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更なる雪山への登竜門 伊吹山
2026-07-08 21:07

更なる雪山への登竜門 伊吹山

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東海地方の情報サイト「いちのトレッキングブログ」の山行記事を元にしています。

生成元 :https://ichi-trekking.com/omote-snow2017/

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00:00
氷点下の雪山で、ものすごい風が吹きすさぶ一面の銀世界をちょっと想像してみてほしいんですが。
はいはい。かなり過酷な環境ですよね。
そういう場所で、ハイキングをしているとき、直面する最大の問題って何だと思いますか?
頭症とか、低体温症とか、そういうのを想像するじゃないですか。
まあ普通はそう考えますよね。命に関わりますし。
ですよね。でも実は違うんです。
信じられないかもしれないんですが、最初にして最大の試練って、熱すぎて汗だくになって、真冬のコートを脱ぎ捨てたくなることらしいんですよ。
ああ、なるほど。それはちょっと意外というか、直感に反しますね。
そうなんです。今日はですね、そんな私たちの常識を裏切るような、雪山の不思議で過酷な、そして息をのむほど美しい世界を徹底的に深掘りしていこうと思います。
はい、楽しみです。
今回の舞台は、滋賀県と岐阜県にまたがる標高1377メートルの霊峰伊吹山の厳冬期です。
えーと、今回の情報源として私たちが読み解いていくのは、登山歴10年で頭症200座以上の実績を持つ、自然をこよなく愛するブロガー、いちさんによる、いちのトレッキングブログの体験レポートです。
経験豊富な方のアカウントですね。
そうなんです。で、今日はですね、私自身がまるでこの筆者の方に憑依したかのような気持ちで、雪山の圧倒的な美しさとか、そこに至るまでの肉体的な苦痛、そしてそれを補って余りある精神的な報酬についても、情熱的にお伝えしていきたいなと。
おー、冷えが入ってますね。
はい。リスナーのあなたも、今私たちと一緒に登山靴の紐をキュッと締めて、第3の同行者としてこの真っ白な雪毛片に足を踏み入れる準備をしてくださいね。
いやー、人間はなぜわざわざ凍れるような雪山に行って、肉体を極限まで痛めつけるような思いをしてまで山頂を目指すのか、その見返りが一体何なのかすごく気になります。
ええ。
さて、伊吹山っていうと、古くから薬草の宝庫として知られていて、歴史の教科書なんかにも出てくる山ですけど、雪山としての難易度ってどんな感じなんですか?
あの、伊吹山って日本武元沼、つまり山戸武が山の神に挑んで帰り討ちにあったっていうものすごい強烈な神話が残る霊法なんですよね。
ああ、そういう伝説があるんですね。
ええ、筆者はそんな歴史ある山をあえて本格的な雪山への登竜門として選んだんです。
というのも、伊吹山の表登山道って、夏場なら初心者でも登れる比較的整備された道なんですけど。
ハイキングコースみたいな感じですか?
そうです。でもひとたび深い雪に覆われると、完全にその牙を剥くというか、全く別の顔になるんです。
なるほど、一気に厳しくなるわけですね。
だからこそ、入念な準備とある種の儀式からスタートするんです。
まず、麓の三宮神社で安全を祈願して、冬の時期は無人になっているゲート前の箱に。
03:04
入料料みたいなものですか?
はい、入料協力金の300円をチャリンと投入するんです。
そして、いぶき山パラグライダースクールの看板下のラブ君に、行ってくるねと声をかけるんですよ。
ああ、なんかほっこりしますね。
そうなんですけど、このピンと張り詰めた氷点下の空気の中だと、そういう日常的なやり取りすらも、これから始まる非日常へのゲートをくぐる大切な儀式みたいになるんです。
なるほど、神話の山に足を踏み入れる前の、ちょっとした心理的なスイッチの切り替えですね。
ええ、まさに。
そしていよいよ雪山用の本格的な装備が登場するわけですが、ブログを読むと、秘書さんはこの日のために12本詰めアイゼンを新調していますよね。
そう、そこがポイントなんです。
アイゼンって靴の裏につけるトゲトゲの金属のことだと思うんですけど、わざわざ12本って指定されているのには何か特別な理由があるんですか?4本とか6本じゃダメなんでしょうか?
いや、素晴らしい着眼点ですね。結論から言っちゃうと、この12本詰めであることが、雪の壁を登る上で絶対に不可欠なんですよ。
絶対にですか?
はい。4本詰めとか6本詰めのアイゼンって、土踏まずのあたりにしか詰めがないので、平坦な雪道を滑らずに歩くためのものなんです。
ああ、なるほど。
でも12本詰めになると、靴のつま先から前方に飛び出す前詰めっていうものが存在するんです。
いぶき山の冬の直筒ルートみたいに、もう壁のように立ちはだかる急斜面では、この前詰めを固い氷とか雪の壁に思いっきり刈り込んでいくんですよ。
蹴り込む?
え、ガンガンと蹴り込んで、自分で足場を作り出しながら登っていくんです。
ああ、なるほど。車のタイヤで例えるなら、4本詰めはちょっとした雪道用のスタッドレスタイヤみたいな感じで、
12本詰めは完全に凍結した急勾配の坂道をガリガリ削りながら進むための、ごついタイヤチェーンとかスパイクタイヤみたいなものですね。
もうまさにその通りです。
だからこそ、1号目にあるいぶき高原草の前で、買ったばかりの新しい12本詰めアイゼンを取り出す瞬間って、ものすごく特別なんです。
テンション上がりそうですね。
いや、上がりますよ。金属の冷たい感触とか、鋭く尖った前詰め。
モンベルの店員さんに、いぶき山を登るなら絶対に前詰めのある12本アイゼンが必要だって念押しされて用意した、その相棒をですね。
練習なしの一発勝負で、10分くらい悪戦苦闘しながら装着するんです。
その時の武者ずるいするような高揚感たるや、足元に装着した瞬間、ただの登山靴が雪を噛み砕く無敵の装備に変わるんですよ。
雪を踏みしめるためにザクッとザクッとっていう確かな手応えが足の裏から伝わってくるんです。
いや、話を聞いているだけで足元から伝わる振動とか冷たい空気がリアルに想像できます。
RPGゲームの終盤で最強の防具を手に入れてボス戦に向かう時のワクワク感に似てますね。
そうそう、まさにその感覚です。
で、完全装備で意気揚々と氷点下の世界へ足を踏み入れたと、さあここからストイックな寒さとの戦いが始まると思いきや。
06:04
ええ。
ここで冒頭でお話しした予想外の事態が起きるんですね。
そうなんです。歩き始めてすぐの1号目で、必殺者はあまりの暑さに息をはませながら、一番外側に着ていたアウターであるハードシェルを脱ぎ捨ててしまうんですよ。
早っ、1号目ですよね。
しかも、3号目の陶屋に着く頃には、その下に着ていたソフトシェルすらもう暑くて着ていられないって言って脱いでしまうんです。
いやいや、ちょっと待ってください。ハードシェルとかソフトシェルとか、まあ登山用語が出てきましたけど、
そもそも氷点下の雪山でそんなに暑くなるっていうのが物理的にちょっと理解しがたいんですが、どういうメカニズムなんですか?
ああ、えーと、簡単にレイヤリング、つまり重ね着の仕組みを説明しましょうか。
お願いします。
雪山のウェアって基本的に一番外側に風や雪を完全にシャットアウトする防水透湿素材のハードシェルを着るんです。
いらば鉄壁の鎧ですよね。
で、その内側に保温性と通気性を兼ね備えたフリースのようなソフトシェルを着るんです。
魔法瓶の外側のケースと内側の保温槽みたいな役割分担ですね。
なるほど、魔法瓶。
でも、雪山登山っていうのは本当に想像を絶するほどの全身運動なんですよ。
重いブーツとアイゼンを足にぶら下げて不安定な雪の斜面を一歩一歩太ももを高く上げて登っていくわけです。
相当な負荷がかかりますよね。
ええ、人間の筋肉って巨大な発熱器官ですから、心拍数が跳ね上がると体の中からはまるでストーブみたいに猛烈な熱が発散されるんです。
なるほど、魔法瓶の中でお湯をグラグラと沸かし続けているような状態になるわけですね。
そうなんです。
それは負荷を完全に防ぐハードシェルなんか着ていたら、中がサウナ状態になっちゃいますね。
その通りです。汗をかいて上がの中が濡れてしまうと、立ち止まった瞬間にその汗が冷えて急激に体温を奪う汗びえっていう現象を起こすんです。
ああ、それは危険ですね。
ええ、最悪の場合は低体温症の続血します。だからこそ死者は寒いから着るのではなくて、歩きながらこまめに服を脱いで、いかに汗をかかないように体温調整するかということに心血を注いでいるんです。
なるほどなあ、雪山登山の本質って寒さとの戦いじゃなくて、自分の体が発する熱との戦いだったんですね。めちゃくちゃ面白いです。
面白いですよね。
さて、服を脱いで身軽になったとはいえ、ルート自体はさらに過酷になっていくんですよね。
はい。夏場は東高線に沿ってジグザグに登っていくなだらかな道があるんですけど、雪が積もるとその道は完全に消滅するんです。
消滅しちゃうんですか。
はい。代わりに現れるのが斜面をまっすぐ山頂に向かって突き進む直頭コースなんです。
直頭ってことはまっすぐ上に。
はい。吹きだまりになっていて雪がものすごく深くて一歩踏み出すごとに足がズボッと埋まるんですよ。
5号目まで登るといつもならハイカーで賑わうベンチとか自動販売機を備えた山小屋があるんですが、それがもう完全に雪に埋没している光景を目の前にするんです。
09:10
建物がすっぽり雪に飲み込まれている光景ですか。自然のスケールの大きさと容赦ない力をまざまざと見せつけられますね。
本当にそうなんです。そして6号目の避難小屋を越えてから安部への最後の急遭が始まります。
安部っていうのは?
馬の庵みたいに山と山の間の少しくぼんだ平たいな場所のことなんですけど、ここが精神的に一番えぐられるポイントなんですよ。
えぐられる?どういうことですか?
見上げると頂上へと続く尾根の安部はすぐそこに見えているんです。もう人の表情まで見えそうなくらいの距離に感じるんですよ。
おお、もうすぐじゃないですか。
でも足を踏み出しても踏み出しても一向に近づかないんです。横を見ると信じられないほどの急傾斜で一歩の幅も全く広がらないし。
ああ、それって目の錯覚ですよね。周りに木とか建物みたいな大きさの基準になるものがない真っ白な雪原だと人間の脳って遠近感を完全に狂わされちゃうんですよね。
そうなんですよ。
すぐそこにあるように見えるのに実は何百メートルも先だったりする。ランニングマシンの上で永遠に走らされている夢みたいなものすごい精神的ストレスじゃないですか。
まさに脳のバグですね。筆者もこの近づかない山の頂上という錯覚の壁に太ももはパンパンになって心も折れそうになっていました。
それはきつい。
でもどうしてそこで登山者は足を止めないと思いますか?
うーん、なんででしょう。
それはですね、息を切らして立ち止まったその瞬間に振り返って見える絶景があるからなんです。
絶景。
ええ。眼下には見渡す限りの平野部が真っ白に染まっていて、雪の陰影によって山々の尾根や谷がくっきりと立体的に浮かび上がっているんです。
うわあ、綺麗だろうなあ。
見上げれば雲ひとつない突き抜けるような青空と足元の圧倒的な白のコントラスト。この景色を見るためなら、よしもう一息だって再び前を向くことができるんですよ。
なるほど。苦しみのどん底で振り返った時にだけ見せてくれる自然からのご褒美ですね。
ええ。
そしてその永遠に続くかと思われた急登を乗り越え、ついに登り切ったものだけを待ち受けるのが頂上の異世界ということですね。
はい。登頂開始から約3時間強、最後の急登を越えて山頂部に出た瞬間、それまでの息が詰まるような閉塞感を完全に吹き飛ばすような広大なフラットな雪原が現れます。
ついに。
そしてそこには信じられない光景が広がっていたんです。
何ですか。
目に飛び込んでくるのは茨城山地の山頂本堂や山縄なんですけど。
はい。
建物全体にびっしりと巨大な氷の塊が成長して、完全にスノーモンスターへと変貌を遂げていたんです。
12:01
スノーモンスター。あのよく東北の座をとかで聞く樹飛翁のことですよね。でもどうして普通の建物とか看板がそんなモンスターみたいな巨大な氷の塊になっちゃうんですか。
これ気象学的に非常に面白い現象なんですけど。
はい。
氷ってなのに凍っていない華麗極水滴っていう特殊な状態の霧が強い季節風に乗って吹きつけるんですよ。
凍ってない霧ですか。
ええ。その霧の粒が建物や看板にぶつかった瞬間にパチッと凍りつくんです。それが風上に向かってエビの尻尾みたいにどんどん成長していくんですよ。
はえ。面白いですね。
つまりただ雪が積もったわけじゃなくて猛烈な風と極寒の霧が何層にも当たって氷を直接彫刻していった結果なんですね。
ただの積雪じゃなくて風が作り出した氷の芸術作品なんですね。だからあんなに荒々しくてまるで石を持ったモンスターみたいに見えるんだ。
そうなんです。大自然の猛威を形にしたような圧倒的な迫力なんですよ。ところが。
ところが。
そんな極限状態の山頂で一つだけ完全に物理法則を無視しているかのような奇妙な存在があったんです。
な、なんですか。
周りのあらゆるものが雪と氷のモンスターに侵食されている中で、あの日本仏頓大和武の像だけが全く雪をかぶらずに本来の堂々とした姿をそのまま保って立っていたんです。
え、ちょっと待ってください。本堂も看板もモンスターに飲み込まれているのに、大和武の像だけが無傷ってことですか。
そうなんですよ。
いやいや、それってまるでそこだけ見えないバリアでも張られているみたいじゃないですか。さすがに何か科学的な理由があるんですよね。
もちろんです。はっはっ。筆者も最初はこれは人動力かって口順したそうなんですが。
そりゃ思いますよ。
でも裏へ回り込んでみると背中側からはスノーモンスターの侵食が始まっていたんです。
あ、背中は凍ってたんですね。
ええ。日当たりの良い南向きの正面だけが奇跡的に雪を溶かしていたんです。
熱伝導の観点から言えば木造の本堂や石の社に比べて金属製の像は太陽の熱を吸収しやすくて、表面の雪を溶かしやすかったっていうメカニズムでしょうね。
なるほど。金属の熱伝導率と太陽の角度が生み出した奇跡だったと。
でも理屈がわかったとしても一面のモンスター死の目の中で神話の英雄が毛吹雪を跳ね溶けて寄然と立っている姿を目の前にしたら絶対に何か目に見えない力を感じかえますよ。
いや本当にそうです。科学で説明できても心が感じる異形の念っていうのは止められないんですよ。
ええ。
その大和武の視線の先には太陽の光を反射して美しく輝く琵琶湖の絶景が広がっているんです。
快晴の空の下、澄み切った氷点下の空気の中で深呼吸して、自分自身の足でこの異世界にたどり着いたという達成感を味わう。
15:05
それはもう言葉では言い表せない至福の瞬間なんですよ。
上りのストイックな肉体的な戦いからの精神が解放されるような絶景。見事なコントラストですね。
でもこれで終わらないのが今回の深掘りの一番面白いところなんですよね。
そうですね。
頂上で神々しい景色に感動した後、下山では一転して人間を完全に動心に引き戻す最高のご褒美が待っているんですよね。
そうなんですよ。ここからが茨城山の表登山道のもう一つの深掘頂なんです。
あなたは雪山の下山と聞いてどんな風景を想像しますか?
いや登りであれだけ急な壁をアイゼンで切り込んで登ったわけですから、下山はもっと怖いですよね。
足を滑らせたら一環の終わりですから、一歩一歩それこそ命がけで慎重に降りていく緊張感のある道のりになるはずですよね。
普通はそう思いますよね。ところが筆者は登ってくる登山者の邪魔にならないように、登山道から少し外れた斜面に出るとおもむろに腰を下ろしたんです。
はい。
そしてバックパックからプラスチックのヒップソリを取り出して、雪戦を猛スピードで大作戦をし始めたんですよ。
ちょっと待ってください。ヒップソリって子供が近所の公園の芝生とかで遊ぶようなあのあれですよね?
命がけの雪山でそんなことして滑落したり岩に激突する危険はないんですか?さすがに無謀すぎません。
いや実はこれ、いぶきさんならではの特殊な条件が揃っているからできることなんです。
条件ですか?
先ほどお話したように、法登山道には木や岩などの障害物が極端に少なくて、広大でなだらかな雪面が広がっているんです。
さらに多くの登山者が歩くことで雪が適度に踏み固められていて、ルートを選べば天然の安全な巨大滑り台になるんですよ。
なるほど。
登りの時に筆者は気づいていたんです。
登山道がやけによく禁意されているなって思ったら、実はお兄さんもおじいさんももんな笑顔で滑り降りていったヒップソリの奇跡だったことに。
筆者もあまりの速さにうまく止まれなくて、滑っているのか滑落しているのかわからないって語るほどのスピード感なんですよ。
氷点下の風を顔いっぱいに受けながら、雪えむりを上げて斜面を一気にかけだこりる。恐怖と興奮が入り込んで、思わずうわーって大声が出てしまうような純粋で無邪気な喜びなんです。
いいですね。
たまに歩くことはあっても、なんと一号目のいぶき甲原草までほとんどヒップソリで滑り降りてしまったんですよ。
過去にない楽しさだったって筆者の興奮が文字からあふれ出ていましたね。
息の3時間の苦闘をソリで一気に滑り降りる爽快感。大人をそこまで夢中にさせる雪山。魅力的すぎますね。そして最高の体験は下山後にも続くんですよね。
18:00
ええ、もうこれ以上ない完璧な締めくくりです。一号目から下は雪どけ水でドロドロなんですが、ふもとの三宮神社にはちゃんと靴洗い場があって、そこでアイゼントブーツの泥をきれいに落とすことができるんです。
気が利いてますね。
そして車に乗り込んでわずか10分。向かった先は、いぶき薬草の葛と文化センターにあるいぶき薬草湯です。
おー、薬草の山であるいぶきさんならではの温泉ですね。
そうです。大人600円で入るこのお風呂が冷え切り、そして疲労困敗した身体を心から溶かしていくんです。
くー、たまらないでしょうね。
極限までの寒さと肉体的ストレスで交換神経をフル稼働させた後に、薬草の香りが漂う温かいお湯に身を沈める。
全身の血管が一気に拡張して、数時間前まで自分がいた白銀の異世界を湯船の中で思い返すんです。
はい。
もう脳内に大量のドーパミンが分泌される究極の整い体験ですよ。
最高のサウナと水風呂のまさに逆バージョンですね。極寒の山という巨大な水風呂に入ってから熱い温泉に入る。
そりゃ気持ちいいに決まってますよ。
ええ、間違いないです。
いやー、いぶき山の氷頭山道、肉体を酷使する上りの苦しさ、神話の高々し、息を飲む絶景の美しさ、そして最後は子供のように遊べる楽しさと薬草湯の癒し。
本当に全てが詰まったまさに雪山への最高の登龍門ですね。
ええ、リスナーのあなた、あなたも今目の前に白銀の世界が広がっていませんか?
足の裏で雪を踏みしめる十二本爪アイゼンの寒色とか、肺を満たす冷たく澄んだ空気、そして自分の体が発する熱。
本堂を飲み込む巨大なスノーモンスターの迫力、突き抜けるような青空に映える見事な気氷、そして大人が無邪気に笑いながら駆け通りたヒップソリの体感な奇跡。
ええ。
これら全ての美しい実際の風景写真は、市のトレッキングブログに圧倒的な熱量と共に記録されています。
ぜひ検索してあなた自身の目で確かめてみてください。
画面越しの写真を見るだけで、きっと次の週末、この真っ白なキャンバスに足跡をつけるのはあなた自身になるはずです。
その言葉を聞いたらもういてもたってもいられなくなりますね。私も早速アウトドアショップにアイゼンを見に来たくなりました。
ぜひぜひ。
さて、それでは最後にあなたに一つ考えてみてほしいことがあります。
雪に閉ざされることで本来の姿を完全に隠し、全く違う顔を見せる自然。
今回お話ししたいぶきさんのように、あなたのすぐ身近にある見慣れた風景や山も、季節や天候という条件がたった一つ変わるだけで、あなたを試すような壮大な冒険の舞台に変わるのをじっと待っているのでしょうか。
そうですね。
次に雪が降った朝、いつもなら憂鬱に感じる見慣れた景色が白く染まったとき、あなたはどう行動しますか。
21:00
それでは今回の深掘りはここまでです。また次回、新しい知識と冒険の世界でお会いしましょう。
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