坂本隆一の影響
Maple in Melbourne。こんにちは、Mapleです。この番組は、オーストラリア・メルボルン在住のMapleが、見たり体験したり感じたことを、ゆるりと配信する番組です。
先週の配信は、喋り足りない部のまいこさんが企画された、雑談系ポッドキャストの日 Vol.2に参加したというエピソードでした。
ハッシュタグザツポデイで検索していただくか、まいこさんがプレイリストを作ってくださったので、そちらから企画に参加された番組を聞くことができます。
私も少しずつ聞かせていただいているんですけれども、本当にいろいろな番組があって、とっても楽しいです。
ご兄弟とか学生の時の親友という、昔から知っている人同士の番組だったり、SNSで知り合って会話が楽しいのでそれを配信しようという方で始められた番組とか、
あとはお一人でのおしゃべりに引き込まれていく番組、雑談と言いながらも聞く人にとって新しい発見がある番組などなど盛りだくさんです。
プレイリストを概要欄に貼っておきますので、みなさんもぜひ聞いてみてください。
そして今月3月は、おしかつ二次元ライフラジオの水城誠さんが主催されている、ポッドキャスターが地元の都道府県をPRしようという企画、ポッキャPRバトンがあります。
期間は3月13日から21日まで。
このメイプリンメルボルンは3月15日土曜日の配信です。
私はですね、横浜出身なので横浜の話をしたいと思っています。
ぜひこのポッキャPRバトンもお楽しみにしてください。
坂本隆一さん。
おとんどの日本人は知っている方だと思います。
日本で唯一アカデミー作曲賞を受賞している作曲家、それからピアニスト、音楽プロデューサー、映画音楽なども手がけている有名な方です。
これまで様々な活動をされてきた坂本隆一さんですが、皆さんの印象的な彼の姿というのはどんなものですか。
私はやっぱりエネジーフローという曲のイメージ。
それからダウンタウンの番組にも出演されていて、
番組の罰ゲームで浜ちゃんがニューヨークにいる坂本隆一さんの家にアポナシカなんかで突撃して、
貸していたボールペンを返してなんて、家に行くなんていう、そんなところをですね、笑いながら見ていて、
バレエ体にこの人出るんだって言ってね、なんか有運もある人なんだなって思ったことを覚えています。
1983年の戦場のメリークリスマスという映画。
こちらの映画では音楽を担当しつつ出演もされていました。
この映画デビットボーイとかビートテキシーの共演も話題になっていて、
ただね私は映画を見ていないんですけど、コマーシャルでね、
ビートテキシーがメリークリスマスミスターローレンスっていう、あのそのところがね、すごく印象的でした。
そんな坂本隆一さんですが、世界の坂本とも言われるように海外でもよく知られているんです。
メルボルンのレコードショップに行くとYMOのレコードがありました。
YMOというのはイエローマジックオーケストラという、1978年に細野さんと高橋さんとこの坂本隆一さんの3人で結成された音楽グループなんですね。
私はですね、このYMO、この現役時代というのは見たことはなかったんですけれども、
YMOの曲というのは聞いたことがありますね。
主人に聞いてみると、あのイエローマジックオーケストラの名前というのはね、知ってるって言ってました。
世界でも有名な坂本隆一さんは、2023年にお亡くなりになっています。
複合現実コンサートの体験
私はですね、2018年にメルボルンで行われた坂本隆一さんと、あとドイツ人の音楽家のアルバモトことカールステン・ニコライ氏という方によるライブコンサートに行ったんです。
それはですね、雨の音とか風の音、何かが振れたり揺れたりぶつかったりというような音を、いろんな音をですね、集めている収音している坂本さんの映像とともに幻想的な音楽が始まる、そんなコンサートだったんですけど、
その時の私の印象というのはですね、音楽を突き詰めると、物を叩いた時に出る音とか、歩く音、そういったものを収音して形にしていく、そういったステージというんですかね、そういうところになるのかななんて思ったんです。
それが2018年で、その後2023年に坂本隆一さんは亡くなりになったんですが、先日ですね、メルボルンで行われている坂本隆一さんの複合現実コンサートというタイトルがですね、鏡隆一坂本&チンドラムというものに行ってきました。
複合現実コンサートってどんなものだと思いますか?
これはですね、まず会場に入るんですけれども、そこは会場をぐるっと囲うように椅子が並べてあって、そこに座るように言われます。
スタッフからゴーグルが配られて、そのゴーグルを装着すると、中央にですね、赤い立方形が見えるようになります。
全員がゴーグルをつけてスタンバイができると、コンサートが始まりました。
中央にグランドピアノが現れます。
そしてそこに座っているのは坂本隆一さんです。
彼がピアノを弾き始めるんです。
ゴーグルをつけている私の目には、そこに坂本さんがいるように見えます。
私が立ち上がって歩くこともできました。
ピアノに近づいてみたり、ぐるりとピアノの周りを一周してみたり、
映像ではありながら立体的なその姿をずっと見ていると、すごく不思議な感覚になります。
周りにいる人たちというのは、うっすらと姿が見えたり、角度によっては全く見えなくなりました。
そうすると私が見ているそこには、ピアノを弾いている坂本さんの姿しか見えなくなるんです。
1曲目を弾き終わると、坂本さんはピアノとともにふわっと消えました。
そしてまたピアノが現れて、坂本さんも現れて、次の曲を弾き始めます。
曲によってピアノの色が変わったり、空から雪のようなものが降ってきたり、
上から光がピアノに向かって脈を伝うように注がれて、
ピアノを通って地面に向かって木が根を張るように光がばーっと広がっていったり、
そんな映像に目を奪われながら曲を聴いています。
そして曲が終わるとまたピアノと坂本さんは消えるんです。
曲の合間に坂本さんが少しだけ話をしたりします。
有名なエネジーフローの前には、この曲は日本でとても人気がある曲ですって言ってました。
曲ごとに現れるイメージというのが変わるんですけれども、
キラキラの小さい物体が目の前に浮かんでいる時には、思わず手を伸ばして受け取りたくなったり、
それが空に吸い込まれるように一気に移動したり、足元に宇宙が広がっているような場面もあったり、
それから吹雪のような白いものが降り注いだりっていう場面もありました。
私はピアノの音色に集中するというよりは、そのビジュアル的なものに目を奪われていました。
目の前でピアノを演奏している坂本さんの姿。
でもこの世に坂本さんはもういないんです。
それでも私たちは今彼を見ているし、彼が弾く音を聞いている。
それでも見ている彼も映像もこの世には存在しないものなんです。
実際に見えるものと見えないものの境目というのが曖昧になった感じがして、すごく不思議な気持ちになりました。
でもそれは怖いという感情ではなくて、坂本隆一という人が残したものを私たちは今感じたり見ることができている。
でも彼自身は今もなお多くの人が彼の姿を見ながら作品を感じているということを知ることができるのかしら。
もうできないのかしら。
メルボルンのアート文化
そんなことをですね、ぼんやりと思っていました。
ちょうど今、日本の東京都現代美術館では坂本隆一さんの音を見る、時を聞くという個展が開かれていると聞きました。
私が体験したものとは全く別のもののようですが、音と空間をテーマに、
坂本さんの作品を文字通り体験できるのではないでしょうか。
私は音楽やアートに詳しくありません。
どちらかというと全くわからないから、美術館などにもこれまでほとんど行くことはありませんでした。
でもメルボルンに来てから、シティの行きやすいところに入場無料の大きい美術館があったり、
劇場などもシティの中にあるので、行きやすいということもあって、時々行くようになりました。
作品についてよくわからなくても、実際に見たり聞いたりすることによって、
自分は何かを感じたり感じなかったりするんだなという発見がありました。
今回の坂本隆一さんの複合現実コンサートは、私の誕生日にということで、家族がプレゼントしてくれたものでした。
物理的なものをプレゼントされるのではなくて、こういった体験ができるプレゼントが嬉しいって感じるようになりました。
メルボルンはアートの街とも言われています。
美術館だけでなく、劇場やコンサートホールもたくさんあって、いろいろな芸術作品に触れることができます。
もしあなたがミュージカル好きなら、メルボルンでお気に入りのミュージカルを見るという目的で旅行をするのもすごく素敵だと思います。
以前にオペラ歌手のファンの方が、メルボルン公演があるからと日本からメルボルンにお越しになったことがありました。
とっても素敵だなって思いました。
私自身はそういった誰かのファンだったり、いわゆるお仕方的なことはしていないんですが、
何か物を買うばかりではなく体験するということに勝ちました。
あなたが最近体験してよかったことはありますか?
よかったら教えてください。
メープル・イン・メルボルンでは番組宛てのお便りをお待ちしております。
こんな話をしてほしい、または質問などありましたら、ぜひお便りフォームやGメール、DMなどでお気軽にお寄せください。
こちらは、月曜日から金曜日までの毎日19時に、
多様なポッドキャスターさんが日替わりで30分ほど配信されています。
この番組宛てのお便りをお待ちしております。
メープル・イン・メルボルンではメルボルンの話題をお話ししていますが、
もう一つの番組、アフターセブンという番組もしています。
こちらは、月曜日から金曜日までの毎日19時に、
多様なポッドキャスターさんが日替わりで30分ほど配信をしている番組です。
このアフターセブン、通称アフセブでは金曜日を担当しており、
ポッドキャスト番組、赤組ラジオのビリーさんと2人で配信をしています。
メープル・イン・メルボルンとはまた違ったコンセプトの番組ですので、
よかったらアフターセブンもお聞きいただけると嬉しいです。
本日は最後までお聞きいただきありがとうございました。
よかったら番組のフォローと評価をよろしくお願いいたします。
それでは今日はこの辺で、メープルでした。