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2024-07-29 16:47

第181回「子宮頚がんワクチンは接種するべきですか❓」

今回は匿名様からいただきましたテーマで「子宮頚がんワクチン」について話しております‼️
よろしければお聴きくださいませ‼️

今回の内容
・子宮頚がんワクチンってどんなもの❓
・過去に国から推奨されていなかったのは、副反応のせい⁉️
・現在では推奨されるようになった、子宮頚がんワクチンの
効果とは❓
・子宮頚がんワクチンの接種がなぜ日本では遅れている❓
・子宮頚がんワクチンからみる多様性とは❓

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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーです。
このラジオでは、薬剤師である私、うっちーが薬のことや健康のことなどで、ラジオ機の方や患者様からの質問などを紹介しながら、質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。どうぞよろしくお願い致します。
今回のテーマ、リスナー様からいただきました誠にありがとうございます。XのDMにてご質問いただきまして、ご本人様希望にて特命様ということで話をさせていただきます。
早速いただきましたメッセージを読ませていただきますと、はじめまして、「子宮頚がんワクチンについて質問させてください。
子宮頚がんワクチン接種適齢期の娘がいるのですが、接種させるのが良いのか迷っています。行政からも無料の接種券が届いたりしているのですが、後遺症の報道や新型コロナワクチンの件もあり、接種させるのを迷っています。うっちーさんの見解はどうなのか知りたいです。」というご質問いただきました。ありがとうございます。
ということで、今回のタイトルはこちら。
子宮頚がんワクチンは接種するべきですか?
タイトルコール用に文面返させていただきました。申し訳ございません。
今回は子宮頚がんワクチンで話をさせていただきます。
子宮頚がんワクチン、ご存知の方もいらっしゃれば、何となく聞いたことあるよとか、全く聞いたことないという方もいらっしゃると思われます。
なので、どういうものなのかというのを簡単にまず話させていただきますと、この子宮頚がんワクチンは、小学校6年生から高校1年生あたりの女性が対象になっているワクチンです。
この子宮頚がんワクチン、ヒトパピローマウイルスというウイルスの感染予防をするためのワクチンです。
このヒトパピローマウイルス、特徴としまして、主に性交渉で感染を広げるんですけども、一度の性交渉で50%前後の感染率があると言われておりまして、
日本人女性全体で80%以上の方が感染したことがあると言われているものです。
このヒトパピローマウイルス、感染していますと様々な疾患、特に有名なものとして子宮頚がんなどがあります。
そういった疾患を招く原因になるウイルスを予防するためのワクチンです。
このワクチン、今回匿名様からのメッセージでもありましたけども、現在は定期的に接種することなどが行政から推奨されておりまして、無料で接種するための接種券を配布されたりもしております。
ただ少し前、10年くらい前ですね、その時には行政、特に厚生労働省からは、子宮頚がんワクチンの接種を積極的には推奨しておりませんという通達が出されていました。
まさに10年前は国としては推奨していないワクチンでした。
これなぜ10年前推奨していなかったかと言いますと、主な理由としましては副反応の頻度が多いことであるとか、中には重度の副反応が生じた方もいらっしゃいました。
重度の副反応、例えばアナフィラキシー反応、呼吸困難とか重度のジンマシンが出たよということであったりとか、またはギランバレー症候群という手足に力が入らなくなる、こういったのが生じたという副反応の報告もありました。
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そういったことから国としては子宮頚がんワクチンは推奨していなかったという過去があります。
ですがここ数年なんですけども、子宮頚がんワクチンはむしろ接種した方がいいという考えが強まっております。
それによって国や行政でも子宮頚がんワクチンには補助をするようになっています。
今回のテーマでは、なぜ子宮頚がんワクチンがまた接種が推奨されるようになったのかということと、私うっちー自身の考えはどうなのかというのを話させていただきます。
まずはじめになんですけども、僕個人的な考え方を話させていただきますと、僕は個人的には子宮頚がんワクチンは接種した方がいいと思っています。
これ理由としましては、リスクに比べてかなり高い効果が見られるからです。
確かに子宮頚がんワクチン、副反応の頻度はかなり高いと言われておりまして、ワクチン接種後一時的な赤みが出る、痛みが出るという方は50%以上、また痒くなるとか腫れてくる、こういった方は10%以上あるよと言われておりまして、かなり副反応が出る頻度は多いです。
また先ほどの土地を復習しますけども、過去にはアナフィラキシー反応やギランバレー症候群という重度の副反応があったことで、しかもこれが原因が究明できていなかったということもありまして、子宮頚がんワクチンを国が推奨していなかったという過去もあります。
ですが、ここ数年なんですけども、このワクチンについて数々のデータが揃ってきました。
それによりますと、重度の副反応を発症する方、この頻度としてはアナフィラキシーが約96万接種に1回、ギランバレー症候群やその他重篤な副反応は約430万接種や、重篤な副反応の内容によっては800万接種に1回ということが分かりました。
そして、この重篤な副反応が起こる確率は、インフルエンザワクチンと変わらないか、またはインフルエンザワクチンよりもむしろ頻度が少ないんじゃないかと言われております。
その一方で、このワクチンの効果の面としましては、子宮頚がん発症する方は人口10万人あたり16.8人ほどいまして、日本国内では毎年約1万人が発症しておりまして、約3000人の方がお亡くなりになっているというものです。
また、お亡くなりにならないにしろ、この子宮頚がん発症したことで子宮切除などをする方も毎年多い疾患でございます。
このワクチンを主張していた場合、この子宮頚がんの発症確率を半分以下にすることができます。
ここで補足ですけれども、子宮頚がんワクチンは何種類かあります。
2カワクチン、4カワクチン、9カワクチンというものがあるんですけれども、この数字2、4、9、数字が多ければ多いほどヒトパピロマウイルスの様々な方に対応ができるということで、数字が多いほど効果は高い反面、数字が多いほど副反応、例えば痒みが出やすくなったりもしますよと言われておりますけれども、
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この数字が一番低い2カワクチンでも子宮頚がんの発症確率を半分以下にすることができるし、9カワクチンであれば発症確率を80%以上を抑えることができると言われております。
また先ほどの重篤な副反応、430万接種に1回のギランバレーであるとか、96万接種に1回のアナフィラクシー、これは9カワクチンでもこのぐらいの頻度と言われておりまして、赤みや痒みのような軽度な副反応が増えるにしても重篤な副反応に関しては、2カワクチンでも9カワクチンでも変わらないと言われております。
また、ヒトパピローマウイルスは子宮頚がんだけではなくて他にも多くの疾患の原因になると言われております。
例えば、筒がんであるとか肛門がん、またコンジローマなどのこういった疾患が出やすくなるよと言われておりまして、このヒトパピローマウイルス、子宮頚がんワクチンを打つことで他の疾患のリスクも下げてくれると言われますので、効果がかなり期待できるワクチンだと言われております。
確かに全く副反応がないというわけではないですし、むしろ軽度な副反応であればかなり高い頻度できます。
ただ、重篤な副反応はかなり低い確率だということと、それに対して効果としてはかなり高い効果を期待できるということもありまして、僕個人としてはワクチン接種を勧めることが多いです。
とは言いましても、この子宮頚がんワクチン、どれくらいの方が接種しているのかと言いますと、現在日本における接種率は14.4%です。
この接種率低いのか高いのかと言いますと、世界的に見て圧倒的に低いです。
海外ではこの子宮頚がんワクチン、80%以上の接種率を超えている国が多いですし、WHO、世界保健機構では子宮頚がん撲滅のためにも90%以上は接種するようにと各国に声かけをしているというワクチンです。
80%とか90%を目指すべきものが、日本は14.4%なぜこんなにも低いのかというところを少し話させていただきますと、大きな問題としては副反応の問題。
過去には重篤な副反応があったワクチンだよということが大きく報道されておりましたし、またコロナワクチンにおきましてワクチンに対するマイナス面の報道が多かったです。
それによってワクチンそのものに対して嫌悪感がある、こういったのが理由と言われております。
また他にも理由がありまして、ヒトパピローマウイルスに対して偏見があることです。
このヒトパピローマウイルス、性交渉で感染するということから、このウイルスに感染する人というのは性に奔放な人だよねという報道が過去にされていたとのことです。
それによりまして、子宮頸癌ワクチンを気にする方であるとか、または子宮頸癌を発症した方に対してテレビや雑誌などで、この人は性に奔放な人だったんじゃないかという偏見報道がされていたと過去があります。
そういった報道を見ていた方としては、子宮頸癌ワクチンに対してはかなりマイナスなイメージを持っているというのが現状です。
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このヒトパピローマウイルス、一度でも性交渉があれば、その時点で感染する確率は50%を超えていると言われます。
もちろん、性交渉がOKはそれだけ感染リスクは高まりはしますけれども、一度でも性交渉があれば感染する可能性はかなり高いです。
だからこそ日本人女性の80%以上ものの人が感染しているので、逆を言えば、このヒトパピローマウイルスに感染している80%以上の女性、みんな性に奔放かと言われると、そうではないですよねと言えます。
またさらにと言いますか、日本での子宮頸癌ワクチンへの偏見、もう少し話させていただきますと、ヒトパピローマウイルスは性交渉で感染しますが、これについて男性と女性のペアでの性交渉でないと感染しない、こう考えている方が多いんですけども、このウイルスは同性同士、女性同士、男性同士の性交渉でも感染します。
性交渉の際の粘膜接種で感染が広がりますので、同性同士でも全然感染は広がります。男性女性のペアでないと感染しないと考えている人が、この子宮頸癌ワクチンは女性同士のペアとかでは関係ないのにワクチンを接種しろと言っている、この多様化の時代には間違っているワクチンだという論調をされる方がたまにいらっしゃいますけども、それが間違いでして、女性同士の性交渉、男性同士の性交渉でも感染するウイルスです。
なのでワクチンを打つ対象の方が、男性を打つか女性を打つかは関係なく、全ての方が接種した方がいいワクチンでございます。今少し触れましたけども、このヒトパピロノウイルス、男性も感染します。
子宮頸癌ワクチンという名前から、このウイルスって女性しか関係ないよねって考えている方もいらっしゃいます。ですが、男性も感染します。
男性は子宮頸癌になるわけではないですけども、男性でも肛門癌とかコンジュローマなどの原因になりますので、実は男性もこのワクチンを接種した方がいいと言われております。
事実、イギリスやカナダ、アメリカ、オーストラリアなどでは、男性にもこの子宮頸癌ワクチンの接種は推奨されておりまして、今挙げた4カ国では女性ほどではないでしょう。男性の接種率もかなり高いです。
2023年の記事からの抜粋ですけども、この子宮頸癌ワクチンの接種率、アメリカでは女性が61%ほどに対して男性は56%、オーストラリアでは女性82%男性79%、カナダは女性87%男性73%、イギリスは女性83%男性78%と、
女性も男性も日本に比べてかなり高い水準で接種が行われております。むしろこの点に関しましては、日本に比べて多様性、LGBTQAなどの考えが広まっているからこそ、こういったワクチンに皆さん見識が深いので、接種した方がいいよねという考えを持っているので、これだけの高い水準が出されています。
なので、子宮頸癌ワクチンの接種率が低いというのは、日本の多様性への考え方がまだまだ進んでいないんじゃないかという一つの指標と言われております。ただ日本の接種率が低い理由としてましては、過去には厚生労働省の方から接種を推奨していなかった時期がある。それによって推奨していない人が当然多いですし、また日本におきましては、女性ではワクチンや接種補助は出るんですけども、
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男性へのワクチン補助はなくて、自費での支払いが必要だったりします。このワクチンかなり高価なものでして、2カワクチンと4カワクチンでは3回接種全部必要なんですけども、3回接種で約4万円から5万円、9カワクチンにおきましては、2回接種でもある程度高い効果が出るんですけども、2回接種で約5万円から7万円。
ただ、これを9カワクチンを3回接種すると、約8万円から10万円必要となります。こういった高価な支払いが必要なことからも、なかなか接種が進まないという状況だったりもします。
こういった高額な面もありますけども、そもそもやはり男性は必要ないんじゃないかなという考えも相まって、なかなか男性のワクチン接種は進んでないですし、女性もこのワクチン本当に必要なのかと言われているのが現状だったりもします。
なので、男性も女性も含めてこのワクチンについては考える必要があるものだと言われております。
そろそろで今回の話を終わりにしますけども、最後になりますけども、このワクチン、定期接種の年齢を超えてしまってから、時比になる年齢でもワクチンを接種して意味があるのかということについて話させていただきますと、
まず振り返りになりますけども、このワクチン、現在は小学校6年生から高校1年生が接種の対象となっておりますけども、ここら辺の年代の女性が理由としましては、
あまり若すぎる年齢だと副反応が出やすくなる。なので、あまり若すぎない年齢であることと、
ヒトパピローマウイルスというのは、性交渉が一度でもあれば感染リスクがあるので、まだ性交渉する人が少ないんじゃないかという年代に向けてワクチン接種を進めているのが現状です。
そういったのもありまして、小学校6年生から高校1年生という間での対象になっています。
ただ、この年齢を超えていても、初めて性交渉する前だよとかであれば、当然感染予防としての効果はあります。
また、すでに性交渉したよという方でも、必ずその性交渉で感染したとは限らないです。
感染していないということもありますので、そういった場合には十分に効果が期待できます。
自分が感染しているかどうかなどは検査することもできますので、気になる方は一度検査してみるのも良いかなと思われます。
といったところが、子宮頸癌ワクチンはどういうものなのかと、僕自身は進めているのかという話でございました。
今回はこんな感じです。テーマをいただきました。特命様、本当にありがとうございます。
今回、子宮頸癌ワクチンに話をさせていただきました。
この子宮頸癌ワクチンなんですけども、やっぱり接種率がまだまだ低いなという状況ですし、
たまに患者様からの質問もありますけども、どちらかというとマイナスなイメージを持っている方が大変多いなというものです。
実際のところなんですけども、子宮頸癌ワクチン接種を推奨するかどうかというのは、ネットとかで検索しますと、
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いまだになんですけども、平成25年の時に厚生労働省が、厚生労働省としてはワクチン接種、このヒトパピロマウイルス子宮頸癌ワクチンの接種を推奨しておりませんという記事がかなり早いところに出てきます。
そういったのも目にしてしまうので、怖いものなんだ、国が進めてないんだなと思ってしまっている方がいるんじゃないかなとも思われます。
ただこの子宮頸癌ワクチン、世界的にはかなり進められているものですし、実際日本の水準としては先進国でもぶっちぎりの方でした。
途中でもありましたけども、やっぱり子宮頸癌ワクチンはどうしても女性のものと思っていて、男性があまりにも知識がないのも原因の一つではないかなと思われます。
今回の話なんですけども、僕の考えがどうしてもやっぱり出ております。
僕は子宮頸癌ワクチンは接種した方がいいという考えなので、その論調で話しておりますけども、ただ接種したくないよという方ももちろんいらっしゃると思います。
ただそれにしろ、この子宮頸癌ワクチンに関しては、女性だけでなく男性もどういったワクチンなのかなというのを考えてみていただくきっかけになればなと考えております。
改めまして、テーマいただきました、匿名様、本当にありがとうございました。
また薬であるとか健康のことである、食事のことであるとかだけではなくて、ワクチンのことなどもいつでもご質問などお待ちしております。
今回も最後までお聞きいただきまして誠にありがとうございました。また次回も聞いていただけると大変嬉しいです。
それではまたお会いしましょう。
このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり一つの例です。
医師の方針や患者様それぞれの状態で治療方針は違いますので、
自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を優先するようお願いいたします。
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