいけないところは、ちゃんと抑えておきたい。
でも私はこれ、おもちゃの話だとは全然思ってなくて、
制約が設計を研ぎ澄ますっていう、ものづくりのど真ん中の話だと思うのよ。
メモリが足りないなら、全部載せるのを諦めるんじゃなくて、
データの置き場所と動かす動線を設計し直す。
機械設計で言えば、材料をどか盛りして剛性を稼ぐんじゃなくて、
リブの入れ方を工夫して軽くて強い形を作る、あの発想と全く同じなんだよね。
私も家でラズベリーパイを自宅サーバーにして自動化ごっこをやってるけど、
この手元の非力な機械でどこまでやれるかっていう遊びは、ガチで設計力が鍛えられるのよ。
しかもこの話、遊びで終わらない。
クラウドに繋げない産業機器とか、応答速度が命の組み込みの世界に、
AIが降りてくる道筋そのものだからね。
コードはGitHubで公開されてるので、聞いてるあなたも腕に覚えがあるなら、
ぜひ覗いてみてほしい。
製薬って、性能の敵じゃなくて、いい設計の親なんですよ。
ロボット訓練時間の大幅短縮:AIが現場の段取りに切り込む
続いて2本目。
AIが降りてくる先は、安いチップだけじゃないのよ。
自動車のアウディの生産現場で、ロボットの職業訓練にかかる時間が、
30時間から30分になったっていうニュースなのよ。
産業用ロボットに新しい作業を教えるのって、実はめちゃくちゃ大変でね。
今の主流のAIロボットのやり方だと、人間がお手本の動きを何十時間分も見せて、
実演データを集めて覚え込ませる必要があった。
そこに今回、Mimic Roboticsっていう、スイスの中立飛行科大学初のフィジカルAIスタートアップが、
FlaxMimicっていう新しいモデルを発表して、この追加のお手本が、
タスクの難しさにもよるけど、30分程度で済むようになったと。
教えるのにかかる時間が、ざっくり60分の1。
現場に入れるまでの展開期間も、数ヶ月から数週間に縮んだっていうのよね。
で、面白いのが、この会社が組んだ相手なの。
ブラックフォレストラボスっていう、画像生成AI、Flaxで有名なドイツの会社。
CEOのロンバッハさんは、画像生成ブームの引きつけ役になった、
ステイブルディフュージョンの論文を書いた本人ね。
なんで画像生成の会社がロボット?って思うじゃない。
ここが今回の革新で、動画を生成できるAIって、大量の動画を学習する過程で、
物がどう動いて、どう落ちて、どう曲がるかっていう、物理の常識を既に身につけてるのよ。
だから、ロボットをゼロから訓練する代わりに、その物理を分かってる目に、腕の動かし方だけを後付けしてやればいい。
追加のお手本が30分で済むのは、そういう理屈。
言葉と画像から動きを組み立てる従来型のロボットAIと違って、
動画で世界を予習済みなのが効いてる、というわけです。
運転免許で言えば、教習所に通う前から、助手席で何万時間も道路を見てきた人みたいなもんだよね。
じゃあ、アウディが実際の生産ラボで何をテストしてるかというと、
柔らかい部品の扱いなの。
いやー、これがまた渋いところをついててね。
ケーブルとかゴムのシール材みたいなグニャグニャしたもののハンドリングって、
掴むたびに形が変わるから、ロボット自動化の世界で何十年も越えられなかった壁なのよ。
プラモデルと粘土細工くらい難易度が違う。
そのアウディの担当者が、従来のロボティクスでは不可能だった作業が解けた、とまでコメントしてるんだから、これは結構な事件よ。
私も産業機械の業界にいる人間だから、これがどれだけ大きいかは肌感覚でわかるのよね。
ロボット導入で一番金と時間を食うのは、実はロボット本体の値段じゃなくて、
ピーチング、つまり教え込みの工数なの。
作るものが変わるたびに教え直しがいるから、多品種少量の現場ほどロボットの採算が合わなかった。
教える時間が60分の1になるなら、この採算ラインがガラッと動く可能性がある。
これを聞いてるあなたの現場にも、段取り替えが多すぎてロボットを諦めた工程、あるんじゃない?
あるなら、その工程の名前を思い浮かべながら、この先を聞いてみて欲しいのよ。
もちろん、まだテスト段階で全面導入じゃないし、30分ってのも条件付きの数字だから、そこは冷静に見ないといけないよ。
ロボットの世界、デモ動画と現場導入の間には深くて暗い谷があるからね。
でもね、1本目がAIが1300円の機械に降りてきたって話だとしたら、こっちはAIが現場の段取り時間に切り込んできたって話。
実験室の綺麗なデモじゃなくて、生産現場で一番シビアに見られてる工数っていう数字を直撃してるのが、今週一番グッときたところなんですよ。
3Dプリンターの個体差を見抜くAI:職人の暗黙知を数値化
そして最後、3本目。ロボットが仕事を覚えるスピードの話をしたけど、今度はAIが機械の性格を見抜いたっていう研究です。
スペインのINDEAっていう材料研究所と、アメリカのローレンスバークレー国立研究所のチームが、同じメーカーの同じ型番の3Dプリンターを3台並べてアルゴリズムに診断させたのね。
そしたらAIが、この3台は個体差が大きいから、まとめて扱わずに1台ずつ別々に調整すべきっていう判定を下した。
カタログ上は全く同じ機械のはずなのに、1台ごとに癖がある。それを人間の勘じゃなくて、統計の数字で見抜いて、しかも機体ごとに教え方まで変えたっていう話です。
いやー、渋いでしょ。でもこれ、地味に聞こえるかもしれないけど、量産をやったことがある人ほど、めちゃくちゃ刺さる話だと思うのよ。
3Dプリンターを使っている人なら、うなずいてくれると思うんだけど、同じ機種で同じデータを流しても、仕上がりって微妙に揃わないのよね。
部品の高さ、組み立てのばらつき、ベルトの張り具合、一個一個は小さな差でも積み重なると、1台1台に個性が生まれちゃう。
今回の研究のやり方は2段階になってて、まず各機体に診断用のテストを実施して、1台ずつの健康診断書、つまり性能プロファイルを作る。
次に、その分布を統計的に見比べて、機械同士がどれだけ離れているかを数値化する。
で、ここからが賢いところでね。似てる機体同士なら、まとめて一括で最適化して効率を取る。
差が大きいなら、1台ずつ個別に最適化して精度を取るっていう方針の選択まで、アルゴリズムが自動でやるの。
3台での検証では、個別最適化が選ばれて調整の収束が大幅に早くなった上に、印刷した部品の重量誤差もグッと減ったんだって。
診断してから治療方針を決める、お医者さんの問診みたいな流れですよね。
これ、ものづくりの現場の目で見ると、職人の暗黙地がアルゴリズムになった話なのよ。
ベテランって必ず言うじゃない。この機械は癖があるからって。
この旋盤は熱で伸びる。あのプレスは朝一だけ寸法が動く。
ああいう機械と長年付き合って初めて見えてくる個性を、診断テストと統計で炙り出してるわけ。
で、量産の本質って、突き詰めるとバラツキとの戦いなんですよ。
一台で良いものを作れるのは試作の腕なんだよね。
同じものをどの機械で作っても、何個作っても揃えられて初めて量産の技術。
だから機械ごとの補正を自動でかけられるってことは、
3Dプリンターを何十台も並べる、いわゆるプリントファームが、
ホビーの延長からちゃんとした量産設備に化けるかどうかの分かれ目になるのよね。
研究チームもプリンターだけじゃなくて、新材料の探索やセンサーの覚醒にも同じ枠組みが使えるって言ってて、
射程はかなり広い。
うちにもバンブラボの3Dプリンターが3台あるんだけど、機種がバラバラでもそれぞれ扱いのコツが違うのは日々感じてるところでね。
同じ型番でもそうなんだって言われると、ものすごく腑に落ちる。
まだ3台での検証っていう研究段階ではあるけど、コードも実験データもGitHubで全部公開されてるから、
追思できる人は世界中にいる。
あなたの職場にもあるでしょ?この機械は癖があるから気をつけろっていう言い伝え。
あれって実は数値化して自動化できるデータの卵なのよ。
まずはその癖を先輩の感覚のままにしないで、一回ちゃんと記録に残してみるところから始めてみてほしいのよね。
エンディング:現場の制約こそAIの出番
今日は1300円のマイコンで動くLLM工場ロボットの訓練が30時間から30分、同じ型番の3Dプリンターの個体差をAIが見抜く、この3本をお届けしました。
振り返るとね、全部AIが実験室のデモを抜け出して現場の泥臭い製薬と組み合い始めたって話だったのよ。
メモリが足りない、教える時間が取れない、機械には癖がある。どれも現場の人間が、まあそういうもんだからあって飲み込んできた製薬じゃない。
でも今週の3本は、その飲み込んできた場所にこそAIの出番があるって教えてくれてるのよね。
だからあなたも今日、自分の仕事や趣味でそういうもんだからあで済ませてる製薬を1個だけ紙に書き出してみてください。
それもしかしたら一番美味しいのびしろかもしれないからね。というわけで今回はここまでとさせていただきます。
私は技術ブログ、支部長技術研究所も運営していますのでそちらの方もぜひチェックしてください。
Xの方も毎日ものづくりに関する投稿してますのでよろしくお願いします。
ポッドキャストものづくりのラジオの方も毎週土曜日週1で配信中です。お時間あればぜひ聞いてください。
というわけで今回はここまで。以上、支部長でした。ではでは。
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