花嫁人形の風習
花嫁人形は、東北の一部地域に今も伝わる風習です。
未婚のまま杭を残して亡くなった若い男性の仕留に、婚礼の装いをした女の人形を寝かせ、メイドでの成婚を祈るのです。
翌朝、男性の母親は日が昇る前に人形の顔を確認し、人形が微笑んでいればその結婚は成功ですが、人形がもし泣いていれば、結婚は不吉なものとされました。
その場合、人形はお気に染まぬとして破棄され、新たな人形が花嫁として運び込まれます。
そうして無事に両者が結ばれるまで、この結婚式は続くのです。
扶養となった花嫁人形たちはまとめて塚に葬られ、今も有志の人々が花を供え、香を焚き、丁寧な供養を続けています。
