医大剣道部の夏合宿と語り手の叱咤激励
皆さん、おはようございます。
昨日は、かなり山奥の方まで、大学のご近所にあります、県立医大の剣道部の夏合宿の初日だったんですね。
で、午前から稽古は始まってたんですが、私は午後から参りまして。
それで、初めてだったんですけどね、ついつい劇を飛ばしてしまったんですよ。
というのがね、試合稽古を途中で、基本みっちりした後で試合稽古をするというのでね、
ちょうどOBの方と指導者の先生と私がおりましたので、3人で審判をしたんですね。
そうしましたらね、中途半端な内ばかりなんですよ。応援の声の方がまだ大きいみたいな、そういう試合だったんですね。
で、それでは旗は上がらないよということを指導者の先生がやんわりおっしゃったんですが、私はその後を受けて補足させていただきますということで、
なぜ君たちはね、99%のうちで辞めてしまうのだ、そのようなね。
例えば、日本舞踊の演技指導を受けに来ているような、そういう世界じゃないやろ。
昔の人は命がけでこの技術を伝えてきたんやろ。それをみんな、君たちは学びに来ているんでしょう。
でね、やっぱり偉大戦ともなると、もちろん文武両道でやってきたわけやから、どんなに勉強忙しくても50-50でやってきたわけじゃないでしょう。文と武をね。
絶対100-100でやってきたはず。そこをね、思い出してほしい。その絶好のチャンスに自分が弟として打っているのにもかかわらず、
99%で辞めるっていうのはね、いかがなものか。120%出してもね、勝てるかどうか定かではないところをね、
何をやっているんだと私は思うと、全く理解できないというふうに伝えたんですね。
でね、これを分かりやすく言うと、試合稽古というのはね、内部の試合稽古というのは模試のようなものなんですね。
模擬試験。花火が上がってます。模擬試験の点数が悪かったですが、悪かったんです。
先生、何かアドバイスをいただけませんか?ってね、聞かれているようなものなんですよ。
そんなもん分かっているじゃないですか、本人が一番。日頃の勉強の量が足りなかっただけじゃないですか。
でしょ?それでね、拝点が1点のところと20点のところと、力ね、入れようがね、違う受験生なんて一人もいないと思いますよ、そんな。
ここは1点やからちょっと40%くらいの力で回答しようかとか、ここは20点やから全力で回答しようかとか、そんなね、受験生どこにもいないですよ。
頭ボヨヨの子でもそんなしないですよ。
なのにね、なんで内部の試合で100%出し切れないのか。それはね、いろんな原因があるんですよ。
我々の指導者が常日頃ホイホイ稽古をしている指導者がいる。ホイホイ稽古というのはホイホイホイホイと受けるだけの稽古をしてしまっている。
これは第一の原因ですね。多析思考ですけれども第一の原因です。
2つ目挙げるとしたら、全力を出し切る切羽詰まった試合を見てきてない、目で体験してないということですね。
3つ目は日頃その模試である内部の試合を重視して、その前段階の基本稽古、基本稽古の中の申し合わせ稽古で3本勝負を、3本勝負か1本勝負をしていない。
ちんたらじ稽古してるんちゃうんかと。
そこで、たとえ基本の面打ち1本にしても120%で打つような子が1人でもいてたら、このチームの流れはガラッと変わるんですよ。
誰か1人。私、指導者とOBの先生はお泊まりになりましたが、私、お夕食の準備がしてなかったので、
4時半に、ここで帰らせていただきますって言って、劇を飛ばした後に言ったら、記念撮影先しますのでちょっとお待ちくださいって言って記念撮影して帰ってきたんですが、
ちょうど寝る前ぐらいにキャプテンからLINEが入りましてね。今後は99%の打ちは完全にやめますと。120%で臨みます。合宿中はもちろん最後まで120%。
帰ってからもそういたします。今後ともご指導よろしくお願いしますというLINEが入ったんですよ。キャプテンには伝わったかなと思って、OKのスタンプをボーンと押して返したんですけどね。
やっぱり一つには、受ける側の年長者の、言ってみれば歌舞伎役者のような剣道を直さなければいけない。
私たちの子供の頃の、その時のおじいちゃん先生というのはね、武専出身の先生いらっしゃいましたよ。ゾロゾロいらっしゃいましたよ。
武専ご出身の先生と一般の先生というのは、もう子供の目にも明らかなんですよ。一見してわかるんですね。そして何にもおっしゃらないんですよ。稽古終わった後って、こここうしなさい、なんにもおっしゃらないんです。
それでね、その先生方がね、どういう稽古をなさったかって言ったら、その当時の全日本選手、ほとんど大阪府県の先生方でしたが、そのトップクラスの先生がもう肩でね、ゼーゼーゼーゼーに息をするぐらい、もうあっという間に息が上がってるんですね。
ということは、それだけ真剣な一本勝負をしてるんですね。だから我々の世代のものの責任でもあると思うんですよ。
それとね、やっぱりね、コロナで一旦ぐちゃぐちゃになった経緯がありますよね。で、コロナに翻弄された部分もあります。他の競技は柔軟でしたね。でもやはりまだ今でも引きずってますね。
そこをね、どうやって乗り越えていくのか。いや、こちらを修正すればね、こちらがね、また足りなくなって、またこちらを足せば、こちらがまた具合悪くなる。もうね、シーソーゲームなんですよね。釣り合ってますからね、常に。
だから便利なものを買えば、それには不便なことが絶対ついてくるんですよ。同じだけの。もうこれね、調理器具とかね、買い漁ってた頃ね、嫌というほど経験しましたね。
だから、我々もね、自分の素振り一本のね、に対してのね、意気込み、切り返しを受ける時の態度、もちろん切り返しをする時の自分のパワーの出し方、それをね、バックストレートに来てるのにね、
なんで60キロで走るの?みたいな。そんなすごいマシンに乗ってんのにね。何やってんの?っていう話でしょ。はっきり言って。だから、それだけ激を飛ばしたんですから、次行く時は、私は130%ぐらい。
本当に500馬力売れる。冗談は冗談じゃないですけど、これ真剣なお話だったんですよ。本当にね、私はいつも何か一言お願いしますって、これよく剣道の世界で聞かれることなんですよ。
イビチャ・オシムの言葉と量稽古の重要性
でも、よかったよっていうことしか言わないようにしてるんですけれどもね。でもその私も、昨日は内心ぶっちぎれました。ということで、今日からね、オシム語録っていうのをちょっとね、読み返してみようと思うんですよ、私もね。
なぜね、オシムって在籍期間が短かったのに、これほど我々の心の中にね、残ってるんだろうってね、今だに思いますね。もうやっぱりこの人の思考の深さと言語能力ですよね。
もうそれに、一回一回のインタビュー、共同記者会見、もう一回一回一つ一つに我々はね、感動しましたね。それに対してね、イチャモンをつけるようなジャーナリストはいなかったですね。
本当に感動いたしましたね。なぜ心打ったのか、ちょっと読み返してみようと思いましてね。うちにはね、ナンバーの文芸春秋写のナンバープラスっていうのは、ナンバーの別冊みたいな、それ一冊しかないんですけれどもね。
ちょっと最初の部分だけ読んでみますね。第1章の1ですね。
2人のボクサーがキックをしている。1人は5発のパンチを出し、もう1人は4発しか打たない。そして最後の5発目が違いを作り出す。
いやー、ほんとこれね、昨日ね、まさにこの状態ですよ。もうね、練習にしても本番にしても、もう量が勝る人の方が勝っちゃうんですよね。
それスタミナなのか技術なのか両方でしょうけれども、ということはね、試合で勝とうと思ったら、その一歩手前の練習、その日頃の日常生活、もうそこを鍛え直さなければ絶対に無理なんですね。
でね、昨日ね、その山奥でずっと指導されている先生にはお会いできなかったの。なぜかというと、今日からだと思いますが、名古屋で八段審査があるんですね。その八段審査の審査員なんですよ、その先生はね。
で、私は2時半からの稽古に何を間違えたか一時に駆けつけちゃったんです。それでね、1時間半もあるのでね、先生のお宅にちょっとお届け物をしようと思いまして、お尋ねしたんですね。
そしたら奥様出てきてくださって、まだ先生いてるからちょっと上がってくださいと言われましてね。で、上がって先生、お久しぶり、もうご無沙汰申し上げません。
で、もう稽古着袴のままお邪魔しまして。で、先日ね、その大阪の80を超えられた阪神の先生が来られて、我々に審査の指導をされたんですよ。
そんで審査の指導をした後にね、阪神の先生方、教師の先生方ずらっと正面に並ばれまして、中央にその本日の講師の先生、大阪の先生です、S先生。
私は40年ぶりに道場でお会いしました、約40年ぶり。40年前に大阪市立修道館というところで何回か稽古をお願いした経験があります。
その時にはその先生はもちろん大阪府県のレギュラーメンバーでしたが、2番手、3番手、ヘッとすれば4番手、5番手の先生でした。
でも今、御健在であれだけの稽古をされる先生がいらっしゃらない。もうナンバーワンになっちゃってますね。
その先生の素振りを見た瞬間に、私、鳥肌がザッと、もう全身鳥肌だったんです。
ベテラン剣道家の素振りから学んだこと
その時のお話を、私が訪ねた山野先生に申し上げて、
明日会うぞって言うんですよ、名古屋で。必ず伝えとくから。そんなことがあったか。
私は当時ナンバーワンでずっとナンバーワンだった先生の、一番私を長く見てくださった先生の、天才と呼ばれた先生の素振りを、間近でしょっちゅう見てきました。
しかし今まで先生方の素振りとかトップ選手の素振りを見て、鳥肌が立ったことは一度もないんです。
なのになぜその80を過ぎた先生の素振りを見て、鳥肌が立ったか。理由がわからない。
だってこの先生とこの先生の違いを説明せよと言われても私にはできないんですよ。
でも明らかに全く別物なんですよ。全く違う。同じ動作をしているのに全く違うってね。
どういうことって私も鳥肌汗かきながら、その瞬間的にそれを思いました。
その後、稽古をして、もう並んでも仕方ないと思って、目をつけたまま、その日は稽古をなさらなかった連盟の会長と一緒にね。
すごいですねって言いながら、その先生の稽古を拝見してたんです。
次から次へとかかっていく若手に対してね、一本勝負をするんですね。
全部勝ち。最初から最後まで全部勝ちだったそうです。
でね、後からね、私はその先生にご挨拶に行きました。先生40年ぶりでございますと。
ごめんなさいね。でね、先生、先生の素振りを拝見して、全身鳥肌が立ちましたって申し上げたんです。
そうしたらね、わかったかっておっしゃって、実は八段受験前から受験する、合格してしばらくきっちり10年間、毎日1500回したと。
それを聞いた瞬間、私は耳を塞ぎましたって、その山野先生に申し上げたんですね。
先生、だって私ね、里の先生にね、ずっと言われてましたよ、素振りは200本以上するな、肩悪するぞって。
そうで1500ってね、それ天文学的数字ですよって先生。
で私ね、じわじわじわじわね、痛くなったらやめ、痛くなったらやめ。
それで改善しながら、今やっと300まできましたが、これがね、1年がかりで500になったとしてもね、それの3倍ですよ1日って先生、お話ししたんですよ。
必ず言っておくからって言ってくださいましてね、まさかこんな身近に、その先生と今もつながっている先生がいらっしゃるとは思わずに。
量稽古とメンタル強化、そして自己への戒め
でここでね、このオシムのこの一言が出てくるんですね。
一人は4発しか打たない、そして最後の5発目が違いを作り出すんだ、量ですよ結局は。
で量ができるように質が改善されていくんですよ、ほんと。
で、えっと、メンタル強化もそうですよ。
フィジカルの量の稽古をして初めてメンタルが強化されるんですよ。
そんな座禅しただけでメンタルなんか絶対強化されませんから。
だからオシムは量の問題だっていうことをしきりにおっしゃいましたが、これをね、やっぱりね量からね、逃げてしまうんですね。
私、本当にね、それをなんかね理由をつけて、今は休む時だからとか、休養もトレーニングの一つだとかね、そういうことをね、理由をあーだこうだとつけながら量から逃げるんですね。
しかし量を積み上げていって、量を昨日よりも今日、今日よりも明日と量を積み上げていくしかね、我々ね、メンタルも技術も強化できないんですよ。
なんで私ね、今頃それに気がついたの。もっと若い時にね、教えてよって思っちゃうんですけどね。
長々と繰り返しのようなお話をしましたが、そういうことで私は子どもたちに激を飛ばしましたが、学生に激を飛ばしましたが、
本当はね、人に言いたいことってね、自分が自分に言いたいことなんだなっていうことをね、必死必死と思い知らされております。
ということで、稽古に行けてよかったなと思いました。初日だけでしたが。
彼らの健闘を祈りたいと思います。では皆様ごきげんよう。