FP&A Insight FP&Aアーキテクトの鷲巣大輔)と管理会計のその先を一緒に考えていく番組です。
前回は管理会計の仕事がなぜやっても意味のない仕事、ブルシッドジョブに見えてしまうのかということを考えましたね。
今日はここをさらに深掘りしたいなと思ってるんですけども、管理会計がブルシッドジョブになってしまう。
別にこれは俗人的な能力の問題だと僕は思ってないので、
構造的に本質的な問題があるんじゃないかなというふうに思ってるんですけども、
それをですね、ある一本の調査を元にですね、紐解いていきたいなというふうに思っています。
今日取り上げるのはですね、2012年末金税クォータリーというものに出ておりました、
How to put your money where your strategy is? というこのレポートでございます。
末金税がですね、1600社、15年間追いかけた調査ということですね。
かなり大規模な調査なんですけども、ここで見つかったのは多くの組織において資本の配分が経営の実態とずれている。
しかも放っておくとずれたまま固まってしまう、そういう事実だったんですね。
これを一つ手がかりにですね、皆さんと一緒にFP&Aのあるべき姿というものを考えていきたいと思います。
それでは本編行ってみましょう。
さて今回取り上げるこの末金税のレポート、How to put your money whereyour strategy is? なんですけども、結論何言ってるか。
資本の配分は基本的にですね、前年と同じであると。
そのね、投資が割に合うか合わないかという話で決まるのではなくて、
その昨年の当初完成で動くというお話ですね。
まあこれ教科書的な発想からするとちょっと違いますよね。
事業は毎年毎年変わっていくわけなので、配分はそれに伴って変わるべきだということなんでしょうけど、実態はそうではないということなんですよ。
ここにちょっと衝撃的な数字が出てたんですけども、平均的な会社がこの動かす資本というのは1年間でわずか8%ということなんですよね。
だから9割以上はですね、昨年と同じロジックによって配分されるということでございます。
まあこのレポート面白いんですけども、2つほど留意点かなというふうに思っていて、
1つはですね、相関関係でしかないということですね。因果じゃないですよということ。
資本を動かす会社が必ずしもパフォーマンスがいいかというとそういうわけではないということですね。
資本を動かすこれが原因、結果としてパフォーマンスがいいというこの因果関係ではないということです。
逆の見方もできるわけですよ。いい会社だから資本を動かすことができるというふうに見えることもあるわけですよね。
だからここはちょっと留意が必要かなと思うんですけども、ただ確実に言えるのはね、
9割以上の会社が資本の配分は前年の当初である。
これは事実かなと思うので、ここだけはね押さえておいてもらったらいいかなと思いますよね。
もう一つのですね、留意点何かというと、このレポート2012年なんですよ。
だからデータはちょっと古いんですよね、出典が。取ったデータがですね、1990年から2005年ということなので、
古いデータであるということは留意点なんです。
ただですね、僕はこの20年前のデータだったとしても、僕は今の2026年現在にも効くんじゃないかなというふうに思っているんですね。
なぜかというと、この原因がですね、AIとかねテクノロジーとか、この10年で劇的に進化したものかというとそうじゃなくて、
人間と組織っていう、古代から脈々と引き継がれる文脈のものなわけです。
そう考えると、まあたかだか20年ぐらいで変わんないんだろうなというふうに思っているし、
実際私もいろんな会社入り込んで、FP&Aの実態っていうのは見させてもらってますけど、このシーンよく見てきたんです。
だからレポート自体はね、かなり前のものだと言っても、今でも十分ですね、資産としては得られるんじゃないかなというふうに思っております。
ちょっと留意がね、長くなりましたけども、戻りましょうか。
この4つの要因があるから、資本の配分というものが固定化されている、前年とほぼ変わらないということなんですけども、
この4つですね、ざざっとちょっとオーバービューしてみると、私は一言でまとめられるんじゃないかなと思うんです。
これは私の見解でしかないんだけども、この4つなんですが、一言で言うと、資本の配分が既得権になっちゃってるんじゃないかなと。
毎年、本当はこの資本効率の観点で割に合うのかと審査し直すものなんだけども、現実問題はそうなってない。
1回取ったらそれが守るっていう既得権になっちゃってるんじゃないかなと。
じゃあなんで既得権になるかというと、やっぱりそれを問い直すと、過去の意思決定とそれをやった人の能力まで問い直すことになってしまう。
それに踏み込まれたくないから、カタクナに守る。だから問い直さないっていうのが、ある種言わば断りとして入り込んでるんじゃないかなというふうに思います。
あくまでもこれは僕の仮説であり、解釈でしかないんだけど、皆さんどう思われますかね。
考えてみれば、その事業を立ち上げたのは今の社長かもしれないわけですよ。
そこで撤退を言い渡す、予算を縮小するなんていうことは、社長の過去を否定することになるって。
そう考えると誰も言えないって、そんなこと想像つきません?
僕は結構それあるんじゃないかなと思うんですよね。
ただね、今は資本を割に合うところに配り直すべきだっていうのは、これはお題目として誰も否定しない。
今みんなそれ言ってるんですよね。資本をちゃんと価値が有るところに配りましょうっていうのは、
これはもう今ね、CEO、CFO、投資家から言われ続けていることなわけですよ。
だけどそれが実際には事業部のところにまで落ちていないっていうのが今の現状なんじゃないかなというふうに思います。
皆さんご存知の通り、2014年の伊藤レポート、2023年の東京証券取引所のPBR改善要請、
直近ですと成長投資ガイダンスですね。
言ってみたら外からのプレッシャーというのは嫌だっていうほどに来てますよね。
これらのメッセージっていうのは一貫して言ってるのは、価値を生むところに資本配分しなさいねということですよね。
これを直接投資家からプレッシャーを受けているCEO、CFOは当然投資家に対しては言うわけですよ。
ROICを指標にしてます、ROEを指標にしてます。これらを改善するように事業の経営に落とし込みます。
そのためにこんなFP&Aみたいな組織を作りましたなんてね。
ところがこれが事業部にそのまま素直に落ちているかというと落ちてないわけです。
相変わらずROICはなんだそれみたいな話になるわけですよね。
CFOはめっちゃ真剣ですよ。やれやれROICだとハードルレートだと突きつけてくるんだけど、
事業部サイドからするとこんなこと言われたってうちの事業の特性に関係ねえじゃねえか。
本社相変わらずわかってねえなみたいな。
そういうふうに言われると資本配分云々をドラスチックに変えるっていうんじゃなくて、
結局前年踏襲ということに戻ってしまうんではないかなというふうに思います。
誤解してほしくないのは僕は別に事業本部長が悪いと思ってないんですよね。
常々申し上げてますけど人間の行動っていうのは基本的に合理的なところに帰結すると思ってるんで。
今の合理的な帰結として事業本部長はそういうふうに考えるっていうことだと思ってるんですよ。
既得権を守るのが合理的な行動。これがメカニズムなんじゃないかなって。
これが本質。これが本当にアタックすべきところ。
この既得権を外すっていうところがとっても大事。
ただ解決策処方箋既得権を外しましょう。これは効かないでしょうね。
単なる掛け声ですから。
この既得権を外そうなんていう威勢のいい掛け声だけでは外れないので
仕組みをちゃんと用意してあげる必要がある。
今日ですね僕が提案をしたいのは行動責任を問うということでございます。
もう完全にマッキンゼのレポートから離れておるんですけども
ここからも完全に僕の解釈であり見解ですねアイデアですから
ぜひ皆さんと議論したいなというふうに思っております。
機械的なルールでいいかというと3年赤字で自動撤退とか
それだと強い事業部は例外規定作らせて骨抜きにするっていう風に
これ僕も何度も見てきましたけど
ルールを本当に聞かせるにも結局前提を自分の名前で背負う人っていうのが
必要なわけですよ。そこまでいかないと既得権というのは
破れないんだろうなというふうに思うんですよね。
ちょっとね僕は行動責任を問うことが大事だって話をしたんですけども
提案しますって言ったんだけど行動責任
これちょっとねあまり見慣れない言葉だと思うので
ちょっと定義付けをしたいなというふうに思います。
結果責任と照らし合わせると分かりやすいかなと思うので
結果責任と行動責任どう違うかっていう話ね
これをしたいと思います。
結果責任これはですね僕らがよくイメージする責任のことかなというふうに思っています。
ことが終わった後に問われるものですね
特に失敗した時はこれ誰の責任だよっていうね追求されるっていう
まあ馴染みありますよね。これが結果責任ね。
僕が提案するのは行動責任です。
これ何か意思決定をするその瞬間に付加されるもの
どういうことか例えば倫理書で計画あげますよね計画承認されたとする
この計画っていうのはまだ実現してないわけですよやる前だから計画なわけであって
でこの計画っていうのは前提の束なわけですよね
将来まだ確定してない見ぬものに1回仮置きをして
前提がこういう風になればうまくいくだろうという
これに対して承認が行われるわけですよ。
将来のことなんて誰もわからない誰も推奨玉なんか持ってないわけだから
その前提がその通り行くなんて保証はないわけです。
この前提が崩れた時にさあ誰がそれをウォッチするんですかと
その前提が崩れたら誰が責任を持ってアクションを取るんですか
どのレベルまで崩れたらこれ撤退するんですか縮小するんですか
プランBプランCに切り替えるんですかこれを明確にして
アサインすることこれがまあ行動責任だという風に思ってますよね
前回まあブルシッドジョブ管理会計ブルシッドジョブ論の時に
あのなんで管理会計がブルシッドジョブなのかそもそもの前提として前提をね
曖昧にすることが合理的だみたいな話してるこれと結構ね
あの裏表の話だという風に僕は思ってるんですけども
まあちょっとこの辺の話はねエピソード3
興味ある方は聞いてもらったらいいかなと思うんですけども
この行動責任を明確にしてね厳しくモニタリングしていくっていうのが
大事でありこれが僕はね考える処方箋だという風に思っているわけです
ただですねこれが言うほど簡単じゃないというのはまあ皆さんもお分かりだと思う
僕が考えるこの難しさというのは2つかなという風に思っています
一つ目何かというと行動責任は放っておいても浮かび上がってこないということですね
あの結果責任はね放っても浮かび上がるんですよね
ことが起こってまあ仮に失敗すればは誰のせいだってこれ誰が責任者だみたいな話になるわけですよね
放っておいても追求されるんです
だけど行動責任というのは結果が出る前の責任なんで意思決定をするそのタイミングで明確に決めないと決まらないんですよね
誰が責任を持つんですかどういう前提で判断したんですか誰がそれに合意したんですかと
これを明確にするっていうのはある種意図的な行動だっていう風に思っています
この自然発生的ではない意図的な行動をきちんと作るっていうのがすごく大事
でこれねじゃあ誰がやるんですかっていう話なんですよ
これをね僕はウォッチするのがFP&Aなんじゃないかなっていう風に思っています
いかがですかね皆さん
もう一つね難しさがあるかなという風に思っててこっちの方が手強いかなという風に思ってるんですけども
もう一つの難しさは何かというと最強の事業本部長に真っ向から挑むっていうことですね
人間はね自然発生的に発生する結果責任を問われるから失敗したくないじゃないですか
だから既得権益発動させてできるだけ多くの支援をもらいたいできるだけ有利な状況でやりたいっていう風に思うわけですよ
で行動責任をきちんと設定しこれを運営していくFP&Aの役割というのはこの事業本部長の動きに真っ向から対峙するわけですよね
チャレンジするわけですよ前提を明らかにしてそれが崩れた時にそこを追求していくっていうこと
この追求することってやっぱすんごい難しいんですよね
でこれチャレンジするためには権限がいるわけですよ
ある一戦を越えてその資本配分がうまくいかなかったっていう風に思ったらこの事業部長の資本配分の意思というものを一旦ひっぺがしてCFOに差し戻す
その上で配分のあり方というものをもう一回議論するっていうこの権限というものがなければFP&Aは単なる伝承バトルですよね
上の言ってることを本部が言ってることを事業部に伝え事業部が言ってることを本部に伝え
翻訳活動っていい表現かもわかんないけど単なる伝承バトルここには資本配分を変えるっていうことはないわけですよね
事業本部長はその事業で勝ってきた人ですよ社内で一番強いわけですよ
そういう人に役割としてFP&Aに権限を持たせましただけで対峙できるはずがない
正直怖いよねこれ
まあ社内で一番売上上げてて役員候補ですご腕でその人の部屋入ってて前提ちょっと崩れてるんでちょっとこれ資本をひっぺがしてもらいますわなんて
まあ生半可な気持ちじゃできませんわな
これねこの難しさこの最強の相手の前でそう中和されずにね取り込まれずにね
これどのようにこの資本配分を再度見直すか機能させるかって
これは相当難しい相当難しいけど本丸
今日はですねそれどうするかって話はちょっとね今議論も発散するんで一旦ここは今日は問いだけで止めときます
ぜひこの話はね別のセッションでじっくり考えていきたいなというふうに思っています
だから今日はそういう意味で言うとかなりちょっとねもやもやが残るかもわかんないんだけども
FP&Aというのはすごく大事な役割を担っている既得権益という非常に強力なものに対して行動責任というものを設計をし
モニタリングし運営をしていくでこの行動責任というのは自動で浮かび上がらないからある種
意図を持ってそれを組織の中にインストールさせなきゃいけないしこれに対して事業本部長という最強のラスボスみたいなものに
こうから挑まなきゃいけないというこの難しさがあるんだよということですよね 難しいよ難しいけどただ今日のタイミングでは皆さんにちょっとね一つ
今の皆さんの組織の中でこの行動責任というものがどのレベルまで入り込んでいるのかというのをぜひ確認してほしいなという
ふうに思うんですよね 確認のさせ方例えば倫理書1枚見てもらったらいいんじゃないかなと思うんですよね
その倫理書の中には計画がありますその計画が成り立つための前提が書かれているはずです その前提が崩れた時に誰がどう対応するのかこれ決まってますかねえと
でこれがどうなったら撤退するのかというその撤退の条件というものが決めてありますかねえと
そして仮にこれ撤退するっていうことになったとした時にそれは評価される行為になってますかねえと
でこれ一番大事だと思うんですよね結果責任というのは自然的に発生する行動責任というのは自然発生的に発生しないある種意図を持って出す
で撤退をした時にこれが結果責任の方に引きずられちゃう撤退が負けとして発せられるんだったら誰も二度と正直前提書かないわけですよ
ねこれは行動責任が評価されないってことを意味するわけだから 撤退が正しい判断として評価されるんだったらその会社はまあ行動責任で人を見ているん
じゃないかなって言えるのかなというふうに思います もちろんね撤退したってねもう事業撤退しましたって人にこうボーナスが跳ね上がるって
な人事上まあなかなか難しいと思う ただまぁそこまでしなくてもいいけどその撤退を隠して傷口を広げた人よりも前提の崩壊というもの
を自分から申し出て傷を最小限にした人をちゃんと評価する 高く評価するそして次のチャンスというものがやってくる
こういうようなね制度仕組みになっているとするのであれば このね会社というのは資本配分うまく動かせる
そんな土壌にあるんではないかなというふうに思います いかがだったでしょうか今日皆さんとご一緒に見てきたのは資本は前年のコピーで
動くというマッキン勢のレポートが示した事実ですよね この正体というのはまあ私の解釈だとね
この資本配分というのが合理的な資本の投資判断ではなくて 既得権になってしまっているということ
でこれを守らせているのはこの問い直すこと自体がですね 過去の判断それをした人の能力を問い直すことになるから
ここになかなか踏み込めないというものなんじゃないかなというふうに思っています 資本を正しく配分しましょうとしてくださいというのは投資家からは言われていることです
よねでも事業には落ちないわけです なぜならばそれを動かす鍵というのは行動責任を問うことだというふうに私は考えて
いるんですけども 行動責任というのは前提が崩れたら誰がどう動くかそれを決める瞬間に決めておく
ということですよね ただこれ放っておいても浮かばれない
そういったこの行動責任を意図的に作ってウォッチする これがね僕は fb & a の役割なんじゃないかなというふうに思う
でも難しいなぜならばその相手は車内で一番強い事業本部長だから まあこのね簡単じゃない乗り越え方というのはまた別のね
セッションで一緒に考えていきましょう そして最後にお話をしましたがぜひ皆さん
倫理書1枚見てほしいなぁと思います前提崩れたらね 誰が動くんですかどうなったら撤退するんですか
ブランビーに切り替わるのはどういう条件なんですか そしてもし仮に撤退したとしてその撤退したというこの判断を a 弾を下した人
というのが評価されるような行為なのか次のチャンスがやってくるような会社なのか これがまあ行動責任というものでね
人を見ているかどうかの一つのリトマス試験しなんじゃないかなというふうに思って おります
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