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烏の北斗七星 前編
2025-06-28 16:00

烏の北斗七星 前編

0142 250628 宮沢賢治 烏の北斗七星 前編  朗読:本田 奈也花
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初めてMacを手にした感動は忘れられない。
ネットの声をご紹介します。
ハンドルネームDr.Rainさん。
何もかもスムーズで、早くてビビった。
iPhoneとの連携も最高。
続いてMr.Incredible4883さん。
Appleシリコンのおかげで、バッテリー切れのストレスから解放された。
初めてのMacでそう感じたそうです。
次はあなたが体験する番。
全く新しいMacBook Neo。
心躍るMacが嬉しいプライスで登場。
詳しくはApple公式サイトをご覧ください。
おしゃべり本棚。
この時間は、福岡のRKB毎日放送のアナウンサーによる朗読をお送りします。
烏の北斗七星 前編。
宮沢賢治。
冷たい意地の悪い雲が地べたにすれすれに垂れましたので、
野原は雪の明かりだか火の明かりだかわからないようになりました。
カラスの義勇艦隊はその雲に押しつけられて、
仕方なくちょっとの間、
トタンの板を広げたような雪の田んぼの上に横に並んで、
かはくということをやりました。
どの船も少しも動きません。
真っ黒くなめらかなカラスの体位。
若い艦隊長もしゃんと立ったまま動きません。
カラスの大監督はなおさら動きも揺らぎも致しません。
カラスの大監督はもうずいぶんの年寄りです。
目が灰色になってしまっていますし、
泣くとまるで悪い人形のようにギリギリ言います。
それですから、カラスの年を見分ける方を知らない一人の子供が、
いつかこう言ったのでした。
おい、この町にはのどの壊れたカラスが二匹いるんだよ。
これは確かに間違いで一匹しかおりませんでしたし、
それも決してのどが壊れたのではなく、
あんまり長い間空で号令したためにすっかり声がさびたのです。
03:01
それですから、カラスの義勇艦隊は、
その声をあらゆる音の中で一等だと思っていました。
雪の上にかはくということをやっているカラスの艦隊は、
石ころのようです。
ごまつぶのようです。
また望遠鏡でよく見ると、
大きなのや小さなのがあって、
バレーショのようです。
しかしだんだん夕方になりました。
雲がやっと少し上の方に上りましたので、
とにかくカラスの飛ぶくらいの隙間ができました。
そこで、
大監督が息を切らして号令をかけます。
演習はじめ!
出発!
艦隊長ガラスの隊員が、
真っ先にパッと雪をたたきつけて飛び上がりました。
カラスの隊員の部下が18隻。
順々に飛び上がって、
隊員に続いてきちんと間隔をとって進みました。
それから戦闘艦隊が32隻。
次々に出発し、
その次に、
大監督の大艦長が、
おごそかに舞い上がりました。
その時は、
もう真っ先のカラスの隊員は、
四辺ほど空で渦をまいてしまって、
雲の花っ端まで行って、
そこから今度は、
まっすぐに向こうの森に進むところでした。
29隻の巡洋艦、
25隻の砲艦が、
だんだん、だんだん、
飛び上がりました。
おしまいの2隻は、
一緒に出発しました。
ここらがどうも、
カラスの軍隊の不規律なところです。
カラスの隊員は、
森のすぐ近くまで行って、
左に曲がりました。
その時、
カラスの大艦長が、
「大砲を撃て!」
と号令しました。
艦隊は一斉に、
ガーガー、ガーガー、
大砲を撃ちました。
06:01
大砲を撃つ時、
片足をぷんと後ろへ上げる船は、
この前のニダナトラの戦役での負傷兵で、
音がまだ足の神経に響くのです。
さて、空を大きく四辺回った時、
大艦長が、
「別れ、解散!」
と言いながら、
列を離れて、
杉の木の大艦長艦舎に降りました。
みんな列を保護して、
自分の栄舎に帰りました。
カラスの隊員は、
けれども、
すぐに自分の栄舎に帰らないで、
ひとり、
西の方のサイカチの木に行きました。
雲は薄黒く、
ただ、西の山の上だけ濁った、
水色の天の淵が覗いて、
そこびかりしています。
そこで、
カラス仲間で、
マシーリーと呼ぶ銀の一つ星が、
ひらめき始めました。
カラスの隊員は、
矢のようにサイカチの枝に降りました。
その枝に、
さっきからじっと止まって、
ものを案じているカラスがあります。
それは、
一番声のいい砲艦で、
カラスの隊員の言い名づけでした。
「ガーガー、
遅くなって失敬。
今日の演習で疲れないかい。
ずいぶんお待ちしたわ。
疲れなくてよ。」
「そうか、
それは結構だ。
しかし俺は、
今度しばらく、
お前と別れなければなるまいよ。」
「あら、どうして?
まあ、大変だわ。」
戦闘艦隊長の話では、
俺は明日、
山ガラスを追いに行くのだそうだ。
「まあ、山ガラスは強いのでしょう?」
「うん。
目玉がでしゃばって、
くちばしが細くて、
ちょっと見かけは偉そうだよ。」
「ほんと?」
「大丈夫さ。
しかしもちろん戦争のことだから、
どういう張り合いで、
どんなことがあるかもわからない。
その時お前はね、
俺との約束はすっかり消えたんだから、
他へ行ってくれ。」
09:01
「あら、どうしましょう?
まあ、大変だわ。
あんまりひどいわ。
あんまりひどいわ。
それではあたし、
あんまりひどいわ。
かーお、かーお、かーお、かーお。」
「泣くな、みっともない。
そら、誰か来た。
あ、カラスの隊員の部下。
カラスの兵総長が急いでやって来て、
首をちょっと横にかしげて、
礼をして言いました。
が、艦長殿、
転航の時間でございます。
一堂整列しております。」
「よろしい。
本艦は即刻帰退する。
お前は先に帰ってよろしい。
承知いたしました。
兵総長は飛んで行きます。
さあ、泣くな。
明日もう一度列の中で会えるだろう。
丈夫でいるんだぞ。
おい、お前ももう転航だろう。
すぐ帰らなくてはいかん。
手を出せ。」
二匹はしっかり手を握りました。
隊員はそれから枝を蹴って
急いで自分の隊に帰りました。
娘のカラスは
もう枝に凍りついたように
じっとして動きません。
夜になりました。
それから夜中になりました。
雲がすっかり消えて
新しく焼かれた鋼の空に
冷たい冷たい光がみなぎり
小さな星がいくつか連合して爆発をやり
水車の振動がキリキリ言います。
とうとう薄い鋼の空に
ぴちりとひびが入って
まっぷたつに開き
その裂け目から
怪しい長い腕がたくさんぶら下がって
カラスをつかんで
空の天井の向こう側へ持って行こうとします。
カラスの義勇艦隊はもう総がかりです。
みんな急いで黒い桃引きを履いて
一生懸命宙を駆け巡ります。
兄貴のカラスも弟をかわう暇がなく
恋人同士もたびたびひどくぶつかり合います。
12:00
いや違いました。
そうじゃありません。
月が出たのです。
青いしげた二十日の月が
東の山から泣いて昇ってきたのです。
そこでカラスの軍隊はもうすっかり
安心してしまいました。
たちまち森は静かになって
ただ怯えて足を踏み外した若い水兵が
びっくりして目を覚まして
ガーッと一発
寝ぼけ声の大砲を撃っただけでした。
店長、ドラム式洗濯機
決算価格の値札に貼り替えておきました。
えっ、これ値下げしすぎじゃない?
決算ですから
勢いで赤字で書き換えちゃいました。
次、この4Kテレビも。
えいっ。
ちょ、やりすぎだって。
買うなら今しかない。
山田の本気のホンケスタンセール
お買い上げありがとうございます。
16:00

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