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S4#68 【#ポッドキャスト読書会】地下の鳩 / 西加奈子
2026-08-17 26:53

S4#68 【#ポッドキャスト読書会】地下の鳩 / 西加奈子

#ポッドキャスト読書会

【8月】西加奈子の世界

→https://open.spotify.com/playlist/6yvdgXjybb9CSVniaSpsAh?si=1t9Eso3oQbqZFxctSpUu7w&utm_source=copy-link&pi=4sfZJRNwSsux5&sci=spotify%3Acard-config%3A7A8bfYiMTKYmx9UIltEfxm




スプリットタンってなに?なんでしたの?

と思う方はこちらをお聴き下さい

【#29 なんでスプリットタンにしたの?】

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サマリー

今回のポッドキャスト読書会では、西加奈子の作品世界に焦点を当て、特に「地下の鳩」を深く掘り下げています。話し手は西加奈子の作品群の中でも「美しい人」と並んで「地下の鳩」が最も心に響いたと語り、その理由を解説しています。西加奈子の魅力は、人間の持つずる賢さや弱さ、そして普通から外れた部分に光を当て、読者が共感し、時に苦しくなるような人間描写にあると分析しています。 「地下の鳩」は大阪を舞台にした、キャバ嬢と客引きの男性との恋愛劇であり、同時に人生のどん底や成長の物語でもあります。特に、男性視点の描写が巧みで、現代の「めめしい男たち」の弱さや甘えたい気持ちを救い取っている点が評価されています。物語は、金銭的な困窮や、セックスに対する複雑な感情、そして「かっこつけたい」という男性の本能が描かれ、登場人物たちのリアルな葛藤がリアルに描写されています。 また、作中のヒロインの「自分は汚い」という自覚を持ちながらも明るく振る舞う姿や、左右非対称の目(ガチャ目)といった特徴、そしてよく食べる姿に魅力を感じると述べています。物語のタイトル「地下の鳩」は、地下鉄のホームにいる鳩に、人生に疲れ、投げやりになった時に気づくというメタファーとして解釈され、主人公の心情の変化と日常の残酷さを象徴していると語られています。最終的に、この作品は人生の「失恋旅行」や「人間社会の縮図」を描いたものであり、大阪にゆかりのある人や、人生で「生きていたな」と感じる瞬間がある男性に特におすすめだと締めくくっています。

ポッドキャスト読書会:西加奈子の世界
こんにちは。
本日はポッドキャスト読書会の8月となります。
ポッドキャスト読書会の3回目というわけで、今月のテーマは【西加奈子の世界】というね。
西加奈子について、読書会でみんなで話し合っていこうよという月でございます。
こちらの企画を立ち上げてくださったのは、「大丈夫じゃなくて大丈夫!ジェリーボックスにメール検索!」という2つの番組をやられているしおりさんの企画でございます。
ぜひともね、プレイリストのほうを概要欄に貼っておきますので、他の人のものも聞いていってください。
【スープタン男のみんな違ってみんないい】
はい、ごきげんよう。スープタン男のTsuNです。この番組はみんな違ってみんないいを言い訳に私の好き勝手話す番組です。
で、適当にね、聞き流してください。
皆さん、西加奈子、まあ有名な大作家ですよ。私も大好きですよ。
案外ね、読んだことがないみたいな人も多かったりしているみたいで、ああ、そんなもんかなんて思ったりもするんですけど。
代表作って何だろうな、黄色い象とかかな。黄色い象はすごく売れた気がするね。
あとは、漁港の肉子ちゃんは映画になったよね。アニメ映画になったりなんだりっていうのを見た気がしますね。
まあ、やっぱり黄色い象と漁港の肉子ちゃんが2つ少し有名で、その後はさらばとかね、この間直樹氏を受賞したさらばなんていうのも有名なのかななんて思いますね。
最近だと雲を探す、カナダでね、糖尿生活を送っていたっていうね、ノンフィクションだったんですけど。
なかなか大変だね、それ。いやーって思うようなノンフィクションでしたね。
まあ、雲を探すも是非ともね、物語で読んでみても楽しいかもしれません。
「地下の鳩」への深い共感
まあ、その中でね、私が西かなこの好きな作品は、美しい人と今回おすすめをする地下の鳩というね、
私はこの2つが西かなこの中で私の心にぶっ刺さってしまっているベスト小説なんです。
美しい人もね、たまに読みたくなるんですよ。やっぱり明るくはないんだけどね。
西かなこの良さって、暗転劇でもないんだけど、
人間社会ってこうだよね、人間ってそういうとこあるよね、こういうやついるよねっていうね、
人間のこすい部分とかこずるい部分みたいなものに注力して注目して書いていたり、
その中でこすいやつだって傷つく、うまくいかねえやつだって真面目に生きてたってうまくいかねえ時はあるみたいなさ、
そういうね、なんだろうな、普通とのギャップ、世の中日本における普通ってやつ、
大多数派に入れない部分が誰しも持っていると思うんだ。
マイノリティである部分っていうのが自分を責め立てる、なんで私はできないんだろうみたいなもののアンバランスさ、
みたいなものが、なんだろう、交差する物語が多い気がするんです。
そして今日はこのね、私が一番好きな地下の鳩。
これね私ね、たぶんね3回から買ってんだよね、
あの本当に好きすぎて、本当に好きすぎてね、
俺地下の鳩いろんな人にあげちゃってんだよね、
ぜひ読んでって言って、読んでみなって、
え、西金子読んだことないのって言って、
え、俺もほんと地下の鳩いいから読んでみなってあげちゃってて、
なんかたぶん3回目か4回目なんですよ。
そう、やっぱりね定期的になんかふと読みたくなって、
買ってしまって、で今回ね、この読書会、
ポッドキャスト読書会で紹介するってなって、
いや西金子と言ったら俺は地下の鳩を語らなきゃって思って、
読んでたんですよ。
いえいえ、ほんとギリギリね、
昨日読み終わったんですけど、
いややっぱね、いいなって思うんです。
男の話なんですよ、地下の鳩は。
で、このね、西金子という作家はですね、
男性視点がとてもね、気持ちいいんですよね。
なんか女性作家が描く男性像っていうものも、
多少少しあるんだけど、
その中でも今、めめしい男達って増えてるじゃない。
どんなにカッコつけたってさ、
なんだろう、精神的にめめしかったり、
ホモソーシャル上位の男達だって弱い部分があったり、
女の膝枕で泣きたい時だってあるわけですよ、
男達だって甘えたい時だってっていうね、あるんですよ。
ただそれを世の中で許せなかったり、
自分で許せなかったりみたいな、
そういうめめしい部分を西金子は救い取ってくれてるんですね。
だから共感してしまう、
だから苦しくなってしまうっていうね、
そんな本なんですよ。
「地下の鳩」の物語と登場人物
物語はと言いますと、大阪の話なんですね。
大阪の南の話なんですよ。
震災橋とか、お水商売の話ですね。
なんだけどこれがね、大阪のね、安天劇なんですよ。
大阪でくすぶってる、
クソみたいな中年になってしまった脚引きの男。
カッコダメ人間みたいなね、男と。
このヒロインのキャバ嬢みたいな、
キャバ嬢かな、ホステスかな、
みたいな女のお話なんですけど。
恋愛劇といえば恋愛劇なんですけど、
安天劇といえば安天劇で、
かといって人間が成長する物語だったりもするし、
人生においてこういう時間って、
やっぱりみんなあるんだなって思うんです。
これが売れたっていうのはやっぱり、
この投げ出したくなる時とか、
自暴自棄になってしまう瞬間みたいな、
人生においてそういう時間があると思うんです。
ただその自暴自棄になっている時ってさ、
きらめいてるじゃん。
振り返るとね、死ななきゃね。
でももうダメだっていう時に、
全突破するほどに、
投げありになってる感じっていうのがすごく好きでね。
これはね、本当、
俺は大阪に住んだことはないけど、
妻が大阪だから、
それで遠距離恋愛をやって大阪に通っていたので、
大阪の空気感というのがなんとなく知ってはいるんですよ。
でもこれを妻に読ませたところ、
いやーこれは司にはわからん空気感やろみたいなことを言われて、
やっぱり救い取れない瞬間っていうか、
この影みたいなものっていうのは、
やっぱりね、救い取れないところもあると思うんですよ。
でもこの大阪のお水商売も、
きっと俺は救い取れないところがあるんだけど、
この大阪のね、なんだろうな、
ダメ人間っていうのが、
情緒があるんだよね。
この物語は大阪なんだよね。
歌舞伎町とか横浜とかのお水商売の
暗転劇のカップルの話じゃないんですよ。
これは大阪だから人情があったり、
またカッコつけたい男の、なんだろう、
プライドみたいなものも邪魔してるんだろうな。
イキってる男の話なんですよ。
イキってる中年の男の話なんです。
この主人公というか、
ヒーローがですね、私はとても好きで。
この文庫本、地下の鳩という文庫本なんですけど、
こちら2つ物語が入っていて、
表題の地下の鳩というものと、
第2編にはタイムカプセルという物語が入ってるんですね。
このタイムカプセルと地下の鳩はなんだろうな、
スピンオフ的な話になっていて、
同じく大阪で生きるオカマちゃんの、
オカマ家業というものをやっている女の話なんですけど、
ミスターレディ、ニューハーフ、オネ、
呼び方は時代によって変わるが結局はオカマだ。
その呼び方が自分には一番しっくりくるし、
慣れているみたいなところで始まるんですよ。
このね、ミミィの方が世の中の人には来るみたいなことが書いてあるんですよ。
ミミィいい女なんだけどね、なかなかいいねって思うんですよ。
オカマっていうのはね、傷ついて人生太くて寂しさを重ねながら、
それでも私らしく生きていきたいみたいな、
そういう誇りを感じるんです。
大阪の空気感と大阪弁の魅力
少し読書メーターを見て感想を読んでいたら、
みんなこのタイムカプセルの方にね、
感想を厚く語っている人が多くて、
ほんとかって思って。
もちろんすごくよくできてるんですよ。
すごく感情移入しちゃうんですし、
すごく好きな物語なんだけど、
俺はこの氷台の地下の鳩っていうのが刺さってしまってですね。
あとこのね、大阪の物語だから大阪弁なんですよ。
その大阪弁のイントネーションがね、
わからない!くそ!って思いながら、
妻に朗読させたりしてますね。
ここの会議括弧ちょっと読んで。
どうしても文章を読むときに、
俺はイントネーションとか文章の流れみたいなものが標準語として読んじゃうわけじゃん。
だから大阪弁の発音が入ってないから、
悔しくなるんだよね。大阪の物語を読んでると。
でもそれもまたいいよね。楽しいよね。
このね、ヒロインの女もなかなか暗くてね。
自分は汚いのだとはっきり思うことができたっていうね。
自分は汚い女なんだって言いながらも、
ひょうひょうと明るく少しあほぶって過ごしているんですよ。
それが無邪気さに映るっていうところを男に惹かれるっていうのも分かって自分の武器なんだけど、
かといって高級店やきれいなお店で働けるほどの強さはないし容姿はないって自分のことを見限っている。
とも言えるんですよ。
ただそこは生活の中でもあって空気もあるわけじゃん。しょうがないわけじゃん。
それでね、私優眼なんですよね。このヒロインは。
片目が大きくて片目が小さいみたいな。
いやー左右の目のバランスが崩れてる女って俺好きなんすよ。
もう私優眼の女が好きで一重二重、二重三重、一重三重みたいなね。
そういう目のガチャ目の女が案外俺は嫌いじゃなくてそこに魅力値っていうものを感じてしまうんですよ。
このねガチャ目も好きでね、やっぱり目というものの印象がやっぱり人間は顔がさ、顔の印象の中で目というものが強いから
目のガチャ目っていうのがね一つすごく魅力的に映ってしまう瞬間みたいなものがある。
そこがさ愛嬌みたいなものになったりもするんだよね。
金銭感覚と人間関係の描写
細い。体は細いけどめっちゃ食うんすよこのヒーロイン。
もうねそれがいいよね。よく食う女っていいよね。
飯をさいっぱい食う女ってさ、やっぱそれだけで魅力的に映るわけですよ。
バカバカ食うなっていう男もこの世の中にはいますけど、
俺はもう全然逆でもう食えば食うだけ見てて気持ちいいぐらい食う女が好きでっていうねところがあるんですよ。
まあね、金はなくなるよね。
そうっていうのはねこの物語の軸でもあるんだけど、
どんどんどんどん食わせて食わせて寿司行ったり、キャバクロ行ったり、中華行ったりみたいなことをして女に食い物を食わせているわけですよ。
見ついでいるって言うんじゃなくて、飯を食いに行ったら男が払うみたいな。
そういう価値観を持っている主人公ですから、どんどんどんどん金を使うわけです。
でも飯っていうのは本当毎日飯を奢ってたら金なんかなくなるわけでさ、そこまで金持ってるわけじゃないんですよ。
だってダメ人間だから。客引きやってるような男ですから。
でそのツンケンしたイキってる男に対してやっぱりね女の方が強いんだよ。
女の方がね受け止めて受け入れて丸めて温めてくれんですよ。
いやーいいなーって。
あとこのねセックスの価値観って言うんじゃないけどさ、
毎日飯を食ってふと思い出してしまうほどに恋なのかわからないけどふと思い出してしまうのはあの男だったみたいな瞬間なんだけど、
ただね2人ともセックスをする気があんまりないっていうのもわかるんですよ。
お水商売で生きてるとねあんまりねセックスしたってしょうがねえなみたいな。
あんまりセックスしたくねえなって。
セックスをすることでこの大切に思っているなあなあなあ関係性や感情や大切に思っているものみたいなものを汚してしまうような
危機感みたいなものがねやっぱりあるんだなって思うんですよ。
その危機感がこの地下の鳩には両者とも出ていて、
でそこでやっぱりでもね恋愛をしているわけですからやっちゃうんだけど、
やっちゃったときに逃げ出すように逃げ出してしまったり、
そのやっちゃった後に再び顔を合わすときになんかどことなく気まずい。
けどそれを覆い隠して何の気もしてないぜ何の気にもしてないぜっていう顔をしながら
腹減ったがーって声かけに行くんですよ。
もうそのなんだろうな狭い世界で狭い価値観で、
でもねかっこつけたいんですよ男は。
男はかっこつけたいんだよっていうこの男はかっこつけたい話なんですよ。
もうそれがねもう俺はもうパンチラインとしてもう残して、
もう今日はねこのパンチラインっていうコーナーは設けませんが、
もうこの地下の鳩の中ですごいもう本当にねここは泣きそうになったようなワンシーンがあって、
もう金がないっていうねワンシーンがあるんですよ。
かっこつけてる男が飯を奢ってた男がごまかしながら面倒を見ててかっこつけたい女にかっこつけてたんですよ。
それでもう金がないってその女に独白をするシーン、
もうどれだけ傷つくか、どれだけ自分がやるせない気持ちになるかっていうのが、
俺ここのシーンめっちゃわかるんですよ。
金がないって言いたくないじゃん男たちは。
男は特に恋愛中は女にさもう金がないって言えなかったなーって思うんです。
今だってねあんまり言いたくない言葉ではあるけど、
でももう今の方が気軽に言えんなとは思うんだけど、
今金なーいって、もうお金なーいって、
でもねそのねもうお金ない、もう今お金ないっていうのは使える金がないっていうだけでさ、
さかのぼること15年前からね、
15年前くらいなんていうものはもう本当に使えば使う分だけなくなっちゃって、
それでイコールさ金がないっていうのはマジで金がないのよ。
今の金がないとは質が違う金がないなのよ。
だからそこの心の余裕っていうのはあるよね。
「金がない」シーンと心の余裕
まあ別に使わないでおいている金はあるんだけど、
このお金は今そのために使う分のお金じゃないからお金はありません。
我慢してくださーいって今なら言えるんですよ。
でもその時ってそんなに金ないから、
使うだけ使うし、かっこつけたいし、
いいもん食いたいし、いいもん着たいし、楽しく過ごしたいんですよ。
でもねほんと、
飯だって2人で行ったらね、
そんなことを繰り返してて、
1日で3万使ったなーとか4万使ったなーみたいなものをね、
考えてしまうんですよ帰り道に。
でもね、
なんで来てくれないの?なんで会ってくれないの?みたいなことをね、
女側に言われたら忙しいんだよ。
じゃあ週末にまた行くよ。なんて言うね。
なんの気ないふりして金を作って行くんですよ。
それはね、なんかあったなーって思うんです。
それでね、そんな風に生きてて。
でもね最後ね、金がないって。
もう金がないって。
言うのはもう本当にきつくて、
もうここのシーン本当に好きなんです。
それでね、ほんと、
破滅願望というか、
汚い自分を綺麗にするというか、
そういうね、ヒロインがね、
咳を切って溢れてしまうわけです。
心の水が溢れてしまうんです。
一滴ずつ一滴ずつ、
溜め込んでいた自分の中に冷たいものがあったんですよ。
それが溢れてしまっても、
貯金を全部使って海外に行こう!みたいなね、
ことになるんですよ。
それがね、また切なくてね。
ヒロインの幼児化と関係性の変化
食欲っていうものがね、バグってしまうと、
やっぱり吐きにも吐くということにもなって、
このね、最初になんだろうな、
食べているときは吐いてないんですよ、ヒロインは。
でも食うようになって吐くようになって、
ちょっと摂食っぽくなっちゃうみたいなね。
それはやっぱりね、溢れてしまって、
もう自分は限界に来ているから、
溢れてしまったんだろうなっていうこのね、
描写、移り変わりみたいなね。
ここがとても良くて、
それでね、どんどんどんどん幼児化していくんですね、
このヒロインが。
幼児化していくというか、
アホっぽく自分のことを子供っぽく振る舞うことで、
この男が救われるんじゃないか。
自分と同じように悲しみを少しでも、
なんだろうな、
自分の寂しさを紛らわせられるんじゃないか、
みたいな風に感じるんだろうなって思うんですよ。
いっぱい食べて、キャハキャハ笑って、
酔っ払って、で、トイレ行くときに、
おじっこつって、トイレに行くような女が、
全くしょうがねーよなーって、
この彼氏に言わせてあげている、
みたいな思わせてあげているっていう、
この気配り感っていうか、
そういう関係性の感じになるんですよ。
それがね、またなんか上手くいかなくて、
切なくてっていうね、感じなんですよ。
まあそう、それでね、
「地下の鳩」のタイトルの意味
二人がきれいになるために、
あふれてしまった心を取り戻しに、
海外に行くんですよ。
もう香港に行こうって言って、
香港に行ってもどうしようもないねっていう感じなんだけど、
このヒロインの、
独身女のお水商売の貯金を、
できた貯金を全部使い果たしてしまおう、
みたいなところもあったりして、
でもなんだろうな、
自分と比べて顔が可愛くない妹がいて、
その妹が上手く社会的に認められて、
家族のことが心配ないからみたいな、
お姉ちゃん心というか、
悔しさというか、
女の嫉妬心、安心感みたいなものが全部悩まずになっている状況で、
あーもうゼロにしちゃおう、
全部使い切ろうっていうね、
思い切りの良いヒロインなんです。
それでどんどんどんどん自分がスッキリするために、
自分の貯金をどんどんどんどん使っていくんですよ。
この旅行から帰ったら、
もう終わりなんだ、
別れるんだ俺らはって、
なんか同等なく二人で分かっているみたいな、
まあ失恋教室ですね。
失恋旅行ですね。
それでね、
でも帰国後に、
なんとなくまだ一緒にいる、
みたいなのがね、
結局二人とももう別れるつもりで、
終わるつもりで旅行に行って帰ってくるまで、
そんな気持ちだったんだけど、
結局帰ってきてもなんだかんだ一緒に
いちゃうっていうね、
この現実的終わり方っていうのもまた好きで、
いいなって思うんですよ。
そうだな、
そんな感じの物語の概要なんだけど、
好きなシーンはさっきの金がないって、
男が独白するシーン。
それでね、お水商売をやってるわけですよ、
このヒロインは。
それでスタッフみたいなもの、
チーフにね、写真を撮る子がいて、
なんで写真なんか撮ってんの?
私写真家になりたいんですっていうね、
女の子がワンシーンでちょっと出てくるんだけど、
そしたらその写真が、
いいなっていう空気感で、
いい写真だなって思うんですよ、ヒロインは。
いい写真だって。
多分それは気持ちのいい写真とか気持ちの悪い写真っていう
意味じゃなくて、
なんだろうな、うまく切り取られてしまった心の内まで
映り込んでしまっている写真を
撮られてしまったみたいな。
そこで心が動いてしまったんだろうね。
そういういい写真だなって思える感性を持っているんですよ。
でもね、
口から出る感想は、
めっちゃブサイクに写っとるやん、
もっと綺麗に撮ってやん、みたいな感じでね、
言ってしまうんですよ。
笑ってふざけて子供みたいに。
そこを振る舞ってしまう瞬間ってやっぱあるよなって。
思う悲しさとか寂しさもあったりしてさ。
ただ、
この地下の鳩っていう題名の意味を考えると、
この大阪メトロだよね。
地下の駅のホームで鳩がいるって。
鳩がいんなーって。
駅構内に鳩がいる。地下鉄なのに。みたいなさ。
その鳩をふと見つめてしまって、
汚い鳩だなーって。
でも駅なのに太ってんなーとか。
なんの気もしない瞬間なんですよ。
鳩を見るのって。
鳩、駅で鳩を見たことがある人は
わかると思うんだよね。
疲れてる時と余裕がない時と、
もう投げやりになっている時に、駅の鳩に気が付くんですよ。
人間ってそういうもんだよね。
って思うんですよ。
なんかふと座り込んでさ、
しまう瞬間みたいな。
のがあったりすると、もう限界なんだよね。
あの時ってね。
でもそういうのを、地下の鳩っていう。
鳩を見ている男の描写で、
この鳩が際立ってんだよね。
そこのシーンもとても好きでさ。
物語の終わりと始まりに、
そんなシーンで終わるんだけど。
まあよくある手段といえばよくある手段だけど、
ここの気持ちの変わりようだよね。
最初の物語の始まりの鳩を見ている自分と、
最後にもうこの状況になって鳩を見ている自分とって、
確実にヒーローの心打ちは変わってるんですよ。
でもね、あんま状況は変わってないんだよね。
なんだったらちょっと悪化してるみたいな。
そういう現実というか、
日常は変わらないというか、
残酷さというか、
そういうものをざらついた気持ちにさせながら、
それでもね、心が少し軽くなっている自分がいる。
頑張るかって。きっと頑張るはずなんですよ。
カッコつけながら。
作品の推薦と感想
ぜひともね、西金子の地下の鳩ですね。
私、西金子で一番オススメです。
地下の鳩。もし読んだことがあるよっていう人は、
美しい人の方も読んでください。
私、西金子でこの2冊だけもうプッシュしてます。
結構人生でもうプッシュしてます。
大阪生まれ大阪育ちとか、大阪に住んだことがあるみたいな人は、
すごくわかると思うんだ。この地下の鳩の。
大阪の物語だから、ぜひともね、大阪にゆかりがある方は、
読んでいただきたいなって思う物語です。
あの時は生きてたなーっていう瞬間が、
人生上ある男性の方は、
ぜひとも読んでいただきたい。
そんな1冊ですね。
やっぱりね、人間界の宿図というか、人間社会の宿図をね、
書こうとしたのかなーなんていう気配もするんですけど、
おすすめです。
本日はこんなところで終わろうと思います。
本日はポッドキャスト読書会というわけで、
ぜひとも感想ツイートなどなど
してくれたら嬉しく思います。
買ってみたよとか読んでみたよみたいな感想があったら
とても嬉しく思います。
この企画に参加をしているプレイリストを
概要欄に貼っておくので、
ぜひとも他の人のやつも聞いてみてください。
前回のやつ面白かったな、ムッシュさんのやつ面白かったなー
なんて思って、今回はどんなね
感想がいろんな人のお話が聞けるのかなと
今からワクワクしております。
またねー
26:53

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