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おはよう、こんにちは、こんばんは。薬と健康に関するラジオ、略してくすけんラジオのうっちーことうちらです。
このラジオでは、現役薬剤師で薬局を経営している私、うっちーが、薬のことや健康のことなど、
ラジオをお聞きになっていただいた方の質問や、日々の業務で患者様からいただいた質問などを紹介しながら、
質問に答えたり、薬や健康についての話をしていくというラジオです。どうぞ皆様よろしくお願いいたします。
前回の時、コロナの毒性が弱まるのかということについて話をしまして、今回も引き続きコロナ関連の話になります。
というのも、本当にコロナ患者さんが増えてきたなという実感があります。
第7波のピークだったと言われるお盆頃、これを過ぎてから、発熱や咳で受診される患者様は結構減っておりました。
コロナウイルスの治療薬の動きも落ち着いていたんですけども、11月の半ばくらいから、
コロナの治療薬持っている?対応できる?という複数の医療機関からの問い合わせが増えておりまして、
コロナの大発波始まっているなと痛感しております。
また、患者様からもコロナ関連の問い合わせが増えておりまして、
それでコロナ関連の質問をご紹介しようかと思います。
それでは今回の質問はこちら。
5回目のコロナワクチン、副反応強くない?
早い方ではコロナワクチン5回目の接種を終えた方というのが増えてきておりまして、
5回目の予約を取ったよという方も増えております。
僕自身も5回目の予約は取り終えました。
ただ、ワクチンを予約はしたものの副反応について心配されるという方も増えております。
ワクチンの副反応で亡くなられた方が出たというニュースを
最近目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ニュースを見た方なので不安になる方が増えておりまして、
ワクチンを打っても大丈夫かなという質問が増えております。
また、5回目の接種を終えた方で副反応が今までで一番強かったよという話も
ちらほらと聞かれます。
もちろん全然反応なかったよという方もいらっしゃいますが、
ただ、5回目の接種を終えたのが一番辛いという方が本当に多くて、
なんで5回目の接種が副反応が強いのかもしれないかという話をしようかと思います。
前回に続きまして前置きをさせていただきますと、
コロナウイルスは未知の部分が多いです。
なので、それに対するワクチンにもまだまだ研究が進んでいく余地は多いにあります。
なので、今回話す内容もあくまで現状でこういう考え方があるという風に思っていただきまして、
これが絶対だと思わないようにだけご注意くださいませ。
実際のところ、2022年11月20日現在ですけれども、
デジタル庁によりますと、5回目のワクチンを終えているという人は、
日本の全人口の5%にも達していない、3.83%という状況であります。
それでは内容に入ります。
ここ最近までコロナワクチンの不安のニュース、
正直あまり騒がれていないなという状況でした。
というのも、多くの方がワクチン接種を終えております。
11月20日現在ですけれども、2回目まで終えている方が77%を超えております。
3回目でも66%と多くの人がワクチン接種を進めております。
これだけ皆様がワクチン接種しているので、
実際のところ接種しても確かに熱とか腕の痛み、
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あったはあったけど意外と平気だなという人の多さから、
副反応のニュース、そういうのを流したところで、
別に問題ないなと感じる人が多い状況だったので、
副反応のニュース自体の需要がなくなっていたのではないかなと思います。
ただここ最近ワクチン接種のルールが大きく変わりまして、
こういった副反応のニュースとかの需要もまた出てきました。
以前はワクチンの間隔を5ヶ月以上空けないといけなかったんですけれども、
3ヶ月空ければいいよということになりました。
これいきなり間隔短くして大丈夫なの?
ルール変更していいのかと思うかもしれませんが、
これは欧米なので2、3ヶ月空ければ問題ないよという研究が出てきたためです。
例えばEUやイギリスでは3ヶ月、アメリカでは2ヶ月の間隔で
ワクチン接種が進んでいたりします。
また政府としてはワクチンの複数回の接種率をもっと上げたいと考えておりますので、
今までは5ヶ月だとか半年とか間隔を空けていたのが3ヶ月の間隔になれば、
当然ワクチン接種の回転率を上げれるので、間隔を短くしようということに踏み切りました。
またなぜワクチンの複数回接種にこだわるのかという話をしようかと思うんですけれども、
実はコロナワクチンについて1回接種だけでは感染を予防するには十分な抗体が作られない
という研究データが出てくるようになりました。
例えばワクチン接種前は抗体価がゼロ、抗体がゼロだとしたとき、
1回目のワクチン接種では抗体が不十分にしかならないというデータが出てきました。
そして2回目のワクチン接種により抗体価が基準値を超えて
感染予防に有効となる数値が出たと言われております。
これは1回目に比べて2回目では以前にも同じような抗体を作っているので
体が同じように抗体を作りやすくなっているのではないかと言われております。
ただ2回目のワクチン接種をしても大体6ヶ月も経つと
その抗体は2回目の接種前のレベルまで下がってしまいます。
要は1回目のワクチン接種をしたらそれぐらいに戻ってしまいます。
そうなると当然感染予防効果が低下しますよね。
3回目のワクチン接種、これやっぱり1回目、2回目と体がもう覚えていますので
3回目になると皆さんも聞いたことあるんじゃないでしょうか。
ブースト、かなり効果がブワーッと跳ね上がります。
2回目に比べてさらに高い抗体の量を取得できます。
それで高い感染予防効果が期待できますよ。
実際のところ欧米などでもやっぱり3回目のワクチン接種までは
しようという流れになっております。
4回目からは重症者だけにしようよっていう国が多いんですけども
3回目までは結構多くの国がやりましょうという流れになっています。
ただこの3回目ワクチン接種を終えてもやっぱり半年ぐらい経つと
その抗体はだんだんだんだん下がっていきまして
半年経った場合基準値以下になると言われております。
そうすると感染リスクはやっぱり高まるなと言われております。
感染予防のためにはそもそも複数回の接種の方が効率がいい、効果が高い。
さらに複数回接種をしたとしても時間の経過とともにまた抗体は下がっていきます。
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なのでまだ抗体がしっかり残っているなといううちに
ワクチン接種を進めることで継続的に感染予防をしていこうという流れになります。
実際のところなんですけど3回目の接種を終えましたという方ですと
3ヶ月経った段階では抗体は確かに半減しているんですけども
感染予防としては十分基準値を満たせるというデータでもあります。
そういったことで間隔を短くすることで抗体を作るための接種回数を増やすこと
そして抗体も継続して作られるようになる。
なので間隔を短くすることには大きなメリットがあります。
が、ここで今回の本題に戻りますが
この抗体を継続して作るということが
副反応を強くするというデメリットも生んでいると言われる。
ワクチン接種をしたときの副反応
この時に生じるよく言われる熱や炎症、痛みとかもそうなんですけども
こういったのは体の免疫が働いている証とも言われております。
免疫、以前話したかもしれませんが
高熱の方が働きが活発になります。
例えば体温36.5℃を基準にした場合
37.5℃では免疫の働きが5倍になるとも言われます。
そしてなぜ高熱が出るのかというと
体が免疫細胞を働かせやすくするために
意図的に熱を上げていると言われます。
実際のところワクチンの副反応が若い人の方が出やすいと言われるのも
免疫細胞が若い人の方が活発だからと言われます。
免疫が活発だからこそすぐに体が反応しやすいと言われております。
抗体がまだ十分に残っているうちにワクチンを接種し
より多くの抗体を作ろうとすれば
それだけ免疫としての反応が強く生じますので
熱が高くなったり、接種部分に免疫細胞が集中することでの反応で
腕が痛くなったりしやすくなります。
なので間隔を短くしたことで
副反応が生じやすくなるのは当然と言われております。
またワクチンは先ほども話しましたけど
回数を重ねるごとに抗体を作りやすくなります。
なので1回目より2回目、2回目より3回目、そして
4回目より5回目が反応、副反応が強くなりやすいと言われております。
なので皆さん、例えば5回目が一番辛かったと言われるのは
この間隔が短くなっていることと
そしてワクチンを何度もすることで
抗体を作りやすくなった。なので体が反応しやすくなっている
と思っていただければいいかなと思います。
ただ感染予防や重症化予防として
ワクチンには効果があるというデータもしっかりしております。
なので複数回接種することは大変有意義と言われておりますし
感染予防としては間隔を短くするというメリットがあるのも
やはり大事ですね。
実際のところ、ワクチンの回数とか
どんどん議論されていくと思います。
ただ今の分、すでにワクチンを多く打ちたい、
接種したいという方も多いのは事実です。
なのでこれから複数回目のワクチンを接種される方
副反応対策はバッチリお願いいたします。
これを踏まえまして、本日のワンポイント
副反応対策のお供に下熱鎮痛剤
副反応で有名なものに腕の痛みや熱があります。
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ワクチン接種後には熱が38度や39度、
人によっては40度くらい熱が出たという方もいらっしゃいます。
熱が高い方が免疫細胞がしっかり働いてくれるので
抗体などもしっかり作ってくれます。
元気であれば熱は無理して下げなくても正直いいです。
その方が免疫しっかり働いてくれますので。
ただあまりにも高熱や痛みが続けば
だるさなどもありますし、食欲も落ちるなどもあります。
そして体力を消耗してしまいます。
なのでつらい状態が続きます。
熱でぼーっとしやすいなとか腕に痛みがある。
それでは仕事なのにも正気足しやすいです。
なので熱や痛みなので困るときはやはり熱や痛みを下げる。
いわゆる下熱鎮痛剤に耐えることも多いかなともあります。
この下熱鎮痛剤、種類はいろいろとありますし
市販でも購入ができるものが多いです。
市販で見られる主な成分としては
ロキソプロフェンやイブプロフェン、
そしてアセトアミノフェンなどがあります。
3種類とも痛みや熱に効果がありますが
ロキソプロフェンとイブプロフェンは似た仲間で
アセトアミノフェンはこの2種類とはちょっと違うなと思っていただければ。
実際どう違うのかなって説明しますと
細かい説明は今回省かせていただきますけれども
ロキソプロフェンとイブプロフェンとアセトアミノフェン
この3種類とも熱を抑える効果としては
どれも同じくらいと言われております。
ただ痛みを抑える効果に関しては
ロキソプロフェンやイブプロフェンの方が
アセトアミノフェンに比べて効果が高いと言われております。
なので痛みがひどい方は
ロキソプロフェンやイブプロフェンを選ぶことをお勧めします。
ではアセトアミノフェンはというと
他の2種類に比べると胃が荒れにくいとか
副作用が少ないと言われております。
スピリン全息という解熱鎮痛剤を飲むと
全息発作のような不調を起こす方が稀にいらっしゃいます。
全息だけでなく顔が赤くなってしまうとか
そういった不調を起こす方がたまにいらっしゃいます。
そういう方にもアセトアミノフェンは安全に使えるよと言われております。
実際そういった副作用が少なかったから
コロナ患者様に対しても処方薬としては
アセトアミノフェンが選ばれることが多いです。
が過去に解熱鎮痛で飲んでも体調を崩したことはないよ。
調子悪い時しか飲まないから
胃のこととか副作用もそこまで気にしないよという方であれば
ロキソプロフェンやイブプロフェンでも問題ないということは
厚生労働省からの使用可能だよということで承認を得ております。
なので副反応で痛みが出やすい方で
過去に解熱鎮痛で飲んで体調崩したことないよという方は
ロキソプロフェンやイブプロフェン
痛みはそこまで気にならないな
副作用は少ない方がいいなという方は
アセトアミノフェンなどを選ぶといいかなと言われております。
今回はこんな感じです。
寒さや乾燥なので体調崩しやすい時期になりました。
コロナやインフルエンザなども怖い時期になりました。
皆様体調崩さないようしっかりご自愛くださいませ。
皆様今回も最後までお聞きいただき誠にありがとうございました。
何か気になること質問などありましたら
TwitterやInstagramなどの方でいつでもお待ちしております。
また次回もお聞きいただけると大変嬉しいです。
それではまた次回お会いしましょう。
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このラジオで話す内容はあくまで一つの説であったり
一つの例です。医師の方針や患者様それぞれの状態で
治療方針は違いますので
自身がかかっている医師や看護師、薬剤師などの話を
優先するようお願いいたします。