またちょっといつもと違った角度からなんですけど、
すごくいい、現代社会に一石を投じるような、
そんなお便りですね。
ふーってなりますね。
いいよね。ありがたいよね。
言語化ブーム、確かに今すごく多いですよね。
言語化に関する、こうやって言語化するんだとか、
言語化できないで生き残れないぞ、みたいな感じの
記事とか本とかよーく目にする気はします。
もち子さんも実際バリバリにキャリアウーマンじゃないですか。
そういうの感じます?やっぱり。
そうですね。この2020、2,3年くらいですかね。
この2,3年、言語化が流行ったなと思っています。
かなり平積みの本も増えましたし、
なるべく読むようにしてるんですけど、
言語化コンサルタントになる方、
ガキを持っていらっしゃる方とかがいまして、
おそらく独立して、そういった企業のコンサルティングなんかを
やられてる方だと思うので、
肩書きって自由じゃないですか。
いろんなコンサルタントがいるんですよ、世界には。
みんな相談したいんだね。
それこそ、片付けであればこんまりさんがね、
第一人者だと思うんですけれども、
言語化も仕事になったのかと思いまして、
私は言語化コンサルタントという肩書きを見たときに、
おお、と思ったことがあります。
言語化をコンサルしたいのか、なるほどな。
せっかくですから、ご西さんのご質問にお答えしていきたいと思うんですけど、
まず最初に一つ前置きしておきたいこととして、
言語学者であって、言語化学者じゃないんですよ。
どういうふうにコミュニケーションしたら上手にコミュニケーションできるよねとか、
あるいはどういうふうに言語化したら上手に自分の考えをまとめられるかっていうことは
専門ではありません。
それは前置きしておきます。
あくまで私の専門は言語のメカニズムであったりだとか、
仕組みの部分を研究していくことが目標ですよってことは、
先に前置きさせてください。
私も割とご西さん派、考えは近いと思います。
言語そのものと言語化にまず関係があるかって言われたら、
全然関係ないと思うので、
自分の考えを上手に言葉に落とし込めるっていう技術と、
言葉が話せるっていう能力はもう全くの別物だから、
言葉が話せるから言語化が上手なわけでもないし、
言語化が上手な人は上手に言葉を話せるかもしれないけど、
でも根本的な能力としてはまず関係ないと思ってるんですよね。
必要十分条件ではないということですね。
そういうことですね。
だから人間をほっといてもハイハイをして歩けるようになるのと同じように、
やっぱり周りで話されている言語を僕として習得するので、
その点から言ったら言語化っていうのはある意味スキルに近いかなりと思うんです。
なので必ずしも全部が全部言語化できなきゃいけないっていうことは全くないと思ってますし、
本当にスキルだからある意味練習して身につけるものに近いものかなっていうふうに思ってます。
でも小沢さんもおっしゃってますけど、
言語だけが表現の手段じゃないっていうのはもちろんその通りだと思ってて、
例えば表現手段って別に絵を描くでも踊るでもいいわけじゃないですか。
ただこの現代社会で言語化がめちゃくちゃ叫ばれてるのって、
おそらく資本主義的な社会で会社の中で例えば、
じゃあなんとかやっといてっていう指示を踊って出されたら困るわけじゃないですか。
とか絵に描いておいたからそこから解釈していれば困るわけじゃないですか。
ってなった時に正確な指示書を作るっていう時に不完全ながらも一番ハンディなのが言語っていうところで、
自分の考えていることを言葉に落とし込めるっていう技術がすごくスポットライトが当たっているっていう状態なのかなっていうふうに思ってます。
そうだね。やっぱり実利として、
確か今井六美先生の本にも書いてあったと思うんですけど、
流暢に話されるとそれだけで正しく聞こえるっていうバイアスもあったりするじゃないですか。
だからやっぱり言語がある程度上手で、
フルエントに滑らかに話せるだけで、
ちょっと本当っぽく見えたり賢く見えたりするっていうことはあると思うんですよ。
ただそれって必ずしも正しいわけではなくて、
思考のプロセスが、
例えば速くてトルクが軽い人もいれば、
トルク重いけど実はすごく思考が深い人もいるわけじゃないですか。
それが速さと一概に関係があるわけではないと思うので、
その辺を含めても言語化は大事なスキルだとは思うんです。
この実社会で生きていく中で。
身に着けられるのであれば着けた方がいいものであることは間違いないかもしれませんけど、
そこだけに囚われずに、
その人の本当に考えていることであったりとかっていうことを、
深く理解できる人間でありたいなっていうことは、
一個人としては思いますよね。
本来漢方薬的なはずなのに、
なんか最近この数年の流行の中で、
ちょっと特効薬っぽいんですよね。
ペニシリンですか?
言語化できればうまくいくみたいな、
タイトルとして引きの強い本があったりですとか、
なんかそれが世界を救うみたいなことはないと。
多分ただじわじわ効いてくるというか、
体質改善みたいな、
私は漢方のような立ち位置で向き合っていきたい能力なんだよなって思うんですけど、
この数年、2,3年ですかね、
即戦力というか、
明日から使えるみたいな、
場当たり的って言うと言葉かなり悪いんですけれども、
テクニック的というか、
ノウハウチックになってきてしまっているのは、
私個人としてはやや違和感があるかなというのが、
正直なところとしてはありますが、
言語化って書いてある本はついつい読んでしまう自分もいますので、
なかなか。
気になりますよね。
やっぱりハウツーって分かりやすいから、
そこに飛びつきたくなる人間の気持ちっていうのはすごく分かるし、
間違ってないんですよ。
あの本に書いてあることは本当におっしゃる通りだなと思いますし、
明日からこれやってみるかって思うので、
私は単純なので。
それを意味ない、読む必要もない、
持ってるならメルカルに出せみたいに言うつもりは全くなくて、
ただなんか言語化みたいなところでたときに、
ちょっとノウハウとかハウツーとか、
明日から使えるに寄りすぎてないかなっていう視点は、
私は持っておきたいなというのが、
一個人としてはありますね。
そうですね、あくまでスキルですからね。
だからその短絡的な思考に陥っちゃいけないよねっていうのは、
本当にその通りだなというふうに思います。
ちなみにこれちょっと私の意見と持子さんの意見と両方聞きたいんだけど、
言語化をうまくしたいなって思って悩んでる人がいたとしたら、
こういう練習するといいよとか、
こういうアドバイスとかって何かあります?
僕も結構持子さん言語化上手なタイプだなって思ってるんですけど、
働く社会人として、
私ほらアカデミアの人間だから、
社会の最先端には置いていってないわけですよ。
だからその社会での最先端で働くキャリアウーマンとして、
言語化悩んでるんですよね。
どうしたらいいと思いますか持子さんって後輩が相談してきたら、
どういうふうに答えます?
実際聞かれるんですよよく。
じゃあ周りの人からもそういうふうに思われていったんですよね。
結構言葉のチョイスが面白い人だなっていうような意見をもらったりとか、
これってこういうことですかっていうのの切り返しが上手な方っていう評価を
お支えをいただくことが多くてですね。
どうやって身につけたんですかとかどうしたらいいですかって確かに聞かれることありまして、
私がお伝えしてるのは元にも角にもインプットじゃないかとお伝えをしております。
これも諸説あるとは思うんですけど、
私出してるアウトプットって1割にも本当にまさに氷山の一角みたいなところあるのかなと思っているので、
その1割のアウトプットを出すためにはそこに何割いるかみたいなところかなと思っていて、
もちろん肩に湧いてきたらそれはそれでいいと思うんですよ。
ただじゃあ私が振り返ってみると良い本に触れるですとか、
それは小説も含めてですし、ビジネス書とか自己芸発本と言われるようなものもそうですし、
とにかく読んできてるなっていうところであったりとか、
あるいはそういう話が上手い人の話を聞くとか、
面白い人の話を耳にしていく。
それでこう忘れてしまうのであれば、
言ってしまえばネタ調ですよね。
これは使いたいなみたいなストックを持っておくっていうのは結構やっていて、
今でこそTikTokとかショート動画で切り抜きってありますけど、
10年以上小説の気に入ったフレーズの書き抜きみたいなのやってまして、
良いなっていう表現。
村上春樹さんの例えばね、
どうせ100年後なんてみんな灰になってるのに、
なんで僕たちはこんなに頑張ってるんだろうねみたいな、
自分の金銭に触れたのを切り抜いてるノートみたいなのを持っておりまして、
そういうのって別に、
それをそのまま再生したら多分ちょっとヤバいやつですよ。
そうですね。
特に村上春樹とかヤバい感じがしそうですね。
そのまま使うことはしないんだけれども、
自分の金銭に触れたものとか、
自分がもっと分かりやすく言えば気に入った表現っていうのは、
ストックしておくと使えるようになってくるし、
応用が効くので言語って幸いなことに。
っていうのが遠回りなんだけれども、
結果的に自分の表現の幅を増やしてくれるとか、
例えば分かりやすいのは比喩とかですよね、
例え話とか。
キャッチーなものを出せるとかっていうのには、
私はインプットに尽きるのかなっていうふうに思っていて、
今まで私がいいなこの人って思ってきてる人がやっぱりのぎのみそうなんですよ。
めちゃくちゃ本読んでるとか、
仰いでいる詩がいるとか、
っていうところを踏まえると、私もそれを踏襲しようっていう、
ある種短絡的な発想ではありますけれども、
私はだからもしそういうふうなのを聞かれたら、
まずはインプットじゃないっていうふうに答えるかなと思いました。
なるほど、これは面白いですね。
私、真逆のことを言おうとしたんですよ。
じゃあケイさんの話も伺いましょうか。
僕は結構アウトプット大事じゃないっていう派なんですよね。
というのもやっぱり自分が言語化するっていうことの立場に立った時に、
一番でかかったのは論文を書くことなんですよ。
プレゼンテーションも結構大きいんですけど、
でもやっぱり論文を書いてフィードバックをもらうっていうのが、
自分の中ではものすごくでかくて、
これ多分言語化だけじゃなくて、
ちょっと構造化みたいな話の方に寄っていくところもややあると思うんですけど、
結構それって近いところにいると個人的には思っていて、
言語化が上手な人ってある程度構造的に話を見せるっていうことが上手だと思うんですよね。
論文ってもちろんレポートだったら12ページとか、
学会誌だったら12ページ、14ページ。
ほんちゃんの論文誌だと30ページから40ページぐらいが一般的。
たまにすっごい長いのに70ページ、80ページとかもありますけど、
40ページ前後が私たちの分野では一般的なんですよね。
立った時にその限られた紙面の中で、
どういう手順でどういう順序でデータを見せて相手に納得してもらうかっていうのが、
すごく重要になってくるんですよ。
っていうふうになった時にレポート何本も書くとか、
アブストラクト何回も書き直す。
学会に出すときに用紙を書いて、
それで審査を受けてから学会に登録が通らないかっていうのがあるんですけど、
何回も何回も書いて見てもらって、
これはこういうふうに説明したほうがいいよとか、
あるいはもっとこういう説明の仕方しないとダメじゃないとかっていうのを指導教員の先生だったりとか、
あるいは自分の研究をあんまり知らない言語学の友達とかに見てもらったりするんですよね。
陰性の友達とかに。
っていうことを通じて、
こういう言い方をしたら通じるんだとか、
こういう言い方するとあんまりよくわかってもらえないんだとか、
こういう構造にしておくと伝わりやすい伝わりにくいみたいなのを、
僕は結構アウトプットベースでというか対当たりベースで。
当たって砕ける花ですね。
習得してきたなっていう。
結構なんかそういう経験値ベースのところが自分の中にあると思っていて、
なので僕もし自分の後輩とかに、
もちろんこれは多分コミュニケーションのタイプとか言語の使い方のタイプとかいろんなのあるじゃないですか。
例えばそのすごいわかりやすいところ言ったら、
これ心理学ではあんまりサポートされてないんですけど、
16パーソナリティーズみたいな。
いやもうね、愛かいいかに尽きるみたいな話。
MBTI診断ってやつですよね。
とかみたいなのもそうだと思うんですけど、
僕は結構アウトプット重視。
インプットして借りてくるよりは、
これでやってみて伝わるかどうかのトライアンドエラーみたいな。
これエラーしたら違うので試してみようみたいな。
環境も必要だと思うんですよ。
フィードバックをくれるいい人がいるとか先輩がいる、同期がいるとかっていうことは重要だと思うんですけど、
私みたいなタイプの人間からするともしかしたらアウトプットベース。
当たっていくだけのどんどんやれみたいな方が合っているのかなっていう感じ。
まぁ何でしょうね。
鶏と卵の問題って多分3000年くらい前からあるんですよ。
そうですね。
それだなぁと思いながら。
まぁなんかそうね、全くインプットゼロの状態でそれやれって言っても厳しいと思うから、
そういう人には多分インプットが必要だと思うし、逆にインプットだけやってて。
あ、そうですね。それはダメだと思いますね。
出してみないとっていうのはあるので、それはおっしゃる通りだなと。
だからまぁ多分お互いどっちの感覚が強いかみたいなところだと思うんですよね。
そのインプットの感覚は私はそんなに強くない人間なので、
インプット自体もしてるところもあるんでしょうけど、
それ以上にアウトプットで鍛えてもらった。
やってみてダメだった。じゃあもう一回みたいな。
どこにハイライトがあるかな気がしますよ。
私も別に思い返してみればやっぱりそういうプレゼンテーションであったりとか、
発表だったり報告であったりレポートであったりって。
多分やってるんですよそっちも。多分ケイさんほどに及ばないと思いますけど。
でもなんか振り返った時に私の原点どっちだってなった時に多分インプットにフォーカスが当たってるだけで、
おそらくケイさんもそれなりにたくさん読んできて、たくさん吸収されてきてるけど、
ハイライトを探した時に数だなとか出してきた量だなみたいなところで。
どこにスポットライト当ててるかな。違いな気がしますけどね。
そうですね。ちょっと2人で意見がこれ真逆に言ったのが面白かったので。
言語学者として何かが言えるかっていうことはわかんないんですけど、
一位現代人として、今を生きる人々として、また言葉に関わる人々としてちょっと面白い質問だったなと思って。
ちょっといろいろ深い話ができそうだなっていうふうに思ったので、今回ご紹介させていただきましたけども。
ぜひリスナーの皆さんがどんなふうに言語化をお考えかとか、こういう本読んだことがありますとか、
そういうこともまたお便りとかあとはコメント欄とかでお書きいただけたら嬉しいなと思います。
そろそろ101号室の明かりを消す時間です。
もしかしたら今回初めての試みでお便り会ということで、たくさんお便りをいただいているので、ちょっとそれをぜひご紹介したいなと思って撮ってきたんですけども、いかがでしたか。
お便り嬉しいですね。
そうなんですよ。結構いろんなタイミングでいただいたり、YouTubeの方のコメントとかでも、これも後々取り上げたいなと思ってたんですけど、
夜撮る問題の回あったじゃないですか。
関西方言の和社の方から、夜にはもうちょっとこういうニュアンスがありますみたいなことをコメントしていただいたりとかしていて、
言語学というものをぜひ一般にも、もっとたくさん知っていただきたい、こういう研究をしてるんだってことを知っていただきたいという側面もありつつ、
また言語学をみんなで温めていく場を作りたいなと思って、このDSRスタートしたので、こういうお便りがたくさんいただけるということは本当にありがたいことだなというふうに思ってますね。
はい、普段これだけ毎日いろんな人といろんな会話、コミュニケーション、言語のやり取りしていても、あくまでも手段として使う瞬間が大半なので、
これをテーマにお話しする機会ってなかなかないと思うんですよね。
言語化って何だろうみたいなのも、言語化についての本とかがたくさんあったとしても、
それについて面と向かって、私たちこれ面と向かってっていうよりかは少しお便りを通じてにはなってしまいますけれども、
改めて向き合う言語に向き合う言語と考えるって、実はなかなかできないことなのかなというふうにも思っているので、私もそれはすごく楽しいですし、
リスナーの皆さんにもふとしたきっかけになっていただけたらすごく嬉しいなぁなんて思いながらお話をしておりました。
そうですね。DSRでは皆様からのお便り募集しておりますので、
番組の感想、それから持ち子の持ち込みへの日常の言語の謎の持ち込みだったり、ミッドナイトオフィスアワーへの経営の質問をぜひお書きいただいて、
コメントの方でも構わないんですけれども、ぜひぜひたくさん言語学を楽しむ場っていうのを温めていけたらなと思っておりますので、
たくさんのコメントお便りをお待ちしております。
お便りについてはぜひ概要欄のGoogleフォームズリンクをご覧ください。
それではまた次回お会いしましょう。
ディープストラクチャーラジオお相手はアシスタントの持ち子と言語学者のKでした。