1. 国際情勢を解説・飯田和郎のCatch Up
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ビザ手数料値上げの応酬 日中関係の見えない”底”
2026-09-14 12:07

ビザ手数料値上げの応酬 日中関係の見えない”底”

毎日新聞特派員や外信部長の経歴をもつ元RKB解説委員長・飯田和郎が、中国をはじめ東アジア情勢について、歴史的・文化的背景についても触れながら解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

中国が日本人のビザ発給手数料を7倍に引き上げたことを受け、日中関係の現状について議論する。この措置は、日本が7月に外国人向けビザ手数料を5倍に引き上げたことへの対抗措置と見られ、「対等の原則」に基づくものだと中国側は説明している。しかし、観光目的の30日以内の滞在は引き続きビザ免除であるため、影響は限定的との見方もある。両国間の感情的な応酬やメンツの問題が絡み合い、関係の改善は見通せず、むしろ「底なし」の状況にあるとの懸念が示されている。

中国ビザ手数料の突然の値上げ
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で、多様な視点を提案するCatch Up。
月曜日は、元RKB解説委員長で、福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんです。
飯田さん、おはようございます。
はい、おはようございます。
さて、今日の話題ですけども、東京の中国の大使館、そして日本各地にある中国総領事館は、
今日14日、日本人が取得する中国入国ビザの発給手数料を引き上げるということなんですね。
しかも、その上げ幅がなんと7倍。
今日のCatch Upは、この中国側の措置から日中関係を見ていこうということですね。
はい、そうです。
お二人がいまいらっしゃるRKB放送会館から、歩いて20分くらいだと思うんですけど、
中国事業浜に中国の中福岡総領事館があります。
ありますね。
その領事館のビザ発給部門は、今日も朝9時から窓口が開くんですけど、
今日の申請文から、中国入国ビザの発給手数料が一気に値上げされるということなんですね。
この引き上げは、先週金曜日の11日に発表されました。
週末は業務が休みなので、土日の2日間挟んで、今日から実施。
まさにいきなりの実施で、いきなりの7倍というわけなんですよ。
7倍っていうのは驚きなんですけども、
いくらからいくらに手数料になるんですかね。
日本人が中国に赴く場合は、30日間を超える長期の滞在にはビザが必要なんですよ。
一時ビザ、つまり1回に限って入国できるビザは、先週の申請までだったら2250円。
これが今日の申請から16750円。7.4倍ですよ。
また、2回入国できるビザは3750円だったのが、今日から25100円。
こちらは6.9倍ですね。
その額を聞くと上がったなというのを感じますけれども、
中国側の説明と「対等の原則」
中国側はビザの手数料の引き上げをどういうふうに説明しているんですかね。
料金改定が発表された先週の11日の午後でした。
中国外務省のスポークスマンは定例会見で、
日本の共同通信記者の質問に答えてこういうふうに説明していました。
日本にある中国大使館がすでに発表しています。
今回の調整は対等の原則に基づく措置です。
今橋本さんに紹介してもらったこのごく短いコメントが全てなんですよ。
今回の値上げ引き上げは対等の原則に基づく措置、
つまり総合主義によるものと言ってるんですよね。
この場合の総合主義とは何かというと、
日本政府が今年の7月に法に資する外国人向けのビザ手数料を5倍に引き上げたんですよね。
引き上げ前の6月でした。
私はこのコーナーで取り上げたんですけど、
今回の中国側の措置は日本側の決定に対抗してというわけなんですよね。
つまり日本が引き上げたからこちらも上げたんだよというわけですかね。
でも日本政府が取った値上げっていうのは別に中国に限った措置ではないですよね。
そうですね。国籍に関係ない一律の措置だったんですよ。
一方の中国側は国別に中国入国ビザの手数料を定めているんですよね。
ですから中国側からすれば今回、
つまり日中2国間の枠組みでまた日本だけをという総合主義を適用したようですね。
ちょっと振り返ってみると、
日本政府が7月から実施した日本入国のための一時ビザの手数料は15,000円でした。
さっきも言いましたように一気に5倍上げたんですよね。
中国側が今日から実施するのは入国ビザが16,500円。
つまり15,000円と16,750円。
ほぼ同額ですよね。
額の上でも総合主義と言えるかもしれないし、
厳密に言うと日本人が中国に入国する方が1750円高いということですよね。
これはビザ発給手数料の日中間の応酬って感じなんですかね。
そうですね。
値上げの影響とビザ免除
ただし今回のいきなりの大幅な値上げですけど、影響は限定的ですよね。
というのも観光旅行など滞在30日間以内なら、
中国を訪れる日本人に対しては引き続きビザ免除、ノービザなんですよね。
だからこれは影響は限定的だと思われますね。
確かにビザが必要になる観光旅行で1ヶ月以上中国に滞在する人はそんなに多くはないでしょうね。
そうですね。
日本政府が7月から日本入国のビザ手数料を大幅に値上げした際、
このコーナーで私こんな話をしたのを思い出してます。
きっと中国側には、世界第2位の経済大国の中国国民に、
果たして日本入国ビザが必要なのかと。
現にアジアの多くの他の国々は日本にノービザで入るのか不満が出そうだとこんな話をしました。
それと付け加えると、日本へ入国して旅行して、
中国人はたくさんお金を落としているでしょう。
また、日本は観光を成長戦略の柱に据えていて、
ビジットジャパンキャンペーンも派手にやってきたじゃないかということだと思うんですよね。
今日から適用される中国ビザの手数料引き上げは、
まさにその通り中国側の不満を形にしたものだと言えますよね。
日中関係の冷え込みとメンツの問題
中国からすると、中国人に対してはようこそジャパンじゃないのっていう思いがあるってことですかね。
そうですね。
昨年秋以降、日中関係が冷え込んで、
中国政府は自分たちの国の国民に、
日本は危ない、そういう理由をつけて日本渡航を自粛するように求めてきましたよね。
一方で、日本政府が7月に実施したこの入国ビザの手数料大幅値上げは、
繰り返しますけど、中国側からすると、
中国人をターゲットにしたようにも移るわけなんですよね。
ただ、観光旅行などで中国を訪れる日本人は、
引き続きノービザで中国に入れると。
そうなってくると、中国政府が日本人を対象に、
今日から始めるビザ手数料の引き上げっていうのは、
メンツの問題っていう側面もありそうですね。
そうですね。私もそう思います。
習近平政権が中国国民に向けて、
我々もきちんと対抗措置を取ったぞ。
また、今日から総合主義を適応するぞという
アピールの意味合いもあると思うんですよね。
中国側の今回のビザ手数料引き上げを報じる
両国民の反応と相互不信
YahooなどWebニュースを見ていると、
読んだ人の書き込みがとても多いんですよね。
少し気になるんですけど、その多くはこんな意見で、
これでますます中国へ行かなくて済むとか、
行かない方が安全だとか、行ったり来たりしないのが
日中お互いに幸せ、そんな声なんですよね。
一方、中国側のWebニュースを見てみると、
中国のネット民も、中国の外務省、我が国の外務省は
よくやったと称賛する声があふれていますね。
今の日本は中国に対してアンチな立場というか、
意見が多いようにも見えますもんね。
そうですね。だけどそれだけでいいのか。
私はですね、むしろ中国人には、
中国の人たちはどんどん日本へ来てくださいと。
自分の目で日本を見てくださいと。
お国で教わったこととは違うでしょと言いたいんですよ。
一方の日本人に対してはこう言いたい。
中国に行って自分の目で中国を見てくださいと。
中国へ行く前のイメージと同じですか違いますか。
中国人と日本人は違いますかと問いたいですよね。
まずは一人一人が自分で確かめないとと思います。
関係改善の見通しと「底なし」の懸念
ですから今日取り上げてきたメンツとメンツが絡み合うように、
日中両国が決めたこの入国ビザの申請手数料の大幅引上げ、
この報酬には私は大いに疑問がありますね。
ただ日本のトップ高市総理は、
中国への既然とした外交姿勢が評価されているということですよね。
そうですね。
JNNの最新の9月の世論調査によると、
高市内閣を支持できるという人は62.5%。
先月1月前の8月の調査より3.3ポイント上昇しているんですよね。
その高市総理は長期請求を目指して、
今週自民党幹部の人事や内閣改造をすると言われています。
一方の習近平主席も万弱な指導体制を築いているわけですよね。
ということはこの2人がトップにいる間は、
日中関係の着地点というのは見えてこないんですかね。
そうですね。
私もこれまで山あり谷ありの日中関係を見てきましたけど、
今ほど展望が効かない状態、状況というのは経験したことがありません。
さらに今がどん底じゃなくて、
今後さらにどん底のどん底があるんじゃないかという気もしますよね。
今日紹介したビザ手数料の引き上げは、
そんな心配を増幅させる要因にも私には思いますね。
今日は今日から中国が引き上げるビザ手数料について解説してもらいました。
飯田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
12:07

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