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ケリーズオークスの大きな正門のそばに 一見すると枯れ果てた花壇のようなものがあります。
これは少し変わりものの妖精、ノノの花畑。 ここに花を咲かせるために必要なのは水や太陽ではありません。
ノノに捧げ物をすると、彼女はその価値に 見合った分だけの花を咲かせて見せてくれるようです。
ある人は亡くなった藍葉の定徹を、 ある人は祖母の塊の置時計を、先日ふと見かけたら一面に見事な
スミレの花が咲いていました。 一体誰が何を捧げたのかね、とノノに尋ねてみましたら、
お母さんに抱かれてそばを通りがかった赤ん坊が、 お気に入りのおもちゃを一つ、うっかり落としていったそうです。
