00:04
だんだんこう、フリージャズっぽくなってきましたね。
そうですね。
本のそばには楽しいことがあるをもっとうに、書店員歴25年、元書店員のすずきと、
出版取り継ぎ7年、出版社営業13年、現在、書店と出版社をつなぐ一冊取引所、運営1年少々のわたなべの2人で、
書店員や出版社、一般の読者の方からの素朴な疑問にお答えするポッドキャスト休憩室でございます。
はい。
はい。どうもおつかれさまでございます。
おつかれさまでございます。
今日もですね。
もう17回目になりました。
なんと、過去放送会を聞いた方からご質問がいただけたということで。
ありがとうございます。
ありがとうございます。早速ラジオネームから。
はい、お願いします。
いただきます。
はい。
ラジオネーム、ソレユケ軍隊型パンマンさんからいただきました。
ほう。
これ軍隊型パンっていうのは。
はい。
あのなんか、カンパンみたいなやつで。
はい。
なんかあるみたいなんですよ。その福井県の鯖江市の方の。
鯖江。
はい。
あのメガネの。
メガネで有名な鯖江市のお店で、軍隊型パン。
蛍光色みたいな感じですか。
蛍光色。
その持ち運びできる。
あーはいはい。
カンパンみたいな。
そうそうそういうやつです。
めちゃめちゃ歯が割れるんじゃないかっていうくらい硬いやつじゃないですかねこれ。
軍に収めてたような感じのやつらしいですよ。
長期保存ができそうな感じ。
そうそうそうそう。
いい勉強になりました。
ありがとうございます。
というラジオネームの方からいただきました。
はい。
はい。
渡辺さん、鈴木さん。いつもラジオを拝聴しています。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
経験者のお二人から見た反元業界のお話は、コロナ禍のご時世で営業にも飲み会にも行けなくなり、他社の先輩方のお話を聞く機会がなくなってしまった私にとって、とても勉強になる唯一の方法なので、今後とも続けていただけると嬉しいです。
今後とも聞こえなかったです。
今後とも続けていただけると嬉しいですと。
ありがとうございます。
これご質問ある限り続けたいと思っておりますので。
はい。
これからもよろしくお願いします。
お願いします。
さて、初めてお二人に2択の質問をさせていただきます。
2択?
03:00
2択。
これは、書店員にとって、低価格2,900円以下ぐらいで、短期型で売れさす数が多くて簡単な内容の本か、高定価3,000円から6,000円台ぐらいで、長期型でじわじわ売れるタイプかつ難しい内容の本の、
どちらが置きたい?どちらが好きでしょうか?
これ書店員にとってっていうことですね。
この質問は各店舗における読者の性格や本のジャンル、内容等によって単純な2択で決められる問題ではないのは従順承知しております。
ですが、私にとって反元の永遠のテーマと勝手に思っており、
第14回でのザブックスフェアの話題の中で、差数ではない問題という発言を聞いて、売れる本とは何かについてお二人がどう考えていらっしゃるのか、詳しく知りたくなり質問させていただきました。
何度も書き直しているうちにこんな長文になってしまいました。申し訳ありません。採用していただければ嬉しいです。よろしくお願いします。ということで。
はい、採用です。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
2択ですね、要は。ある程度の買いやすい、お求めやすいお値段で、なるべく簡単な内容、親しみやすい内容と言い方をつければ。
よく売れる本がいいのか、ある程度価格帯の高い、長期間読まれる名著と言われるもののほうがいいのかって話ですよね。
そうですね。
どっちがいいのか。
もちろん単純に決められる問題じゃないし、お店によっても違うだろうし、読者や本のジャンル、内容によっても違うだろうと。その上で質問くださっていて。どうなんでしょうか。
結構本は難しいんですよ。
出版社としても値付けをどうするかってすっごい難しいです。
そうでしょうね。低価格が2900円まで。
低価格ってしてますね。もしかしたら専門書的な。
たぶん一般の読者の方からすると1500円ぐらいまでが低価格。
そのぐらいだと普通って感じですよね、単行本であれば。2000円とか超えてくるとちょっと高いなって感じが出てきますよね。
高いなって思うよね、2000円超えると。
06:01
なんでこの軍隊型パンマンさんは低価格っていうのが、だいたい3000円以下ぐらいを低価格って見てらっしゃるので。
たぶん現場の間隔からすると1500円以下にならないと低価格にはならないと思う。
そうですね。
標準でたぶん1500円だろうね。ミドルクラス、ミドルプライスみたいな感じの。
一般書だとそんな感じですよね。
北川賞の単行本は必ず、この間のおしもゆとか、またよしのやつとかだいたい1200円ぐらいなんだよね、確かに。
非常にお求めやすい価格になっておるわけですよ。
文学賞を取ってるし、買いやすいんですよ意外とね、文芸賞にとってはね。1200円、1300円。
今のときないですからね、ハードカバーの単行本で1200円、1300円。
まあ、前も何かで話しましたけど、なんでこの値段で出せるんだって同業他社の方がね。
まあそういうのもありますけどね。よく売れるのはそういうのだったりする。
結構その辺は、芥川賞なんかは瞬間最大風俗はかなりあるんだよね。
それが2年3年売れるかってちょっとまた違ってくるんだけど。
そうですね。だからスリ部数もたくさん刷ってるから、1冊あたりの値段を下げられるっていう要素もあるので。
逆に言うと、勝負数たくさん初版で擦れない本っていうのは、値段が高く設定せざるを得ないというところもあるわけですよね。
2冊って、どちらかを選ぶんじゃなくて、できれば両方選びたいわけですよ、書店としては。
書店としては。
なんでかっていうと、それぞれに理由があって。
さあ、僕がこれからしゃべりますよ。
まず低価格帯で多くの人が買ってもらえるのは簡単な内容というか、売上差数が多い本というのは、
それだけお客さんがその人数分お店に来てくれてるわけですよ。
それだけお店は賑やかになるので、非常に重要なわけですね。
スーパーで例えると、国産和牛がたくさんあるよりも、
毎日食べるお弁当のおかずにもなる豚肉とか鶏肉が安いものがないと来てくれないわけですよ。
高級なお肉ばっかり置いてあっても。
やっぱりベースは、毎日買いやすいような鶏肉とか豚肉のようなものの、
そういう低価格帯のいろんな人が手に取りやすくなってる。
しかもテレビとかでも宣伝されたり新聞広告に載ったりする。
今だと日本史を…。
最近だとMOOCで…。日本史って結構定説が覆ってるわけじゃないですか。
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僕たちが小学校・中学校の時に習ってた歴史の時の事実は、
今は新しい研究で変わってきてるわけですよ。
あれ確か中高だったよな。
MOOCがあるんですよ。石上翔太郎の日本の歴史の漫画のやつじゃないですか。
あれの新しいやつで、新設、新しい研究によって明らかになった歴史のMOOCが今出てるんですね。
それって確か1000円ぐらいなんですよ。MOOCで。
けどそれってすごく面白くて。
それを実は読んでいくと、
後半には、石上翔太郎の日本の歴史だったと思うんだけど、漫画の歴史だと思うんだけど、
単行本全何巻っていう宣伝なのね。
美味しいところというかわかりやすいところをそれでまず売ってるわけですよ。
そこから、そういった全巻集めると運牌になるような本に誘導してるわけなんですけど、
そういう売り方を知ってすごく重要だと思っていて。
いきなり全何巻セットってさ、これを一生持ってくと歴史の本だし漫画で読みやすいし、学習漫画もそうなんだけど、
買っとけばまあいいんだけど、運満円するわけじゃないですか。
いきなりそれは難しい。それを毎回100人200人買ってくれるよりは、
いろんな取手出しでムックになってキャッチーな感じで書いてあるようなものを事前に売ってくれたりすると、
非常に書店にも足を運びやすいし面白いし、っていうのがありますよね、実例としては。
だから役割がやっぱり違うんですよね。どっちかを選ぶんではなくて。
工学商品はそれなりに読者も含めて長期間買ってくれればいいんだけど、人数がそんなに多くないので、
そのあたりをどう売っていくかっていうのは非常に努力しなきゃいけない部分ではあるんですけど。
永遠のテーマというか、逆に両方をしっかりとめくばせしないと、書店は今やっていけないと思うんで。
あえて二択に還元したところもおそらくあるんですけど、
低価格、短期型で売れさせが多くて簡単っていうのと、高価格で長期型でかつ難しい。
難しい内容でしょ。
これから結構解きほぐしていくと、低価格なんだけどロングセラー定番書で、
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平積みから外せない本みたいなのが専門書とかでもあったりするじゃないですか。
みなさんとりあえずこれは一巻一冊いりますよねみたいなの。ちゃんと循環してるやつ。
ちょっと今、人文書のほうでパッと浮かぶと、トランスビューさんの14歳からの哲学池田明子さん。
あれは1200円プラス税だったはずなんですよ、確か。
なぜ値段を記憶してるかっていうと、職取引で出版社やるときに1200円の本とかを一冊送るだけだとちょっとあんま儲けが薄いみたいな。
でも14歳からの哲学って、30何万部とか40万部くらい売れてるよね。
いやーもうだいぶ売ってるよね。
すっごいあれは売れていて、まあまあでも1200円とかで、
これから哲学のもっと難しいやつとかっていう広がりもできるんでしょうし、
書店員からすると、単記型カービスとして売りやすい本、お手頃な値段の本と難しいのラインとのミックスになってきて、
鈴木さんはそういうお話だってことですよね。
そうですね。
片方だけじゃないよねっていう話ですよね。
書店で小さいお店だったら、もう本当に自分の選んだ本とかこういうのを読んでほしいみたいな、
非常に難しい本とかをどんどん置いてっていうふうになりがちなんだけど、
なかなか難しい本を買ってくれるっていうのは難しいし、
差数でない問題みたいになってね。
単価を上げるために高価格帯の本だけを置けば、客単価は上がるんだけど客数は激減するんで、
売り上げって客数×単価しかないんで、それ以外の方程式はないから、
そうすると、客数を上げて単価が下がったとしても、客数の上げ方って結構できるんですよ。
お客さんを呼べばいいんで。
単価を上げるって本当にできなくて、
3000円平均アベレージの品揃えよりも5000円アベレージの方を置けば、
買う人は一人5000円は買うわけだから単価は上がるんだけど、
多分客数は激減するだろうし。
そうすると今度は客層とかの問題になってきて、
そういったものにお金を出すお客さんがいるお店っていう状況を作り出すのは大変なので、
場所によっちゃうので、もうどうにもならないので。
なかなかその辺のシーソーゲームというかバランスは、客数と単価っていうのは、
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永遠の問題とかテーマではないんだけど、それが重要な部分ではあるので、そこを考えてシナトリをしますよね、やっぱりね。
そうですね。
高い値段をつけざるを得ない本というのは、必然スリ部数が少ない。
原価的に高い値段をつけざるを得ないからスリ部数が少ない。
で、スリ部数が少ないけど本を出版するっていう時には、
でもやっぱ読者はいるはずだっていうことですけど、
ある一点歩の読者の話ではなくて、日本全国みたいな日本語を読める人たちでも、
読者の数が全国でも何百人しかいないとか、そういうタイプの本。
だけど本として出版すべき本っていうのはあるじゃないですか。
それは確実にあると思う。
お店はやっぱりどこのお店でも置ける本っていうことではなくなってくるので、やっぱりそうするとどうなんですかね。
昔常備の話とかも過去回でしましたけれども、
常備店にだけ本を置いてもらうような感じの営業の仕方にもなってくるかもしれませんし、
どうですか、ちょっと僕今この話をしていて、
昔鈴木さんの栃木の大山の店長時代に文房具も扱ってたわけですけど、
万年筆、何万円ってする万年筆を扱う時のエピソードを聞いて、
すっごいそれが面白かったんですけど。
お客さんがそういう高価格の商材をそのお店で買うっていうお客さんが判断をしてくれるときに、
ある種の高い専門知識だったりとか、アフターサービスとかも含めたお店に対する、
このお店でこれを買うのがいい買い物なんだっていう。
高いから買う、安いから買うだけではない世界観があるんだっていうような話。
そうね。それカメラ売ったときの話からつながるやつだよね。
そうですよね。
カメラの話は全然してないでしたっけ。
あのポッドキャスト休憩室ではしたことないはずですね。
中古カメラを書店で売ったときに。
中古カメラ。
そう。当時だと、当時っていうかデジカメの前線のときでしたけど、
フィルムカメラですね。ポラロイドカメラとか昔のフィルムカメラの中古品ですね。
たまたま当時はクラシックカメラがちょっとブームになっていて、
ムックがいろいろ出てたんですよ、クラシックカメラの。
関連ムックがいろいろ出ていたと。
そうそう。そのフェアをやろうと思って出版社に連絡して、
18:03
できればカメラも売りたいと。
ムックのフェアを組もうとして出版社に連絡をして、カメラも売りたいってことを言ってしまったと。
そう、言ってしまったというか、カメラも並べて売りたいなと。
だってムックだけ並べても面白くなんでもないじゃないかって。
そうですね。
なんならカメラも売ろうよって思って。
ムックの最後のほうに、おすすめフィルムカメラ、クラシックカメラみたいなので、
協力店舗を乗ってたんですよね。
そこのムックの編集部に電話して、
ここの提供しておすすめしている中古カメラ屋さんを教えてもらえませんかっていうふうに電話して、
教えてもらって、そこに直接知りたいんでお店で並べたいんですけど。
もちろん買い切りですよ。
だいたい2万円から3万円ぐらいのポラロイドカメラとか、オリンパスのPEN2とか、
ドイツのカメラとか、だいたい3万円から4万円ぐらいのラインナップ。
安いので2万円ぐらいのやつとかを、4台ぐらい。
いろいろ紹介して、メールもらって、「こんなんどうですか?」みたいな感じでこっちで選んで。
今はもうないんですけど、千葉のそこで通販でやってたクラシックカメラさんがあったんで。
それをお店に仕入れたときに、お店には並べるんですけど、
普通に本屋でカメラ売っててもさ、買ったとしても使い方わかんないし、
誰に聞いてもわからないし、故障したらどうするのってあるから、
たぶんそういうのが不安になるだろうと思ったんで、
そこのカメラ屋さんのアフターケアの約束を取り付けて、
買って何かあったときとか、使い方がわからないときとか、
質問とかあったら、そこの仕入れ先のカメラ屋さんに連絡してくださいというような、
保証書じゃないけど、そういう連絡先を一緒に添付して販売して、
全部完売したんですよ、カメラが。
そういうのがあって、本もそうなんだけど、
高額商品を買うときって、買ったあとは一応安心したいんで、
使うためにはどういうふうなところに問い合わせしたらいいのかとか、
壊れたときとかはどこに売ればいいのかみたいなことは、
できれば本屋に聞くんじゃなくて、ちゃんとカメラ屋さんに聞きたいじゃないですか。
というのもあって、そういうふうにケアをしたら売れたっていうのが、
一応成功体験としてあって、これが前振りのシナリオ。
これが前振りなんですね。
そのあとに、万年筆をね。
僕は文房具もやって、万年筆はある程度力入れて売り続けてて、
売るまでは半年以上1本、2万円ぐらいする万年筆を入れたとしても、
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半年ぐらいかかったんですよ、やっぱり売れるまで。
けど一人二人お客さんと話しするようになって、
自分も商品知識をちゃんと勉強して、
万年筆のペン先の研ぎ方とかも教室に通ったりして、
一応ある程度その万年筆に対しての造詞は多少深めて、
お客さまに対していろいろと案内できるようにして、
商品知識も踏まえた上で、置き続けたりして、
結構常連さんがついてくれて、
それが2万円とか1万円の万年筆がだんだん5万円とか8万円とかで
万年筆が売れるようになっていってるっていう。
だいたい月十数万円必ず万年筆が売れてるっていう状況にもあって、
高価格商品って人につくっていうのもあって、
やっぱり知ってる人から買いたいっていうのもあるし、
買った後相談しに来られたり、ある意味自慢しに来たりとかね。
いろんなそういうのがあるので、
高価格商品ってセルフっていう書店の商売システムみたいな感じとはちょっと違うんですよね。
自分で探して自分で手に取って自分で選んで買うっていうのはちょっと違って、
このケースの中身の万年筆ちょっと見せてくださいっていうところから商談が始まっちゃうから。
そこで必ず商品についての質問や情報交換とかが必ず行われるので。
そういうのがあるから、高価格商品の本でも、
まずこれを置いてるお店っていうのはそれなりに、
わかってる人だなっていうちゃんとした信頼関係、バックボーンがないと、
ただ置きましたって置いてあっても、
よほどのものじゃない限りは、お客さんが買いに来るまではかなり時間がかかると思いますけどね。
だからポッて置くだけではなかなか売れるもんではなく、
とりわけそういう高価格帯のものに関しては、やっぱり時間がかかるもんね。
お店だったら、そういう本が置いてあるっていう、まず行く前の段階のものもあるし、
行って見つけたときに、それがその価格帯でも置いてあるってことに対して、
この本屋がこの本を置いてるんだったら、
ちょっと興味があるんだけどたぶん間違いないだろうって思って買う人。
っていうまで繋がると思うんですけど。
普段からそういうのを置いてなくて、いきなり人文書とかがドカーンって置いてあっても、
24:03
逆に戸惑ってしまうよね。
こんな高いものでどうしたの?どうしたの?って思っちゃうよね。
あと僕自身は客単価の話になって、1冊4,000円とかではなくて、
たとえば1,000円の4冊買ったりとか、いろんな本を読みたいと思うときはそういった選択もできて、
単価が上がるって場合もあるので。
一概に単価だけで客単価が上がる上がないってわけじゃなくて、
複数冊買うことによっての単価の上げ方もあるって。
むずかしいんですよ。散々今のところ言ってますけど、本って本当に1人1冊しか買わないんで。
まあそうですよね。
同じ本をね。
たまに自動書、絵本とか、さっきの万年筆とかもそうかもしれないですけど、
気に入ったものを他の人にプレゼントするっていう買われ方がごく稀に発生するんですけど、
基本はやっぱ自分用でお一人様1点ですよね。
万年筆とか文房具っていうのは、一人で何本も買う人もいるし、
インクなんか消耗品って形で売れるし、
お気に入りのノートは一人で一度に10冊ずつまとめ返す。
別に30種類もノートを置かなくても、
一人10冊買ってくれる人が同じ1種類いれば、同じ30冊売るんだったら、
2,3種類置いといて、一人で2,30冊買ってくれる方だったら全然変わんないんですよ、品揃えとしては。
売り上げとしてはね。
だからそういうのもあるけど、本はなかなかそういうのができないから、
この本だけとりあえずずっと買ってくれる人がいないからさ。
コミックは関数ってものがあるからさ。
ちょっとそれに近いんだけど、
基本同じ本を何冊も買う人っていないんで、よほどのことがないといけない。
文庫とかコミックの関数ものっていうか、連続して出るやつとかは、
そういうのはね。
若干近いかもしれないですね。
だから今日が発売日だっていうのをしっかり擦り込むっていうのは大事かもしれないですよね。
擦り込むって言い方はあれですけども。
鈴木さんのさっき万年筆の話とかもそうなんですけど、
自分としては知識が薄いところをお客さんにプレゼンできるぐらいの知識をつけたと。
それは鈴木さんが勉強したってことだと思うんですけど、
これやっぱりメーカーの方とか卸どん屋の方とかが教えてくれるってことですね。
これは本当にね、メーカーの人と仲良くなって、
セーラー万年筆とかは文具店員に定期的に講習会みたいなのをやってくれるのよ。
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万年筆の点先の見方とか研ぎ方とか。
職人の人たちに教わってね、有名な方とかがいるんだけど、
セーラー万年筆。
万年筆が配られるわけよ、みんなに出席者の中に。
まずみなさん名前を書いてくださいって言って、名前を書くわけよ、紙。万年筆で。
店に行くわけ。
そうすると一人一人、「この万年筆はあなたには…。」って。
書いた名前を見ただけで、こういうふうに点先を少しね、
紙やすり、本当に1万倍とか、すごい目の細かい紙やすりで、
点先を軽く指先でガガガって、シャシャシャってやって、
これでちょっと書いてみて、自分の名前って言うと全然書き方が違うわけ。
それって、名前って人間が、一人の人が一生で一番書く漢字なんだよね。
それを書いて、どういう書き方をしてるかっていうのは、職人にしてはわかるわけ。
ちょっとこれ全然脱線してる話なんだけど。
それってやっぱりすごいじゃないですか。
僕がお客さんで、「万年筆初めてなんですよね?」って選んでるときに、
聞いたときに、「ちょっと名前書いてみて。」って言って名前書いて、
あなたにはこの万年筆が似合ってます。ちょっと書いてみてくださいって言って、「どうですか?」って一回書かせて、
こっちのほうがもしかすると合ってるかもって見つけたら、そっちのほうがすごい自分の名前が上手く書けたら絶対書っちゃいますよね。
たぶんそういうことだと思って、それはやっぱり勉強になりましたね。
ということは、無理矢理本の話に戻すと、
今回のご質問いただいた軍隊方晩満さんは、
版元の永遠のテーマっておっしゃられてるので、出版社の方で、
また肯定価の本を扱うような営業もされていると。
ということはやっぱり、もしかしたらポイントはその根付けをどうするかとかいうこともありますけど、
書店員さんに専門的な知識とかを伝導しのような、お伝えできるような。
そうだね。
そこは重要な要素ってことですかね。
高くなっちゃった本でも、それだけ長く読まれてほしいっていう意思を持って作ったってことを、
書店員さんがお客さんに伝えてもらうような形の営業というか。
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置いてもらうというよりは、買いたいっていうところ。
それをお店に送るってことは、その本が良さっていうことを、
お客さんに間接的に書店員が教えてあげてもらうみたいな。
伝導って言い方はちょっと伝導師的にはおかしいけど。
家助かりの宣教師のような役回りを。
伝導師というのはちょっと大げさすぎるけど、
その本の良さをお客さんに伝える媒介としての書店員としての役割をできればいいと思うんで。
そういうのってさ、わかってる書店員ってさ、
この本がすごい出る、今度すごいよって言ったらさ、
もうその時点で自発的に伝導師になるわけじゃないですか。
書店員さんがですよね。
ただそれって全員が全員書店員ができるわけじゃないので、
この本がいかに良い本かっていうことを、
いかに書店員さんから一般のお客様に伝えられるかみたいな。
そういったとこで書店でやれば、
高額商品として売る理由も書店側もわかってくるから、
こういうものが買って読まれてるってことは素晴らしいってことを理解できれば、
喜んでお店のほうに置くし、
お客さんに伝えることで、高価格帯の本でも置いてある意味が書店に生まれるので、
お客さんが見ても、いきなりこんな本が置いてあるのってことはなくなると思う。
結構そういう、新しいものを取り扱ったりとか、
あるいは書店員さん側のほうで、
例えば新しく担当になったばっかりで売り場をどう作っていったらいいのかわからないとか、
それこそ低価格のものと高価格のもののミックスの仕方がわからないとか、
そういうのもメーカーサイド、卸丼屋サイドの方が高い専門性を持って、
売り場作りの力になれるようなアドバイスができると、
またお互いにとってすごくいいお仕事につながっていくんじゃないかなっていうのはありますよね。
書店さんの中でそういうのを教え合うみたいなのが、
なかなかちょっとやっぱり、だんだん年を追うごとに難しくなってきてるのかなって感じがちょっとあって。
価格帯って、羽本さんはね、やっぱり収益として価格は非常に根付けも含めてシビアに考えてると思うんですけど、
意外と書店員って、いいか悪いか別としてポップに値段を書くことはほとんどないじゃないですか。
そうですね。
そこはやっぱりある程度伝道師としての素質が、
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安い安いよではなくて、伝道師としてのこれを買うと幸せになれますよっていうさ。
そういう素質がやっぱりあるんで、いいんじゃないでしょうかね。
すごく面白いご質問いただいて、
なんかちょっと思ったんですけど、コミックとかでも、コミック一冊一冊は低価格ですけど、
時として大人買いと言われるような買い方をすると、1万、2万とかって単価が一気にいくわけじゃないですか。
まあそうだよ、必ずそうだよね。
大人買いをされやすい売り方とかを知っているコミック出版社の営業マンとかがいたら、
めっちゃいい提案とかできるかもしれないじゃないですか。
絶対これはお客さんに聞かれた時に全部出せるように歯抜けを絶対にしないでほしい。
この作家さんに関してはそうしてくださいとかって言われたらやっぱりするもんじゃないですか。
そうね。意外とコミックって読者と書店員と出版社がある程度同じ方向に向かえる商材だよね。
同じ方向を向ける幸せな商材だよね。
ほんとコミックなんて単価的には450円とか460円とか500円とか安いのにもかかわらず、
数がそれだけ売れて、収益者なんか非常にイケイケな話じゃないですか。
面白いですよね。ジャンルとか内容によっても変わってくると思うんですけど。
売れる本とは何かということについては。
売れる本の内容というよりもその良さとかをちゃんと共通認識を持っているかってことですよね。
出版社と書店員と読者と。
それはコミックは非常に幸せな関係を今築いているので。
そういう専門的なジャンルでも、届く人口の数としては少ないかもしれませんけれども、
同じような関係性が築けそうな気はしますよね。やり方によっては。
お店単位でね。
SNSとかツイッターとか見るとね、何かしら本については食いついて、
この本がようやく出ると思ってたら必ず出てくるから。
心待ちにしてる方って必ずいますかね。
そうそうそうそう。うわ、これ出るんだーとかさ。それがいくら高額商品でもさ。
鈴木さんだってこの間そういえばカラフトのなんとかっていう。
カラフト観光地図だっけ?
それを心待ちに。
36:01
そう。まだね、届いてないね。
カラフトは昔日本領だったんで、そこの観光ガイドってのが昔出てたんですけど、
それを復刻したのが石井地図政策署だっけかな。復刻したんですよ。
で、これは即興で本屋クラブに注文して書店受取したんですけど、
もう2週間以上経つんですけど、ようやく出稿、今出稿しましたってようやく昨日メールが来て。
その前はなんか、今現在鋭意出稿中ですみたいなメールが来てた。
鋭意出稿中っていいですよね。
口ですですとか書いてて。
こっちはね、中央社さん扱いなのかってことは時間かかって、
そういう業界の人間なので、ある程度ルートの難しさはわかっているから、
時間かかっても全然問題ないですけど。
これか、カラフトへ奥地へっていう本ですかね。
復刻カラフト。
これでも1300円プラス税なんで、もっと高いかも。
そうそう、安いんだよ。
鈴木さんがSNSでこれ欲しいみたいなの見て、私も欲しくなっちゃって。
ゴールデン・カムイをすごい最初の第1話からずっと読み続けてたぐらいのタイミングで、
この本のことを知ったんで。
ナイスタイミングじゃないですか。
そういうゴールデン・カムイファンの方とかもこれ気になるんじゃないかなとか。
カラフトはね、熱言ってほら。
熱言で川越宗一先生の。
すごいよかったし。
北海道に行くと、わっかないところに行くと、カラフトについての資料館みたいなのがあったりしてさ、
昔はそっちも日本領だったんだなっていうさ。
しかも30万人以上の町もできてさ、普通に町として大きな一大拠点になってたとかさ。
そうですよね。
カラフト絵大口絵とかも、もしかしたら、この間ご質問いただいた遊べる本屋さんにお勤めのモジャヒゲメガネさんとかが。
あーそうですよね、熱言推しでのは。
モジャヒゲメガネは違うわ。
遊べる本屋さんのポップとかをつけて売ったら、1300円プラスで売れるかもしれないし。
今は行けないんだし、ビザで行けるけどさ。
日本でもしちゃいけないから。
高単価の専門書とかにも可能性あるかもしれないし。
そうね、面白さを理解してくれる人を救い上げて、そこから拡散していくみたいなさ、方法でも工学本は売れるんじゃないかな。
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話がちょっと戻ってきたところで、この辺りで。
いかがでしょう、また長くなっちゃいましたけど。だんだん長くなってきたらちょっとヤバいなこれ。
ヤバいですね。
逆にこれ15分で終わすとさ、失礼に当たるような気もして。
今日はずいぶんサバサバしてるなーみたいな感じですね。
なんか早いな今日とかと思われる。本来は15分で終わすつもり。別にやるやる詐欺とかじゃなくて。
本当に15分で終わせたいんですけど。
10分ぐらいがいいですよね、なんて初めて思って。
事前からそうだったもんね。サクサク聞いて、TikTokみたいなさ、サクサク終わすような感じしたいんだけど、ダメだねー喋っちゃうねー。
ということで、いかがでしたでしょうか。
それゆけ軍隊型バンマンさん、またよかったらご質問いただけると嬉しいです。
どしどしと送っていただければと思います。
それではまたお待ちしてます。
さよならー。
はい、さよならー。テンション低い。
お疲れ様でーす。