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#64物価高だけど安くなってた!
2026-09-14 11:53

#64物価高だけど安くなってた!

いろいろなものが高くなっていますよね!この物価高の中で安くなったと感じたものがありました。金属3Dプリンターです。それはなぜかということを話したいと思います。

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サマリー

今回のエピソードでは、物価高の中で金属3Dプリンターの価格が大幅に下がったことに焦点を当てています。かつて1億円以上したものが、特許切れや部品価格の低下により、現在では数千万円程度で購入可能になりました。これにより、製造業における切削加工と積層加工という異なる設計思想の重要性が増しており、両方の技術を持つ技術者の必要性が高まっています。また、個人の足に合わせたカスタムメイドの靴が手頃な価格で提供されるようになった例も紹介され、技術革新が身近な製品にもたらす変化が語られています。

物価高と金属3Dプリンターの価格低下
こんにちは。岐阜県の工業高校で教員をしている、すみです。 この番組、未来をつなぐものづくりでは、日本の製造業を支える企業の技術や、そこで働く人たちの思い、そして工業高校の教育の魅力をお届けしていきます。
最近、ファストフードのあるバーガー店に行って、お気に入りのバーガーを頼んだら、これ、ちょっとした店でランチ食べれるんじゃないかなっていうような金額でした。
いや、高くなったなぁと思って。でもよくよく考えてみたら、ランチもですね、1000円以内で食べれるところってほんと少なくなってきましたよね。
物価高っていうのがじわじわとのしかかってきてますよね。いろんなものが行頭している中で、最近ですね、おぉ安くなったなぁっていう風な驚きを覚えたものがあるんですよね。
それは何かと言いますと、金属3Dプリンターなんです。今、新しい実習棟を建設する上で、いろいろな実習機材を導入するということで計画してるんですけども、その中の一つに金属3Dプリンターというのがあるんですよね。
6年、7年くらい前ですかね。ものづくりプラザ2号館という、これもまだできてまだ間もない実習棟があるんですけども、そこを建てるときに一度話があったんです。金属3Dプリンターを入れようと。
ただしそれを見積もりしたときの金額に、びっくりしましたね。1億を超えていました。これは費用対効果としてはちょっと悪すぎるんじゃないかなということによって見送ったんですけどね。
価格は高いけどもそんなに使わないだろうということで、私の中で認識は止まっていたんです。
そしてまあいろいろな学校で金属3Dプリンターを導入したという話を聞くたびに、これは高くて費用対効果悪いだろうなというふうには思ってました。
ただ今回もですね、一つの目玉に金属3Dプリンターという実習装置を入れようというのがありましたので、まあこれは入れるしかないなということで、じゃあどんな金属3Dプリンターを入れようかなということで色々調べていたんですけどね。
これがまた随分と安くなっているんです。今日はそんな話をしていきたいと思います。
金属3Dプリンターの普及とヨーロッパの製造業
先日のポッドキャストでも理想精密さんというところに行ったという話をしたと思いますが、そこでこんな話も出てたんです。
金属3Dプリンターの話なんです。金属3Dプリンターってどういうふうになってきますかっていう話をしたときに、実はヨーロッパでは金属3Dプリンターが主流になっていくんじゃないかっていう話をしてみました。
え?っていうふうに思ったんですけども、ヨーロッパの製造業っていうのは本当に面倒くさいことはやらないということらしいんです。
ですから複雑な形状を削るっていうことよりも、もう積層していった方が早いじゃないというような考え方らしいんですよね。
実際ジェットエンジンのパーツなんかは20個の部品を組み立てていたのが、もう一つの3Dプリンターの部品だけでできるというふうになったみたいです。
そうなるとコスト的にもかなり安くなりますし、強度等の問題がなければ使えますよね。
でも価格は高いでしょうっていうふうに思ってたんですけども、今ですね、ピン切りですよね本当に。
これは樹脂の皆さんの身近にもある3Dプリンターありますよね。
それも同じようなことを言えるんですけども、それもだいぶ安くなってきましたよね。
この一つの要因はですね、特許が切れたっていうこともあるんです。
3Dプリンターの熱溶解積層、FDMの基本特許というのが2009年頃に執行して、誰でも使えるようになったっていうところで色々な会社が参入しやすくなって、
そこに使う部品ですね、モーターとかマイコン基板とか、そういったのもどんどん安くなってきたという背景がありますね。
じゃあ金属3Dプリンターどうかというと、同じようにですね、2010年に基本特許が切れたんですよね。
それに加えてファイバーレーザーの値段が一桁下がったっていうのが大きいんです。
金属3Dプリンターというのは金属の粉末をレーザーで溶かして、そして積層していくという、そういったものづくりなんです。
ですから、このレーザーの金額が安くなったっていうのは本当に本体自体の価格を下げる革命的なことなんですよね。
なんでファイバーレーザーの値段が下がったかといったら、これはですね、大量に作られるようになったからなんです。
それだけですね、必要な部分が出てきたからなんです。
金属3Dプリンターの製造方式と価格
ただ、この金属3Dプリンターもファイバーレーザーで溶かしているものばかりではなくて、
樹脂の3Dプリンターみたいに金属の粉を樹脂で固めて積層して、その後脱脂炉に、脱脂というのは、
そういった樹脂を溶かす炉に入れて、そしてその金属を焼結させる炉に入れてっていう形で金属にするというような方式もあるんですよね。
これだとレーザーもいらないので装置そのものはもっと安くなるんです。
ただ後工程ということで、焼結させたり脱脂をさしたりと、そういった面倒くささがあるんですけどね。
ただ価格的にはかなり安いものが出てきたっていうのはこういった背景があるんです。
日本の製造業とヨーロッパの比較
では先ほどのヨーロッパのものづくりと日本のものづくりというものをちょっと比較してみたいと思いますけども、
先ほどの説明は合ってるようで合ってないっていうのが正確なとこですね。
むしろヨーロッパが積極的で日本が慎重っていうものの言い方が正しいかなというふうに思います。
というか産業の構造かなというふうに思います。
なぜならばですね、ヨーロッパには完成品メーカーがたくさんあるんです。
例えば飛行機だったらエアバス車がありますよね。
エンジンだってロールスロイス車とか、そういった完成品を出荷する会社があるんですよね。
そうなると規格を変えたりとか、もしくは部品の認証を変えたりとか、
そういったことが主導権がある中でできますので、やりやすい、進めやすいというところがあります。
でも日本は違うんですよね。完成機メーカーというのは国内にはほとんどないです。
産重工と言われるIHI、三菱重工、そして地元岐阜の川崎重工航空中カンパニーも、
これはボーイングやエアバスに部品を出荷しているような協力会社と言ってもいいんですよね。
ですがなかなか主導権を握って認証を変えたり部品の仕様を変えることはできないんです。
そういった背景もあるというふうに考えられます。
切削加工と積層加工の思想
じゃあこれだけ安くなった金属3Dプリンターどうするんですかということなんですけど、
まあこれも先定してですね、ぜひ導入していきたいなというふうに思っています。
これはですね、金属3Dプリンターが珍しいとかそういったことではないんですよね。
日本はですね、ものづくりは基本的には切削って言って工具で金属を削り出すと、
要は金属の塊を削り落としていく、マイナスにしていくってことなんですよね。
ただ3Dプリンターの概念は何もないところから積層していく、
つまり足し算していくってことなんです。
ですから考え方が違うんですよね。
切削を見越して設計するのか、もしくは積層を見越して設計するのか、
この2つは全く思想が違うんです。
ただどちらも必要な時代になってきているというのは間違いないなというふうに思っています。
順序としてはでも切削をある程度やってから積層の設計、
ディーファムと呼ばれるんですけども、そういった考えをやっていくといいんじゃないかなと。
その方が切削にはいろんな制約がありますから、その制約を知った上で積層でものを作る。
そして積層でものを作ったものが完成品とは言えないんですよね。
それまた切削して完成させなきゃいけないっていうのがほとんどのものづくりなので、
ですから両方の考え方を持った技術者が必要になってくるっていうことなんです。
カスタムメイド靴と技術の応用
ものづくりもいろんな考え方、作り方ありますよね。
ぜひ皆さん興味を持って、これどうやってできてるのかなっていうことを少し考えて
身の回りのものを見てくれるとまた楽しさが違ってくると思いますよ。
今日は3Dプリンターの中でも金属3Dプリンターがだいぶ安くなったよという話をさせてもらいました。
だいたい昔は1億円っていうのが当たり前でしたけども、もうピン切りですよね。
ピン切りといっても10万20万ではないんですけどね。
1千万近くはするかなというふうに思いますが、
ただこの5、6年でだいぶその金額の幅が出てきたということでは
導入しやすいという教育機関も多くなってきてるんじゃないでしょうか。
金属3Dプリンターの話ではないんですけども、ある靴の販売が始まったっていうニュースも耳にしました。
それはですね、足を3Dで計測して一人一人に合わせた靴を作るっていうのが販売されるようになったみたいですね。
今までは26.5とか27とか決まったサイズの靴を皆さん買ってたと思いますけども、
これからは自分の足のサイズをスキャンしてそれにぴったりな靴を作るっていうのが2万5千円でできるようになってきてるという話なんです。
フルオーダーだとそんな金額では普通はできませんよね。
しかもですね、やはり足のサイズが右左違うのはこれ人間として当然なんですよね。
形が違う、微妙に違ってきて当然なんですけども、
それを両方同じサイズの同じ形の靴を履いてるっていうのはある意味不自然で、
これはですね、年齢を重ねた時にそれがトラブルで足腰に痛みを覚えるという人も出てくるみたいなんです。
ただこれ自分にぴったりな靴ができたらどうでしょう。
そういった靴もなくなるんじゃないかなっていうふうに思っています。
ですからいろんな機械いろんな作り方がありますけど、
その機械で何をどのように作るのかっていうことなんですよね。
やはりそれは人間が考えるアイデアということなんでしょうか。
その発想をどうやって身につけるのか。
これは今の制約を正確に知っている人がその制約の外側にある解を見つけられるんじゃないかなって思ってるんです。
切削の限界を知らない人には積層の価値は見えてきません。
ですから切削も積層も一緒に考える必要があるんじゃないかなっていうふうに思います。
冬のボーナスでちょっとその靴興味あるから頼んでみたいなと思ってるんですよね。
2万5千円高いな。いや安いかな。
ちょっと足腰が痛いなという年齢ですからね。
ちょっと試してみようかなというふうに思います。
またその感想はまたおいおいということにしたいと思います。
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