生命科学の冒険者
ようこそ、生命科学の冒険者へ。
プレゼンターのあきです。
アシスタントのとみーです。
この番組では、生命科学における画期的なブレイクスルーを成し遂げた偉大な研究者たちの人生と、その背後にあるドラマをお届けします。
はい、前回はですね、激動のフランス史ですね、あとルイの2個目のですね、科学的な大発見ですね、
朱関さんのD体をL体へですね、光学衣製体の左手側を右手側、あ、右手側を左手側なのかな?
ちょっとどっちがどっちかわかんないですけども、絵と構図を変えることに人工的に成功したということをご紹介させていただきました。
この大発見をですね、若くして成し遂げたルイはですね、勲章をもらってですね、あの、右丁手になります。
で、えーと、またですね、妻のですね、マリーもですね、大喜びでして、ルイのですね、お父さんにあてて、
ルイはニュートンやガリレオ並みの実験をしているところですよ、というふうに誇らしげに語っています。
まあ、夫婦して結構右丁手になったということですね。
まあ、当然かなとも思いますね。
うん、世紀の大発見みたいな。
二つ立て続けにやってますからね。
勲章ももらってね。
はい、というところで、次ですね、彼が取り組むテーマっていうのがですね、ちょっとオカルトチックなものになります。
っていうのがですね、彼の疑問としてはですね、そもそもなぜ自然界には、自然界の生き物はですね、
左手側もしくは右手側みたいなですね、片側だけの分子しか作らないんだろうということに疑問を持ちます。
でですね、パスツールは仮説を立てるんですね。
地球の時期とか太陽が東から西へ動くこと、地球の時点といった宇宙全体の偏った力ですね。
このせいで生き物は片側の分子しか作らないんじゃないだろうかというふうに考えます。
そしてその宇宙の力をですね、人工的に左右ひっくり返してやれば植物は逆側の有機物を作るんじゃないかなというふうに考えたわけですね。
そこでパスツールはですね、どういったことをするかというと、まずですね、部屋の中に太陽を追跡するような鏡を作りまして、
それでですね、部屋の中では太陽が西から東へ動いているように光が変わっていくというですね、鏡像の部屋を作るんですね。
この逆回りの太陽の光を当てながら植物を育てたら、その植物の中で通常だったら右手のものしか作らない植物が左手の有機物を作るんじゃないかなというふうに期待してですね、
こんなことを始めます。
あとですね、当時最先端だった電磁石を買い込みまして、強力な磁場の中で薬品を結晶化させるとかですね、
あとですね、植物自体を連続でぐるぐる回転させて、それで育てる装置を作ってみたりというような形でですね、
この自然界の太陽が東から西へ行くっていうのを逆向きにしてみようとか、
磁場を南北から北南にするっていうんですかね、そういうのに変えるとかですね、
そんなことをいろいろやってみたりとかして、自然界と逆向きの環境を作り出すと、それによって何とかしようというふうなことをやり始めます。
これを見た恩師のビオは非常に困惑いたします。
パッスール君と、君が植物にそんな実験をしようとしているのを何とかして引き止めたいのだかというような形で、
ちょっとそんなオカルトみたいなことをやってるんじゃなくて、科学の世界に戻ってきてよというふうな形で語りかけてたそうです。
ルイは実験を進めるんですが、全然成果は当然ながら出なかったということで、
ビエのビオの助言を聞き入れることになります。
でも当時やっぱり根強く生き物だけが何かを作り出せるっていうのはちょっと神秘だったので、
その神秘を解明してやろうとやっきになってたというのは何となくわかるかなと思います。
彼も科学者の最先端を走っている人ですけれども、明神的なところを解明してやろうとしたのかなというところですね。
結局、今までの常識通りのことをやってても、新しい発見は生まれないみたいな感覚がありそうな気がしますね。
なので常識破りな実験をして、D体をL体に変えるとかっていうのもやったわけなので、その中の一環だったのかなというところですね。
今の時代から見ると滑稽ですけれども、パスツールは本当に真剣にやってたんだろうなという感じですね。
ということで、31歳となり、ラセミさんの研究で一躍ヨーロッパ中にその名を滞るわけですけれども、
その実績が変わりまして、1854年、フランス北部の工業都市のリールというところに新設されたリール理学部というところの教授ですね。
それから初代の学部長に彼は抜擢されるということになります。
31歳で学部長ってなかなかすごいなというところですね。
ちょいこの間までは派遣社員みたいな感じだったんですね。
大理教授という非常に不安定な立場だったのに、一気にここまで行くということですね。
当時のフランスのリールという都市なんですけれども、石炭とか鉄鋼とか、それからビリト、砂糖大根を使ったお酒の醸造などで栄える工業都市だったそうです。
新設の大学のトップとして赴任したパスツールは、ここでちょっと面白い試みを始めます。
科学というのは造芸の等に引きこもっていてはいけない、地元の産業を助ける実学でないといけないということを宣言いたしまして、
学生たちを引き連れて地元の工場見学とか実地研修というのを行うという活動を始めるという形ですね。
プライベートの方では、赴任直後に第四子となる次女のマリー・ルイーズも生まれまして、こうしてともに潤風満帆なリールの生活がスタートするということになります。
そんな潤風満帆な彼の下に、1856年の夏なんですけれども、地元の実業家が相談に来るということになります。
その方はBと砂糖大根からアルコールを作っている醸造業者のビゴさんという方なんですけれども、
ちなみにこのビゴさんの息子さんはパスツールの教え子だったということで、先生を頼ってきたということになります。
先生助けてくださいと、うちの工場の発酵タンクの調子がおかしくて、アルコールができずに酸っぱくて嫌な匂いのする液体になってしまうと、
これじゃ工場が潰れてしまうということで、これを解決してほしいというふうにパスツールに頼んでくるということでした。
当時アルコール醸造の職人の世界というのは勘と経験が頼りということで、
お酒が腐ってしまってもこのタブは調子が悪いというような形でその程度の認識だったということですね。
原因とかは当然わからないということになります。
地域の産業を助けるというふうに宣言していたパスツールは、
私が乗り出して原因を追求してみましょうということでビゴさんの工場へ行きます。
パスツールらしく工場へ顕微鏡を持ち込むということをいたします。
パスツールは工場にある正常にアルコールができているタンクと、
酸っぱく腐ってしまうタンクからそれぞれ発酵液を取り出して、
顕微鏡でじっくり見比べるということをしてみました。
そうしてある発見をいたします。
正常なタンクでは液体の中に丸くてぷっくりとした酵母の粒がたくさんあって、
それが丸い形のところからもう一つ小さな丸が出てくるんですが、
これで分裂して酵母は増えていくんですけれども、
湿画もして増えているということを観察いたします。
対して異常な腐ってしまうタンクは、丸い酵母は見当たらなくて、
代わりに細長い棒のような小さな粒がいるということが分かりました。
この細長い棒状のものが我々が現在よく知る乳酸菌なんですけれども、
正常なタンクでは酵母が元気に糖分を消化してアルコールを作っていたのですが、
腐ったタンクではどこかから入り込んだ乳酸菌が繁殖して、
乳酸菌をどんどん出すという形で酵母が生きれなくなるんですね。
それで酵母を殺してしまって、さらに乳酸菌がどんどん繁殖して糖分を食べて、
酸っぱい成分を出し続けているということが分かりました。
こういうふうに原因を突き止めたパスツールは、
美子さんへ具体的な解決策を提案するということになります。
毎日発酵タンクの液体を少し取って顕微鏡で覗いてください。
もし丸い酵母の中に細長い棒状のものが見えたら、
すぐにそのタンクの温度を管理して、
場合によってはその液を捨てて、その樽を消毒してくださいとします。
これまでの醸造家たちは、お酒が酸っぱく腐りきって全滅してしまったら、
もうその樽はダメだったんだなということで、
損するしかなかったという形だったんですけれども、
このパスツールは、伝授した顕微鏡によって観察して早期発見と早期対策をする
ということで、美後山の工場から乳酸菌の大量発生を事前に防げるようになりました。
ということで、見事にこの工場を破産寸前まで行っていたみたいなんですけれども、
損害を回避することができるようになったということですね。
このおかげで、他の工場でもこの手法は広まりまして、
地域の人々から非常に感謝されたということになります。
これは非常に大発見だったんですね。
というのが、当時の科学界では発酵とか腐敗というのは、
ただの物質的な変化、科学的もしくは機械的な分解現象だというふうに
堅く信じられていたわけです。
葡萄糖とか糖の化学構造式というのは当時わかっていました。
それからアルコールの構造式というのもわかっていました。
分子が小さくなっているのは勝手に分解していってしまうものだというふうに思っていたわけですね。
ところが、パスツールは美後山の工場から観察した様子から確信します。
発酵というのは科学反応ではない、ただの科学反応ではないということですね。
目に見えない小さな微生物、生き物たちが栄養を食べて、それから排泄するという形の
生きるための仕組み、呼吸のプロセスなんだということを感覚的に確信するということになります。
そして1857年、この発見を乳酸発酵に関する論文というふうな形で発表いたします。
この分子の立体構造とかを追っかけていた化学者であるパスツールが
人類で初めて微生物が私たちの生活や産業に直接影響を与えているということを解き明かしまして
彼は微生物学の父へと進化するということになります。
ここからようやく我々が知っているパスツールに変わったのかなというところですね。
今までは化学屋さんだったんですけれども、いよいよ生物の世界に進出してきたというところになります。
このリールでの大成功を引き下げて1857年、34歳になったパスツールは母校であるパリの最高峰
エコールノルマル高等師範学校の化学研究管理職という要職に指名されます。
ついにパリの中央で本格的な研究ができるというふうに大喜びしたわけなんですけれども
なんと学校側は彼に研究用の実験室を一つも用意していないというような事態でした。
また実験ができなくなってしまったということでパスツールは落ち込んだわけではなくて
ここで諦めずに学校の建物の片隅にあった夏は猛暑で冬は極寒という屋根裏部屋のスペースを見つけまして
そこを自分のポケットマネーで改装して器具を運び込んで実験室を作り上げます。
この年私生活の方ではさらに女の子カミールが誕生しまして
さらに稼がないといけないというような状態になってまして
もう昼夜を問わず研究に没頭していくということになります。
英天と思ったら実験室もないというような非常にひどい状態だったけれども諦めなかったということですね。
1858年パスツールは歴史的な名著となるアルコール発酵に関する論文を発表いたします。
これはリール時代に発見した発酵は微生物の生きる営みだという説をさらに推し進めて
当時の科学界に宣戦布告したというような論文になっております。
当時の科学界では有機化学の父と呼ばれるドイツの大物科学者
ユストンス・フォン・ディービッヒという方が唱えておりました
化学反応説というのが一般的なものでした。
それは発酵なんて生き物の仕業であるわけではないと
死んだタンパク質が分解するときに生じる科学的な振動が頭部に伝わって
頭の分子が物理的にこのがうなに壊れていっているだけだと
顕微鏡で見える酵母とかはあんなのはただ死んだ物質のカスタというふうに切り捨てていたわけですね。
発酵というのは腐りかけた物質の分解エネルギーに巻き込まれて
ただの物理的科学的なドミノ倒しの現象だと言い張っていたということになります。
そこに対してファスツールは目に見えない小さな生き物が発酵を主導しているんだと主張したということになりました。
大御社たちから今さら生き物の神秘に頼るなんて時代遅れのオカルトに逆戻りしているというふうに鼻で笑われたそうです。
ところがファスツールは確信がありますのでひるみません。
精密な実験データを積み上げていくということをしていきます。
その当時、ルーアン博物館の館長のプーシェという方が
煮沸して菌を殺したスープからも微生物が勝手に沸き上がると
生命は無生物から勝手に発生するという自然発生説の本を発表いたします。
空気中にある目に見えない放射とか菌が入り込むからものは腐ったりするんだと一生するファスツールは
この生命の自然発生説を叩き潰そうと
ここに対して挑戦状を投げつけるということを開始いたします。
という形でファスツールはどんどん進んでいこうとするのですが、
こんな戦闘モードにバリバリになっているときに
ファスツールの人生を非常に悲しい事件が襲うということで
9歳になる長女のジャンヌちゃんが
窒素にかかってしまって亡くなってしまうということになります。
仕事中毒と言われるぐらい実験室に入り込んで
実験にいりびたっていた彼なんですけれども
本当に可愛がっていた娘が亡くなって非常に落ち込むということです。
これが彼のその後の原動力になっていきます。
自分の研究でいつか人類を病気から救ってみせるという
修念がここで生まれるということになります。
そうは言っても娘が亡くなってしまったと言っても
この発酵が生物を起こしているとか
勝手に生き物は生まれないとか
こういったところにファスツールは挑戦状をたたきつけましたので
いろいろと実験でデータを積み上げようとしていきます。
そんな中で1861年また別の発酵を調べていました。
落山発酵というんですけれども
バターが腐ったような嫌な臭いがする発酵がありまして
この落山発酵を調べているときに
ちょっとおかしな現象を目にします。
それは顕微強化でこの落山発酵を起こす落山菌を観察していたときに
空気の触れている液体の端っこと空気に触れていない部分とで
菌の動きが違うということを感づきます。
何か違うなということで液体の端から空気を送り込んでみたんですね。
空気に触れた瞬間に菌たちが一斉に動きを止めてしまうということが起こりました。
当時地球上のすべての生き物は酸素がなければ生きていけないと思われていたんですけれども
ファスツールが発見したのは酸素があると活動を止めてしまって
空気のない場所でしか生きられない検気性細菌というものが
世の中に存在するんだということがこの時に発見したんですね。
ファスツールはこれをアナエロビオシス無酸素生活というふうに名付けて
生物の中にはそのようなものもいるということを発表いたします。
これですね、この空気に触れると死んでしまうというか活動を止めてしまうというのが
後にですね、僕が以前やった北里柴砂風呂会で紹介した
ハショウ風菌という北里を世界的に有名にした菌があるんですけれども
ハショウ風菌というのは土の中にいる菌です。
それが例えば怪我した脚とかから感染してしまって
最終的に死に至るような非常に怖い病気になりますけれども
今はワクチンがあってですね、子供の時にハショウ風菌の予防接種するので
今は大丈夫になったんですけれども、当時は全く謎だったんですね。
ハショウ風菌という菌自体はどうしても培養できなかったんですけれども
北里はですね、この発見に触れて、それでハショウ風菌ってもしかしたら
検気成菌なのかもということで空気を追い出したシャーレっていうのを作って
ハショウ菌を培養してですね、ハショウ風菌の純粋培養に成功して
それによって世界的な名声を得るわけですけれども
それの元々の発見というのはパッスールがしてたんですね
なので研究というのは繋がっていくわけですけれども
この時にパッスールがこれを見つけてくれてなかったらですね
北里はその事実になかなかたどり着かなかったと思いますので
ここに元があったんだなということで
ちょっと僕は胸アツになったんですけれども
ということでですね、また大発見をしたということで