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家じゅうのひとたちのいったこと
2025-03-15 16:36

家じゅうのひとたちのいったこと

0128 250315 アンデルセン 家じゅうのひとたちのいったこと 朗読:井口謙
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おしゃべり本棚。 この時間は福岡のRKB毎日放送のアナウンサーによる朗読をお送りします。
ハンス・クリスチャン・アンデルセン作 矢崎玄九郎を訳
家じゅうの人たちのいったこと。家じゅうの人たちは何と言ったでしょうか。 まず最初にマリーちゃんの言ったことを聞きましょう。
その日はマリーちゃんのお誕生日でした。 マリーちゃんにとっては一番楽しい日のような気がしました。
小さなお友達が大勢遊びに来ました。 マリーちゃんは一番きれいな着物を着ました。
その着物は、今では神様のところにいらっしゃるお婆様からいただいたものでした。
お婆様は明るい美しい天国にいらっしゃる前に、 自分でこの着物を立って縫ってくださったのです。
マリーちゃんのお部屋の机の上は、いろんな贈り物でピカピカ輝いていました。 例えば、この上もなくかわいらしいお台所。
それには本当のお台所にいるものが残らずついていました。 それからお人形。
このお人形はお腹を押すと目をくるくる回してキューッと言いました。 そのほか
素敵に面白いお話の書いてある絵本もありました。 もっとも、それには字が読めなければダメですけど。
けれども、どんなお話よりももっと素敵なのは お誕生日をたくさん迎えることでした。
ええ、一日一日生きていくことがとっても楽しいわ。 とマリーちゃんは言いました。
名付け親がそれを聞いて、これこそ一番美しい物語だと言いました。 お隣の部屋を二人の兄さんが歩いていました。
二人とも大きな子で、一人は九つ、もう一人は十一でした。 この二人も一日一日がとっても楽しそうでした。
と言ってもマリーちゃんのような小さい子供ではありませんから、 その生き方もマリーちゃんとは違っていました。
03:07
二人は元気のいい小学生で、学校の成績は優でした。 毎日友達とふざけて打ち合いをしたり、
冬にはスケートをしたり、 また夏には自転車を乗り回したりしました。
それから騎士城や引上橋や城内の牢獄の話を読んだり、 アフリカ奥地の探検の話を聞いたりしました。
一人の兄さんは、 自分が大きくならないうちに何もかも発見されてしまうのではないかと思って心配しました。
それで冒険旅行に出たがっていました。
人生が一番面白い冒険の物語だよ。 その中には自分自身が入っているんだからと、
名付け親は言いました。 この子供たちは
こうして毎日毎日部屋の中でわいわい騒ぎ回っていました。 さて
その上の2階には、この一家から別れた家族が住んでいました。 そこにも子供がいました。
と言ってももう大きくて子供とは言えない人たちでした。 一人の息子は17で、もう一人は20。
3番目の人はそれよりももっと年上よとマリーちゃんは言っていました。 この息子は25で婚約していました。
3人の息子はみんな幸福でした。 良い両親はありますし、良い着物は着られますし、
それに優れた才能にも恵まれていましたから。 みんなはそれぞれ自分の好きなものになろうと思いました。
進め! 古い板銘なんかみんな取り払ってしまえ!
広い世の中を自由に見渡すんだ。 世の中くらい面白いものはないからなぁ。
名付け親のおじさんのおっしゃる通りさ。 人生こそ一番美しい物語なんだ。
お父さんとお母さんは2人ともかなりの年でした。 もちろん子供たちより年上には違いありません。
2人は口元に微笑みを浮かべ、 目と心にも微笑みをたたえてこう言いました。
若い者はなんて元気がいいんだろう。 世の中はみんなが思うようなものではないが、
ともかく世の中なんだ。 人生というのは実際、
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不思議な面白い物語だよ。 さて、そのもう一つ上の部屋に、
世間では屋根裏部屋に住むと天国に少し近くなったとよく言いますが、 その屋根裏部屋に名付け親が住んでいました。
名付け親は年こそ取っていましたが気持ちは大変若くて、 いつも上機嫌でした。
そして長いお話をたくさん知っていました。 この人は世界中を旅行していました。
それでこの人の部屋にはいろんな国の美しいものがいっぱい飾ってありました。
天井から床まで何枚もの絵がかけてあり、 窓には赤と黄色のガラスがいくつもはまっていました。
その窓ガラスを通して外を見ると、 空が灰色に曇っている時でも、
世の中全体がお日様に明るく照らされているようでした。 大きなガラス箱の中に、
緑の植物が植えてありました。 その中の小さくしきった場所で金魚が泳いでいました。
金魚は何かあるものを見つめていました。 その様子はまるで人に話したくないことをたくさん知っているようでした。
この部屋は一年中、冬の間でさえも花の匂いがしていました。 暖炉では火が赤々と燃えていました。
その前に座って、炎を見つめながら、 火がパチパチ燃えるのを聞いているのは、
まことに気持ちの良いものです。 炎が、
わしのために古い思い出を読んでくれる、 と名付け親は言いました。
マリーちゃんにも、炎の中にいろんなものの姿が見えるような気がしました。
そのすぐそばにある大きな本棚には、 本物の本がぎっしり詰まっていました。
名付け親はその中の一冊をよく読んでいました。 そしてその本のことを、
書物の中の書物だと読んでいました。 それは聖書でした。
その中には、全世界の、そして人類全体の歴史が、 お話になって書かれているのです。
天地創造の話だとか、 洪水の話だとか、
いろんな王様や、また王様の中の王様の話などが、 世の中に起こったことも、
09:09
これから起こることも、 みんなこの本の中に書かれているんだよ、
と名付け親は言いました。 たった一冊の本の中に、限りないほどたくさんのことが書かれているんだよ。
まあ考えてもごらん、 人間がお願いしなければならないあらゆることが、
この主の祈りの中に、 わずかの言葉で言い表されているんだよ。
これは、 恵みの露だよ。
神様が下さる、慰めの真珠なのだよ。 それは贈り物として、
子供のゆりかごの上に置かれ、 子供の胸の上に置かれる、
小さい子供たちよ、 それを大事にしなさい。
大きくなっても、それをなくすのではないよ。 そうすれば、
道に迷うようなことは決してないからね。
それはお前の心の中を明るく照らし、 それによって、
お前は迷うことはないのだよ。 そういう名付け親の眼は、
喜びに明るく輝きました。 この眼も、
昔若い頃には泣いたこともあるのです。 だが、
あれもまた、 あれでよかったのだ、
と名付け親は言いました。 あれは神様が試される時だった。
あの頃は、何もかもが灰色に見えたものだった。
ところが、今はわしのまわりにも、 わしの心の中にも、
お日様が光り輝いている。 人間というものは、
年をとればとるほど、 不幸にせよ、幸福にせよ、
神様がいつもついていてくださること、 そして、
この人生こそ一番美しい物語だということが、 よくわかってくるのだ。
これは神様だけが、我々にお与えくださることができるのだ。
そして、 これは永遠に続くのだよ。
一日一日、生きていくことがとっても楽しいわ、 とマリーちゃんは言いました。
12:05
小さい子も大きい子も同じことを言いましたし、 お父さんとお母さんも言いました。
家中の人たちがそう言いました。 けれども、誰よりも先に名付け親がそう言いました。
名付け親は世の中のことをたくさん知っていて、
みんなの中で一番年をとっていました。 どんなお話でも、どんな物語でも知っていますよ。
その名付け親が 心の底からこう言ったのです。
人生こそ一番美しい物語だよ。
バッテン少女隊の春巻稲と 青井リルマです。
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