グループサイコセラピーの概要
こんばんは、えりむすです。この番組では、自分らしく幸せに生きるための学びについて発信しています。
さて、グループサイコセラピーのお話ですけれども、そもそもグループサイコセラピーって何なのっていう人がほとんどだと思いますので、
少し説明させていただくと、以前放送でですね、認知行動療法の凄さ、集団の凄さっていう回があったんですけど、
その時にですね、取り扱ったグループダイナミックスも同じなんですけど、
集団で行う心理的支援のことをグループサイコセラピーって言ったり、グループセラピーって言ったりするんですね。
で、その集団だからこそ起こる力を活用していくんですけれども、
そういうですね、集団力学を学ぶための体験グループっていうのがあるんですね。
で、ちょっと詳しく話してると、たぶん本当に深すぎてわけわかんなくなっていくと思うので、
簡単に説明すると、体験グループっていうものの目的は、集団力学を学ぶ、そして自己理解を深めるっていう2つの目的で行われるものなんですね。
で、私が体験グループっていうのに今年度ずっと参加してまして、
それがどういうものなのかっていうと、毎月1回ですね、同じ曜日、同じ時間に同じメンバーで集まるんですね。
で、私のグループは8人かな、いるんですけれども、メンバーとしては精神科医と心理師とあとソーシャルワーカーの方がいらっしゃるかなっていう感じですね。
で、その8人で椅子をですね、囲んで円になってですね、90分間の時間が与えられるんです。
で、何をするかっていうと、何を話してもいいんですよ。
何を話してもいいということは、何の目的もないんです。何の役割も与えられない。
そういった中で90分間、どなたからでも構いません。どうぞ始めてくださいっていう合図で始まるんですね。
で、これ何が起こるかっていうと、必ず最初は沈黙が始まるんです。
誰が話してもいいですよって始まるんですけど、誰も話さないんですよね。
で、その8人っていうのは、普段はほとんど関わりがない人たちなんです。
数人知り合いもいたりするんですけど、全然知らない人たちが毎月集まって、椅子を囲んで90分間過ごすんですよ。
この話だけ聞いたら相当怪しくないですか。
見てても怪しいと思うんですけどね。
8人が椅子を囲んで、みんな黙って座ってるっていう、怖いですよね。
で、沈黙が続いて、誰かが沈黙を破って話し始めて、みたいなことが行われるんですけど、
これはですね、すごい体験なんですよ。
最初もそうなんですけど、ある程度誰かが話したら、また沈黙に入ってっていうのが繰り返されるんですね。
で、沈黙の間の脳内はですね、本当に忙しくって。
あー、また沈黙が来てるな。
いやー、どうしよう。これ私が話すべきなんかな。
いやー、でも話すって言っても何話す?
まあ、でもどうせ、誰かが喋ってくれるよな、きっと。
いやー、誰も喋らんな。
いやー、でもそもそも沈黙も悪くないか、みたいなね。
これは昨日の夜の体験グループの一部分のですね、私の脳内の話ですけれども、
そしたらですね、私の隣に座っている精神科医が口を開いてですね、
今こう長い沈黙があって、
みんながどんなことをね、考えてらっしゃるのかなっていうのがすごい気になったりとか、
せっかく集まっているから何か話したいなとか、
ただこう自分の話したいなっていう気があるけど、
じゃあ自分の話できるかって言ったらなんかできなかったりとか、みたいなことを言ってね。
で、他の人がね、
いやー、私も本当そう思ってて、
信頼と絆の形成
でも誰かがね、話してくれるんじゃないかなとかってそんな思いもあって、
なんか私は周りにちょっと甘えてるっていうか、
そういうのがあるんだろうなって思ったんですよね、みたいな話してて。
ああ、私も甘えてるって同じこと考えてたなとかって思って、
そしたら誰かが、
でも自分のね、ことをここに話せないっていうのは、
やっぱりその話せるほど信頼に値しないからなんじゃないですか、みたいな話が出たりとかね。
それを聞いて、
ああ、えー甘えじゃなくて、まだこう信じれてないから話せないのかな、
えー、みたいな考えたりとかね。
まあそうやって、
いろんなね、こう考えが巡る中で、
ああ、自分ってその、そういうふうに考えるんだなとか、
同じ時間を過ごしてるんだけれども、そんなこと考えてたんだとかね。
例えば一番最初の初回のグループ、体験グループの時って、
もう本当にずっとドキドキしてて、
なんか話さなきゃどうしようみたいな、
でも話せない、緊張するとか、
なんでこんな沈黙続いてるとかね、考えてたんですけど、
でも隣にいた人はね、
なんかこう静かな時間をじっくり沈黙を味わいながら過ごしていました、みたいな。
すごいとかね、思ったりね、自己理解がすごい進むんですよ。
で、昨日一番驚いたなって感じたことが、
来月は毎月同じグループのメンバーで集まるんですけど、
来月だけは他のね、精神科医の人とか心理職の方も、
ちょっとこうお試しいじゃないけど、
本当体験でその体験グループに参加してみるっていう会なんですね。
だから普段の仲間と違う人たちも加わってやるセッションなんですけど、
その私の隣の精神科医の方がですね、
来月は普段のメンバーと違う人が来るっていうことが、
少し嫌な気持ちがあると。
いつものメンバーじゃない人たちに自分の話をするのが、
嫌な気持ちって言われていて、
そんなに絆ができてたの?みたいな、
それに結構驚いたんですよね。
たぶん、6月ぐらいから始まって、
6、7、8、9、10で5回目ぐらいなんですけど、
その5回も、そういうね、沈黙の時間についてね、
各々どんな風に感じてたかとか、
ちょっとした雑談だったりとか、仕事でこんなことあったりとかですね。
だいたいそんな話をしてるんですよ。
だからなんかこう、すごい深い話をしてるわけでもないんですけど、
毎月ね、1回、膝をね、付き合わせるっていうことを繰り返す、
その中で、なんかそういう信頼感というか、
絆みたいなのって生まれていくんだな、みたいな、
そんな風に感じてたんだとか。
それは昨日の結構大きな驚きだったかなと思います。
なんか、私もそのグループの一員なんだ、みたいな。
なんかこう、ここに存在してもいいんだな、みたいな、
そういう気持ちになりましたね、なんか。
そんなね、不思議な、不思議ですよね。
不思議な回を通じて、人との繋がりについて考えたりとか、
役割のない中で自分自身が感じることとか、考えることって、
自分の特徴とか傾向がよく現れるなっていう風に感じています。
ちなみに今日はですね、社会的な繋がりの乏しい方、
いわゆる引きこもりだったりとか、不登校の方々が、
ボランティアにちょっと参加してみる、みたいな、
ボランティア体験のイベントがあって、
それにサポーター役として、サポート役としてですね、
ボランティアで参加していたんですけれども、
その役割がめちゃくちゃはっきりしてるわけじゃないですか。
私はとにかく、そのイベントで参加された方たちが、
社会の繋がりというか、人との繋がりって悪くないなって思ってもらう、
もらえたらいいなって思って動くので、
とにかくね、いろいろ話しかけてみたりとかですね、
なんかこう動きやすいようにね、
こっちですよとか、これしてくださいとか、いいですねとかですね、
そういう声かけ起こして、場を回していけばいいので、
っていうのをやってて、役割があるって楽だな、みたいな感じていましたね。
というわけで今回はグループサイコセラピーについて話してみました。
なかなか珍しい営みかなというふうに思いますし、
何か心理学に興味を持ってもらえるきっかけになったら嬉しいかなと思います。
ちなみに数年ぶりに風邪をひいたみたいで、
この鼻声が全然治らなくて困っています。
次回の放送ではもう治ってたらいいなというふうに思います。
それではまた次回の放送でお会いしましょう。
エリムスでした。