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2024-02-29 12:07

映画「アメリカン・フィクション」

クリエイティブプロデューサー 三好剛平
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感想

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00:00
スピーカー 2
毎週木曜日のこの時間は三好剛平のCatch Up、クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。
スピーカー 1
ありがとうございます。よろしくお願いします。
スピーカー 2
さあ、今日は映画ですかね?
スピーカー 1
本日ご紹介するのは、つい2日前ですね。
2月27日からAmazonプライムビデオで配信を開始したばかりのアメリカ映画、アメリカン・フィクションという作品です。
これもアメリカでは昨年公開されていて、アカデミー賞の前哨戦として授与されるカナダのトロント国際映画祭でも最高賞に当たる観客賞を受賞しておりまして、
3月10日に発表される96回アカデミー賞でも作品賞を他5部門にノミネートされている注目のコメディドラマ作品です。
日本では劇場公開なしでAmazonプライム限定の独占配信となっておりまして、これが開始したばかりでもあるので、ぜひともこの見どころをここからご紹介したいと思います。
まず本作は、パーシバル・エヴェレットさんという作家さんによる2001年の小説イレージア・証拠という作品を原作にして映画化した作品で、
これ脚本監督をコード・ジェファーソンさんという方が務められたんですね。この方あまり知られてないんですけど、実は業界では名の知れた人気脚本家なんですね。
コード・ジェファーソン。ネットフリックスの人気ドラマシリーズマスター・オブ・ゼロおよびグッド・プレイスってこれいずれも大傑作ですけど、
またその後2019年に発表され、歴史的傑作となったHBOのウォッチメンというドラマがありました。
これで脚本を務めるなどして、数多くの賞を受賞してきている作家さんですね。
今回が初監督作品となるわけですけれども、早速冒頭でもご紹介したもの、トロント映画祭での観客賞受賞だったりとか、
その後も英国アカデミー賞、放送映画批評家協会賞などの脚色賞とかっていう感じで、
順当に受賞を続けておりまして、96回アカデミー賞では作品賞、主演男優賞に女演男優賞、脚色賞に作曲賞の5部門に乗りねえということで、なかなか快挙なんですね。
注目を集めておりますということ。これはオバマ大統領が毎年選出する、その年のお気に入り作品がありますけど、
あれでも今年の1本に選ばれてたような作品ですね。というところです。
主演は人気の黒人俳優さんで、ジェフリーライトさんという方です。
これはダニエル・クレイグ版の007で、ボンドをサポートするCIA局員のフェリックスライターってやつがいるんですけど、
あれの役をずっとやっている人であったりとか、その以外の映画でも様々に主演とか女演とか勤める、本当に実力派俳優さんでいらっしゃるんですけど、
今回は売れない黒人の小説家を演じて、アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされる演技になったということです。
ここから作品のあらすじに入るわけですけども、今日は質問というよりか、二人と一緒に考えてみたいと思いますね。
03:05
スピーカー 1
まずお題です。
映画や小説、アートなどで、世界にいろんな創作物とか作品というものがありますよね。
なんだが、そこには必ず売れる作品と売れない作品というのが生まれます。
その売れる作品と売れない作品の差って何なんでしょうね。ということをちょっと問いたい。
そしてもう一つ、売れる作品だからといって、その作品はいい作品なんですかね。
ちょっとこの二つをね、ちょっと解いてみる。
これ差は何なんでしょうね。これ売れる作品と売れない作品。
スピーカー 2
これは音楽とかに置き換えても同じようなことが言えますよね。
自分のやりたいことと、大衆が求めるものとの境界線がどこにあるのかっていうね。
これは難しいなあ、答え。
これっていうものがね。
スピーカー 1
つかみが派手とか。
本当にそうなんです。
まさしく今ね、田畑さんがおっしゃっていただいたような、大衆が求めるもの、つかみみたいなこととかも含めてなんですけど、やっぱりそこにすごく関わるものなんですね。
この映画はそれをかなりですね、義画化してというか、ちょっと皮肉って作品化している作品になります。
これあらすじなんですけども、この主人公は成功した小説家でもあり、大学で英文学の教授を務める主人公のモンクという名前の男性ですと。
書き上げた新作を出版社に提出するんですけど、出版社からは黒人らしさが足りないよということで、本がなかなか発表させてもらえないんです。
で、かたや業界では、いかにも世間がイメージしそうな、大衆受けしそうな、ステレオタイプな黒人らしさっていうのをまとったですね、作品、小説がですね、黒人女性作家が発表して、ベストセラーとして注目を集めてたりするわけですね。
そう、みんながイメージする黒人らしさみたいなものに応えてくれるような作品が触れているということなんですね。
で、かたややっぱりそのモンクさんは、やっぱり自分の創作物が社会に対して追う、その黒人らしさみたいなものへの責任感であったりとか、自分なりの創作への倫理感とか、あるいは自分が表現したいものみたいなことからも、そういう風な、ステレオタイプな黒人らしさっていうような小説は書かずに何とかやり過ごしてたんですけど、ある日お母様がアルツハイマーになっちゃって、高額な介護費が必要になってしまうと。
で、おまけにずっと出版ができてないっていう悔しさも助けて、彼はついに酒をあおりながら、思いつく限りいかにもな黒人要素を詰め込んだ小説をペンネームを使って書き上げるわけですね。
学校をしたんですか?
そう。で、本人としてはあくまでも出版社にそれ叩きつけてやって、何なんだこの作品は?って言わせるつもりだったんですよ。
だったんですけど、この小説が出版社からこんな完璧な本は久々に読んだわとか、あの強烈な文体は黒人としての辛さを経験した人にしか書けないものだわとかって言って、大絶賛集めちゃって、たちまち破格の値段で買い手がついちゃうんです。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
そう。で、どころかその年を代表するベストサラになっちゃって、さらにはハリウッド映画化も決まって、さらには自分が審査員を務める文学省にまでその作品が食い込んできてしまってっていうような話になってるわけですね。
06:13
スピーカー 1
これなかなかシビアルだよね。シニカルだね。
そんなつもりじゃなかったのに。
そうなんですよ。で、割と結構この実は映画が捉えてるその射程は実は広くて、で、例えばですね、これアメリカでは今その人種とか性差別とか、あるいは環境問題とか様々なそういう社会の不均衡に強い配慮を示す意識を高く持つ人々をウォークとかって言うんですね。
これウォークってW-O-K-E、ウェイクアップのウェイクの過去形ですね。で、あとはアウェイクってその目が覚めたとか、悟っているみたいなことの意味の言ったら言葉なんですけど、ウォークだと。
で、このウォークっていう言葉に対しても最近では、もともとはそう言ったら割といい意味だったんだけれども、最近ちょっとその見方が変わってきてるわけですね。
で、それは例えば日本でも意識高い系っていう言葉がある時期から皮肉としても使われるようになったことと割と似ているんですけれども、いわゆるそういうふうに行き過ぎた倫理意識みたいなものが問題の本質を捉え損なって、もといえばその解決から遠く離れた、ただいびつな新しい価値観を社会に正解として、あるいは規範として告げ替えてしまっただけじゃないかっていうような状況が今かなりシビアになってるわけですね。
で、この映画でテーマになるやっぱりその人種問題についてもやっぱりそのウォークな動きっていうのはかなり大きなものになっていて、こと、例えばその文学界においても白人作家や作品だけがこれまで評価されてきた文学界が新たな人々、この映画で言えば黒人ということになるわけですけど、そういう人たちの生の声を伝えている作家とか作品も評価すべきなんじゃないかっていうような意識が暗黙のルールとなって、
そこから出版されていく新しい本とか新しい作家っていうのが文字通り生み出されていくわけですね。
で、こうなっていくと、その本は誰が評価するかってことになるわけですけれども、やっぱそれをまずその黒人らしさが従前に評価できて、表現できてるねっていうふうに評価するのはまだ基本的には多くの白人インテリソーだったりするわけです。
で、まだその価値観がアップデートできていない大衆がまたそれを読むということにもなる。
ということで、実はそこで言われるその黒人らしさっていうのは、白人あるいはまだ価値観がアップデートされていない大衆がイメージできる、あるいは期待される、そうであってほしい黒人像に過ぎないんじゃないかっていうような問いがここで出てくるわけですね。
これ結構普遍的な問いですね。
スピーカー 1
これも映画の中ではもちろん黒人についてのある種のコメディ作品としてこの問題を提起するわけですけれども、ここは当然僕らの現実においても、黒人問題に限ったことではないわけですね。
当初はこれまで社会の中で埋もれてしまっていた声に新しい力を与えるつもりで動いていたそういう取り組みだったはずなのに、それがどこからか歪んでそういうマイノリティの人々のいわゆるステレオタイプをただ広める仕組みになり下がってしまったということ。
09:09
スピーカー 1
ここには例えばその作品を売れるとか広く知られているとか影響力があるという評価軸でしか測れないというこの社会に問題があるんじゃないかとか、そういう時代において純然たる創作っていうのはまだ可能なのかみたいな問いにだんだん届いていくわけですね。
これはね、もっと言えば僕がやっぱり今こういう風にやらせてもらっている、いわゆるその読み方とか見方を教わらないと従前に楽しめない作品っていうのは存在する意味があるのかっていうような問いにも実はタッチしちゃうわけですよ。
だから非常にこれ実は射程が広い映画でもあって、僕は正直これを課題作品としてもう一晩語り合いたいぐらいの結構な面白い作品だと思ってます。
なんですね、とはいえここまでお話ししましたけど映画としてはもう抜群に面白いコメディ映画にもなっていて、ウィットに飛んだ、おーこんな展開になるかっていうクライマックスも含めてなかなか見るべき注目の作品だと思いますので、アメリカンフィクション、アマゾンプライムビデオで配信中ですというおすすめでございます。
スピーカー 2
もう作品って結構何層にも織り重なって作られてるものがたくさんあるんだけども、その一面の層で物事判断されてしまったりとか結構ある、それってもったいないなってね。
スピーカー 1
今もよっぽどそんなんばっかりですからね。
スピーカー 2
そうなんですよ、上積みだけ見たってって思ってる奴とかあるけども、ごめんね時間ないのにね、わかってるんだけど、それだけ言いたいなと思ってね。
スピーカー 1
これ語りたい、そういう意味でございます。
スピーカー 2
はい、三好豪平のキャッチアップお送りしました。
スピーカー 1
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