1. 三好剛平の福岡エンタメCatch Up
  2. 映画「暮らしの思想 佐藤真 RE..
映画「暮らしの思想 佐藤真 RETROSPECTIVE」
2024-12-26 12:03

映画「暮らしの思想 佐藤真 RETROSPECTIVE」

クリエイティブプロデューサー 三好剛平
Learn more about your ad choices. Visit megaphone.fm/adchoices

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

00:00
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で多様な視点を提案するCatch Up。
木曜日は、クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。
おはようございます。
さあ、今日は?
はい。本日はですね、福岡市総合図書館映像ホールシネラで、1月8日、年明け1発目からですね、開催される企画上映。
暮らしの思想 佐藤真とRETROSPECTIVEという企画上映をご紹介します。
この佐藤真琴というドキュメンタリー作家なんですけれども、
2007年に49歳という若さで亡くなった既大のドキュメンタリー作家でございまして、
その佐藤真琴の傑作の数々をですね、一挙に鑑賞できる貴重な機会なわけですね。
僕自身もですね、映画鑑賞の指針にするぐらいめちゃくちゃ影響を受けた作家ではあります。
そういうこともあって、ちょっとこの佐藤真琴の特集上映について、ここからご紹介していきたいと思います。
まずは佐藤真琴さんのご紹介からしていきたいわけですけれども、
佐藤真琴、1957年生まれ、そして2007年に49歳の若さで亡くなられたドキュメンタリー作家です。
大学時代からミナバタ病患者への支援活動などにも関わりながら、
80年代には女監督、そしてテレビディレクターなどとして活動を重ねていきます。
1992年に発表した長編デビュー作、アガに生きるという作品。
これがスイスのニオン国際ドキュメンタリー映画祭で銀賞、そして国際批評価連名賞など複数の賞を同時受賞するほか、
その年のキネマジンポ日本映画部門にもランクインするなどして、国内外でも非常に高い評価を獲得するわけですね。
このアガに生きるという作品が言ったら、それまでのドキュメンタリー映画のある種の作法みたいなものを、
ちょっと更新していくような作品になったということもあって、
2020年の現在に至るまで日本、そして世界のドキュメンタリー映画界の本当に金字塔的な、非常に代表作の一本になったわけですね。
以降も映画監督として様々な傑作、そして歴史的な重要作品を発表し続けてきた作家でもあるわけですけれども、
その同時並行でずっと映画論など様々な執筆活動もやっていて、その数多くのテキストがですね、またこれめちゃくちゃいいんですよ。
本当にそれがまさしく僕の言ったら映画の味方の指針になっているぐらいのものなんですけど、そういうテキストもたくさん残してきましたと。
さらには京都造形芸術大学の教授であったりとか、映画美学校での講師業だったりとか、様々な場面で教団に立って、
講師の指導にも尽力してこられました。今、映画業界で活躍している方の多くはですね、実は佐藤さんの訓導を受けた作家でもあるというところも非常にポイントですね。
今回この1月8日水曜日から19日の日曜日まで、福岡市総合図書館映像ホールシチネラで開催されるこの企画上映に関しましては、
その92年のね、先ほど紹介した長編デビュー作、アガに生きるから、以降ですね、彼が映画作家として発表した6本の代表的な傑作長編1式がデジタル修復されたレストア版で上映されるということで非常に見やすい形にもなるだけでなく、
03:11
彼がですね、構成編集という役割で参加した幻の作品と言われているですね、おてんとう様が欲しいというですね、94年の作品があるんですけれども、こちらも上映されます。
そのおてんとう様が欲しいなんですけど、これですね、今では日本で数えるしかないフィルム上映環境を持つ我らがシネラでございますから、なんと貴重な16ミリフィルム版での上映ということで、これもですね、非常に貴重な見逃せない機会になっているなと。
で、没後とにかくですね、非常にそういう形で佐藤誠の残した映画とか、その必修作品ぶりは高まる一方にも関わらず、今ですね、佐藤さんの作品って配信には全然かかってなくて、DVDでしか見れないんですよ、みたいなことも含めて、今回この機会にですね、まとめて見れるというのは非常に重要な機会になるんじゃないかなというまずご紹介ですね。
で、ここからもう少しだけ踏み込んで、佐藤誠その人の作品世界のこともご紹介していきたいわけですけども、なにせね、今回7つの作品ありますから、ちょっと個別の作品当たっているともしょうがないので、彼の表現全般に通定する一番基本的な思想みたいなものにちょっとフォーカスしていきたいわけですね。
ということで、まずはいつものようにお二人、そしてリスナーの皆さんにご質問でございます。皆さんは普段ドキュメンタリーってご覧になりますか?
時々見ますね。
時々見ますね。
で、そのドキュメンタリーってどんなものっていうイメージありますか?難しい質問ですけど。
何か僕は社会の課題というか問題に焦点を当てて、それを浮き上がらせるっていうイメージ。
大事ですね。
でも演出などを加えず、そのものをリアルに映し出す。
いいとこ言ってくれましたね。そこですそこです。そこがやっぱり非常に重要で、なんですけど、佐藤真子とはですね、今ちょっと水木さんがおっしゃっていただいたことに関しても、ちょっとすごく関わる、あることを言ってるんですね。
これちょっと紹介します。
彼の執筆したテキストからちょっと引用しますね。
彼はドキュメンタリーというのはどういうふうなものだと思っていたか。
ドキュメンタリーとは現実についての何らかの批判である。その現実批判は従来は映画作家の主義主張に込められるものだと考えられてきた。
しかし私はドキュメンタリーにまとわりつく、こうした政治主義や啓蒙主義と決別するところから出発したいというわけですね。
なぜならドキュメンタリーとは映像で捉えられた事実の断片を集積し、その事実がもともと持っていた意味を再構成することによって別の意味が派生し、その結果を生み出される一つの虚構、フィクションである。
今ここにしかない現実は映像で映し取られ、記録映像になることによって操作可能な虚構となるというわけです。
06:01
こうした論法でもってまず彼はドキュメンタリーというのはその映像と録音テープに記録された事実の断片を批評的に再構成したフィクションでしかないと言い切るわけですね。
これドキュメンタリー作家でこれ言い切るってなかなかのことだと思うんですけど。
自分を否定しているような。
なんだけど、しかしそのフィクションその虚構によってのみにしかできないことがあるんじゃないかということを続けるわけですね。
その虚構によって何らかの現実や世界のあり方を批判的に、ここでいう批判的にというのは否定的にということではなくて前提となる事実が本当に正しいのかを明らかにして様々な角度から論理的に捉えて考える。
そのための映像表現こそがドキュメンタリーじゃないかということを言うわけですね。
ここが重要です。
だからそういう意味では田畑さんが言ってくれたことそして水木さんが言ってくれた両方のポイントは引き取られているようなものでもありますね。
さらにもう一点、そうしたドキュメンタリーというものを言葉、言ったらテキストでもなくまた音声でもなく他ならぬ映像で捉えるということにも実は意味があるということを言うわけですね。
曰く映像には常に撮影者の意図を超えた得体の知れぬ何かが映り込んでくるというわけですね。
その何者かというのは何かと言えば、例えば被写体がカメラに向けた思いもかけない視線だったりとか、何気ない平凡な風景がもたらす異様に長い間みたいなものだったりとか、
あるいは誰かが誇らしげに取材に答えているその言葉とは裏腹にふと映り込んでしまった心もとない表情とか、
そういうような様々なものを挙げつつ、映像にはそうやっていつでも撮影の意図も、あるいは言葉による表現を超えていく何者かというのが思いもよらない形で充満しているというわけですね。
そのことを踏まえて佐藤さんは、この言葉では到底表しきれない、まさに映像でしか捉えきれない何者かを何とか捉えようとする表現行為のことを私はここでドキュメンタリーと呼ぶというわけですね。
だからやっぱり映像で捉えるドキュメンタリーということにこそ最適な手段があるんじゃないかというわけですね。
ここはやっぱり私たちがついドキュメンタリーで聞くと、それだけでそこに映っているものは事実であって、またもっと言えば真実であるというふうに思い込んでしまいがちなわけですけれども、
今の時代はニュース報道さえもなんなら信用ならないフェイクニュースの時代にちょっとかかってしまっているところもあったりとか、あるいは誰かにとって都合のいい事実をエビデンスとしていとも簡単に流通させてしまえるような、そういう現在においてこの佐藤さんによるまず一つ目の指摘。
ドキュメンタリーはフィクションに過ぎないというこの冷徹さ、この厳格さというのは非常に重要な姿勢だと言えるんじゃないかというのが一つ。
かといってドキュメンタリーというのは虚構しか映せないのかといったらそうでもないと。
それも同時に彼の重要な主張であって、それが二つ目の指摘である映像はなお思いもよらない形で世界の実相を映し込んでしまうというドキュメンタリーの本質がここにあるということですね。
09:08
みたいなことを踏まえて今回上映される7作品を考えてみると、例えば佐藤誠というこのドキュメンタリー映像作家が新潟南多病の被害者家族をどのように撮ったか。
溶接してしまった写真家というのをどう撮ったか。
アートに熱中する障害者アーティストたちとその家族をどう撮ったか。
そしてパレスチナ問題を前にしたユダヤアラブ双方の人々たちをそれぞれどのように映し撮ってみせたのか。
これは今自分が自分の中ではもうこれが常識とか当然と思っているものが全く違う角度から見つめ直すきっかけになるかもしれない。
それをまさしくフィクションだって言い切りながらなお、でもここには真実もあるはずだっていう風なその両方のですね。
冷たいと温かい両方持つみたいなその冷静と情熱を両方に持ち合わせながらその映像を見ることにやっぱりですね。
この佐藤真子との映画の本質があるんじゃないかなというふうに思うわけです。
そうなんです。
いうことで暮らしの思想佐藤真子とレトロスペクティブこちらがですね1月8日からですね映像ホールシネラで開催されますので。
あとまたその会期中にはですね充実したそのトークプログラムなんかも閉催されますので詳しくはインターネットでシネラと検索してその概要ページをご参照くださいというご紹介でございました。
ということで年内最後の三好豪平のキャッチアップをお送りしました。三好さんありがとうございました。
ありがとうございました。
立川翔司です。
1週間のニュースの中から気になる話題を題材に新作落語をお送りしているポッドキャスト番組立川翔司のニュース落語。
もう聞いていただきましたか。
政治家の問題発言や動物たちの微笑ましいエピソードなどなど落語の世界でお楽しみください。
アップル、スポティファイ、アマゾンの各ポッドキャストで立川翔司で検索してフォローお願いします。
またYouTubeでも聞くことができますよ。
さらに生放送でいち早く番組をチェックしたい方はラジコでRKBラジオ立川翔司キーサイトを聞いてください。
毎週金曜朝6時半から10時まで生放送中です。
さらにこの立川翔司ニュース落語は本で読むこともできます。
お近くの書店、ネット通販でお買い求めください。
本と音声両方で立川翔司のニュース落語どうぞご引きに。
12:03

コメント

スクロール