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#244【青空文庫】仮面の人々
2026-04-27 02:41

#244【青空文庫】仮面の人々

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芥川龍之介「仮面の人々」

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Akutagawa Ryunosuke titile:The "Masked" People

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サマリー

芥川龍之介の「仮面の人々」は、作家志望ではなかった著者が、学生時代に出会った友人たちの影響で作家になった経緯を描く。特に、同人雑誌「仮面」に関わっていた日夏光之介、西条八祖、森口たりの諸君との交流が、著者の人生に大きな影響を与えたことが語られる。

学生時代の交友関係
仮面の人々 芥川龍之介
学生時代の僕は、第一次並びに第四次新市長の同人と、最も親密に往来していた。
元来作家志望でもなかった僕の、とうとう作家になってしまったのは、前々彼らの悪影響である。
前々?
最も前々かどうかは疑問かもしれない。
当時の僕は、彼ら以外にも早稲田の連中と交際していた。
その連中もやはり正常なる僕に、悪影響を及ぼしたことは確かである。
その連中というのは他でもない。
同人雑誌、仮面を出していた、日夏光之介、西条八祖、森口たりの諸君である。
僕は一、二度、三宮誠君と一緒に、赤い傘の伝統をともした西条君の客間へ遊びに行った。
日夏君や森口君はもちろん、先生学の吉江小元氏に紹介されたのもその客間である。
当時どういう話をしたか、それはもうほとんど覚えていない。
ただ、いつか階段の出た晩、ひとっこひとり通らない雨降りの大久保を帰ってくるのにヘキヘキしたことを覚えている。
しかしその後は、吉江氏をはじめ、西条君や森口君とはずっとごぶさたを続けている。
日夏君との交流
ただ鎌倉の大町にいた頃、日夏君も長瀬に経を移していたから、君とは時々往来した。
当時の日夏君の八条の屋敷は御堂用尺屋に住んでいたため、すっかり障子を締め切った後でも、
床の間の壁からじんじんの風が吹き込んできたのは滑稽である。
けれども鎌倉を去った後は、日夏君ともいつか疎遠になった。
諸君は皆健全らし。
日夏君は時々、中央口論に詩に関する長論文を発表している。
あの原稿を書いている部屋へは、もう床の間の風なども吹き込んで来ないことであろう。
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