さて、今回は私が大好きなボートメバリングについてのお話です。
シーズン中、毎月必ず1回以上行っているこの釣り。
オカッパリと比べて、もちろん数が釣れ、都市均衡でもシャクメバルが狙えて、
そしてこんなシチュエーションで釣れるのというポイント探しのヒントだったり、
新しい釣り方の発見にもつながる釣りなんですが、
始めた頃の私がそうだったように、
オカッパリと同じ感覚のままやると最初は結構ズレたりします。
船長によってはやり方を細かく教えてくれる方もいらっしゃるんですが、
意外と基本的には釣り人にお任せという遊戯船も多いので、
最初のナビゲーションになればいいなと思って、
私なりの釣り方を、使われる方が最も多いであろうジグヘッドを基準にですね、
できる限りシーズンと合図対応できる方法を整理してお話したいと思います。
まずオカッパリとの違いをお話しして、
その後に具体的なシチュエーション別のアプローチの方法、
最後に関連してジグヘッドの使い方の流派みたいなものについてもお話しできればと思います。
まずボートとオカッパリの違いについて、
以前のエピソードでもお話ししているんですけれども、
ボートネバリングを前提に改めてお話ししたいと思います。
大きく3つに分けたんですが、
まず船が動くこと、それから1箇所あたりの時間が短いということ、
最後が水深の間隔が逆になるということです。
まず足場となる船が動くということなんですが、
もちろん揺れるという要素もあるんですけれども、
それ以上に大切なのが、ボートが風や潮に流されるので、
オカッパリに例えると足場になっている底棒自体が前後左右に動くようなイメージです。
なので、自分はじっとしているつもりでも、
ルアーやラインテンションが不安定になりがちということになります。
特に軽いルアーを長く沈めるほど、ボートも流れてルアーも潮に押されて、
イメージをつかむことが難しくなってきたりします。
2つ目は、1箇所あたりにかける時間がオカッパリと比べ短いということです。
活性の高い個体を狙うことが多いので、どんどん移動していきます。
例えば、テゾラタイの1つの区間を狙う場合には、
船長がその区間の端からエントリーして、船を固定せず風や流れに任せて流していって、
美味しいゾーンを流し終わったら、流し直さずにどんどん次のポイントに動いていきます。
魚がよく釣れたりとか、よほど魚談の反応が良ければ、
もう一度同じゾーンを最初から流し直したりするんですけれども、
多くの場合は次のポイントへ移っていきます。
なので、手早くサーチできる理由が有利になることが多いです。
個人的には0.何グラム台のジグヘッドを使うことはほぼなくてですね。
軽くても1グラム。平均的な重さは1.5グラム前後。
3グラムも状況次第で普通に使っていくようなイメージになります。
最後に3つ目が、水深の間隔が逆になるということです。
ほとんどの場合、キャストした先が最も水深が浅く、
巻いて船に近づくほど水深が深くなる。
つまり、岡っぱりの間隔と真逆になるということです。
これはキャスト先に対して船が沖側にポジションすることが多いためです。
なので、岡っぱりと比べて根がかりはしにくいんですが、
岡っぱりと同じ間隔で、例えばボトム付近をトレースしたつもりでいると、
実はボトムより遥か上にリグがあるということが起こり得ます。
多くの場合はジグヘッドも重いものを使うので一概には言えないんですが、
基本的にはこういった構造だと考えてください。
というわけで、3つお話ししました。
1つ目が船が動くこと。
2つ目が1箇所あたりの時間が短いこと。
3つ目が水深の間隔が逆になるということ。
最初は理屈だけでいいので、そういうものだと思って乗るということがまずは大事だと思います。
さて、最初にお話しした足場になる船自体が動くというお話はとても大切なので補足したいと思います。
基本的な船の動きとしては、風上もしくは潮上から風下もしくは潮下に船が流されます。
ジグヘッドのような沈むリュアを投げた場合には、
船よりも早くリグが流れるということはほぼないと考えてください。
つまり風上もしくは潮上にキャストしている人は、
ジグヘッドよりも船の方が流れるスピードが早いので、
何もしなくてもリュアはどんどん船から離れる。
言い方を変えるとラインが引っ張ってしまう。
反対に風下とか潮下にキャストしている人は、
着水点に船がどんどん近づいていきますから、
どんどんリュアとの距離が近くなってラインが緩みがちになります。
ボートメバルの場合はこれで何が具体的に変わるのかというと、
釣り人の巻くスピードです。
ジグヘッドを想定すると風上とか潮上にキャストした人は、
何もしなくても船がジグヘッドを引っ張りますので、
その分ゆっくり巻かないと水中のリュアのスピードは、
通常の浮かっぱりのスピードとは一致しません。
反対に風下、潮下に向かってキャストしている人は、
どんどん船がジグヘッドに近づきますので、
その分早く巻かないと同じく浮かっぱりの時のスピードにならないことになります。
特に軽いリグを使う場合はこれが厄介で、
0.何gみたいな軽量ジグヘッドを使って風上にキャストした場合は、
本人はフォールさせているつもりでも、船がリグを引っ張っているので、
実は全く沈んでいない、なんてことも起こり得ます。
逆に風下側は風下側で、
軽いリグだと沈みきる前に船が着水点に近づきすぎたりとか、
テンションを失って何をしているのかわからなくなったりします。
なのでこういった理由で、基本的には重いリグを使うことが多くなるわけです。
今のを聞いて、でも具体的にどのぐらいスピードを変えればいいかわからない、
という人が大半だと思います。
私の場合は、巻いている時に感じる重さを基本的には手がかりにしています。
おかっぱりの釣りを続けていると、一定の釣れそうな巻きの重さというのを、
経験則として自分の感覚の中に持つようになります。
その釣れそうな巻きの重さの範囲に収まるように巻いてくる、
というのが基本になってくるんですけれども、
こうした感覚的なアプローチが難しい場合は、
理屈で、つまり明るいうちに基準になるジグヘッドを
いろいろな巻きスピードで動かして、どう動くか確認をし、
それを基準に、風下とか潮下へ投げた場合は、
おかっぱりよりも早めに、
反対に投げた場合は遅めに巻く、ということを意識してみてください。
話は戻りますが、風と潮が反対向きの時は、
より影響度が強い方に船が流されます。
最初は分かりづらいと思いますが、
ボートメバルの場合、大抵障害物の近くを釣りますので、
障害物を見ていれば、船がどっちに流されているかというのは把握ができます。
手掛かりにしてみてください。
アンカーを撃ったりとか、エレキという装備がついていて、
GPSでスポットロックできる船なら、船が定点で止まれるので、
おかっぱりに近いイメージでできるんですが、
それも完全ではない上に、
探るスピード自体が船が動かない分落ちてしまうので、デメリットもあります。
さて次にですね、具体的にボートメバリングでよくあるシチュエーション別に、
個人的な釣り方、アプローチの仕方をまとめてみたいと思います。
個人的にはこの順番で機械的にやればいいというマニュアル的な釣りは好きではなくて、
思う方法で工夫して釣るのが楽しいと思っているタイプなんですが、
何か取っ掛かりがないと始めることが難しい人もたくさんいると思いますので、
自分なりのやり方に崩していっていただけたらと思います。
ちなみにタックルセッティングですが、私はPE0.35から0.45に、
リギターがだいたい1.25から1.55ぐらいが、数釣りの場合の標準セッティングです。
尺の可能性が高ければもう一段階強くしますが、
後半部の平均的なセッティング例として参考になれば嬉しいです。
さて具体的な釣り方ですが、私の場合大きく2つのシチュエーション別にアプローチを変えていきます。
斜めのストラクチャーと垂直のストラクチャーです。
斜めというのは対象物の近くが最も浅くて離れるほど深くなっていくもの。
典型的なのは水面から海底まで斜めに入っている敷石沿いだったり、
同じくテトラ体、あと磯周りなんかもこれに当たると思います。
2つ目が岩壁や工業地帯の柱のように対象物が垂直な場合です。
どちらのアプローチにも共通するのは、上から効率よくレンジを探っていくということです。
まずお話ししたいのは斜めのストラクチャー。
先ほども言いましたが敷石やテトラ体などが典型例です。
船の位置は対象物に対して数メートルから数十メートルほど距離を空けて、
例えばテトラ体なら平行に流していくことが多いと思います。
具体的な狙い方は、まず漂走のスイミング、次にテンションフォールの大きく2段階です。
これは漂走で反応する魚は一般的に釣りやすいことと、
フォールは時間を消費してしまうということ、
それから深い場所で魚をかけるとファイトで上の魚へのプレッシャーを与えることなんかが理由になります。
漂走のスイミングはジグヘッドをできる限り対象物ギリギリを狙ってキャストして、
あとは漂走をレンジキープするスピードで巻いてくる。
これは比較的イメージがしやすいかと思います。
ただしあまりにもギリギリを狙いすぎると岸際は激浅ですから根がかりリスクもあるので、
岸際から1メートルから2メートル離れたところを狙うようなイメージで最初は良いと思います。
これで反応がなければテンションフォールで攻めていくんですけれども、
キャスト位置は先ほどと同じで浅い方にキャストをして、
海藻に触れたりとかボトムについた間隔があったら数十センチから1メートルぐらい跳ね上げてまた落とし直すというやり方です。
地形が斜めになっているので浅い方に投げてテンションフォールさせれば自然とおおむね地形に沿って落ちていくことになります。
ここでお勧めのやり方なんですけれども、テンションフォールにほんの少し巻き、リーリングを入れ続けるというやり方です。
巻きを加えたテンションフォール。ちょっと長いので今回はリーリングフォールと言いたいと思いますが、これを対応します。
なぜかというとこれだけでボトムの感度がものすごく上がるからです。
通常テンションフォールはリーリングせずにロッドを固定してフォールさせると思いますが、そうすると着底を感じるのはティップの荷重のみとなります。
これだけだとボートの場合は船が揺れるし流されるし、着底とか海藻の海とかを確認するのが大変なんですね。
ここにほんの少しの巻き。イメージとしては10秒とか20秒でハンドル1回転ぐらいのほんの少しの巻きを加えると、ティップに加えてハンドルの重さでも違和感を感じられるのと、揺れとか流れで緩みがちな糸を常に張れるという効果があります。
操作自体は単純でほんの少し重さが乗る程度の10秒から20秒に1回ぐらいのごくわずかな巻きを入れるだけで。
1.5g以上の重めのジグヘッドとこれを組み合わせると、リグがボトムにタッチしている感覚がかなり取れると思います。
慣れてくるとこれを応用してフォールスピードのコントロールとかボトムトレースも意識的にできるんですが、最初はとにかくやってみてボトムを感じたら少し跳ね上げるというシンプルな動作で試してみてください。
ボトムをずっと吸ったりとか海藻に深く食い込むようなら、湧きスピードをほんの少し上げて対応していくイメージです。
この釣りは漂走まで魚ができらないときにやる釣りなので、イメージとしては、例えば背の高いもの湧きとか、ちょっとした海底の段差のところで餌を待ち構えている個体を狙っている感覚です。
なので釣り人側の感覚としては、何かのものに数メートル置きに触れながら釣るぐらいの感覚でちょうど良いのかなと思っています。
少しまとめると、漂走をたたまきで探って、その後は巻きを入れたテンションフォール、リーニングフォールで探っていくという、ほんの2段階で釣るアプローチです。
斜めの場合は基本これで効率よく攻めていけます。
漂走で反応がない場合は、ボトム付近のストラクチャーを意識した操作をするというのが特徴だと思います。
さて、次は垂直なストラクチャー。具体的には、例えば港湾部の護岸際なんかが上げられます。
特徴としては縦に一直線に下まで続いていることと、明かりがある、つまり明暗がある場合が多いということです。
大抵のボートポジションは、船首を護岸に向けて、そのまま護岸際を平行に流していくということが多いと思います。
先ほどの斜めのストラクチャーは、漂走以外は地形を意識しましたが、垂直の場合は壁や明暗基金を出発点にして、レンジを横に切っていくイメージです。
具体的な釣り方ですけれども、基本的には先ほどの斜めのストラクチャーと同じで、まず漂走のスイング、次にテンションフォール。
ここまでは同じなんですが、さらにレンジを入れるときにフリーフォールを使うというアプローチです。
まずは漂走なんですけれども、堤防の場合は割と常夜島があるケースが多いので、明暗を確認して、できれば明暗沿いを探れるように、できる限り横方向に引いてください。
ただし同船者がいる場合は、キャストコースとか距離に注意してやってみてください。
反応がなければ、狙うレンジを変えていきます。
第二ステップは斜めの場合と同じくテンションフォールなんですけれども、斜めの場合と違って海藻やボトムにダッチするということはほぼないので、薪は加えても加えなくてもどちらでもOKです。
これで1.5gとか2gなら、水深5m前後まではテンションフォールでも手早く探れると思います。
漂走から4,5mぐらいまで斜めに落としていくようなイメージですね。
これで反応がなければ、さらに沈めていきますが、深い場所を同じようにテンションフォールでやると構造上どうしてもフォールに時間がかかりすぎるのと、縦にまっすぐ伸びているストラクチャーからどうしても離れてしまうので、壁際に投げてカウントを入れながらフリーフォールさせていきます。
テンションフォールで5mぐらいまでは探れている想定なので、例えば1.5gのジグヘッドなら、10秒から15秒ぐらいはフリーフォールさせてから、ベールを返してラインを張って当たりを待ちます。
この時はよほど糸が垂れない限りはリールを巻かないことが多いです。
その後は水深によりますが、5秒から10秒刻みでどんどんレンジを入れていきます。
このあたりは船長が魚単を見てメバルのいる水深を教えてくれるので、カウントで調整していくようなイメージです。
何秒ぐらい落としてとか、1回ボトム取って巻き上げてとか、いろいろ指示があるケースも多いので、その場合は指示に従ってください。
まとめると、表層を横に探って、次に5mまでをテンションフォールさせて、それより深いところは壁際に投げた後、フリーフォールさせる形で釣っていくというやり方でした。
さて、斜めと垂直、それぞれのストラクチャーについて話してきましたけれども、港湾部のボトメバルは大体この2種類に収まりますので、ほぼほぼこれで対応できると思います。
では最後に今回お話ししたアプローチの根っこになる考え方なんですけれども、ジグヘッドを操作している感覚を常に手元に感じながら楽しみたいという考え方があります。
このあたりはジグヘッドの扱いについての流派みたいなものがあると思うので、せっかくですから少しお話ししたいと思います。
これをあらゆるルアに共通すると思っているんですけれども、大きくナチュラルとコントロールというこの2つの方向があります。
ナチュラルはリグに余計なテンションをかけずに、風や流れに同調させて違和感を消していくアプローチ。
コントロールは反対にリグの存在感をしっかり手元に感じながら操作精度を重視するというやり方です。
言い換えると、ナチュラルは風とか潮とか環境に合わせることを重視した釣り方で、コントロールは自分の操作に重点を置いた釣り方とも言えると思います。
あくまで傾向の話ですけれども、ジグヘッドの場合はナチュラルなら軽く、コントロールならそれよりは重くなっていきます。
例えば風とか流れが反対の時に風の影響を少なくして流し込むためにあえて重たくするとか、
フラグとかだとビッグウェイトをナチュラルに流すとか普通にあるので、重くてもナチュラルアプローチだったりしますから一概には言えないんですが、
少なくともジグヘッドを前提にした場合には、大枠はナチュラルは軽く、コントロールは重くという理解で良いと思います。
慣れてくるとシチュエーションに応じて両方のアプローチを使い分けるようになっていくと思うんですけれども、
とはいえ人間なので好みがあって、私から見ると人によってどちらが好きか傾向をはっきり分かれている気がします。
今回ご紹介した中でも特にリーリングホールについては、もうお分かりかもしれませんがどちらかというとコントロールに重点を置いたアプローチです。
これは私が常にリグとかボトム、階層などの感覚を手元に感じて釣るのが好きだし、
個人的に楽しいと思っているので基本的にやや重ためのジグヘッドを好むのもありますし、
現実的にも冒頭お話ししたような船が動くという性質上、オカッパリよりも重いリグが機能する場面が多いのも事実なので、
この両面から今回の釣り方はまとめています。
対極であるナチュラルは違和感を消すので食わせ能力が圧倒的に高い反面、
ラインの種類とか風に対するラインメンニング、流れを考えたコース取りなどをしっかり考えて操作しないと、
何をやっているかわからないし釣れないということが起こりかねないので、
一般論としていきなりこれを船の上で思った通りにやるのは結構難しいと思います。
本当に上手い人だと船の上でも例えば0.4gとかナチュラルアプローチでかつ精度高く食わせる人もいますし、
引き詰めればこれもめちゃくちゃ楽しい釣りです。
が、そういった背景もあって今回ご紹介したやり方は、
慣れていない方でも何をやっているかわかることを重視しているということでご理解いただけたらと思います。
ボートメモリングは自分がどのレンジを、どの角度で、どんなスピードで通しているのかを感じながら組み立てていくのが楽しい釣りだと思います。
その中でコントロールして再現する釣りもあれば、流れに任せて食わせる釣りもあって、
このあたりは釣り人の考え方や好みがはっきり出る部分です。
正解が一つではないからこそ、自分の中で納得できる釣り方を探していく過程自体が面白いところだと思っています。
今回のやり方も一つの参考にしつつ、ぜひいろいろ試してみてください。
この番組は釣りの知識・ノウハウを定期的に発信しています。